2018/06/23 - 2018/06/23
12位(同エリア64件中)
クッキーさん
ナザレからアルコバサまではバスもあります。ナザレ~アルコバサは、約13kmで、タクシーなら約13ユーロだと聞いていました。
ナザレでの滞在時間では、アルコバサかバターリャのどちらかを諦めなければいけないと思っていたのですが、ホテルでプライベートツアーを予約してもらい、アルコバサとバターリャの両方を訪れます。
ナザレのペデルネイラ地区を訪れた後、大型バンでアルコバサへ向かいました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 観光バス
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
15:00
ナザレからアルコバサへ30分ほど。
大型バンに 乗客は私たち2人だけですから、本当に居心地の良い移動でした。
バンを降りて修道院前に立つと、ドライバーさんは 修道院について かなり詳しく説明してくれたのですが、半分も理解できず 今ではほとんど覚えていません。
あまりにも熱のこもった説明のため、それを遮る気にはなれず、外観をじっくり撮る余裕はありませんでした。 -
チケットは1人3ユーロ。6ユーロと表記があるのは2人分だったのかな?
-
奥行きが106mもある広い教会。質素を旨とするシトー会の禁欲的な精神に沿って造られており、装飾を排した質素な造りが 荘厳さを際立たせているかのよう。
-
修道院は、1153年ポルトガル建国の祖であるアフォンソ1世により建設され、別名、サンタマリア修道院です。建国に功績のあったシトー修道会に寄進されたそうです。
小さい町には似つかわしくないほどに大きなアルコバサ修道院。画期的な建築様式・質素・簡素・禁欲という厳粛さを貫いた建設姿勢精神を表現したことが評価され、1985年に世界遺産に認定されました。 -
建設には100年以上かかり、最盛期には1000人もの修道僧たちが生活。
シトー派は、自給自足・質素・簡潔を旨とする会派であり フランスで創設され、ポルトガルにやって来たのは1143年のこと。カスティーリャ(スペイン)がポルトガルの独立を承認した年です。
-
祈りと肉体労働を自らに課し、農業や手工業のプロフェッショナル集団であった彼らは、優れた開拓技術と農業技術で、戦いで荒廃したアルコバサ周辺の土地を 肥沃な農地へ変貌させていきました。
-
教会の奥へ進んだ翼廊。
質素を旨とする修道院内で 唯一 レースのように美しく繊細で華麗な装飾に彩られています。
翼廊の南側には ペドロ1世の棺。石棺は6頭のライオンによって支えられており、側面には聖バーソロミューの生涯が彫られているそう。 -
北側にはイネス・デ・カストロの棺。側面のレリーフは キリストの誕生から復活までを表したもの。ポルトガル・ゴシック芸術の最高傑作だそう。
イネスはペドロ1世の愛妾でした。
ペドロ1世はカスティーリャのコンスタンツァ王女と結婚しましたが、ペドロは王女の侍女イネスと恋に落ち、コンスタンツァが亡くなると、ふたりは一緒に暮らし 子どもも生まれました。しかし ペドロの父アフォンソ4世は、カスティーリャ王国の圧力を恐れ、3人の重臣によって イネスは暗殺されたのです。
父王の死後、国王となったペドロは イネスを殺害した者たちへ、復讐を開始。イネスの美しい石棺の下で下敷きになっているのは、その3人なのだそうです。ペドロ1世の復讐心の強さの表れなのでしょう。 -
ふたりの棺は、お互いの足を向け合う形で置かれています。これはペドロ1世の遺言による配置。死者が蘇る最後の審判の日、蘇り起き上がった時、最初にお互いの顔を見ることができるように…だそうです。
ペドロは 父王にこそ復讐心を向けるべき、3人の重臣は 王の命に従っただけですから サラリーマンの悲哀のよう…
狂気の振舞いをしたペドロは 王としては善政を行い、庶民達からは尊敬されていたそうです。 -
扉の上にある文様。
-
教会の入り口のチケット売り場に戻って、脇の王の広間へ。
-
16世紀末頃から、修道士たちは 芸術活動に力を注ぐようになりました。
-
広間の壁は、粘土細工僧によって作られた アフォンソ・エンリケスからジョゼ1世までの歴代国王の像や、アズレージョで飾られています。
-
回廊。
-
回廊にある泉。
修道士たちは ここで手を清め、食堂へ。 -
食堂。
西側には 食事中に聖書を朗読した説教台。
