2017/10/16 - 2017/10/16
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ピオニーさん
"魅惑のスペイン"編。
カタルーニャ州の独立運動の影響を街の中に感じながら、この日は朝から晩までバルセロナを観光。
ガウディ建築を中心に、カタルーニャ音楽堂やカテドラルなどの有名どころを周り、一日の〆として本場のパエージャを味わった。
充実した一日となったが、正直バルセロナを観光するなら一日だけでは物足りない。サグラダ・ファミリアで悲劇にも見舞われたことだし、バルセロナは是非また訪れたい街の一つとなった。
【天気】--------------------------------------------------
快晴 最高25度 最低18度
日本に比べて暖かい。上着なしで歩ける。
【旅程】--------------------------------------------------
10/10(火)~10/19(木) 8泊10日
1日目 羽田→ミュンヘン(ミュンヘン泊)
2日目 ミュンヘン(ミュンヘン泊)
3日目 ノイシュヴァンシュタイン城へ現地ツアー(ミュンヘン泊)
4日目 オーストリアへ日帰り旅(ミュンヘン泊)
5日目 ミュンヘン→ビルバオ(ビルバオ泊)
6日目 ビルバオ→バルセロナ(バルセロナ泊)
★7日目 バルセロナ(バルセロナ泊)
8日目 バルセロナ→フランクフルト(フランクフルト泊)
9日目 フランクフルト→セントレア(機中泊)
10日目 帰国
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 3.0
- グルメ
- 4.0
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 家族旅行
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
旅7日目、バルセロナの朝。
窓を開けたら広がっていた風景。ホテルに到着したのが日没後だったので分からなかったが、これは雑然としている…というか荒れていた。
バルセロナの街は地図で見ても分かるように大きな区画で整備されているが、その区画の内側はどこもこんな感じなのだろうか。
大都市の裏をいきなり見せつけられた気分で、朝から衝撃的だった。
綺麗なところだけを切り取ったガイドブックやテレビとは異なる普段の姿を見れるのが旅の醍醐味なので、これはこれで一つ勉強になった。 -
ホテルの朝食は7:00スタート。
早めに行ったつもりだが、そこそこ先客もいた。
生ハムがあったので早速食べたが、ビルバオのホテルほど美味しくなかった。やっぱりバスク地方は特別食事が美味しいのだろうか。
短い期間で舌が肥えたのか、全体的にまずくもなく、美味しくもなくといった感じだった。 -
パンコーナーは菓子パンやケーキも置いてあった。
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泊まったホテルの外観。言っちゃ悪いが名前負けだった。某宿泊サイトの写真を見て、もっとキラキラしているのを想像していたが、古めのシティホテルといった印象。
ミュンヘン、ビルバオのホテルと同様、いっそ向かいのNHホテルにしても良かったかも。
だが、カタルーニャ広場や地下鉄に近く、カサ・バトリョもすぐ隣のブロックにあるので、観光するに当たっての立地はとても便利だった。エクセ クリスタル パレス ホテル
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バルセロナの街の印象。それは広い・大きい。
歩道は広くて歩きやすい。その分、車道も広く、区画も大きい。
ガイドブックを見てこれなら歩けそうと踏んで、朝一でホテルからサグラダ・ファミリアまで歩いてみることにする。だいたい20分程度かかるようだ。
最初は初めての街・バルセロナということで一々感動しながら歩いていたが、この日はとにかく動き回ったので、一日の後半になるに連れて朝からこんなに歩いて体力を消耗したことを後悔するのだった…。 -
ホテルから1ブロック行った先に、いきなり観光スポットがある。それがこのカサ・バトリョ。
ここには夕方行くことにしているので、このときは外観で我慢する。カサ バトリョ 現代・近代建築
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通りかかったアパートメント。
ベランダにカタルーニャ州の旗を掲げている部屋もある。
街中のアパートメントはどこもこんな感じだった。
