2018/06/17 - 2018/06/18
4位(同エリア23件中)
クッキーさん
国境を挟んだ2つの世界遺産の街 カセレスからエルヴァスへの移動。
カセレスから国境の町・バダボスまではバス便がありますが、日曜日ということで 国境を超えるバスの便がなく,タクシーでの移動になりました。
エルヴァスの歴史は、古代ローマ時代にまで遡ります。
スペインとの国境から15kmに位置するエルヴァスは、その地理的要因から強固な要塞都市となりました。
ポルトガルの国境防衛都市エルヴァスと要塞群は、ナポレオン軍も退けたことがある最強の要塞でした。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
カセレス14:45発。
カセレスからバダホスへ向かうバスの車窓から。
ずっと 荒野のような平地と 時折 オリーブの木々。 -
広い川を渡って バダホスが近づいてきた様子。
-
バダホスの町は 国境の街、ということから想像していた以上に、驚くほど都会のように見えます。
バダホスは ポルトガル・エルヴァスへ向かうための中継地。
平日にはバスの便があるのですが、この日は生憎の日曜日。タクシーで向かうつもりでしたが、タクシーが待機しているかどうかの情報がないままの移動。
バダホス16:00着。 -
16:09
バスターミナルでは 大急ぎでバスを降り 出口に向かうと、幸運にも1台のタクシーが客待ちで停まっているのを見つけました。ということで、バダホスの街並みは記録になし。
ドライバーさんは なんとか 私の拙い英語を理解してくれ、国境の向こう側・エルヴァスへ向かってくれました。
車窓から 国境の標識が見えないかと ずっと目を凝らしていましたが、いつの間にかポルトガルに入国したよう。 -
15:30(16:30) 時刻表示が間違っているのではありません。時差が異なるため、国境を超えると時間は1時間戻るんです。
タクシーで20分ほど走ると もう エルヴァスです。車窓から星型要塞を見た後、街を囲む城壁の門を潜りました。
ドライバーさんは 街には不案内らしく、一旦タクシーを下りて 道行く人に尋ねて ホテルの前で降ろしてくれました。料金は26ユーロ。
ホテルの外観は、旧市街の建物らしく 趣があります。 -
フロント前のロビー。
ツインルームの部屋は バスタブ付き。
可もなく不可もないホテルだと思っていたのですが・・・ -
修道院を改装したホテルだそうで、かつての回廊でしょうか ソファなどが置かれて、居心地のよさそうな一角です。
ホテルのスタッフに タクシーを呼んでもらって、サンタ・ルジア要塞に向かいます。 -
16:00
ホテルからのタクシー料金は5ユーロ。待ってもらえるかと聞いたところ、電話で呼ぶようにと 電話番号をメモして渡されました。
電話はできないけれど、ここには スタッフもいるようだし、何とかなるだろうと… -
サンタ・ルジア要塞の中へ。
世界遺産の登録対象となる防衛施設群のひとつです。これらが形成されたのは、主に17世紀以降のこと。
エルヴァスの町にはレコンキスタ以前に遡る城壁もありましたが、多くは取り壊されました。
世界最大といわれる現在の塁壁で囲まれた防衛施設は1643年以降に建てられたものであり、これはポルトガルがスペインとの同君連合を解消したポルトガル王政復古戦争の時期(1640年 - 1668年)と重なっています。 -
長方形の要塞に四隅が突き出た塁壁や空堀が見えています。
エルヴァスはスペイン、ポルトガルの国境付近の要衝であり、一時はスペイン領となったこともありました。
しかし、19世紀になるとその戦略上の重要性も薄れ、すでに役割を終えたものと認識されるようになりました。1906年には防衛施設群などが国の史跡に指定され、保存や修復の取り組みも行われるようになったそうです。 -
軍事的役割を終えた現在では、兵舎などが軍事博物館になっていますが、さほどの展示物はありませんでした。
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こんな通路を歩いて、
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また別の兵舎の中へ。
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エルヴァスの街の全景です。
写ってはいませんが左に水道橋があります。
手前に見えているのがサンタ・ルジア要塞の城郭。 -
ここはスペインとの国境から15kmの位置にあり、17世紀から19世紀にかけて堅牢な要塞が丘の上に造られました。
エルヴァスは東西1kmほどの大きさで、その南北には エルヴァスを守るサンタ・ルジア要塞とグラサ要塞。
これらはすべて星形の城壁を持っています。 -
1801年にポルトガルはフランスと同盟したスペイン軍の攻撃を受けて大敗(オレンジ戦争)。
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星形の端に置かれた 見張り塔。
函館の五稜郭なども同様ですが、要塞が星形をしているのは、近世の戦争に大砲が登場し、死角を無くすために多角形の要塞建築が登場したそうです。 -
これは 橋を巻き上げるためのものだったかな?
