鳥取市から入って但馬・丹波 秋の旅(二日目)~但馬の有力藩、出石藩の伝統を伝える華麗なお城まつりを拝見。見どころの奴さんの妙技は地元の子供たちもしっかり。これに愛之助のお練りが花を添えて、絶品、出石そばの食べ比べも楽しいです~
2017/11/03 - 2017/11/03
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たびたびさん
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出石は出石藩仙石家58千石(後に3万石)の城下町。このお城まつりは、文久3年(1863年)、藩主仙石久利の夫人が江戸の赤坂奴をお供に従えてお国入りしたのが始まりとされ、華はなんといっても大名行列の槍振り。「インサヨーイ・イーヤットマカセ・ヨイヨイハーヨーイ」の掛け声に合わせて、もったいぶって歩みを進める奴さんは時代劇さながら。槍を互いに投げ合ってキャッチする槍さばきを見せると皆さんちょっと"どや顔"ですね。
そして、祭りの当日は、街全体が祭り一色。子供の大名行列によさこい踊りや出石太鼓、永楽館歌舞伎のお練りもあって、一日中賑わいます。
そして、もう一つの大きなお楽しみは出石そば。サラサラっと喉越しの良いそばが小皿に乗ってさらに爽やか。これを最後に生卵を溶いた出汁でいただくと芳醇な味わいが加わって、またまた美味なんですね。多くの店がひしめいて、技を競い合っているのもレベルの高さが維持されている理由かと思います。
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香住から出石まで向かいますが、JRは豊岡駅まで。豊岡駅から出石は全但バスを利用することになります。
ただ、便はとても多いので、それなりに安心感があるような。この日はお城まつりの日で、観光客は多かったのですが輸送力には問題なし。 -
終点のバスターミナルに到着。そこから、出石の中心部に向かいます。出石城もこの先です。
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福成寺は、その途中。
いざという時には城壁となるようにと、この場所に造られたのだそうですが、山門を入るとすぐに本堂。 -
右手には浄土真宗本願寺だけに、親鸞の像が立っています。
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その隣りは勝林寺。この寺も福成寺と同じ浄土真宗本願寺派の寺だし、ここもいざという時の城壁の役目があったような感じで、いかつい山門を入ると正面には本堂。
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本堂に向かって左手には、親鸞の立像があって、これも福成寺と同じです。
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イチオシ
さて、これが出石城跡。市街を見下ろす高台にあって、市街の端っこ。ただ、この正面から出石の一番賑やかな市街が始まります。
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登城橋を渡って、すぐの登城門を入ると石垣と石垣の上に建つ櫓がいかめしさを感じますが、実はそれ以上のことはない。
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登城門を入ってすぐの眺めがハイライトなので、けっこうこじんまりした城であることは否めません。
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ちなみに、出石城は、もともとは六分一殿として知られる山名氏の居城。当時は有子山城という山城でしたが、今の出石城はその山麓の一部。豊臣秀吉の従弟である小出吉政の長男、小出吉英が関ヶ原の戦いの後に領地を安堵され、現在の形に整備しました。江戸時代の一国一城令の元では、但馬国ではこの城が唯一の城郭となります。
ただ、ここが但馬国の中心かと言えばそうでもない。但馬には、出石藩(仙石家5万8千石→3万石)、豊岡藩(京極家3万5千石→1万5千石)、八木藩(別所家1万5千石→2万石)、清富藩(宮城家1万3千石)と小さな藩に分かれていて、出石藩が一番大きいとはいえ、突出するものでもない。それに、但馬の中心はどこかということで言えば、それは国分寺もあった豊岡だという意識が一般的です。
出石は豊岡市と合併して今では豊岡市の一部。あくまでこの辺りの限定的な中心と考えた方がいいでしょう。 -
有子山稲荷神社は、出石城跡の一番奥。本丸櫓が建つ高い場所に鎮座しています。そういう意味では参道も、赤い幟が両側に立っていますが、結局は城への石段です。出石城は元々は山名氏の居城、有子山城の一部。旧有子山城の本丸はこの先さらに登ったところで、神社からはそこへの道がまだ先へと続いています。
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ここがいわゆる本丸のエリアですね。
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先ほどの櫓のあたりからもう一段高い場所です。
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こんな建物もありましたが、特に説明はありませんでした。
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諸杉神社は、出石城跡の北隣り。見どころは、奥の本殿。なかなかの風格で、伸びあがったような背の高い建て方に特徴があると思います。
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ちなみに、歴史的には山名氏が此隅山城(同じ出石町内)から有子山城に居城を移すにあたり、この神社もこちらに移ってきたのだとか。仙石氏の城主時代は、参勤交代からの帰国の際は、城主自らが参拝する習わしもあったそうです。