独立賛成派はそのことをアピールするが、反対派は特に何もせず、といった感じ。全住民の4割しか投票に行かなかったという住民投票がまんま現れていると思った。 -
見えた、サグラダ・ファミリアだ。こちらは「受難の塔」。ごちゃごちゃした「生誕の門」に比べるとすっきりして見える。
ところでこのサグラダ・ファミリア、もっと大きくて、遠くからでも見えるかと思っていたのだが、バルセロナ全体がそこそこ背の高い建物が多かったというのもあって、かなり近くに来なければこの姿は拝めなかった。地下鉄で来る人にとっては、いきなりこの姿が目に飛び込んでくるので感動モノなのかもしれないが。サグラダ ファミリア 現代・近代建築
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鬼才・ガウディによる建築。
未完かと思われたが、完成は2026年を予定しているとのことだ。
絶賛工事中。 -
入場時間より少し早めに行き、向かい側のガウディ広場から池越しのサグラダ・ファミリアを眺める。
ちなみに入場チケットは事前に日本で買っておいた。
買ったのは、9:15~入場、9:30~「生誕の塔」へ上るチケット。朝一は9:00~塔に上れるので、早い方から3番目のものとなる。9月中旬にインターネットで購入したが、すでに一番早いのチケットは売り切れていた。
バルセロナ観光に当たっては、行く順番を予め決め、サグラダ・ファミリアなど人気スポットのチケットは、シーズンにもよるが早めに手配した方が良いだろう。ガウディ広場 広場・公園
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「生誕の門」。イエスの生誕と幼少期のできごとが描かれている。
ガウディが自ら建築指揮を取り、1930年に完成したが、この設計図はどうなっていたのだろうか。ガウディの頭の中にしか描けないのでは、と思うほどごちゃごちゃしている。
入場口は、生誕の門側にある。 -
時間が来たので、入場。
外観からは予想外だったが、内部の柱は白かった。そこに色とりどりのステンドグラスを通して光が降り注ぐ。
ちなみに、9:30前だが結構人がいる。さすがスペイン随一の観光スポット。 -
ガウディは、この教会を森をイメージして作ったそうだ。
その発想はなかった。(って言ってみたかっただけ。) -
拝廊方向。左右に美しいステンドグラスがある。
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緑~青のステンドグラス。
東の向きにあり、午前中のこの時間は、澄んだ青い光が降り注いでいた。 -
その正面には、オレンジ~赤のステンドグラス。
午後からはこの色の光が入る。 -
内陣の前には椅子が並べられていた。
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建築様式、ステンドグラスなど、皆、思い思いにこの場所を堪能している。
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周歩廊の周り。
教会で使われるステンドグラスの彩りが凝縮されたような色遣い。 -
教会内部を見終えたら、受難の塔の外観を見る。
受難の塔は、イエスの死がテーマとなっている。磔刑前夜のできごと、ゴルゴダの丘への道、イエスの死と埋葬が描かれている。 -
イエスに接吻するユダ。
生誕の塔に比べるとすっきりした線で作られているので、それぞれの場面を探しやすい。 -
そろそろ塔への入場時間になったので、生誕の塔へ行く。
自然を建築の中に取り入れたガウディ。複雑な建築そのものに目が行くが、一つ一つをよく見ると、植物の造形が素敵に馴染んでいる。 -
薔薇の固まりに心惹かれる。
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色付いた葉も。
さて、勇んで生誕の塔のエレベーターに行ったわけだが、全く列がない。
予約してるとこんなものかと思ったが、それにしてもこれだけの観光地でそんなことってあるのだろうかと、少し不安になる。時間は9:30ちょうど、もしかしたら時間ぴったりではなく、もう少し前ではないと乗れなかったのか? なんて内心で焦りも生まれる。
スタッフに声をかけた。
綺麗で愛想のよいお姉さんはこう言った。
"Today, this elevetor doesn't work." -
…え? となる。
理由を聞くと、今日はたまたまエレベーターの調子が悪く、生誕の塔には上れないとのこと。
ええええええーーーーーーー!!!!
