2018/06/23 - 2018/06/23
13位(同エリア76件中)
クッキーさん
大型バンで アルコバサからバターリャへ向かいました。
14世紀の終わりごろ、ポルトガルでは王位の継承戦争が起こっていました。それに乗じて王位を奪おうとする隣国のカスティーリャ王と、ポルトガルの王族ジョアン1世が争った結果、1385年のアルジュバロータの戦いでジョアン1世が勝利し 国民から救国の英雄として讃えられ、王位を正式に継ぐこととなりました。
バターリャ修道院は、ジョアン1世が戦いの結果を聖母マリアへ感謝する目的で建設されました。さらには 新しい王朝・アヴィス朝の象徴としての目的も兼ねることになりました。
カスティーリャ王国の背後に同盟国フランスがいるのに対抗して、1386年にイングランドとウィンザー条約を結んで同盟しましたが、 この同盟の証としてジョン・オブ・ゴーントの娘フィリッパとポルトで結婚。2人の間に生まれた王子たちはいずれも優秀であり、そのうちの1人がエンリケ航海王子です。
周囲に作られた街は「戦い」を意味するバターリャと名付けられます。街の名前に直接「戦い」と名付けるほど、その勝利はポルトガルにとって大きなものだったのです。
このジョアン1世は、イネスの侍女だったとも言われているテレサ・ロレンソという女性の子で、アヴィス騎士団長に任命された人ですって。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- タクシー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
16:19
プライベートツアーのバンで バターリャへ向かう途中。車窓から巨大な尖塔が見えてきました。あれが バターリャ修道院のようです。 -
16:34
修道院の駐車場は 車で一杯で、何とかスペースを探して駐車してから修道院へ。
ドライバーさんは相変わらず熱心に 修道院の歴史などを詳しく説明して下さいます。ある程度予習していたので なんとなく雰囲気は分かるのですが、とにかく必死で聞き耳を立てなければいけない状況。
バターリャ修道院の成立を考えると、ポルトガル人のガイドさんが熱くなるのもよく分かります。話の端々に スペインへの敵対心もうかがえました(聴きとれたのではなく 雰囲気で察知しただけ)。
夫は 全く我関せずと、つかず離れずの位置取りです。
そんな訳で 修道院の全景を撮り損ねました。
修道院前の広場に立つのは 地元の英雄アルヴァレスの騎馬像。 -
16:36
ドライバーさんから 見学の順路を説明され、中に入っていきます。
まずはチケットを買って 教会に入ってすぐ右側にある 創設者の礼拝堂へ。
チケットは1人3ユーロ。チケットに押されているスタンプは、それぞれの見学場所に入るたびにスタッフが押したもの。どこから?と聞かれたり、次はあちら、というような案内をされたりしました。スタッフは若い人たちが多く、フレンドリーな対応をされました。 -
真っ先に ステンドグラスが目に飛び込んできますが、
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教会に入ってすぐ右にある礼拝堂は、15世紀に造られたジョアン1世の家族の墓所。
これまでに見たこともないほどの 明るさに満ちた礼拝堂です。 -
天井のドームの上部まで ステンドグラスで囲まれています。
当初の天井は1755年の地震で崩れ、その後再建されました。 -
中央にはジョアン1世と王妃フィリパ・デ・ランカスターの棺が置かれています。フィリパはイギリスの出身であり、棺の上の彫像は、ふたりが仲良く手を取り合っています。
政略結婚のようでありながら 幸せな結婚生活だったんですね。 -
司馬遼太郎氏の「南蛮の道Ⅱ」によると、彼女は同盟のきずなであっただけでなく聡明であり、さらには女性には珍しく航海術や地理学に強烈な関心を持っていて、息子たちに影響したそうです。
次男は彼女の地理学好きを伝承してヨーロッパの各地を旅行し、マルコポーロの「東方見聞録」をはじめてポルトガルにもたらしました。
母親の航海好きを相続したのが 3男のエンリケ航海王子。
周囲には エンリケ航海王子をはじめ4人の王子が眠っています。 -
ステンドグラスから零れ落ちた光の雫が 柱を煌めかせています。
この礼拝堂の光景が この旅一番の思い出の一つ。 -
教会。
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とにかくステンドグラスに目が向きます。
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修道院の南側に位置する教会の身廊は、奥行き約80m、高さ約32m。ポルトガルでも1,2の規模を誇るもの。
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バターリャ修道院の特徴は幅が狭いこと。これは均等を保つために設計された高さと幅のバランスだそうです。また、この身廊には彫刻や装飾物があまり施されていないので、シンプルで落ち着きのある印象です。
非常に簡素ですが、逆に厳粛な雰囲気が漂っています。 -
ポルトガルの修道院では初めてステンドグラスが取り付けられたそう。
ドイツ人の芸術家がバターリャに持ち込んだと考えられており、このステンドグラスの中で最も古いものは1430年代末のものです。
大航海時代の幕開けとも重なって、自分達の国にないものを取り入れようとする精神のなせる業でしょうか。 -
ここにも零れる光の雫が。
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高い天井に届くようなところにまでステンドグラスが。
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内陣奥の祭壇には、磔になったキリスト像が飾られています。
彩りを添えている 聖母マリアとキリストの生涯を描いたステンドグラス。 -
聖母マリアとキリストが描かれたステンドグラス。