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ここから、改めて、出石市街を散策します。
市街の端っこ。経王寺は日蓮宗の寺で、出石藩藩主歴代の菩提寺の一つ。
坂を上って行くと、寺の入口に建つ白い漆喰の鐘楼が城郭みたいな感じです。 -
その後はこれも城の門のような山門から石段を上がると本堂の前に出る。シンプルな境内ですが、こちらも全体として城のような雰囲気があるのが特徴でしょう。
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明治25年に建てられた旧出石郡役所を活用したのは出石明治館。出石に残る唯一の明治期の洋館です。
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館内は、出石出身の有名人、巨人軍の投手として活躍した大友工の資料室や
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歴史上出石ゆかりの人物として、沢庵和尚、山名持豊、仙石政辰などの紹介。
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小林秀雄も出石が出身というのも面白いですね。ちなみに、小林秀雄は日本の文芸評論家。文学の世界にとどまらず、時代を見る目を持っていたインテリジェンスな存在。往々にして、評論家というと「評論家みたい」という言葉があるようにマイナスのイメージになってしまいましたが、とても大事。今はスポーツとか国際問題や社会問題など個別のジャンルの評論家というか解説者はいますが、どうにも小粒。司馬遼太郎とか小説家が評論家の役割を担ってしまったのかもしれませんが、むしろ、司馬遼太郎を評論するような評論家がいなかったことが寂しいような気がします。
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あとは伝統工芸の磁器の展示もまあまあかなと思います。
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ここから、沢庵寺へ向かいますが、願成寺は、沢庵寺のすぐ手前。ここはNHK大河の「八重の桜」の八重の最初の夫である川崎尚之助の菩提寺です。
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目立つのは、山門脇に置かれた木彫りのだるま像。出石の紹介ポスターで、このだるま像が写ったのがありますが、けっこうインパクトがありますね。
こちらにも、沢庵寺と同じく沢庵が作庭した心の庭があるはずなんですが、それはよく分かりませんでした。 -
さて、これが沢庵寺。正式な名前は宗鏡寺で、もともとは山名氏の菩提寺。その後、仙石氏の時代に沢庵が再興したので沢庵寺という名前が一般化しました。
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兵庫県指定文化財記念物となっている本堂庭園は、沢庵の作庭と伝わります。拝観料を払って、庭はこの奥ですね。
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山すそと本堂に囲まれた限られたスペースなんですが、
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巧みに池と石を配して、なかなかの見応え。
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石組みがしっかりしていて、これは正統派です。
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日本庭園は、やっぱり石組みが基本。石組みによらないと、限られたスペースで世界観を表現することは困難です。
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イチオシ
亀島みたいな真ん中の島を中心にお見事。これは想像以上の庭でした。
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少し奥に進むと、
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この石灯籠の土台のような石がアクセントになっていて、全体の景色を締めているように感じました。京都なら、これはだれだれが朝鮮の駅で持ち帰った石であるとか説明がありそうな石ですよね。
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築山の方に上った先には沢庵和尚の墓もありました。
ちなみに、沢庵和尚は、後水尾天皇が幕府に諮ることなく行った紫衣着用の事件、紫衣事件の際、幕府に抗議したことで江戸へ召喚され、有罪となります。ただ、その後は罪を許され、徳川家光にも近似。品川の東海寺を与えられることとなりました。なお、吉川英治の小説にある宮本武蔵との関係は当然フィクションです。 -
市街中心部に戻ってきて。
本高寺は15世紀半ばの創建。出石藩の家老であった仙石家の菩提寺です。
石段を少し上る山門はいかめしいですが、 -
境内はむしろ明るい広場のような感じ。威圧感は全くありません。本堂の横に蔵が建っていたりするのも親しみを感じる要素かもしれません。
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昌念寺は、本高寺近くの高台の寺。桂小五郎の潜伏地の1つとしていた
というのは、なるほどという感じです。 -
石段を上がるとすぐに本堂ですが、これが花頭窓のなかなか美しい建物。前庭もきちんと整備されていまして、石段が壊れかけていたので荒れ寺だと思っていたのは勘違い。けっこうギャップを感じました。
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出石史料館は、生糸を商う豪商福富家の旧本邸を利用した施設。外観はそんなでもなかったのですが、