とりあえず、カブトムシを見て落ち着こう。 -
トカゲ。
話を戻してエレベーターだが、払ったお金は後日クレジットカードに戻ってくるとのこと。
生誕の塔に上れないのは分かった、では受難の塔はどうかと聞くと、そちらはエレベーターが動いているらしい。だが、今日の分のチケットはすでに完売とのこと。まだ9:30だぞ、と思いつつ、その後チケット売場に行くと、確かに完売だった。
残念だがこればっかりはどうしようもない。
バルセロナ観光はこの日1日だけなので明日改めることもできず悔しい思いはあるが、ここはさっさと気持ちを切り替えなければこの後の観光にも差し支えある。またいつか、今度はスペイン各地を旅行する機会があるなら、またバルセロナに来よう。
それより残念なのは一緒にいた母だ。母をまたバルセロナに連れて来てあげることはなかなか難しいかもしれない……サグラダ・ファミリアからバルセロナの街を眺めることを母が楽しみにしていたことを感じている分、残念だ。 -
とりあえず、オーディオガイドを借りて、気持ちを整理する時間を兼ねて再度教会を見て回ることにする。
ステンドグラスを通して差し込む幻想的な色の光を浴びて、心を落ち着かせよう。 -
オーディオガイドの解説を聞きながら改めて教会内をみると、なるほどね~という発見がある。
例えば、内陣の手前にある大きな柱。教会全体が森、そして柱一本一本が木に見立てられており、その柱(木)には節がある。
その節の部分に赤・青・黄・緑で縁取られた4つの絵が掲げられてる。これは、1つ1つが聖書の4つの福音書を描いた伝道者を表している。
黄色で、天使が描かれた絵はマタイを指す。 -
これだけの名建築は、最初からオーディオガイドに頼るのではなく、まずは五感で感じるのが良いと思う。
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この教会で一番気に入った(と言うのは陳腐な言葉だが)のは、このステンドグラスだった。
海のようなたゆたいを感じる。 -
サグラダ・ファミリアでは、エレベーターが使えなかったのは予想外で残念だったが、ガウディの名建築を堪能することができた。
次の目的地まではホテルからここまで歩いて来たことを考えると徒歩も不可能ではないが、母もいるので大人しく地下鉄で向かう。
サグラダ・ファミリア駅は、名前のとおり教会至近。駅構内にサグラダ・ファミリアのアートがあった。サグラダ ファミリア駅 駅
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バルセロナの地下鉄は、10路線近くあるが、数字と色で分けられているので使いやすいと思う。逆に日本、特に東京の電車・地下鉄はそれぞれ路線に名前が付けられているので、難易度が高いだろう。
市内は1回乗車券で2.15euroだが、2人旅なので5回は利用すると考えて、Tarjeta-10(タルヘタ・ディエス)という10回券を買った。9.95euro。
回数券といっても、綴りになっているのではなく、1枚の紙のカード。複数で使う場合は、改札越しに次の人に手渡して使う。 -
5番線で2駅先のディアゴナル(Diagonal)駅で下車。
サグラダ・ファミリアの次は、グエル公園の有料ゾーンを12:30から予約していたが、塔に上れなかった(しつこい)こともあり、思いのほか時間が余ってしまったので、合間にもう一箇所観光スポットに行くことにした。
サン・パウ病院と迷ったが、カサ・ミラを訪れる。 -
チケット売場は空いており、すぐにチケットを買えて入場もできた。
ここはガウディが設計したアパートだ。カサ ミラ 現代・近代建築
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内側に吹き抜けがあるが、そこも例に漏れずぐにゃぐにゃしている。
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見どころをいえば、この屋上だろう。
山感が出てる。曲線は山の稜線、突き出た煙突は山の峰を表しているらしい。 -
屋上からの景色。
街を見下ろすとまでは行かないが、代わりに遠くまでよく見えた。 -
山の上にあるのは、ティビダボ遊園地。
バルセロナの街を一望できるスポットにもなっており、サグラダ・ファミリアに上れなかった分(だからしつこい)、ここに行って街を見下ろしてやろうと思ったが、ネットで見るとこの日は遊園地が休み(というかこの時期平日は休み)で、そうなると帰りの交通も不安だったので諦めた。 -
もちろん、先ほどまでいたサグラダ・ファミリアも見える。
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目の前のグラシア通り。
グラシア通り 散歩・街歩き
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屋内には、カサ・ミラの模型もある。
