【イタリアと周辺5カ国を巡る鉄道＆クルーズ旅】チロルとイタリアの雰囲気を併せ持つ自然豊かな美しい街トレント

2013/10/16 - 2013/10/17

トレントへは成田からカタール航空でドーハ経由でヴェネツィア空港まで行き、そこからメストレ駅までバスで行き、バッサーノデルグラッパ経由の普通列車でトレントまで行きました。

そもそもトレントに来ようと思ったきっかけは、ヴェネツィアからインスブルック間に1泊するのに良さそうな場所を探していたところ、最初はパドヴァやヴェローナ辺りで1泊しようとしたのですが運悪く展示会があった時期でホテル代が高騰しており、仕方無しに駅近で良さそうなホテルが割安で泊まれるヴェローナとインスブルックの間にあるトレントという街に行ってみることにしました。

単に1泊するためだけに寄ったこの街は果たして楽しめたのでしょうか？

今回の旅行はMSCクルーズのサイトで6泊7日のクルーズが内側キャビンで大人2名と2歳児1名がポートチャージ含めて合計6万1千円（大人1人1泊が税抜きで30ドル未満！！）という破格で出ていたので思わず予約してしまったのが旅のきっかけです。
アンコーナ発ヴェネツィア着でアドリア海とイオニア海を巡るクルーズだったので、どこからアンコーナに入るかとヴェネツィア着後どういうルートにするかをいろいろ考えていましたが、突如カタール航空で3日間限定のセールがあり、ヴェネツィアまでサーチャージ含めて大人2人と子供1人で17万3千円というこれまた破格の航空券を見つけて、とりあえず成田からヴェネツィア往復の航空券を取って、それからどういったルートで周るかを考えました。

【旅程】★が付いているのがこの旅行記に該当するスケジュール
10/15：カタール航空で成田からドーハ経由でイタリアのヴェネツィア空港へ [機内泊]
★10/16：イタリアのトレントに滞在 [Grand Hotel Trento泊]
★10/17：オーストリアのインスブルックに滞在 [Hilton Innsbruck泊]
10/18：オーストリアのインスブルック郊外のゼーフェルトに滞在 [Interalpen-Hotel Tyrol泊]
10/19：イタリアのヴェローナに滞在 [Due Torri Hotel泊]
10/20：イタリアのマントヴァに滞在 [Casa Museo Palazzo Valenti Gonzaga泊]
10/21：イタリアのレッジョエミリアに滞在 [Holiday Inn Express Reggio Emilia泊]
10/22：イタリアのレッジョエミリアに滞在 [Holiday Inn Express Reggio Emilia泊]
10/23：イタリアのリミニに滞在 [Holiday Inn Rimini]
10/24：イタリアのリミニに滞在し、ラヴェンナへ日帰り旅行 [Holiday Inn Rimini泊]
10/25：イタリアのリミニに滞在し、サンマリノへ日帰り旅行 [Astoria Suites Hotel泊]
10/26：イタリアのアンコーナ港からMSCクルーズのMSC Armonia号に乗船 [MSC Armoniaの内側キャビン泊]
10/27：クロアチアのドゥブロヴニクに寄港 [MSC Armoniaの内側キャビン泊]
10/28：ギリシャのケファロニア島のアルゴストリに寄港 [MSC Armoniaの内側キャビン泊]
10/29：ギリシャのペロポネソス半島のギシオに寄港 [MSC Armoniaの内側キャビン泊]
10/30：ギリシャのコルフ島のコルフタウンに寄港 [MSC Armoniaの内側キャビン泊]
10/31：モンテネグロのコトルに寄港 [MSC Armoniaの内側キャビン泊]
11/1：イタリアのヴェネツィア港で下船し、パドヴァに滞在 [Crowne Plaza Padova泊]
11/2〜3：カタール航空でヴェネツィア空港からドーハ経由で帰国 [機内泊]