-
要塞の写真の数々。
-
この階段を上がると、
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要塞の最上部へ。
要塞の上には 草も生えていて、平和そのもの。
こちらは 東の方向、スペインは この先のはず。 -
スペインとポルトガルを隔てる山岳地帯は、ここエルヴァス周辺では途切れているらしく 見晴らしがいいのですが、すなわち「国防の要の地」という事ですね。
この地の歴史は紀元前の古代ローマ時代から始まりました。
スペインとポルトガルの関係に興味が湧いたのですが、フランスやイギリスをも巻き込んだ歴史は複雑で 理解するのは諦めました。
ただ、その歴史から スペインとポルトガルの時差が異なっているのが、なんとなく理解できた気がします。 -
要塞の南方向には 延々と続く平野。
-
思い切りズームして、街の北側の丘の上に見えているのが グラサ要塞。
こちらは18世紀半ばの建築だそう。
遠目からは、なんとなく星形?に見えなくもない。
あの距離では とても行けそうにありません。 -
エルヴァスの街。城壁内は家が密集しています。まさに城塞の中の街です。
城壁の外は 牧草地がひろがる牧歌的な雰囲気で、要塞都市とはかけ離れた風情。
街の左側に 水道橋があります。 -
訪れるまでは、こんな国境の街に来る観光客なんて ほとんどいないだろうと思っていたのですが、予想に反して ツアーバスまでも見かけました。
要塞内には多くの観光客が。もちろん 東アジアの大国です。 -
16:50
ホテルに戻るタクシーを呼ぶために、チケット売り場にいたスタッフに電話をかけてもらえるようお願いしたところ 快く了承してくれました。
おまけに タクシーが要塞の前の広場に来ているかどうかまで確かめに行ってくれ、親切が身に沁みました。
ホテルまでのタクシー料金は5ユーロ。 -
ホテルに戻って、ホテルの近くをウロウロ歩いてみると、レストランどころかショップも全く開いていません。夕食難民を覚悟していたら、一軒だけ開いている小さなお店を発見。菓子パンとスナック菓子を買い求めてホテルへ。
そのあと 城壁に沿った公園を歩いて アモレイラの水道橋へ。 -
アモレイラの水道橋は、エルヴァス市内に水を引くために15世紀に建造されたもの。
全長8.5km、橋脚数843、高さ31mの4層のアーチ状でイベリア半島で最長だそうです。完成まで1世紀以上の年月を要したとか。
水道橋にはエルヴァスの町の紋章が描かれています。水道橋は現役で、エルヴァス市内へ水を供給しています。 -
ぽこぽこと空いたアーチに 夕日が差し込んで きれいです。
エルヴァスの街はグルっと塁壁と空堀に囲まれていて、今では1万5千人がごく普通の暮らしをしていますが、かつては籠城戦を勝ち抜いた要塞都市でした。
それを可能にしたのが 街に引かれた巨大な水道橋と貯水槽なのです。 -
旧市街へ戻る途中から。
水道橋は はるか彼方にまで続いています。 -
いかにも、の城塞仕様です。
街に入るには街全体で3箇所位しかない、この様な城門を通る必要があります。門の前には 跳ね上げ橋が掛かっており、いざと言う時は橋を上げて街を守りました。現在では 形だけが残っている様子。
また門を通っても真っ直ぐに進めない様に曲がっています。 -
さらに奥に見える城門。城壁は2重、3重になっているのですね。
-
これは 門の内側からだったかしら?