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屋根裏に当たる部分。天井がアーチ型になっていた。
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カサ・ミラの見学を終えて、グエル公園へと向かう。
バスで行った方が公園まで歩かなくて住むという話もあるが、バスを間違えると悲惨なので、大人しく地下鉄で行く。ディアゴナル駅から公園最寄りのレセップス(Lesseps)駅までは、3番線で2駅。
観光スポットが互いに数駅しか離れていないので、バルセロナは大きい街だが移動しやすい街でもある。 -
駅構内には、グエル公園に近い改札までの分かりやすいサインあり。
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公園までは徒歩15~20分。
ここでもカタルーニャ州旗を掲げる家が目立った。 -
公園は山手にあるので、必然的に上り坂を進むことになる。
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しかしご安心を。
こりゃもうキツイ、となる箇所で、エスカレーターがお待ちかね。 -
公園に到着。
え? ここからもう公園? といった感じの場所から入った。
地面はご覧のとおりなので、その後靴が土埃にまみれた。
グエル公園とは、実業家グエルがガウディに依頼し作らせようとした住宅地。60戸の住宅を用意しようと考えていたが、資金面から途中で工事が中断し、結局完成した住宅は2戸のみだった。
随所にガウディの拘りや挑戦が見られ、今ではバルセロナを代表する観光スポットとなっている。グエル公園 広場・公園
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公園内は有料ゾーンと無料ゾーンに分かれている。
ドラゴン(とかげ)のいる大階段や波打つベンチのある中央広場など、テレビでよく見る有名どころが有料ゾーンとなっている。
入場時間まで30分以上時間があったので、まずは無料ゾーンを見て時間を潰す。
無料ゾーンにあるこの茶色い建物は、「ガウディの家博物館」。
モデルハウスだった建物をガウディ自らが買い取り、20年間暮らしたという。ガウディの家博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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グエル公園のHPでもアナウンスされているが、公園は現在工事の真っただ中である。
ただし全部見れなくなっているスポットはなかったので、これから行く人はご安心を。 -
高架橋。
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柱が斜めになっているのが特徴。
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公園内はベンチもあるが、その付近では物売りもいる。主人は、生粋のスペイン人というより、最近移民してきました的な人が多かった。ペットボトルの水を1euroで売り歩く人もいた。
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無料ゾーンから、中央広場が見えた。
う…ベンチはやっぱり混んでる。
朝一や開園時間前(に入れるというのも変な話だが。)なら空いてるのかな。
次にバルセロナに来るときは、朝一グエル公園、午後にサグラダ・ファミリアに行き西日の差し込むステンドグラスを見よう、なんてプランを考える。 -
入場時間の12:30が近付いて来たので、入場列に並ぶ。
並んでいる途中でスタッフがまわってくる。日本語のペーパーをもらえた。 -
時間ぴったりに入場。
観光地の入場に関しては、時間にルーズという評判は返上しているスペイン。 -
最初に目に入るのが、「洗濯女の回廊」。
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名前の由来になった「洗濯女」がこちら。
この公園唯一の人物のモチーフ。 -
次に通るのが、市場。
ギリシャ神殿をイメージしたドーリア様式の柱が、この上の中央市場を支えている。 -
太陽と月をモチーフにしたタイル製の天井飾りが見どころ。
これはガウディ本人ではなく、ジュジョールによるもの。 -
続いて、大階段に向かった。
人・人・人である。ガイドブックどおりと言えばそうなのだが、ちょっと辟易。 -
大人気のドラゴン(とかげ)。
こんなに可愛いとかげがいてたまるか。
口から出ている水は、市場の下に設けられた貯水槽の排水である。 -
そして本命の中央広場へ。
人大杉~~!