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入り口を振り返って。
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しっかりと記憶に刻み込まれた教会です。
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ジョアン1世の回廊
14世紀に造られたゴシック様式の簡素な回廊に、約100年後に リスボンのジェロニモス修道院を手掛けたボイタックがマヌエル様式の装飾を施したもの。 -
レース細工のように繊細な狭間飾りが美しい回廊ですが、回廊の内側はシンプルな雰囲気。
マヌエル様式の特徴である天球儀やエンリケ航海王子の紋章があしらわれていて、とても精巧に造られています。
狭間飾りの影が 回廊の床に投影され、また別の装飾を作り出しています。 -
その先、回廊の東側にある参事会室。
交差リブヴォールトによって支えられた部屋には 柱が一本もないという、当時としては思い切った構造。
建設当時 天井が石の重みで落ちるのではないかと騒がれたため、自分の設計と計算に自信をもつ建築家は 安全性を証明するために、この大天井の下で3日3晩 座り続けたといわれています。
独特な八角形の建物で、窓にはステンドグラスがはめ込まれています。現在は、第1次大戦とアフリカの植民地争いで命を落とした無名戦士の墓が置かれ 兵士たちが見守っています。
奥にあるステンドグラスには、キリストの受難が描かれているのだそう。 -
中庭越しに。
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狭間には 天球儀やエンリケ航海王子の紋章である十字架などが彫り込まれています。回廊を歩く兵士を写していたので 残念ながら途切れて写っています。
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違ったアングルから。
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兵士の交代式でしょうか。
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回廊にある 装飾が施された噴水。
おどろおどろしい顔の彫刻の口から水が出ています。 -
アフォンソ5世の回廊
15世紀に造られたゴシック様式の回廊。
天井のリブヴォールト交差部分に取り付けられている紋章は ドゥアルテ1世とアフォンソ5世のものだそう。 -
糸杉が植えられた回廊の中庭。
回廊には簡素なデザインのアーチが並んでいます。 -
トイレの洗面所はユニーク。
回廊の西側には、かつての食堂や厨房があり、現在は博物館やショップとなっていました。 -
壁面は黒ずんで 古色蒼然としています。
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アフォンソ5世の回廊から外に出ると そこにはドライバーさんが待っていました。修道院の感想を聞かれた後、外壁沿いに歩きながら 未完の礼拝堂についてのレクチャーをしてくださいました。ところどころに出てくる知った単語から、なんとなく言われていることが伝わり 相槌を打ったりするので、ガイドのし甲斐があると誤解されていたみたいです。
必死で聴き取りをしながらも、やっとの思いで 撮った一枚。 -
修道院の北側辺り。
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未完の礼拝堂の北側にある入口。
礼拝堂の入り口は15メートルの高さがあり、1509年に完成しています。天球、天使、ロープなどがアーチに施されています。 -
連続アーチと精緻な装飾に 感嘆を通り越して圧倒されてしまいます。
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感動のあまり いつも 木を見て森を見ず、のような写真の撮り方になってしまいます。
この窓にはステンドグラスは 入ってなかったように思うのですが… -
独特な文様。
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未完の礼拝堂は 2世紀もの歳月をかけながら、世界遺産バターリャ修道院が完成せずに今もあることを象徴する場所。ここに ジョアン1世の息子であるドゥアルテ1世と妻のレオール・デ・レオンが埋葬されています。1437年の着工時にはドュアルテ1世が子孫を埋葬する目的でした。
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未完で天井が無いので、見上げると青空が。
精巧な彫刻を施された建物の上に 青空が広がっているのは 不思議な感覚です。 -
壁は何層もの装飾が成され、その層によってデザインが異なっています。
柱も1本1本が精巧な彫刻を施され、ゴシック様式、マヌエル様式、ルネッサンス様式が混在しているのだとか。 -
それらの建築様式は分からないまでも 何とも言えない幻想的な美しさは感じ取れます。
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アーチ部分をズーム。
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最上部に彫られた文様は 何とも形容しがたいもの。
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ジェロニモス修道院の建築様式に似ているんですね。
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17:40
太い柱の全面に施された彫刻に 圧倒されてしまいました。
見学を終えた後も 熱く語ってくれたドライバーさん。
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