2011/07/31 - 2011/08/02
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ぱんスキュさん
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2011年夏 7月31日~8月18日
19日間のコーカサス3か国とロシア・モスクワ旅行。
アゼルバイジャンのバクーin→グルジア→アルメニア・エレバンout
そしてストップオーバーでモスクワに3日間滞在。
コーカサス地方の隣り合う3か国なのに、民族・宗教・歴史認識などがそれぞれでガラリと変わる。
それを身をもって感じた旅だった。
---------------
旅はアゼルバイジャンの首都・バクーよりはじまる。
ツーリスティックな場所はごく小さなエリア『旧市街』のみですが、『ペニンシュラ』と呼ばれるバクー近郊地域にはいろいろな見どころがありました。
そのなかで有名な3つのスポット。
1 ヤナル・ダグ…アゼル語で『燃える山』の意味
文字通り何もないところで炎が燃え続けている。
2 コブスタン遺跡…古代の岩絵や泥火山が見られる
3 アテシュギャーフ寺院…『拝火教』=ゾロアスターの寺院
それぞれに特徴があるのですが、いずれも火の国アゼルバイジャンにふさわしいスポットばかり。
行き方とざっくりしたご案内、そしてトラブルの顛末を。
しかしアゼルのポリス、何かにつけ最悪だ…!
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 交通
- 2.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス タクシー 徒歩
- 航空会社
- アエロフロート・ロシア航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
この3つのスポットはどれも方角的にはバラバラの場所なので、一日のうちに3つ周るのは相当大変です。
どうしようかなーとホテルのユセフマネジャーに相談。
『ヤナル・ダグまではタクシーだね。40マナト(4000円)。』
…高!
『時間がないならコブスタンも一緒に回るといいよ。
2か所80マナト(8000円)でタクシーと交渉してみる。』
時間がなかったのでそのプランにのることに。
正直言って適正価格より高いけど、ホテルが良かったのでドライバーも信頼できるかな、と。
一番左がビザ取得時から滞在最後までお世話になりまくったユセフさん。 -
午後1時。
すぐにタクシーを呼ぼうとするも、別のスタッフが一言。
『この日中でコブスタン?!
真昼は45度くらいになって野外を歩くのは非常にデンジャラスだ。夕方6時くらいに行ったら?』
え、夕方6時でもオープンしてるの?!
でも確かに日中は観光する気をなくすほどの暑さだし。
とりあえず5時出発にしてもらう。
・・・が、やっぱりこの判断は間違ってたよなあ。 -
5時にタクシーの運ちゃん来る。
アゼル語&ロシア語しか話せないけど、信頼できそうなおじちゃん。
コブスタン目指して出発。
市街地を抜けると、そこは延々と続く荒野。
ここをひたすらまっすぐ行く…
と、小アクシデント。
いきなりパトカーがタクシーを止めていろいろ質問しだす。
次第にポリスの口調が激しくなり、おっちゃんは必死に免許書見せたりして抵抗。
5分後になんだかんだで釈放。なんなんだ。
悪名高いアゼルの警察の洗礼をここで受けたのは、これから始まる受難の前触れだな、今思えば。 -
イチオシ
1時間ほどしてコブスタン到着ーーー!
…ん????
何かがおかしい…。
てか管理者らしき人が門を閉めにかかってる
『あ、たった今閉館だ。』
あああああああーーーーーやっぱり!
人の言うことを鵜呑みにせず、自分の勘を信じとけばよかったよー…。 -
『また明日おいで』
『明日はもうバクーにいないんです…』
『ああ…そうか…』
とかなんとかその場でグズグズ粘っていると、
中から駐在のポリス登場!
『なになに…わかった。入れてやるからついてきな。』
おお、旅先での暖かい人たちによるご厚意だ!!!
…とか思ってはいけません。
ここはアゼルですよ!ポリス最悪の国なんですよ!