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中に入って奥に進むにつれ、床の間や欄間などの見事な装飾が現れて、この建物が数奇屋風の豪華な邸宅であることが分かってきます。
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展示は入り口部分の歌舞伎のポスターから始まって、いいですねえ。
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建物は玄関から
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奥の母屋につながる渡り廊下を進んで、
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この奥が本宅。ここから建物の雰囲気が一変します。
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土蔵には仙石秀久の着用具足なども。ちなみに、仙石秀久は、小諸藩主となった、仙石家としては中興の祖。その後、仙石家は上田藩、出石藩と移封されます。
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ただ、仙石秀久が戦目付となった九州征伐の前哨戦で島津相手に無謀な戦いを挑んだ戸次川の戦いで長宗我部元親の嫡男、信親が討ち死。長宗我部氏滅亡の遠因を作ったことがあって、私的にはけっこう面白くない人物です。
なお、この無謀な戦いで、秀吉の逆鱗に触れ、高野山に追放されます。その後、小田原攻めで参陣。手柄を立てたことで罪を許され、小諸藩主へ。意外に純粋な人物だったのかもしれませんが。。 -
出石酒造は、出石資料館の近く。土塀に土蔵の蔵が囲む広い敷地を持つ酒蔵です。
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表から土間のがらんとした店内に入るとちょっと雑然として整理がイマイチなんですが、それでも歴史ある酒蔵の風情がムンムン。声を掛けても応答がないので、適当に店内を拝見して退散しました。
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桂小五郎潜居跡は、出石の中心部。潜居していたにしては、近くにはそば屋さんが何軒かあったりする賑やかな一角です。というのも、ここにじっと隠れていたのではなく、ここで広江屋という荒物屋を開かせて、それでカモフラージュしてたのだとか。長州藩は禁門の変で敗れて、朝敵となった時期。とにかく再起を期して生き延びるしかなかったのですが、なかなか思い切ったことをやるものです。
ただ、桂小五郎は長州藩の外交を担うなど長州藩の最高責任者として活躍した功臣ですが、イメージとして久坂玄瑞や高杉晋作のような命を懸けてといった華々しさにはちょっと欠ける。維新後も重きをなしますが、積極的になにかを働きかけたこともなくて、埋れた感があるような気がします。結局はバランス感覚の人だったのかなあということでしょうか。 -
これが出石の中心部。
向こうに見えているのが辰鼓楼。いわば街のシンボル的な建物です。
建物の完成は、明治4年。その後オランダ製の機械式大時計を設置したのが明治14年。札幌の時計台とどっちが古いかというくらい古いもの。ただ、これがここにあるということが街の自然な風景になっている。まあ、じっくり眺めるというよりもその存在自体に意味があるように思います。 -
で、早めの昼飯ということで、近又へ。
出石そばの人気店は何軒かありますが、ここが一番人気。 -
早めに来たはずなのに、ぎりぎりで入れました。
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イチオシ
出石そばは初めてですね。
キレのいいそばは当然として。まずは、出汁。味付けは薄めなんですが、それをたっぷりと付けていただきます。ちょっと出雲そばの割子そばと出汁の使い方が似ていなくはないですね。 -
最後に生卵を入れて食べる時もこの薄味の出汁がよく合っているように思います。これだけ豊かで洗練された味わいは、東北や信州でもお目にかかれない味わいです。
それと食べ放題というか大食いの挑戦があって、何皿食べたかを競って、店内には名札が貼り出されていました。これもリピーターを呼ぶ話題性の一つかと思います。 -
松福堂は、辰鼓楼そばにおばあちゃんが一人でやっている小さなお店です。看板商品は、そば饅頭。小さなおまんじゅうですが、食べるとしっかりした甘さの餡子がうまくて、意外に存在感がある饅頭。よくできているなあと思います。ちなみに、本店は少し離れた場所。大きな店舗ですが、そちらは人の流れがないので、ひっそりしています。
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出石のそば屋さんだと近又が圧倒的な人気を誇りますが、それに次ぐ人気店の一つがこの官兵衛でしょう。近又からもすぐそばです。
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店内は木調の落ち着いた雰囲気。
小皿に乗ったそばが運ばれて来て、例によって、最後は生卵の出汁でズルズルっといただくところまで。 -
近又もうまかったんですが、ここもきちんとしたうまさ。出石のそば屋はどこもいい。ちゃんと水準が保たれていますね。
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その並びに、川崎尚之助生家跡。住宅が並ぶ一角にあるんですが、表札のように玄関先に赤い縁取りの「川崎尚之助生家跡」の看板がかかっているだけ。川崎尚之助は「八重の桜」の八重の最初の夫なのですが、興味のない人にはどうにもならない観光スポットかと思います。
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八幡屋煎餅堂は、煎餅屋さん。観光地によくあるような煎餅屋さんですが、食べ歩きにどうぞという大きな手焼きせんべい。ハート形の煎餅もあって。ただ、子供には大きすぎると思うんですが、それをねだる子もいてちょっと楽しげでした。