旅程はざっくり序盤は山と豪華ホテル、中盤はイタリアの小都市と食、終盤は海と船旅、という感じにしています。
滞在場所は大都市以外が多いですが、イタリアは大都市よりも小都市の方が雰囲気が良いと勝手に思っているのと、ホテル代やホテルの会員制度や貯めたポイント等での無料宿泊特典を最大限活用する都合上このようなルートになっています。
町から町への移動は全て鉄道で、イタリア⇔オーストリアの移動のみEuroCityを利用して、それ以外は全て当日一番安い料金で乗れる各駅停車や快速的な普通列車で移動しました。

【使用機材】
カメラ：Sony DSC-RX1

エリア イタリア

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 乳幼児連れ家族旅行
• 一人あたり費用: 20万円 - 25万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 船 徒歩
• 航空会社: カタール航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

トレント入りする前日の夜に成田をカタール航空で出発し、ドーハ経由でヴェネツィア空港へ昼過ぎに到着。トータルで20時間近く機内にいて疲労困憊です。
ヴェネツィア空港からメストレ駅まではバスで移動し、メストレからトレントへはバッサーノデルグラッパ乗換の安いローカル線で移動します。

メストレ駅で荷物の多さでまごついたり、切符を購入する時間のロスで丁度良い時間の電車をギリギリ逃してしまい、次の電車まで約1時間ホームで待っていたら、次の電車が遅れていてバッサーノデルグラッパでの乗換時間が2分位しかなく、ベビーカー有りの子連れで大荷物での乗換だったので間に合いそうになかったですが、とりあえずダッシュして乗りたいことをアピールしたら乗換の電車が私達が乗り込むまで待ってくれましたｗｗ
バッサーノデルグラッパからトレントまでの車窓は日が暮れて暗くなっていたのであまり良くは見えませんでしたが、ルート的に渓谷の間を進むので昼間晴れていればかなり景色の良い車窓でした。

トレント駅に到着して、この日泊まるGrand Hotel Trentoを目指して歩きます。このホテルは駅から徒歩5分もかからない場所にあったので助かりました。

チェックインして部屋に入ると部屋は結構広かったです。全体的に清潔だし全く問題ありません。

初日〜2日目は日本から合計20時間位飛行機に乗って、更に40分バスに乗った後、3時間半ローカル線で移動とかなりしんどかったです。しかも2歳児連れなので荷物も多くて大変でした。

このホテルはバスルームにバスタブがあり、お湯の出も問題なく疲れた体にはとても良かったです。
このホテルの唯一の欠点はネットが有料（1日3EUR）だったので使いませんでした。

相当疲れていたのでホテルで一休みすると寝てしまいそうだったので、一休みする前に夕飯を食べにトレントの街へと繰り出します。

どんな街かも良く知らなかったのでスマホのグーグルマップや標識を頼りに適当に街を歩いて良さそうなレストランを探します。

しばらく歩くと賑わっているエリアに出たので、その周辺で良さそうな店を見つけて入りました。

入ったのはForsterbrau Trentoというビアホールです。
この辺りのエリアはチロル地方に含まれるので、この辺りのローカルフードが食べられると思ってビアホールに入ってみました。

とりあえずヴァイスビールを注文。
評価：★★★
そこそこ美味しいが、オーストリアやドイツの美味しいビールと比べるとやや落ちる。ちなみに私はヴァイスビールだとエルディンガーが好きです。

これは店からのサービスで出たビール。

評価：★★★★
これが結構美味しかった。

店内はドイツやオーストリアのビアホールと比べるとそれほど広くなく、普通のレストラン＆カフェバーという感じで、客層は地元の人ばかりです。
そのせいかこの店には英語のメニューがなく、イタリア語とドイツ語が併記されているメニューを読み解くのにちょっと時間がかかりました。

