2011/11/08 - 2011/11/11
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大邱にある桐華寺(トンファサ)は、新羅時代に創建された古刹ですが、現在の建物は1732年に再建されたものです。その壁画や表札、薬師如来大仏の周りのレリーフ等の紹介です。(ウィキペディア、るるぶ・韓国・ソウル)
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禅問答の壁画です。この面に5枚が飾られていました。禅問答の十牛図の一部です。ウィキペディアによれば、十牛図は次の通りです。
①尋牛(じんぎゅう):牛を捜そうと志すこと。悟りを探すがどこにいるかわからず途方にくれた姿を表す。
②見跡(けんせき):牛の足跡を見出すこと。足跡とは経典や古人の公案の類を意味する。
③見牛(けんぎゅう):牛の姿をかいまみること。優れた師に出会い「悟り」が少しばかり見えた状態。
④得牛(とくぎゅう):力づくで牛をつかまえること。何とか悟りの実態を得たものの、いまだ自分のものになっていない姿。
⑤牧牛(ぼくぎゅう):牛をてなづけること。悟りを自分のものにするための修行を表す。
⑥騎牛帰家(きぎゅうきか):牛の背に乗り家へむかうこと。悟りがようやく得られて世間に戻る姿。
⑦忘牛存人(ぼうぎゅうぞんにん):家にもどり牛のことも忘れること。悟りは逃げたのではなく修行者の中にあることに気づく。
⑧人牛倶忘(にんぎゅうぐぼう):すべてが忘れさられ、無に帰一すること。悟りを得た修行者も特別な存在ではなく本来の自然な姿に気づく。
⑨返本還源(へんぽんげんげん):原初の自然の美しさがあらわれてくること。悟りとはこのような自然の中にあることを表す。
⑩入テン垂手(にってんすいしゅ):悟りを得た修行者(童子から布袋和尚の姿になっている)が街へ出て、別の童子と遊ぶ姿を描き、人を導くことを表す。 -
左上に『尋牛』の文字と、漢詩が記されています。先に示した①の場面です。手に縄を持った人が描かれています。
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左上に描かれたタイトルは、『見跡』です。先に示した②の場面です。地面に付いた牛の足跡を見つけた場面が描かれています。
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次の場面は『見牛』の文字が記されています。牛の姿が垣間見えた、③の場面です。漢詩は『黄鶯枝上一声声 日暖風和岸柳青 只此更無回避處(?) 森森頭角画難成』と記されているようです。
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続いて『得牛』の場面です。ウィキペディアの説明では、『力づくで牛をつかまえること』とされ、何とか悟りの実態を得たものの、いまだ自分のものになっていない姿と解説されています。
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最後の場面は、⑤の『牧牛』です。『牛をてなづけること』とされ、悟りを自分のものにするための修行と解説されています。⑥以降は、別の場所の壁に記されていました。
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ここからは、別の面に掲示してあった十牛図です。⑥番目の『騎牛帰家』の場面です。牛の背中に乗り、笛を吹きながらの帰宅です。『悟りがようやく得られて、世間に戻る姿』と解説されています。
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⑦番目の『忘牛存人』の場面です。『家に戻り、牛のことも忘れること』とされ、『悟りは逃げたのではなく、修行者の中にあることに気づく』境地と解説されています。
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⑧番目は、丸だけが描かれています。『人牛倶忘』の場面です。『すべてが忘れさられ、無に帰一すること』とされ、『悟りを得た修行者も特別な存在ではなく本来の自然な姿に気づく』境地と解説されています。
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⑨番目は、『返本還源』の場面です。『原初の自然の美しさがあらわれてくること』と説明され、『悟りとはこのような自然の中にある』と悟りの境地が解説されています。
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最後の⑩番目は、『入テン垂手(にってんすいしゅ)』の場面です。『悟りを得た修行者(童子から布袋和尚の姿になっている)が街へ出て、別の童子と遊ぶ姿を描き、人を導くことを表す』と解説されています。2005年9月の製作年が記されていました。
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続いて8枚の壁画を紹介しますが、こちらは説明文がありませんでしたから、解説は出来ません。悟りを得た人の行いを画にしたものに思えます。空に鶴が飛び、波打ち際で泰然としてお茶を嗜む人の姿に見えます。
