2014/03/09 - 2014/03/09
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たびたびさん
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マイナー街歩きの二日目。それなりに気になっていたグルメもチェックしましたが、意外にどれもレベルが高い。それぞれ知る人ぞ知るの名店ではあるのですが、ひっそりと息づく珠玉のグルメには、改めて、レベルの高さに舌を巻きました。やっぱり、鎌倉は丁寧に回らないと、大事なポイントを見逃します。今回で、それなりにリカバリーが出来たような気がします。
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北鎌倉に到着。二日目はここがスタートです。
松花堂は、北鎌倉駅を出て東慶寺の反対側に歩いてすぐのところにある小さな和菓子屋さん。ここの「あがり羊羹」は名物としてよく知られています。 -
イチオシ
ただ、食べ歩きはできないので、今回、いただいたのは菊もなか。お店では三番人気の商品なんだそうですが、菊の形がとっても繊細ですね。そして、餡子は伸びやかな感じ。なんかお汁粉にしたらうまそうな甘さです。
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ここからは、いきなり、かなりマイナースポット。
八雲神社は、北鎌倉の東側の高台にある神社。 -
下から神社はよく見えるのですが、登り口がなかなか分かりにくいですね。
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登ると眼下に北鎌倉駅。その向こうには東慶寺なども見渡せて、見晴らしは良好。登って来た道と反対側には崖に沿った道路があって、これは円覚寺の方まで通じています。
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梅がちょっと咲いていました。
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次の北鎌倉美術館は、地図を見ると北鎌倉の駅から北へちょっと歩くんですね。で、学校の向かいのあるはずだったんですが、よくわからない。訪ねるとなんと閉館していました。近所の人に聞いたら、少し前だそう。今は、「小坂こども会館・おさかこどもの家」という看板になっていました。
がっかりです。 -
次の小八神社も、戻ってきて、北鎌倉駅の北側に続く崖の上。
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八雲神社の並びですが、こちらはうっそうとした森の中に隠れているので、ちょっと見つけにくいかもしれません。江戸時代の半ばごろ、この地の領主別所氏が石清水八幡宮を勧請し、村人の守護神としたという神社です。
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北鎌倉小瀧美術館は、北鎌倉の駅を降りてすぐだったはずなんですが、これもなかなか見つからない。駅員さんに行っても要領を得ないし、どうしたものかと困って近所の人に聞いたら、最近閉館したのだそう。なかなか難しいものですね。
今は仏日庵の施設になっていました。 -
今度は、明月院の方に向かって、葉祥明美術館。
ちなみに、葉祥明は、熊本県熊本市出身の絵本作家。北鎌倉にある葉祥明美術館では、氏の絵本の原画を展示しています。700円はちょっと高いなあと言う感じでしたが、それなりの内容なんでしょうと期待して拝見しました。
原画はパステル画で、色調はシンプル。小さな影のような対象物とシンプルな色調が組み合わさって、独自の世界を表現しています。メルヘンの世界のほかに、リアルなデッサンもあって、確かな画才に裏付けられた作家であることも一目瞭然。今では色彩に重点が置かれているのでしょうが、油絵だったらどんなふうになるのか、どうして油絵に行かないのか、ちょっと残念なような気もしました。それも含めて、氏の世界かもしれませんが。。 -
ここから、建長寺の方に歩きます。
途中の友野風呂です。文政元年創業ということのようですが、店先に、風呂桶やおひつなど木製の生活用品が並んでいて、なんだか懐かしい匂いのするお店です。檜の香りが凝縮された「ヒノキオイル」も人気商品です。 -
そして、長寿寺は、建長寺の近く。この寺は、鎌倉公方の足利基氏が父、足利尊氏の菩提を弔うために創建したもの。尊氏の法名は長寿寺殿であり、それが寺の名前になっています。
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公開の時期は限られますが、山門からでもよく手入れの行き届いた境内はよく見えて、
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苔の美しさなどにハッとさせられました。
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亀ヶ谷坂は、長寿寺の脇から入って行きます。鎌倉七口のひとつで、ここを越えると扇ガ谷に抜けることになります。なお、別名は亀返坂。急坂のため、亀も引き返したというのですが、国の史跡にも指定されています。
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元の道に戻って、和菓子司三日月堂 花仙です。店内の喫茶スペースはゆったりしていて、くずきりや白玉ぜんざいがうまいと評判なのですが、この日は先を急いでいて、もう一つ有名な鎌倉どらやきをいただきました。
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ふっくらした皮もどっしりした餡子も悪くはないんですが、逆に特徴はないかなあ。正統派のどら焼きだと思います。
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では、早いですけど、ここらで昼食にします。
鉢の木は、北鎌倉に二店と建長寺の脇にある、この鉢の木cafeの三店舗があります。この鉢の木cafeは、一番カジュアルなお店ではあるのですが、ちゃんと奥座敷もあって、至って正統派の店構えです。 -
イチオシ
いただいたのは、お弁当形式の「北条」。季節の野菜がたっぷりで、それぞれが薄味だけど、素材のうまみがよく出ています。ご飯にかけていただく生麩しぐれ煮もさりげなくアクセントになってうまいし、精進料理で有名な鉢の木の真骨頂を見たような気がしました。
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ただ、北鎌倉駅の方に気になる店を思い出して、ちょっとバックします。
北鎌倉では、ひな祭りの時期に「北鎌倉吊るし飾り展」というイベントをやっていました。北鎌倉一帯のお店が協力して、吊るし飾りがあちこちで見られます。で、このイベントの仕掛け人がこの陶芸館のようなんですね。 -