撮りたい写真を撮ることもままならない。
YOIでユーリとオタベックが友達になったあのシーンに浸るなら、朝か夕方の空いてる時間帯を全力でオススメする。
なお、そのシーンのときは夕方と思われる時間帯に太陽の光を正面から受けていたが、公園正面は東側なので、雰囲気重視で改変されてると思う。 -
花々が咲き乱れる庭。
なかなかいい場所だった。
オーストリアのメルク修道院の庭を思い出した。 -
大階段下、正門の横に建つ守衛小屋。
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管理小屋。こちらはグエル公園グッズのショップになっている。
守衛小屋、管理小屋ともヘンゼルとグレーテルの「お菓子の家」がイメージされているとあって、ガウディ特有の丸みが前面に出ており可愛らしい。 -
大階段を振り返って見る。
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正門の外から。
バルセロナの観光スポットの中では、グエル公園を一番楽しみにしていた。期待どおりの内容だったが、想像どおりの人混みでもあり、期待以上とまではいかなかった。ここまでの歩き疲れたが影響したのかも。アントニ ガウディの作品群 現代・近代建築
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帰りも、レセップス駅から。
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街角のショーウィンドウ。
秋らしくて可愛い。 -
このあとは、15:00からカタルーニャ音楽堂の見学ツアーを予約しているが、まだ1時間と少し時間がある。
人混みで疲れたのと、お昼をとうにまわっていたので、休憩することにした。
行ったのは、母のリクエストで、再びのカサ・ミラのカフェ。カサ ミラ 現代・近代建築
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お腹が減ったというより喉が渇いたので、昼からサングリアをいただく。
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13時台、店内は空いていた。
雰囲気が良いとのことだったが、確かにそのとおり。静かに休憩することができた。 -
カサ・ミラを後にして、ガイドブックに載っていたキッチン用品のお店に立ち寄った。
ガジェッツ & クイナ 専門店
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パエージャの鍋が大小たくさん。
観光客向けというより、地元のキッチン用品店だった。
食指を動かされる面白い道具は見付けられず、結局冷やかしただけになってしまった。 -
ゴシック地区のカタルーニャ音楽堂。
モンタネールというモデルニスモ建築の名手による設計。
大層素晴らしい建物なのだが、正面の道が狭い。全景を頼むなら肉眼で。カタルーニャ音楽堂 建造物
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カタルーニャ音楽堂はコンサート等への参加時又は見学ツアーでなければ中を見ることはできない。
母がサグラダ・ファミリアと並んでとりわけここもお好みのようだったので、私達は前日の夜にフラメンコショーを見て、翌日は見学ツアーにも参加した。
集合時間まで時間があったので、1階のバル兼カフェで再び休憩。 -
いただいたのは、アメリカンとデニッシュ。
この時間はピンチョスはなかった。 -
時間になってツアー開始。参加者は30人程いたが、半数は日本人じゃないかというくらい、日本人が多かった。
日本語ツアーはないので、英語ツアーに参加した。(ほかにスペイン語でのツアーもあり)
最初に1階の別室でガイドから概略の説明を受ける。簡単な英語だし、映像を見ながらなので英語に不慣れな母も雰囲気を掴めているようだった。
その後、2グループに分かれてガイドに着いて館内を見て回る。
私達のグループは、音楽堂の1階、観客席からスタート。 -
音楽堂はとにかく華やかで豪奢。
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ステージ背面には、様々な分野、例えばクラシックからフラメンコまで、お上品なものから大衆的なものまで、その全てを網羅し象徴する女神たちが8体並んでいる。
1人でステージに立っていても、孤独を感じないし、どんなジャンルでも歓迎することを表すのだとか。
顔から胸までは立体、胴体は絵画で構成されており、錯覚で立体的に見える。
そして両の柱の上におわす偉人2人。誰だったけ…ガイドさんが解説してたんだけどな。 -
天井のステンドグラスも見どころの一つ。外側が女性の顔になっている。
これは夜になると青く輝く。 -
客席。3階席まである。
昨日座った2階席の正面の席も見えた。 -
次は、休憩室へ。
壁一面がステンドグラスとなっている。水仙の花かな。 -
ガラスの外の柱は、見学ツアーでしか見ることができない。
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タイルで花々が描かれており、一本一本で絵柄が違う。
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続いて、階段を上って3階席へ向かう。
この階段もなかなかの雰囲気だ。 -
3階席はシャンデリアの迫力も感じられ、1階とはまた違う雰囲気だ。
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こんな感じでガイドの説明を受けるが、大半は写真に夢中である。