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先ほどまで居たサンタ・ルジア要塞。
とげとげの城壁の様子は伺えますが 星形の要塞を見るには、ドローンでも使わないと無理みたいです。
手前に見える黄色い城壁は、かなり厚みがありそう。
大砲の登場でエルヴァスの街を囲む壁は、それまでの薄く背が高いものから分厚いものへと変化を遂げたのだとか。
さらに、街の周りに サンタ・ルジア要塞やグラサ要塞を築き、防衛ラインを整えたのです。 -
城壁というより 堡塁のようなもの?
サンタ・ルジア要塞で見たものと同じように、草で覆われています。手入れを怠れば すぐに荒れ野原になってしまいそう。 -
水道橋が延々と続いている様子が よく分かります。
体力があれば ずっと辿っていきたかったのですが、叶わず。 -
19:04
旧市街をウロウロ。 -
ドローンの代わりに街の地図をゲット。星形の街の様子が 見て取れます。
この歴史地区には、旧司教座聖堂やノッサ・セニョーラ・ダ・アスンサオン教会などの美しい建築物が残され、街の中にも軍事施設が点在しているのですが、この日は日曜日、さらには時刻も遅い到着だと分かっていたので、建物の見学などは考えていませんでした。 -
サンタ・クララ広場にたどり着けたようです。
広場に見える柱状のものはペロリーニョ。ペロリーニョとは、囚人を見せしめのために吊り下げた柱のこと。なかなか装飾が凝っているきれいな柱の様子からは、かつての恐ろしい目的は 想像すらできません。
この後、ポルトガル各地で たくさん見られました。 -
趣のあるアーチの上の建物?
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目的は、歴史地区を歩くことだけですが、人通りも少なく 観光地の趣に欠けます。
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この時間では開いていないのは分かっていますが、折角ですから お城を目指して細い路地を歩きます。
見かけるのは 地元の方たちばかり。 -
街の北側に建つエルヴァス城(Castelo de Elvas)。城壁は、要塞都市にふさわしい 重厚感のあるもので、質素な外観。
エルヴァス城は、13世紀のローマの要塞跡にイスラム教徒が城を築き、レコンキスタ後、15世紀に拡張されたもの。
城壁に上れば、エルヴァスの街並みとアレンテージョの田園風景が見渡せるそうです。 -
世界遺産のプレート。
世界遺産「国境守備隊駐屯都市エルヴァスとその要塞群」を構成するのは、要塞群及び城壁、イベリア半島で最長の長さを持つアモレイラ水道橋、コンソラサオン教会とアスンサオン教会、古代ローマの要塞跡に築かれたエルヴァス城、美しい街並みがある歴史地区だそう。 -
レプブリカ広場。
奥に見えるのは ノッサ・セニョーラ・ダ・アスンサオン教会。
教会前の広場の美しい石畳は、見る方向によって立体的で、縁取りの模様が絨毯のようです。 -
19:29
広場のオープンカフェで寛いでいる方々が手にしているのはドリンクばかり。
広場の片隅にあるカフェで目にしたのは エスカルゴ料理?
もう ここでの夕食はあきらめました。 -
今宵の夕食は、菓子パンとスナック菓子とジュース。
あまりにも侘しくて、お土産にと買っていたイベリコ豚の生ハムの一袋を開けて 味見を兼ねて 夕食の一品に。
この日は移動が多くて 19,518歩。 -
6:50
翌朝のエルヴァス。ホテルの前から。
これからエヴォラへ行くのですが、 -
昨日からタクシーの手配をお願いしていたのに、朝のスタッフに確認すると 聞いていないと・・・
すぐに呼ぶからと言ってくれたものの 待てども待てどもタクシーは来ません。 -
ようやく到着したタクシーのドライバーは、ホテルのスタッフの知人のようで ゆっくりと朝のご挨拶などを。このホテルに泊まって、一番失望した瞬間でした。
やっとバスセンターに着いてチケットを買おうとしたら・・・調べてきていた時刻は7:30発でしたが、実際には7:10。 -
この時は既に7:16。バスの発車時刻はもう過ぎていたのに、よくぞ間に合ったものです。
チケットはバスの中で買うようにと促され あわてて乗車。2人で14.7ユーロでした。
これからエヴォラへ向かいます。
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