さすがに、本家だけに店内は見事な吊るし雛でいっぱいでした。
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気になっていた店というのは、北鎌倉の改札を出てすぐの光泉さん。あまり近すぎて分かりにくいくらい。ここは、いなり寿司が有名。10時開店にうかがうと、11時までは予約注文でいっぱいですとのこと。仕方ないので、近くで時間つぶしをして、何とかゲットしました。
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しかし、それは大正解。
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イチオシ
ここの稲荷寿司最高です。うちに帰って食べたのですが、甘辛い油揚げのうまさはなんでしょう。ちょっとすき焼きでも食べてるくらいうまいです。
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カッパとかんぴょう巻のシャキッとした仕上がりも素晴らしいし、これ以上の稲荷寿司はないと思います。評判は本物です。
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で、光泉の待ち時間を利用して、うかがったのは御菓子司こまき。ここも、北鎌倉の駅を出てすぐの光泉の隣りです。一日一種類の生菓子しか作らないという名物店。ただ、この日は、近くのお寺から特別注文があったということで、早蕨の練りきりのほかに桜餅もあるとのこと。
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ちょっと迷いましたが、そこは定番の練りきりの方をチョイス。待つことしばし。織部焼きの皿に盛られたお菓子の美しさ。
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ごっつい志野焼きのお薄も、ただただ美しいです。
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イチオシ
緑のお菓子に緑の器の組み合わせも落ち着いた遊び心。心が満たされて、大満足のひと時を過ごしました。
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改めて、鎌倉市内を目指します。巨福呂坂は、鎌倉七口のひとつ。建長寺から鶴岡八幡宮に向かう際はこの坂に作られた立派なトンネルを通るので、鎌倉七口の中では一番ポピュラーかも。
鎌倉時代末に、新田義貞率いる倒幕軍をこの地で迎え撃ったとされていますが、ちょっと正確な場所とかについてよく分からないところもあるようです。 -
鶴岡八幡宮に到着。
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白幡神社を過ぎて、
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鎌倉宮に向かい鶴岡八幡の境内から出たところにあるのが、畠山重忠邸跡の碑。
ちなみに、畠山重忠は、鎌倉幕府の有力御家人。源頼朝の挙兵において当初は敵対するものの、結局は、頼朝に従い鎌倉幕府創業に大きく貢献します。しかし、頼朝の没後、初代執権、北条時政の謀略によって滅ぼされました。 -
さらに進んで、大蔵幕府跡は、清泉小学校の角に石碑が立っています。ここは、富士川の合戦の後、鎌倉に戻った源頼朝が建てた館で、大蔵御所。頼朝が政権を得て以降、政治はここで行われます。尼将軍・北条政子が亡くなるまで、鎌倉幕府の中心でした。
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そして、今日のメインの一つが覚園寺です。
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この寺は、鎌倉幕府2代執権北条義時が建立した大倉薬師堂が始まり。
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その後、9代執権北条貞時によって正式の寺院となりました。
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境内には室町時代、足利尊氏によって再建された薬師堂が建ち、内部に安置されている木造薬師三尊坐像は鎌倉期の仏像の特徴である宗式の法衣垂下。脇侍の日光菩薩・月光菩薩は、室町期の作のようですが、整ったリアルな顔立ちが特徴的。
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また、木造十二神将立像は四天王立像のように大きくて、十二神将立像としては珍しいものでした。一帯は、国の史跡となっています。
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なお、拝観はまとまって説明を聞く形式。1時間ごとに受け付けていますので、その時間でないと入れません。ご注意。
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拝観を終わって、鎌倉宮の方に戻ります。途中、ハイキングコースの入口がありました。鎌倉は、いろんなところとつながってます。
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蒲原有明旧居跡は、覚園寺を下って、もう鎌倉宮に近い辺り。
ちなみに、蒲原有明は、明治8年に生まれ。北原白秋らにも影響を与えた詩人です。昭和20年から一年間、川端康成がここに宿泊していたそうで、覚園寺の仏像についてもコメントを残しています。 -
鎌倉宮では、
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骨董市のようですね。
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梅に季節だし、せっかくなので、荏柄天満宮にも寄ってみますか。
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銀杏の大木が、いつもながら迫力満点ですね。
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みつまたに、
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イチオシ
梅がほころんでいます。
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銀杏をバックにして撮ってみました。
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赤い本殿は、いつ見てもあでやかですね。
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梅と