その隣には 修道士の太り過ぎをチェックする狭い扉口が残されています。 -
食堂の天井は高いです。
-
厨房。
7頭の牛を一度の丸焼きにすることができたという巨大な調理かまど。 -
川の流れを引き込んだ水場。
これらは 当時としては最先端の設備だったそうです。 -
その隣にある 僧の広間。
食堂に比べて 天井が低いです。 -
参事会堂。
修道士たちが この部屋で修道院の運営について話し合ったり、懺悔を行っていた部屋。
修道院長たちが埋葬されていたそう。 -
回廊の一角。
-
中庭。
-
2階の回廊。
-
2階から 翼廊が見下ろせます。
-
2階の回廊から。
-
ドン・ディニスの回廊。
ディニス王によって 14世紀初めに造られ、「沈黙の回廊」とも呼ばれています。
ここ2階部分は16世紀に増築されたマヌエル様式で、繊細なアーチや柱の装飾が特徴的…なのだとか。 -
回廊から見える 正面入り口の鐘楼。
-
柱頭飾り。
-
15:45
修道院の付近を ほんの少し歩いてみました。バターリャへも行かなくてはいけないので、ツアー並みの見学時間になってしまいましたが 修道院だけの見学なら これで十分かも。
広場の端で待っていたドライバーさんを見つけて合流、これからバターリャへ向かいます。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
旅行記グループ
シニア夫婦のスペイン・ポルトガル周遊旅行;ポルトガル編
-
前の旅行記
シニア夫婦のスペイン・ポルトガル周遊旅行(35)陽光あふれるナザレ
2018/06/23~
ナザレ
-
次の旅行記
シニア夫婦のスペイン・ポルトガル周遊旅行(37)バターリャ修道院
2018/06/23~
バターリャ
-
シニア夫婦のスペイン・ポルトガル周遊旅行(28)タクシーで国境を越え要塞都市エルヴァスへ
2018/06/17~
エルヴァス
-
シニア夫婦のスペイン・ポルトガル周遊旅行(29)アレンテージョの古都・エヴォラの街は駆け足で
2018/06/18~
エボラ
-
シニア夫婦のスペイン・ポルトガル周遊旅行(30)城壁が包み込む静寂の村・モンサラーシュ
2018/06/18~
モンサラーシュ
-
シニア夫婦のスペイン・ポルトガル周遊旅行(31)地の果て・ロカ岬とシントラでも城壁を堪能
2018/06/19~
シントラ
-
シニア夫婦のスペイン・ポルトガル周遊旅行(32)リスボン1・ベレン地区でポルトガルの栄華を偲ぶ
2018/06/20~
リスボン
-
シニア夫婦のスペイン・ポルトガル周遊旅行(33)リスボン2・路面電車を追いかけて
2018/06/20~
リスボン
-
シニア夫婦のスペイン・ポルトガル周遊旅行(34)谷間の真珠・オビドスで城壁歩き
2018/06/22~
オビドス
-
シニア夫婦のスペイン・ポルトガル周遊旅行(35)陽光あふれるナザレ
2018/06/23~
ナザレ
-
シニア夫婦のスペイン・ポルトガル周遊旅行(36)プライベートツアーでアルコバサ修道院へ
2018/06/23~
アルコバサ
-
シニア夫婦のスペイン・ポルトガル周遊旅行(37)バターリャ修道院
2018/06/23~
バターリャ
-
シニア夫婦のスペイン・ポルトガル周遊旅行(38)コインブラ
2018/06/24~
コインブラ
-
シニア夫婦のスペイン・ポルトガル周遊旅行(40)ポルト1・ポルトの夜景と街歩き
2018/06/25~
ポルト
-
シニア夫婦のスペイン・ポルトガル周遊旅行(39)現地発ツアーでサンティアゴ・デ・コンポステーラへ
2018/06/26~
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
-
シニア夫婦のスペイン・ポルトガル周遊旅行(41)ポルト2・坂道の街の散策とドウロ川クルーズ
2018/06/26~
ポルト
旅行記グループをもっと見る
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
アルコバサ(ポルトガル) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
アルコバサ(ポルトガル) の人気ホテル
ポルトガルで使うWi-Fiはレンタルしましたか?
フォートラベル GLOBAL WiFiなら
ポルトガル最安
254円/日~
- 空港で受取・返却可能
- お得なポイントがたまる
旅行記グループ シニア夫婦のスペイン・ポルトガル周遊旅行;ポルトガル編
0
30