食べ物はとりあえずソーセージ系とカルパッチョを頼んでみました。

とりあえず前菜として頼んだ牛肉のカルパッチョです。嫁とシェアしました。

評価：★★★★★
これが感動するレベルで美味しかった。肉が美味しくてやばかったです。
この旅行中に食べたものの中で3本の指に入ります。

こちらはメインのソーセージ。これも嫁とシェアしています。

評価：★★
重いししょっぱいし、失敗したｗ
ソーセージはドイツほど美味しくない。

しかし、最高に美味しいカルパッチョを食べれて満足の夕食でした。
この日はそのままホテルに帰って、シャワーを浴びて就寝。

翌日、朝食付のプランだったので朝食を食べると、クロワッサン系のパンとマスカット系のぶどうがやたら美味しくて大満足です。ぶどうは本当に美味しかったので沢山食べてしまいました。2歳の娘もぶどうが気に入ったようで結構ぱくついていました。

この日は14時のEuroCityの電車でインスブルックへと向かいます。
まだそれまで時間があるのでホテルをチェックアウトして荷物を預けてトレントの街を見て周ることにしました。

とりあえず街の中心部へ行ってみることに。
この町はドイツやオーストリアみたいに建物が大きいです。

良い感じでチロルやドイツ風とイタリア風の雰囲気が混じっている街です。
来る前はトレントがどんな街だか全然知らなかったのと、単にヴェネツィアからインスブルック間で何処でも良いから1泊するためだけに訪れただけなのであまり期待していませんでしたが、来てみたら良い意味で期待を裏切られました。

トレントの街はこのようなちょっとした素敵なアーケードっぽい所もあったり、山間の街ですが田舎っぽさがなくて洗練されています。

フレスコ画が描かれている大きなチロル風の建物です。
街自体も意外と見ごたえがあります。

この街は店も多く結構活気がありますが、治安が良くて良い意味でイタリアらしくないです。
ドイツやオーストリアの良い所とイタリアの良い所を兼ね備えています。

ふと歩いていると、日本刀を売っている店を発見ｗ

この店は金物屋なのか、ナイフ類を扱う店のようです。
ショーウィンドウに飾ってあった包丁に「刺身ナイフ」とありましたｗ

刺身用ではない包丁にも「刺身ナイフ」ってｗｗｗ

歩いていてとても気持ちの良い街です。気に入りました。

街の人のファッションもイタリアの他の都市とちょっと傾向が違って、多少山っぽさのあるお洒落アウトドア的な感じのファッションの人が多いです。

カステッロ・デル・ブオンコンシーリョ博物館が見えてきました。
入れたら入りたいなという感じで来たのでとりあえず入口を目指します。

奥の山が良い感じです。

入口に来たのですが、階段があって尚且つ有料だったので、インスブルックに行く電車の時間を考えるとあまり時間がないのと、ベビーカー有りで入るには階段が大変だったので、この中には入らずに街を見て周ることにしました。