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シャンデリア。
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ステージ。上部にはパイプオルガンが設置されている。
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手すりがト音記号のようだ。
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壁のステンドグラスも美しい。
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花モチーフがふんだんに使われており、観ていて非常に楽しいカタルーニャ音楽堂。
ここを建築したモンタネールは裕福な家系の出身で、若干25歳で建築学校の教授となり(このとき2歳下のガイディにも講義)、後に学長となり、政治家としても手腕を発揮した。かなりの名士のオジサマである。美を愛でる心もお持ちだったのだろう。 -
50分ほどで見学終了。
内部を見たあとは、柱を飾る花のモチーフなどにも自然に目が向くようになる。
あと、何より思ったのは、この建築を見ると、何でかホッとする。
恐らく、ガウディの強烈な個性が爆発した建築の数々をこれまで見てきて、目と心が疲れていたのだろう……。 -
しかし、次の行き先もガウディ建築なのであった。
カサ・バトリョである。
繊維業で栄えたバトリョ家の住宅だ。カサ バトリョ 現代・近代建築
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念のため前日ネット予約をしておき、スマホ画面を見せて入場。
ただ、当日いきなり行っても、すぐに入れそうだった。 -
見どころの一つ、中央広間。
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目の前のグラシア通りがよく見える。
カサ・ミラは山がモチーフだったが、それに対してカサ・バトリョのモチーフは海。 -
照明も、渦というか貝というか、とにかく海に由来するものを思わせる。
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廊下もぐにゃぐにゃ。
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カサ・バトリョでは音声ガイダンスを持って見学する。
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一緒に渡されるスマホがなかなか面白い。
先ほどの模型をスマホ画面に合わせると、カサ・バトリョの3Dが見れるのだ。 -
階の途中のテラス。中庭と呼ぶ方がいいのか。
人がいない隙を狙って写真を撮るのが結構大変。
日本人のおばちゃんが一生懸命一眼で写真を撮っていた。 -
屋上。
煙突は、煙が風に揺らぎながら空に昇る様子が表現されているのだとか。 -
「ドラゴンの背」と呼ばれるところ。
なるほど。 -
内部は謎の空間。
水が湧き出ている。
皆戸惑っている。 -
どうやらドラゴンの背の中は、貯水槽として使われたらしい。
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屋上から再び室内へ。
上ったときとは違う階段を降りる。 -
階段の手すりの柱とお揃いの床のタイル。
21世紀にも通じる可愛さ。マリクワっぽい。 -
吹き抜けから階下を見下ろす。
高い部分は、青が濃い。 -
グラデーションになっており、階層が下ると白っぽくなる。
海の底が表現されているという。 -
一通り見学を終えると、最後にショップがある。
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モザイクでできたお皿が可愛い。
思わず買いそうになった。 -
カサ・バトリョを後にする。
海のイメージが印象的だったが、そういえば外観は「骨の家」と言われているのだった。
骨というか、骨っこ(犬の餌)を思い出す。 -
今日何度も歩いたグラシア通り。
よくよく見れば街路灯がかなりお洒落だ。 -
カサ・バトリョから至近のパセジ・ダ・グラシア(Passeig de Gracia)駅から地下鉄4番線に乗って、ジャウマ・プリメ(Jaume I)駅へ向かう。
パセジ ダ グラシア駅 駅
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ゴシック地区も見たかったのだ。
まず向かったのは、サンタ・マリア・ダル・マル教会。サンタ マリア ダル マル教会 寺院・教会
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14世紀にジャウマ一世により建立されたカタルーニャ・ゴシック様式の教会。
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時は地中海貿易によりバルセロナが栄華を極めた頃。
航海へ向かう船乗りの旅の無事を、人々はここでマリアに祈った。 -
内部は簡素で、冷たい雰囲気。しかし薔薇窓が無言で訪れる人を見守っている。
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かつてはこの場所が海と陸の堺だったらしい。
この先は埋立地ということか。 -
引き続きゴシック地区を散策。
カタルーニャ音楽堂見学後も思ったが、正統派の直線的な建築を見ると安心する。なんだろう…私、ガウディが合わないのか???