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湖月堂はそば屋さんなんですが、店頭できんつばを売っていたので、それをいただきました。そば屋さんがなんで?と思って尋ねると、元々はお菓子屋さん。そこからそば屋になったんだそう。少し離れた場所に本店があって、確かにそっちはバリバリのお菓子屋さんでした。出石はそばを求めて来るお客さんがほとんど。なるほどなあという感じです。
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さて、落ち着いたところで、肝心の祭りの方に向かいます。
ステージではいろんなパーフォーマンスも行われていて、賑やか。 -
露店が出たり、
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地元の人も総出で対応しています。
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で、その広場の一角にあるのは出石家老屋敷。豊岡市立美術館の向かいに建つ日本建築で、一棟だけの建物ですが、玄関とかはやっぱり威厳があると思います。
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お城まつりの期間中は、ここが大名行列に参加する子供たちの控え所になっていて、大勢の子供たちが出入りしていました。外から中を覗くと、その大名行列で使われる道具類が展示されている。祭りじゃない時は、ここでそれを見るんだなということが分かりました。
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前庭では、子供たちが大名行列の最後の練習もしていました。がんばってくださいよ~
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大名行列までには時間もあるので、もう少し。。
豊岡市立美術館にも入ってみます。 -
伊藤清永記念館ともなっていて、氏の華やかなバラや裸婦の絵が常設されています。
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この日は歌舞伎の衣装の企画展。出石は永楽館の歌舞伎も有名な街。重厚な刺繍を駆使したデザインは、近くでじっくり見ると意外な迫力。けっこう楽しませてもらいました。
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そうこうしているうちに、子供たちの大名行列の時間が迫ってきたようです。
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出石家老屋敷から準備を終えた子供たちが次々と出てきます。
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ここから行列のスタート地点まで向かうんですが、ここで待ち受けるとちょうどいい。
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行列のいろんな役割を担った姿を間近で確認することができます。
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この辺りから奴さん。
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鋏箱を持つ奴さんに
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毛槍を持つのは
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女の子もいるんですか。
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これは鉄砲隊だそうです。
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お役人に
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弓を持つ人。
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重役に
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これも奴さん。
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イチオシ
小姓に、
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これも荷物を持っていますから、奴さん。
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長い道中を
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人力だけで支えます。
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腰元も多いですが、ちょっとバランス的には数合わせかなあ。
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これもお役人。
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イチオシ
馬に乗る子も待機していますよ。
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さて、行列がいよいよ出発。総勢は120名の行列です。
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先頭の御立振れに続いて、槍を持った奴さん。
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華はなんといっても大名行列の槍振りです。
