2012/06/13 - 2012/06/13
435位(同エリア502件中)
WT信さん
多賀城から塩釜に入った芭蕉達は、塩竃神社の杜の南裾を東に向かって進み、塩竃神社と志波彦神社の両社の額が掲げられた鳥居を左に折れ、塩竃神社の裏参道(現東参道)の旧法連寺門前にあった治兵衛旅籠に宿を取る。
この辺りには多くの旅籠が立ち並んでいたらしいが、現在は広大な法連寺一部だった勝画廊跡の案内板が僅かに当時の面影を残すのみ。
芭蕉達は荷物を旅籠に預け、身軽になった足で再び多賀城の歌枕散策に出かけるが、その方向に御釜神社は有り、ここが芭蕉達の塩釜での最初の訪問地となる。
我々は塩竃神社一帯の訪問を終えて、塩釜港に向かう際御釜神社を訪れた。
御釜神社では塩竃神社の若い神官さんがわざわざお出でになり、案内をしてくださった。
江戸の頃の塩釜湾は、入り江が御釜神社の直ぐ東まで広がっていたらしい。
御釜神社の祭神は海水からの塩製造方法を教えた塩槌老翁だが、それとは別に塩を製造する四基の鉄釜が御神体として祭られていた。
鍵の掛かった扉の建物に四基の鉄釜が収められており、海岸から遥か離れてしまった今でも、海から海水を運び、祭りの儀式に使用されているとのこと。(禁写真)
御釜神社の社殿の左には小さな池、右には藤棚がある。
伝承によれば、塩を運ばせた牛が石と化し、その石が池に沈んでおり、時折その背中が姿を見せるらしい。
また牛を追った藤の木の鞭を立てておいたところ、藤の木が再生したという。
多賀城の歌枕散策を終えた芭蕉達は、治兵衛旅籠に戻り、銭湯に入り、旅の垢を流し、月を愛でながら周囲の旅籠から流れてくる琵琶の音に耳を傾けた。(当時内風呂を持つ旅籠は限られていたらしい)
芭蕉は奥州一の歌枕の地の夜を満喫したに違いない。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 観光バス 新幹線 JRローカル
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
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