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この方も悟りを開いた人のように見えます。布袋さん風の風姿です。大きな白い袋の上に座り、お腹がメタボ気味です。布袋さんは、唐末の明州(現在の中国浙江省寧波市)に実在したとされる伝説的な僧です。日本では七福人の一人となりました。
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長い杖を持ち、笠を被った人の後ろ姿です。⑩で紹介した、『入テン垂手(にってんすいしゅ)』の悟りを得た修行者のイメージと重なります。
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長い杖をついた、長いまつげの白髪の老人の図です。左手には書物を持っています。悟りを開いた人の晩年の姿のように見えます。
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小枝一つで、荒波の中に立つ人の姿です。修行で、超人的な能力を得た人を表わしているのでしょうか。修行の厳しさを、髭面で表わしているようにも見えます。
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同じ人物のように見受けます。今度は蛇使いならぬ、龍使いの姿です。眼つきは随分と穏やかになっています。やはり、超人的な能力を象徴するような絵です。
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お腹は布袋さん並ですが、頭髪は黒く房々とした姿の人です。左手の肘の下にある長方形の品は、巻物を納めた文箱でしょうか。穏やかな眼つきの姿です。
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最後の壁画の紹介です。方向感覚が良く分からない絵ですが、木の上には悟りを開く前の人が、その下には鋭い爪を持った悪魔が待ち構えています。修行中の迷いを象徴するような構図です。
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柱の額に認(したた)められた白い文字です。『都在毫光一道中』の七文字です。『毫光』は、『仏の知恵』と解されます。
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同じ建物にあった文字表札です。『信受仏悟常擁護』の七文字です。法華経当たりからの引用でしょうか。
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別の建物の柱にあった書です。達筆過ぎて読み辛い文字です。『髑髏生禿残伝函』の七文字のようですが、意味は良く解りません。おどろおどろしい雰囲気だけは文字にあります。
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同じく、達筆過ぎて読み取り難い文字ですが、『磊落一声只粉砕』の七文字でしょうか。『らいらくいっせい、ただふんさい』と読むのでしょうか。『磊落』は。『豪放磊落な性格』等の使い方をされます。
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1992年に建立された、高さ33メートルの統一薬師如来大仏の周りに刻まれたレリーフ像の一部の紹介です。最初は金剛力士のレリーフ像です。20名近くの施主の名前を刻んだプレートがありました。金剛力士も十二神将の一人です。伐折羅(バサラ)大将とも呼ばれます。干支は戌神で、勢至菩薩が本地仏です。
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次は護法神将のレリーフ像です。2名の施主の名前が刻まれていました。十二神将は、薬師如来の12の大願に応じて、それぞれが昼夜の12の時、12の月、または12の方角を守るとされます。
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同じく、刀を手にした十二神将の一人です。推測ですが、鳥の羽が生えた兜を被っていますので、干支の酉に配当する、迷企羅大将でしょうか。本地仏は、阿弥陀如来です。
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薬王菩薩のレリーフ像です。家族6名の方が施主でした。薬王菩薩は、仏教の仏・薬師八大菩薩のうちの一尊とされます。兄弟とされる薬上菩薩とともに、釈迦如来の脇侍として付き従う場合が多いとされます。
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観世音菩薩のレリーフ像です。観世音菩薩は、観音菩薩、観自在菩薩や救世菩薩とも呼ばれます。日本では観音様の呼び方が広く使われています。観音教で知られ、般若心経の冒頭にも登場する菩薩様です。
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長刀を手にしたレリーフ像は、十二神将の一人です。頭には、獅子のような被り物をしています。干支の動物でしょうか。
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十二神将の一人、金剛力士のレリーフ像です。伐折羅(バサラ)大将とも呼ばれます。干支は戌神で、勢至菩薩が本地仏です。
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