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行列がいったん立ち止まると、「インサヨーイ・イーヤットマカセ・ヨイヨイハーヨーイ」の掛け声で棒振り。
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それが終わるとまた進んで行くという繰り返しです。
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奴さんが向かい合って、
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イチオシ
あらよっと槍を投げ合う。
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見事にキャッチして、
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ほっと一安心。見事に練習の成果が表れました。
なるほど、そういうことなんですね。 -
いったん、行列を見送って、会場から離れます。行列は市街を一周するのですが、二時間近くかかるんです。
ところで、出石は城下町の歴史に加えて、そばと歌舞伎の街。その間に、歌舞伎の方の象徴が出石永楽館も訪ねましょう。今日は、片岡愛之助とか、歌舞伎俳優によるお練りも行われる予定です。
出石永楽館の方にもたくさんの幟が立って賑やか。ただ、内部の見学はこの時期できなくて。外観とそうした雰囲気を味わうしかありませんでした。 -
市街に帰って。さっきの行列が戻ってきました。
先導車に続いて、 -
次々とやってきます。
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馬に乗ったお役人のあとが
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奴さんたち。
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ここまでくるのに、もう散々演技をしたはずなんですが、
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ここでまた観光客が増えてくると気合を入れ直します。
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ポーズを確認して、
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槍の投げ合い。
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無事にキャッチして
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ハイよくできました。
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長い道のり。お疲れ様でした。ゴールはもう少しですからね。
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イチオシ
子供たちの大名行列が終わって。今度は大人たちの大名行列。
これはお代官様?こちらもいよいよ始まります。 -
やってきましたねえ。
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うーん。なんか時代劇みたい。決まってますよ~
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鋏箱を持った奴さんもなにやらパーフォーマンス。
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鋏箱を掲げて、
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よっこらしょっとまた担ぐ。
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イチオシ
足を高く上げて
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そーれー、そーれー。
前をしっかり見て、なかなか格好いいじゃないですか。 -
「インサヨーイ・イーヤットマカセ・ヨイヨイハーヨーイ」の掛け声も全体を締めています。
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インサヨーイ・
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イチオシ
イーヤットマカセ・
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ヨイヨイハーヨーイ
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インサヨーイ・
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イーヤットマカセ・
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ヨイヨイハーヨーイ
棒振りもしっかり決まって、 -
行列はまたしずしずと進んでいきます。
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お見事、お見事。
子供たちの大名行列も悪くなかったんですが、やっぱり大人の方はリアル感がありますよね。 -
行列の最後尾にお練りもついて。片岡愛之助が手を振ります。
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さっきと同じで、これも裏通りに回って、行列がまた戻ってくるのを待ちました。
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鋏箱の奴さんのパーフォーマンスも再確認して、