トレントの街にはとても良い印象を持っているのでそのうち再訪するだろうという事もあり、ここはあっさり諦めました。

街に向かって引き返すと、途中に小さな公園がありました。
とても平和です。

ここで2歳の娘をちょっと遊ばせてから街歩きを再開します。

教会の尖塔が見えました。綺麗なところです。

教会の表側に回りこんでみます。

中に入れなかったのは残念でしたが、この教会を目指したおかげで街の中心付近にあっさり出ることが出来ました。

中心付近から郊外のほうに歩いて見ました。

トレントは緑豊かな街で、今日は天気も良く歩いていてとても気持ちが良いです。上を見上げるとこのように大きな木が日差しを遮っていたりします。

ヨーロッパだと地中海沿岸も良いけれど、こういうアルプスの麓も良いですね。
美しい自然と美しい街が混ざり合っている感じが素敵です。

トレントは至る所に公園があったのが印象的でした。
本当に素敵な街です。スイスやオーストリアの町と違ってご飯も美味しいし（←これ重要）、ここは本当に来て良かった。

1泊だけなのが本当に残念。あと2泊位したい気分でした。

そして街の中心部の方へと戻ります。
トレントは結構大きい街のようです。結構歩きました。

街中は人が沢山います。途中にあったパン屋でこれから乗るトレントからインスブルック中央駅までの移動中に食べるパンなどを買いました。

正面に城らしき建物が見えてきたので行ってみます。

奥の城のような建物はプレトリオ宮という宮殿のようです。

左側の建物は聖ヴィギリオ大聖堂という教会でした。中に入ってみたかったのですが、扉が閉まっていて入れませんでした。

少し歩くと広場が見えてきました。

表紙の写真です。
結構賑やかな広場で、市場にもなっています。
ここはドゥオモ広場という場所のようです。

後ろを振り返るとフレスコ画が描かれている建物もあります。

左の教会の屋根はブダペストっぽい感じがします。

美しい噴水と教会がいいですね。
トレント、気に入りました。

殆どが地元の人ばかりでしたが、観光客も多少はいました。
ただ、日本人とかアジア人は皆無と言って良い位見かけません。

この街を去るのが本当に名残惜しいｗ

これはネプチューン噴水という噴水。
流石イタリア、クオリティが高い。

この街はイタリアの雰囲気とチロルの雰囲気が良い感じで混ざり合っていて、イタリアから来てもドイツやオーストリアや来ても新鮮味があります。

一通り広場を見たので、一旦ホテルに引き返します。

トレントはこのように古いフレスコ画が描かれている建物が結構あるし、意外と見ごたえがありました。

この教会の近くのこの道には何故か植物が並べられていました。

一旦ホテルに戻って、トイレを済ませてからスーパーマーケットを探しつつ、まだ行っていないアディジェ川の方へ行ってみることにしました。

まず見つけたのがトレントのバスターミナルです。
場所はトレントの鉄道駅の隣なので便利だと思います。

奥のほうになにやら砦が見えます。
まだ見所があったのか、この街は。

ここまで来る途中にスーパーマーケットがあったのと、途中に階段があったので、嫁とベビーカーに乗っている娘はスーパーで買い物をさせて、私は川の方へと写真を撮りに行きました。

どうやらこれはヴァンガ塔という建物みたいです。
背景の山とマッチして綺麗です。

鉄道の線路の上にかかる橋を渡ってアディジェ川のほうへと向かいます。

川は結構流れが速くて水はそこそこ綺麗です。
景色も良い感じでした。

後ろを振り返ってみます。
トレントは山の間に挟まれていて、とても景色が綺麗でした。

この橋を渡ってみたい気はしますが、そんな時間はないので引き返します。
スーパーの前で嫁と合流しホテルへ。

スーパーはどうやら昼休み中で買い物できなかったらしいｗ

今回泊まったグランドホテルトレントは1泊85EURとそれほど高くない割には中々良かったです。この街一番のホテルっぽい感じでした。

荷物を引き取ってトイレに行っていよいよトレント駅へと向かいます。

駅へと歩いていく途中、アヒルの行列を発見ｗ
ちなみに正面の建物がトレント駅です。

これは駅前の公園にあったダンテのモニュメント。
写真だけ撮って駅の中へと急ぎます。

トレント駅のホームです。

14時ちょっとすぎに電車が来ました。
乗る電車はオーストリア国鉄のEuroCityのミュンヘン行きです。
これからインスブルック中央駅までこの電車で向かいます。

切符はあらかじめオーストリア国鉄のサイトでSparSchieneという割引運賃を買っておいたので、乗車券のPDFをプリントアウトしたものを持参しています。
この区間はユーロシティーやインターシティーなどの直通列車もそうですが、追加料金のかからない普通列車を乗り継いでも高いのであらかじめ割引運賃を買っておいた方がお得です。

最初はホテル代が安いから選んだだけのトレントは、いざ行ってみたらとても素晴らしくてまた来たいと強く思う山間の美しい街でした。