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銀杏。メリハリの効いた景色の神社です。
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続いては、源頼朝の墓所の並びのような場所ですが、鎌倉幕府の政所初代別当を勤めた大江広元の墓へ。
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墓は、大江広元の墓を中心に、両側には島津忠久と毛利季光(広元の四男)の墓。
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島津忠久は、薩摩藩島津氏の祖であり、毛利季光は、三浦の乱で北条時頼軍に敗れ討ち死。いずれにしても、薩摩の島津と長州の毛利が並んでいて、政治的な思惑のある設定です。
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白旗神社は、鶴岡八幡宮の境内にもあるのですが、こちらは頼朝の墓のそばにある白旗神社。もともとは、頼朝を祀る法華堂があったようですが、明治に入ってから神仏分離令により廃止。その後、建立されたもののようです。
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ちょっと足を延ばして、今度は永福寺跡へ。
瑞泉寺に行く途中の二階堂にある史跡です。 -
永福寺は、源義経や藤原泰衡などの霊を鎮めるため、源頼朝が中尊寺の二階大堂、大長寿院を模して建立した寺院で、鶴岡八幡宮、勝長寿院と並んで鎌倉の三大寺社の一つだった大寺院。
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この建物が二階建だったことから、この辺りの地名も二階堂となったのだということです。
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鎌倉には、八雲神社という神社がいくつかあるのですが、これは、西御門の来迎寺の参道脇にある八雲神社。
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鳥居には海藻のような黒いものが掛けてあるようでしたが、何でしょうか。鳥居の右手奥に庚申塔が3基並んでいます。
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大平寺跡の碑の脇が、来迎時の入口です。
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西御門にある来迎寺は、時宗の寺院。鎌倉時代の創建です。
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呼び鈴を押して拝観をお願いすると奥から住職が出てきて、本堂に上げてくれました。お目当ては、本尊脇の如意輪観音半跏像。源頼朝の持仏堂だった法華堂にあったもののようですが、鎌倉に7体か9体かしかない土紋を施した像。土紋はよく見えませんでしたが、ちょっと大きめの像は、体をひねった艶っぽい仏様ですね。
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さて、これで遠いめの予定コースはほぼ終了。後は街中です。
美鈴は、鎌倉では有名な和菓子屋さん。路地を入ったところにひっそりありました。 -
基本的には予約販売なのですが、それなりに残っていることもあるようで、そんなに神経質になることはないでしょう。
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イチオシ
ただ、私は、前日に予約して、きんとんと梅の練りきりを買いました。
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このテボと呼ばれる白い豆を堅いうちから皮を剥くのだそうで、手のかかる製法です。
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しかし、それだけが原因ではないと思いますが、
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その味はちょっと別次元。滑らかな舌触りと透明感のある甘さには脱帽。感動する和菓子に久しぶりに出会ったような気持ちになりました。
ところで、蛇足かもしれませんが、関西の練りきりはどうかというと。。関西では、練り切りもないことはないんですが、「こなし」というのが一般的。蒸す工程が入るので、こなしは手間がかかり、粘りが少なく弾力があります。しかし、反面、滑らかさに欠けるので、練りきりの滑らかさに基準を置くと「こなし」には違和感を感じてしまいます。そういう意味でも、練りきりは、どちらかというと関東の味なのかもしれません。 -
鎌倉彫後藤久慶は、鶴岡八幡宮の三の鳥居からすぐ。
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ここは、運慶を始祖とする鎌倉仏師の29世なんだそうですが、俄かには信じられないようなすごい店なんですね。入ると、小さな上り口がり場になっているんですが、売り場と言っても、ガラス棚に作品がいくつか飾ってあるだけ。もしかしたら、注文販売なのかもしれません。
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八勝堂は、若宮大通りに面した鎌倉彫の老舗。鎌倉彫資料館で鎌倉彫の知識を少し仕入れたので、お店の方も回ってみようと思い、こちらを訪ねました。日用品としては、お盆が一番多いのだとか、デコボコしているので、上に乗せた食器がガタガタ動いて、安定がよくないのではと思ったのですが、それは高さをちゃんと揃えて彫ってありますとのこと。渋い深い赤の色合いが自分の家で使った時にどうなるのか。今後、じっくり品定めしたいなあと思いました。
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鎌倉聖ミカエル教会は、小町通りから少し脇に入ったところ。建物は昭和8年に建てられたものですが、増改築もあって、創建当時の姿は聖堂部のみ。中には入ってみることが出来ます。規模は小さいですが、静かな祈りの空間がありました。
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とんかつ小満ちは、小町通りを入ってすぐ。昼に和食だったので、晩飯はがっつりトンカツにしました。
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ロースかつはけっこう油身があるのですが、その脂身も旨味があって、いい仕上がり。なお、ご飯のお代わりは一回だけできます。
以上で、二日間の鎌倉マイナー旅は終了です。お疲れ様でした。
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