香港・新界地区の古道を歩く

2013/03/09 - 2013/03/10

　香港の新界地区はベッドタウンとして急速に開発が進み、高層マンションが林立する街へと変貌を遂げつつあります。その中にも、古い町並みを残す一角があります。屏山文物徑もその一つです。香港の喧噪を逃れて、鳥のさえずりを聞きながら、歴史あふれる香港の田園地帯を歩いてみませんか。

エリア 香港(香港)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 3.5
• ホテル: 3.5
• グルメ: 3.5
• 交通: 3.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス タクシー 徒歩 飛行機
• 航空会社: ANA
• 旅行の手配内容: 個別手配

九龍地区の油麻地の辺りからバスに乗ります。ひっきりなしにバスは来るので、行き先の番号を間違えずに。

バスをうまく乗りこなせるようになれば、香港での行動範囲はぐっと広がります。バスの乗り場と路線が出ている地図を売っているので、興味のある方はどうぞ。

屏山文物徑の入り口につきました。天水圍（わい）の駅のすぐ南側です。駅構内に案内板があります。ここからスタートです。

　この地に600年前に移り住んだ鄧氏が一族の科挙の試験の合格を記念して建てた塔です。聚星樓といいます。高さは約16メートル。この種の塔では香港で一番高いとされています。皆さん中でお参りしていました。受験生かな。

　歩き始めると、さまざまな遺構と出会います。

　民家の長い壁です。現在も居住しているようなので、迷惑にならないように見学しましょう。窓が少ないのは、外敵に備えたのかな。

　出入り口に張られたこの紙の意味は分かりません。お知りの方があれば、ご教授ください。

　これはほこらでしょうか。中に神様が祭られていました。

　この神様です。道教の神様でしょうか。日本の神様ではこういうのはありませんね。

　周囲を見渡すと高層マンションが目に入ります。この一角だけが、歴史が止まったような所です。

　古い井戸がありました。かつて村の生活をこの井戸が支えたのでしょうか。

広い広場に出ました。奥の建物は、日本流に言えば、本堂のようです。

　その一つに入ってみましょう。

　中に入ると、また入り口が。

中に入ると、一転して神聖な雰囲気が。

地元の人たちが集まって、何か見ていました。

　犬が２匹。いずれもおとなしい犬でした。

これは廟なのでしょう。

　これは何でしょう？

外に出ようと振り返ると、門にこんな立派な絵が描いてありました。まるで京劇に出てくる役者のよう。守護神でしょうか。

　前の広場に素朴なお菓子を売っている店がありました。田舎らしい素朴な味でした。店のそばに、あの香港出身の大スター、周潤發の写真が貼ってありました。店の人によると、本人が買いに来た時に一緒に撮影したということです。九龍城にも彼のお気に入りのパン屋さんがあります。店の人が「彼はこのパンが好きなんだ」と教えてくれたことがあります。もうすっかり香港からは離れてしまった俳優だと思うのですが。

古い町を抜けて、鄧家の博物館に来ました。鄧家はこの一帯の名士で名家です。代々伝わる貴重な品々やこの地域の歴史などを紹介しています。

かつては警察署としても使われていたようです。コロニアル風の建物ですね。

清の時代の女性の衣装でしょうか。

この建物は小高い丘の上にありました。少し坂を上がりました。そのおかげで、周辺を広く見渡すことができました。元朗方面を望みます。

　建物の横から撮影しました。造りがよく分かります。この建物の下に軽便鉄道の駅があります。そこで乗車し、元朗（ユンロン）を目指します。新界地区では最大の街です。地下鉄の駅もあります。

元朗には市中心部から車を飛ばしてでも来るというスイーツの店があります。佳記甜品という店です。これがメニュー。見渡すと広い客席はほとんど埋まっていました。座れたのはラッキーでした。

お目当てはこのスイーツです。器にてんこもりになっているのが分かりますか。一番下は寒天に亀ゼリー、その上にマンゴやスイカなどの果物がたっぷり。２人で食べても、食べきらない量です。値段は約1000円（現在のレートで）。これを食べれば、食事はしばらく不要かも。B仔涼粉といいます。

元朗は軽便鉄道始発・終着駅です。

　標識が完備してあるので、道に迷うことはありません。地下鉄に乗りましょう。

　駅のすぐ近くにも高層マンションが。れっきとしたベッドタウンです。

　軽便鉄道が走って行きます。

元朗に別れを告げます。有意義な半日トリップでした。