街で見かけた店に入る。 -
スペインらしい色遣いの陶器、食器がたくさんあった。
記念のお土産にちょうどよさそうだ。 -
王の広場の前を通る。
王の広場・宮殿 建造物
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カテドラル。
ここも来たかった場所の一つ。大きい。サンタ エウラリア大聖堂 寺院・教会
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先ほどの教会とは異なり、荘厳な内部。
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13~15世紀の間、150年をかけて建てられ、現在の姿になったのは20世紀に入ってからだという。
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時刻は18:00を過ぎているが、まだこんなに見学客がいる。
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ここもカタルーニャ・ゴシック様式だ。
天井から下がる灯りも、この雰囲気に一役買っている。 -
教会前では、明日イベントでも行うのか、テントの準備が進められていた。
クリスマスが近付くと、教会前の広場ではマーケットが建つのだという。
そういえばYOIで指輪交換してたのもここだ。すげーなあの二人。 -
カテドラル近くにあるオリーブオイル専門店に立寄った。
試飲もさせてもらえたので、気に入ったものを土産用に買う。
イタリア産とあったが、白いバルサミコ酢も美味しかった。オロリッド 専門店
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その後も散策を続ける。
バルセロナでデモといえばここ、カタルーニャ広場。
運動家の姿も見えず、本当にここでデモがあったのかと思えるほど平穏だった。カタルーニャ広場 広場・公園
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ばらまき用の土産を探しに、カタルーニャ広場前のデパート、エル・コルテ・イングレスに行く。
エル コルテ イングレス (カタルーニャ広場店) 百貨店・デパート
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ナッツの入ったヌガーを買った。
ほか、広い食品売り場もあり、見ていて飽きない。 -
買い物の後は、本日二度目のサグラダ・ファミリアへ。
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この時期のバルセロナの日の入りは19:10頃、サグラダ・ファミリアのライトアップは20:00~。
まずはブルーアワーの中に佇むその姿を堪能。 -
徐々に空が暮れていく。
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20:00、夜の帳が下りて、それと引き換えのようにサグラダ・ファミリアが人工の光に照らされる。
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池に映る「逆さサクラダ・ファミリア」。
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荷物を一旦ホテルに置いて、食事に繰り出すことにする。
ホテルに行く前に、カサ・バトリョの前を通りかかった。ここもライトアップされている。 -
ホテル近くにあるショコラティエ、カカオ・サンパカにも寄った。
丸の内など日本にも店舗があるが、日本だとスペイン価格の3倍くらいする……。 -
夕食に選んだのは、「セッテ・ポルタス」。英語なら7 doorという意味だそうだ。ガイドブックにも載っている有名店で、もう4~5年前になるがロケみつで早希ちゃんも行ったところ。
予約なしで21:00過ぎに訪問したが、満席のようで店の外で30分ほど待つように言われた。折角来たことだし、と了承して待っていると、15分ほどで席に案内された。セッテ ポルタス 地元の料理
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1836年開業の歴史あるレストラン。もともとはキャバレーだったそうだ。
著名人も多く訪れており、席の後ろの壁にはサインがずらりと並んでいる。
私の背後には、オノ・ヨーコのものがあった。 -
まずはカヴァで乾杯。
今日も一日お疲れさま。 -
アンコウのスープ。濃厚で美味しかった。
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そして本命の魚介のパエージャ。味が濃い気もするが美味しい。
2人で来店したが、1人前で頼んだ。スープと合わせて、ちょっと食べ過ぎなくらいになったので、頼みかたとしはちょうど良かったと思う。
お店の雰囲気も上品で、スペイン名物を飲んで食べれたので、良い記念になった。 -
店の最寄りは、4番線のバルセロネータ(Barceloneta)駅だった。ホテルの最寄り駅とは一本で繋がっているので、移動が楽だった。
朝から歩きまわったバルセロナ。
まだまだ観たい観光スポットやじっくり見たい地区もあったが、一日でまわるならこんなものかな。