この先の展開は十分に読めつつも、中に入るためには彼についていくしかない。心の中で天秤にかけて、ゲートをくぐった。 -
最初はね、ポリちゃん優しかった。
岩絵の場所を教えてくれたり、解説してくれたり。
『ほら、この絵すごいでしょ?写真とりなよ!』
なーんつって。
確かに壁画たちは興味深かった。 -
牛の壁画。
誰がどの時期に描いたのか…。
ナゾ。
コブスタンについてはwikiが詳しい。
http://p.tl/Q6df -
途中で足元が険しい場所があるたびに、ポリスが私の手をひっぱって引き上げるようにしてくれた。
・・・あー、展開が見えてきた。。。
イスラム教圏にありがちな、女性を気遣うふりをして体に触れてくる、セクハラの王道パターンじゃんコレ。 -
そのうちエスカレートしてきて、手をつながれたまま、
遺跡のさらに奥のほうに連れてかれそうになったので、
さすがに『にぇーと。帰ろうよ。』と抵抗。
そこでポリスの表情が一変。
『15マナトだ。』
あーはいはい。
最初5マナトでごまかそうとしたら余計に態度硬化したので、多めの20マナト(2000円)を渡してやった。
するとポリちゃんニコニコ、満面の笑み。
満足してくれたようです。 -
遠くに見えている出入り口。
そこまでポリちゃんとお手手つないで戻りましたとさ。
さすがアゼル、なかなかスリルあるツアーを頼んでもないのにやってくれるとは…。
ちなみにアゼルのポリちゃんが腐敗しているのは、
アゼルの物価は年々上昇しており、一般国民は給料のわりに生活がどんどん苦しくなってきている。だから権力をかさに、難癖つけてワイロやら何やらかっさらうのだ。
そんな場面に何度か出くわした。 -
誤解がないように言うと、
一般のアゼル人はみんな親切で優しかった。
少々お金にシビアな面が透けてみえるところもあったけど、
それは先の事情からいって仕方ない。
タクシーのおじちゃんが、
『本当は入場料がかかるんだよ、タダで入れてよかったな!』
と言ってくれた。
おじちゃんには真実は言わないことにした。
言ったらきっとおじちゃんも悲しんだとおもう。 -
さてそんな苦い思いをしたコブスタンを出発。
次はヤナル・ダグへ。
コブスタンからヤナグ・ダルへは、バクーの中心街をはさんでちょうど対角線上の反対側になるため、1時間以上かかったかな…。
18時半に出て20時前に到着。
ちなみにコブスタンは公共バスでもいけます。
ちょっと歩くけど。行き方はロンプラ参照。 -
ヤナル・ダグの近くまできました。
ちょっとした住宅街を抜けた、その町のはずれにある。
ここも公共交通機関での行き方がロンプラに載ってますが上級者向けかな。
マルシュルートカ(乗り合いバン)で最寄りの降車場までいき、そこから徒歩かヒッチハイクか。そばにタクシーとかは全く見なかった。 -
とうちゃーく。
一見なにもなさそうに見えますが、
この先に民家があってその裏手にあるのです。
入場料は2マナト。
その辺のおっちゃんに払う。 -
この超フツーに見える民家の裏手に…。
-
・・・あったー!
これがヤナル・ダグ。 -
イチオシ
本当になんにもないところから火が噴き出てる!
