2012. 息子とパリ モンマルトルの丘

2012/08/15 - 2012/09/10

モンマルトルの丘で一緒に似顔絵を描いてもらった思い出です。

エリア パリ(フランス)

パリに来て今日、何日目かの朝です。

ここはリュクサンブール公園の近く、カルチェラタンの一角です。
ここの朝食が、私と息子のお気に入りになりました。

今日は午前中、モンマルトルに行ってみようかなと考えています。

初めて息子と来た、モンマルトル。

こーらっΣ（・□・；）

画家が愛した丘の上。描きたくなる気持ちが分かりそうです。

私は息子の誕生日プレゼントに下手ながら毎年息子の似顔絵を描いているのですが、
今日は初めて息子と二人の絵を描いてもらいたいと思っています。

ぐるっと見渡してこの画家さんの絵を見た時に、絶対この人に描いてもらいたい！とすぐ決めました。

息子は初めての体験で、初めはピシッと座っていましたが、途中からだんだん、、

飽きちゃって、、、

チラッ…

ほ～ら。おこられちゃったっ。

ちゃんとお座り。

出来ました～

ママは大好きな亡くなったおばあちゃんのスカーフを巻いています。

おばあちゃんも絵の中にいる。

本当は@(・●・)@はもうちょっと可愛いんだけど…

動くからきっと描きにくかったんだよね

あっ！チョーク付けられた！

かわいいキャンディー

私は今何をしているかというと、

ATMを探しています。

モンマルトルではほとんどカードが使えないのに、現金を下ろして来なくて、、。ほんといつもバカな私！

私が、絵と息子を置いていくから、お金を下ろしてくるので、ちょっと待っててくださいと言うと、
絵も息子も持って行っていいから、明日でも明後日でもここにいるから待ってるよと言われました。

でも今日中に渡したい私は、ATM捜索中です。

結局見つからなくてずっと歩かせてる息子も心配でどうしたかと言うと、画家さんの所に戻って、ATMが見つからなくてやっぱり引き返してきたと私は言いました。

そうしたら、さっき私はカードで日本人の画家さんの絵を買ったのですが、その画家さんが向こうから何か気づいて来てくれて、

どうしたの？
それなら、僕らお友達だから、僕のところでカードで払って、僕が現金で彼に渡すから、
と、助けてくださいました。

私はその方に助けられて言いました。

"ありがとうございます！私じつは、パリが昔好きだったのに、初めて子供と二人で来たら、汚いし、、不便だし、、。パリが嫌いになりそうだったんです。でも今日やっと、やっぱり好きって思えるようになりました！"

すると笑って、

"そう、パリってそうなの。だからパリって楽なんだよね。そこが好きなの。僕40年いるから"と、言いました。

その日本人の画家さんの絵は、この時も今も洗面所に飾っています。
昔ジュリアロバーツが、あの美しい人が、「私は洗面所に絵を飾っている。鏡を見るより美しい絵を見てた方が気分がいいわ」と言ったのが、忘れられないのです。

確かこの辺にムーランルージュがあるはずです。
若い頃一度行ったきりです。高いから一度でいいかな。

シャンソンの古いバーもあるはずです。


きっと昔の人もそうだったんだな…
ミッドナイトインパリの登場人物の偉人たち。

私は二人の画家さんを見て本当に仲良しだなと思い、二人の画家さんに出会って、初めてパリで人との繋がりを感じました。

ガイドブックのモンマルトルのページは、アメリ、アメリとアメリ祭りですが、もれなく私たちも、アメリ喫茶へやってきました。

となりに座っていたかわいいおばあちゃまが息子に、
"素敵な帽子ね、私のと交換したいわ"と言いました。

時々おしゃべりがしたいわと言われて、掛かってこないかもと思いつつ、帽子の代わりに電話番号を交換しました。

私はずっと忘れません。
シャンソンの歌詞の様な、とっても素敵な人でした。

モンマルトルの丘にいたら、クリニャンクールに行きたくなりました。

私は昔、パリの蚤の市が大好きでした。

昔誰のものだったか。

そんな想像をしながら、私より前に生まれたティーカップや椅子や帽子を、ただ眺めているのが好きでした。

今は毛皮は着られないけど、20歳の時ここで誰のイニシャルか分からない、古い刺繍が入ったミンクのボレロを買いました。
ジーパンの上によく合わせて着ました。

どんな女性のものだったかな…。
その人はどんな人生だったかな…。

パリが嫌いって思っていた今朝までの私なら、今日ここへは来なかったと思います。

どうして昔パリが好きだったか、記憶が蘇りました。

学生時代、シャンソンに夢中になったことも。

息子に地下鉄で、"汚いからそこ触っちゃだめ" と言う回数も減りました。

その言葉を言うたび、息子に注意されました。

"ママ、もしも誰たお家に来て、汚いって言ったら、どんな気持ち？ @(・●・)@はここ好きだよ。お家だきれーだたら。"

息子にそう言われても、パリが好きだと思えなかったのに。。


でも夕方この日、リュクサンブール公園はいつもより綺麗に見えました。

気持ちって不思議です。
世界を一瞬で変える。

今日も夜7時の公園のおしまいの鐘が鳴るまで、息子はよく遊びました。

今日は寝る時、ものすごく幸せな一日だったなと思い出して寝ました。