この旅一番歩いた日だったかもしれない。そして、観光に特化する最後の日でもあった。
明日はバルセロナからフランクフルトへ移動、明後日はとうとう帰国日だ。 -
~【秋めくドイツ・スペインを訪ねて】シリーズ~
vol.1《1日目》ルフトハンザで行くミュンヘン
https://4travel.jp/travelogue/11294578
vol.2《2日目》秋晴れのミュンヘン
https://4travel.jp/travelogue/11295033
vol.3《3日目》ルードヴィッヒⅡ世の夢の跡…現地ツアーで行くノイシュヴァンシュタイン城とリンダーホーフ城
https://4travel.jp/travelogue/11295773
vol.4《4日目》ミュンヘンから足を延ばしてザルツブルクへ
https://4travel.jp/travelogue/11296055
vol.5《4日目》風光明媚とはこのこと…オーストリアの湖水地方・ザルツカンマーグートとハルシュタット
https://4travel.jp/travelogue/11301652
vol.6《5日目》ミュンヘンの秋の蚤の市、キルヒヴァイ・ドゥルト(Kirchweih Dult)へ行こう
https://4travel.jp/travelogue/11297067
vol.7《6日目》ビルバオって知ってますか?
https://4travel.jp/travelogue/11297227
vol.8《6日目》カタルーニャ音楽堂でフラメンコ鑑賞
https://4travel.jp/travelogue/11301747
vol.9《7日目》バルセロナは燃えているか。
★今回はここ
vol.10《8日目》古城ホテルで最後の晩餐
https://4travel.jp/travelogue/11299408
vol.11《9~10日目》古城ホテルの秘密の花園
https://4travel.jp/travelogue/11299465
vol.12《おまけ》ちょこっと名古屋観光&ぷらっとこだまグリーン車初体験+お土産まとめ
https://4travel.jp/travelogue/11301871
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旅行記グループ
2017年秋 ドイツ・オーストリア・スペイン 母娘旅
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前の旅行記
秋めくドイツ・スペインを訪ねてvol.8《6日目》カタルーニャ音楽堂でフラメンコ鑑賞
2017/10/15~
バルセロナ
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秋めくドイツ・スペインを訪ねてvol.10《8日目》古城ホテルで最後の晩餐
2017/10/17~
フランクフルト
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秋めくドイツ・スペインを訪ねてvol.1《1日目》ルフトハンザで行くミュンヘン
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秋めくドイツ・スペインを訪ねてvol.2《2日目》秋晴れのミュンヘン
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秋めくドイツ・スペインを訪ねてvol.3《3日目》ルードヴィッヒⅡ世の夢の跡…現地ツアーで行くノイシュヴァン...
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秋めくドイツ・スペインを訪ねてvol.4《4日目》ミュンヘンから足を延ばしてザルツブルクへ
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秋めくドイツ・スペインを訪ねてvol.6《5日目》ミュンヘンの秋の蚤の市、キルヒヴァイ・ドゥルト(Kirch...
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秋めくドイツ・スペインを訪ねてvol.7《6日目》ビルバオって知ってますか?
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秋めくドイツ・スペインを訪ねてvol.8《6日目》カタルーニャ音楽堂でフラメンコ鑑賞
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秋めくドイツ・スペインを訪ねてvol.10《8日目》古城ホテルで最後の晩餐
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秋めくドイツ・スペインを訪ねてvol.11《9~10日目》古城ホテルの秘密の花園
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秋めくドイツ・スペインを訪ねてvol.12《おまけ》ちょこっと名古屋観光&ぷらっとこだまグリーン車初体験+お...
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