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花形の槍を持った奴さん。
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インサヨーイ・
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イーヤットマカセ・
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ヨイヨイハーヨーイ
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イチオシ
お互いに槍を投げ合って、見事にキャッチ。最後は動きが分かってきて、どこでシャッターを切ればいいかも分かってくると、私もやっと落ち着いて写真が撮れるようになりました。
さて、もうすぐ終点。皆さんお疲れ様でした。 -
ここからは、もう少し最後の散策。
見性寺は、出石の中心部からは少し離れた場所。住宅地の中にある曹洞宗の寺です。 -
本堂横に仏堂があって、そこは開け放し。安置された仏像が外からそのまま拝めます。これがけっこう立派。見どころでしょう。ほか、住宅地にある寺ということからではないでしょうが、近所の子供たちが境内で気軽に遊べるような雰囲気もありました。
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見性寺を出てすぐの出石歴史文化交流館。
藁ぶき屋根に土壁の建物は、足軽長屋とも呼ばれるようですが、歴史的なものではない。むしろ、見ようによってはちょっとモダンかもしれません。内部は休憩スペースとイベントで使われるもの。この辺りは観光客の流れはありませんが、意外に立派な施設です。 -
これは松福堂の本店。しかし、こっちはお客さんは全くなしです。中心部を少し離れるとそれは仕方がないでしょう。
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おりゅう灯籠は、橋のたもとに柳の木と並んで建つ木製の燈籠。木の切り株みたいな上に乗っかっていて、それが風情ある姿になっています。
おりゅうというのは、鎌倉時代の悲恋の主人公。身分の違いで一緒になれなかった男が蒙古との戦で戦死。それをはかなんで川に身を投げたというお話です。 -
以上で、出石の散策は終了。これから豊岡駅に戻るのですが、バスの待ち時間を使ってもう一軒。
バスターミナル近くの天通を訪ねます。これで三軒目になりますね。 -
いやいや、ここの皿うどんもとってもいい感じ。出石のそばのレベルの高さに改めて驚かされました。
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爽やかで切れ味のいいそばに、ヒタヒタの出汁。最後に生卵でつるんと飲み込むというパターンはどこの店でも同じです。仙台の牛タンでも、テールスープに味噌付けといった付け合せがどこの店に行っても同じ。そんな感じですね。試行錯誤の中で、これが一番出石のそばのおいしさを引き出す食べ方というのが定着していったんでしょう。
そして、実はこの小皿も出石のそば組合から購入しないといけないという代物。柄は各店それぞれの個性があっても、形や大きさは実は統一規格なんですね。そして、皿を組合で購入することで、組合の活動費が賄われる。味の水準を確保する体制もしっかりしているように思います。 -
出石を後にして豊岡駅に向かいましたが、「大石りく生誕地」という碑が見えたので、途中下車して拝見しました。
これは橋のたもとに建っているだけの碑ですが、近くには本当に生まれた場所があるようです。しかし、この後、そちらは頑張って探してもたどり着けませんでした。
ちなみに、大石りくは、忠臣蔵の大石内蔵助の妻。討ち入りの前に、離縁して実家のこちらに帰されてもいたんですね。出石のお城まつりに先だって、豊岡では大石りくというのもあるよう。地元ではなかなか大事にされています。 -
さて、豊岡はカバンの街。カバンの自動販売機があったりして、それも面白いんですが、こちらはカバンストリート。せっかく途中下車したので、少し歩きます。
カバン屋さんばかりではなく、適当に食堂もあったりして、雰囲気はカジュアルな感じ。大きな期待をして訪ねるとちょっとどうかなとは思いますが、まあそれなりではあります。 -
豊岡藩陣屋跡は、カバンストリートを抜けた先。豊岡市立図書館の敷地の中にあります。
芝生の広場に堂々とした旧豊岡県庁正門が一つ建って、その傍らに説明板。
豊岡藩は、丹後国田辺藩より京極高盛が3万5千石で転封してきますが、城はなし。ここにあった陣屋が政治の中心となります。豊岡は但馬の中心ではあるのですが、江戸時代、但馬の城は出石城のみ。ちょっとその点では寂しい遺構です。 -
豊岡の駅前商店街で何かないかなときょろきょろして見つけたのが、ナウミ プリン。
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プリンのお店は時々旅先で見かけないことはないのですが、ここのプリンまじうまいです。材料がどうとか説明してもらってもやっぱり結局のところは味が第一。卵のうまさをどう引きだしているかというようなところがあって、そういう意味でこの仕上がりは抜群。味わいと香りの両方をしっかりと楽しめます。
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豊岡駅から、今夜の宿のある和田山駅へ移動。
和田山駅前の小さな和菓子屋さんは、しの屋。ごんべえもちという看板が目に入って寄ってみました。「ごんべえもちって、出石の湖月堂でも見ましたけど・・」というと、私は兄弟なんですよという答え。 -
あーそうなんですか。それではとごんべえもちをいただきまして、包みには確かに湖月堂と書いてありました。
ちなみに、ごんべえもちは、ふわふわっとした真っ白なお餅に餡子が包んであるお菓子。仙石秀久に因んだ名前です。 -
これが宿のいずみ。明日から二日間はレンタカーの旅。まずは、丹波市を回る予定です。
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