旧ソ連時代の遺物：夜行列車にのってシェキへ　～コーカサス３か国＋モスクワ旅行19日間・４～

2011/08/02 - 2011/08/03

2011年夏　７月３１日～８月１８日
１９日間のコーカサス３か国とロシア・モスクワ旅行。

アゼルバイジャンのバクーin→グルジア→アルメニア・エレバンout
そしてストップオーバーでモスクワに３日間滞在。
コーカサス地方の隣り合う３か国なのに、民族・宗教・歴史認識などがそれぞれでガラリと変わる。
それを身をもって感じた旅だった。

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旅はアゼルバイジャンの首都・バクーよりはじまる。
バクー観光を終え、夜行列車に乗り古都シェキへ。
そこで乗った列車が衝撃的だったのでレポ。

重々しく、のろのろ進む列車。クーラーのない車体。
表示はすべてロシア語。
現在では決して作られることのない、旧式の車体。
まぎれもなくソ連時代の列車だと思われます。
これがとにかく暑い！蒸し風呂…。

そして例のごとくハプニングと驚き満載な夜となったよ。
あっはっはっは（泣）。

エリア バクー(アゼルバイジャン)

• 旅行の満足度: 2.5
• 交通: 2.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 25万円 - 30万円
• 交通手段: 鉄道
• 航空会社: アエロフロート・ロシア航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

バクー中央駅。
ここから列車は出発する。

メトロでは28,MAY駅で下車すぐ。

＜参考＞
メトロの28,May駅のホームの様子。

現在駅舎は外装が改装中みたい。

KASSAと書かれているところが入口。

バクー中央駅構内。
く、くらーい。そして無駄にだだっぴろい…。
まず正面にあるチケットカウンターでチケットを買う。

当然のごとく、並ぶという概念はローカル人にはなし。
窓口に群がって、すきを見て番を取りましょう。

それから英語が通じない！
ロシア語かアゼル語オンリー！！
『○月○日の〜行きの寝台切符を１枚』というロシア語フレーズを紙に書き、それを見せて何とかチケットをゲット。

購入時にパスポートが必要です（氏名を打ち込むため。）

構内にはこのような電光掲示板があり、
日付と行き先に応じたチケットの残り枚数を表示。
画像は当日券のだけど、1週間分先くらいまで出ている。

38：バクー→ティフリス（トビリシ）みたいな人気線は、
やはり枚数が少ない。さすが。

55:モスクワ行き、外国人は乗車不可みたい。残念。

お目当ての線は…
664：バクー→バラキャン線　これを途中下車します。
KP＝クペ（２等寝台）で９マナト。
PL＝プラッカ（開放座席）のが安かったけど、売り切れだった。

駅のホームは２階にあり。

昼間は列車もなく閑散としていた。

夜行列車発車時刻前。
とたんに賑わいが。
軽食やら水やらを売る露店が出てたり。

車内に売り子も店もないので、食糧はここで買おう。

本日乗る列車。

おおお、なんか重量感たっぷりの車体だーーー。

バクー→バラカン　の表示。

現地語だと、バクーよりも『バキ』のほうが正しい発音。

列車の通路。
２等寝台は１部屋に４人乗れる。
全席自由で早い者勝ちみたい。


そしてこの列車、、、
夏の盛りの超猛暑なのに、冷房施設一切なし。
それどころか、窓も上部２０cmほどしか開かない。
はっきりいって蒸し風呂状態だった(*_*)

あーーーつーーーいーーー(*_*)
これに１２時間ほど乗るのか。
泣ける。


あとトイレはもちろん線路に置き土産方式。
（フィンランドのローカル線で経験済）
…つまり、レバーを踏むとパカっと開いて、
紙やらブツやらがオンザレイル。

自然にやさしい…のか？！

乗客が少なかったので、１部屋を独り占め。

…当たり前か！この暑さだもん。。。

天井を見上げると、何やらロシア語の表示。
クーラーかと淡い期待を胸にバルブを回してみても、
ウンともスンとも言わず（泣）。

窓を見る。
前の乗客がこんな状態にしていってます。
当たり前だーーーー。
とにかく暑すぎる！！！！！


すこしでも風の当たる窓際後部の上の席をキープ。

そんなこんなで列車はいくよ。
バイバイ、バクー。

上部座席。
こっちのほうが快適。

本当はシーツを借りなくてはいけなかったみたいだが、
売り子さんが回ってこなかった（泣）。
よってマイシーツってか大判ストールを敷いて寝た。

下部座席。
ソファーがベッドに早変わり。

荷物はこの下に入れられます。

個室より通路を眺める。
ここで第一のパプニングが。

この鉄製の重い扉を閉めたところ、
なんと開かなくなってしまった・・・！

…おいおい。
このまま１０時間も暑い部屋で閉じ込められるの？（泣）
とにかくドアをひたすらガチャガチャ。
でもビクともしない。開かない（泣)(泣）


すると異変を察して、外から何人かの人が呼んでくれた。思わず『ぱまぎーちぇぇぇ！！！(泣)』とシャウト。（ロシア語で『助けて！』）

ドアの向こうでは『なんとかするー！』『ちょっと待てー』とかいう声（たぶん）が聞こえてきて、ドアをガチャガチャ。みんな必死に助けようとしてくれた。

…５分後。
めでたくドアが開いた！
助かった（泣）。

もう絶対にドア閉めない（泣）。
強盗とか怖いけど絶対に閉めない（泣）。
そう誓った夜でした。

よしよし、、、といわんばかりに、
鉄道警察と思われるおばちゃんたちにチャイをもらいました。
あとキャンディーも。

しかしこれが新たな受難の始まり…！

詰所にコップを返しに行くと、そこにいたオヤジポリスに
ゴーインに捕まる。
隣に座らされるわ、べたべたされるわ、キャンディー無理やり食べさせられるわ、挙句の果てに『部屋どこ？一緒に寝よう〜★』と、ジェスチャーで迫ってきやがった。。。
おばちゃんポリスも呆れ顔…。


頃合いを見計らって部屋に逃げ帰るも、
おばちゃんポリスが追ってきて『チャイ代１マナト頂戴』。
さっきフリーだって言ってなかっけか…おい。

本当にアゼルのポリスは（以下略）

そんなこんなで、
コンパートメントのドアは開きっぱなしだわ、
それに乗じていつオヤジが襲ってくるかもしれんわ、
それ以前にとにかく暑いわ、、、で、
あんましよく眠れなかった。

夜、途中で止まった駅の駅舎。乗り降りはないみたい。
列車が止まると風も止まり、てきめん暑い！

用もないのになぜ止まる…早よ動けってば。

そんなこんなで朝。

とりあえずオヤジポリスは襲ってこなくて安心した。
降りるときにこっそり様子を見てたら爆睡してた。
はーーー、疲れた。

みんな写真のにーちゃんみたいに、
暑いから窓から腕を出して風に当たったり、
とにかく薄着で一晩過ごしていたみたい。

しかしなんて罰ゲーム風味な列車だったんだろう…。

朝６時半ごろ。
到着の予定時間だけど、ちっともシェキの町にはつかない。
このあと約２時間遅れの８時半に到着。

列車のスピードがかなり遅いのと、途中でけっこう止まったりしてたのが遅れにつながったかと。しかしなぜ止まる。車掌の入れ替えもなのに。ナゾ？？？


さて、ようやくシェキの町だ！