すごいすごい。 -
写真を撮るために近づく。
すごく熱い。
本物の火。
どういうメカニズムで燃えさかっているのか、
正確にはわかっていないそうです。
産油・産ガス国なので、多分そのどちらかだろうという推測。 -
民家の人はこの火を利用してBBQするそうです(笑)。
本当かいなー。
でもできると思う。それくらい勢いがある。 -
ここまでの道のり…1時間強&40マナト
見学時間…長くて10分(笑)
物珍しいものでありました。
お金と時間を天秤にかけていく価値があると思った方はどうぞ。
帰りの道で見た風景。
産油国ならではのでっかいタンク。 -
さて日をまたいで。
最後はアテシュギャーフ・ゾロアスター教寺院へ。
これは3つの中では一番簡単に行けます。
1、まずはメトロに乗る。
マリエン・マリアノフ駅かアジズベコフ駅(Azizbekov)で下車。
2、降りた駅のバス停で84番SURAXANI(スラハニ)行バスに乗る。
3、あとは終点までゴー。
写真はアジズベコフ駅のバス降車場。
人がいっぱいいるからすぐにわかると思います>降車場の場所 -
バスはエアコンなしで暑い。
こんな風にして、ドア全開で走ります。 -
30分ちょい走って終点のスラハニ駅到着。
84番バスを下車したら、もうすぐそこです。
バス代は確か1マナト(100円)だったかな。安! -
スラハニ駅は鉄道の駅舎があるのですが、
そっちのほうを振り返ります。
この駅舎と民家の間に見える細い道を行くと、線路があるので渡ってください。 -
壁が途切れているところが通路です。
ここから線路を横切って向こう側へ。 -
振り向くとスラハニ駅の駅舎が。
今は鉄道ではここまで来れないみたい。
木の下にいる一人の男性に『写真を撮るな!』と言われました。
よく見るとポリス。
一般人と話しているだけなのに、すごい剣幕。
まーたワイロの相談してるのか。ぶつぶつ。 -
線路を渡ったらすぐ左に曲がる。。
そのまま線路を左手側に見ながら歩く。
2、3分で右手に門が見えます。 -
つきましたー!
これがアテシュギャーフ。
ゾロアスター教=拝火教の寺院です。 -
入口。
入場料&ガイド料 2マナト(200円)
カメラ持込&撮影代金 2マナト
ガイドは勝手についてくる。英語話せます。 -
イチオシ
中は壁でぐるっと囲まれている。
真ん中にある建物が、火を祀った祭壇のようなところ。 -
中の囲炉裏みたいなところで火が燃えさかっている。
-
そのほか敷地内に火をくべたと思しき跡地が。
-
現代はこういうパイプで天然ガスを通して、
それを燃やしているそうだ。
もちろん展示用。雰囲気だすためです。 -
壁に部屋が作ってあって、中に展示がしてあります。
発掘品あり説明文ありジオラマあり。
なかなか凝ってます。
写っているのはガイドの女性です。 -
出土品いろいろ。
-
数々の旅行者たちによって発見された歴史。
-
イチオシ
ゾロアスター教の分布図。
BC7世紀ごろゾロアスターが開祖として興ったこの宗教、
昔は古代ペルシアの国境だったのですが、
イスラム教が生まれてからはおされていったそうで…。 -
昔のこの寺院の様子を描いたもの。
-
現役で使われていた時代の想像画。
-
そして一番の見どころ、ジオラマたち。
おお。しかしこれ、民族は何系なんだろ? -
病人が寝かせられ祈祷されとる、の図
-
ご飯食べたりくつろいだいしてる、の図
-
イチオシ
ご飯つくっとる、の図
…目線が怖い。 -
ちなみに火はフェイク。
赤い紙に下から風を当てているだけ。
トホホ。 -
牛馬の世話をしとる、の図
-
じいさんが何かひっぱってるぞ、の図。
何をしているところなのかはナゾのまま。
ご存知の方、教えてくださ〜い。 -
じいさんの足元にはこんな方も。
のんきだにゃー。 -
そんなこんなで結構見ごたえありました。
ジオラマはほかにもトホホ・ホノボノ系のがたくさんありました。
帰りは元来た道を戻ります。 -
途中の民家。
なぜかプレステの看板が! -
84番バスに乗って帰ろうとするも、
全然動く気配がなかった。
線路を左手に見つつ、ぶらぶらと帰りの方向へと歩き出す。 -
イチオシ
途中で貨物列車がとおっていったよ!
でも普通の列車は全く見ず。
在来線はやはりストップしている模様。 -
大通りの交差点に差し掛かっていたところで、
バクー市街地に戻るマルシュを発見。
メトロ駅まで乗せてもらってかえりました。1マナト。
3つのスポットをめぐる旅はこれで終了
次の旅行記は、穴場なバクー近郊の面白スポットの紹介です★
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