上海の外灘・英国租界・2010年・万博・建物改装

2010/05/10 - 2010/05/10

上海の象徴ともいえる外灘の光景が、3年ものお色直し期間を経て3月28日に新たな上海の観光スポットとして再公開された。全長約2キロの遊歩道の幅を、車道を縮小することで大きく拡張しています。広場などの施設とあわせると、改修前の1.4倍の規模になります。好天に恵まれたこの日、外白渡橋から十六舗埠頭まで弓状に長く伸びた遊歩道に大勢の観光客が訪れ、真新しくなった遊歩道やそこから眺める外灘の歴史的建築物の数々と、対岸の東方明珠塔を中心とした陸家嘴の高層ビル群の数々が眼前に迫る絶好の光景に各々感嘆の声を上げ、カメラ片手に記念写真を撮る風景があちらこちらで見られた。黄浦江を行き交う遊覧船もこの新外灘の再公開を祝うかの如く、河辺の風景に彩を添えていた。

エリア 上海(中国)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス
• 旅行の手配内容: 個別手配

外灘から対岸の浦東を見るとテレビ塔を中心に高層ビル群がならぶ。２０年前は農地でなにもなかった。経済発展の為の開発地区に指定されシンボルタワーのテレビ塔が出来、世界一高い高層ホテル、ヤオハン百貨店、浦東空港、外資企業、高層マンション、が“あ“と言う間に出来てしまった。

現在上海半島酒店（ホテル）が完成。１９１２年に建てられメソニックホールと呼ばれ２０００年頃まで友諠商店が使用していました。古い建物は解体されました。 中山東一路３１号

現在中国光大銀行、建築１９１４年、ネオ、バロック風古典主義様式の建築、インドシナ銀行は１８７５年パリに設立、１８９９年上海に支店を開く、フランス系の主要銀行として仏租界経営を支援。 中山東一路２９号甲。

現在上海市広幡大楼、建築１９２２年、（建物には１９２１の数字あり）バーマー＆ターナー事務所（外灘２４棟中９棟）設計の鉄筋コンクリート造り７階建。英国新古典派ルネッサンス様式。海運会社のグレンライン汽船のビルとして竣工。北京東路２号。正面は中国光大銀行、中山東一路２９号乙。

現在上海対外貿易ビル、建築１９２０年、１８３２年マカオに設立された極東最大の英国商社。１８４３年上海に支店を開く、当初は阿片取引を主とし、のち貿易、保険、不動産、海運、各種製造業など幅広い事業を展開する。共和国設立後は香港を拠点として活動。７階建ネオルネサンス様式。１階に元禄回転寿司が入っています、天ぷら２９元、刺身三点盛４９元、中山東一路２７号。

現在中国農業銀行、建築１９１６年以前は上海食品進口公司が入っていました。このビルは地盤の不等沈下の為正面から見ると左側に傾いてみえます。バーマー＆ターナー事務所の設計、中山東一路２６号。

上海万博タクシー (建物の前を走っている）上海の街角に、上海万博タクシーを見かけるようになった。予約の電話番号は96822で、統一番号で呼ぶことができる。また、大衆タクシーでは4元の予約料が徴収されるが、上海万博タクシーでは無料となっている。デザインはかなり奇抜だが、運賃も普通のタクシーと同じだ。車種はハイブリッド式のBuickタイプとVWのTourmの2種類がある。運転手は、上海の5大大手タクシー会社のベテランドライバーが担当
している。もちろん、流しでも乗車することはできるので、チャンスが増えそうだ。

現在中国工商銀行、建築１９２４年、１８８０年設立の日本の貿易金融専門銀行。上海支店は１８９３年開設。日本資本の中国進出を支える。現在の建物はパーマー＆ターナー事務所の設計による。古典主義様式の巨大列柱が目を引く。甲冑姿の武士のブロンズのレリーフが現存しています。中山東一路２４号。

現在中国銀行、建築１９３７年、清朝政府の創設した戸部銀行の後身、１９２８年の中央銀行開設後は南京政府の外国為替専門銀行となる。旧ドイツクラブ跡地に竣工、鉄筋造１７階建。屋根や細部の装飾に中国調を取り入れたアール、デコスタイルの摩天楼。バーマー＆ターナー事務所と中国人建築家陸謙受よる設計、中山一路２３号。

現在和平飯店北楼、建築１９２９年、上海の不動産王サッスーン財閥の本拠として竣工。１１階建、高さ７２ｍ、パーマー＆ターナー事務所による上海アール、デコスタイルの摩天楼。北隣の中国銀行と並んでバンド北部のスカイラインを特徴づける三角屋根が印象的。
当時、５階から１０階までがキャセイホテル。最上階には財閥の総師ヴィクター、サッスーンの自室を置いた。１９５６年より現称となった和平飯店はオールド上海の残り香を今に伝える上海を代表するホテル。南京東路２０号。正面は花旗銀行、中山東一路１９号北楼。

現在和平飯店南楼、建築１９０６年、ヴィクトリーアン、ルネサンス様式建築。当時上海きっての豪華ホテルだった。上海でエレベータを備えた最初のビル。６階建煉瓦造。２階以上の赤煉瓦と白い壁面の対比が鮮やか。１９６５年和平飯店の一部となる。蒋介石と宋美齢との結婚披露宴の場所でもある。南京路の入口の上に竣工の年である１９０６の数字がきざまれている。南京東路２３号。正面は中信銀行,中山東一路１９号南楼。

現在外灘１８号―、上海家用紡績品進進出公司、バンド１８ショピングモール、建築１９２３年、１８５３年設立のイギリス政府特許の植民地銀行。１８５８年上海に支店を置き、英国系銀行として匯豊銀行に次ぐ地位を占める。現在は円明園路１８５号に弁事処。中山東一路１８号。

現在友邦厦、桂林大楼、ＡＩＡ保険公司、建築１９２７年、旧中国で最も長い期間発行された英字新聞。租界当局のスポークスマン的存在として英米資本の権益を代表。１８５０年「北華捷報、副刊」として創刊。１９５１年停刊。鉄筋造９階建、屋上に二つの角亭をもつ。中山東一路１７号。

現在招商銀行、建築１９２４年、１８９９年日本が台湾に創設した植民地銀行。１９１１年上海支店を開設。鉄筋コンクリート造り４階建。中山東一路１６号。

現在中国外貨交易センター、建築１９０１年、１８９５年創設の帝政ロシアの銀行。翌年上海に支店を開く、ドイツ人ベッカルの設計により竣工の建物は上海最初の鉄筋コンクリート建築で、タイル張りの壁面も上海初のものだった。露清銀行は１９２６年倒産し、建物は国民党政府の国家銀行として１９２８年創設された中央銀行が引き継ぐ。中山東一路１５号。

上海市総工会、上海銀行、建築１９４８年、交通銀行は１９０８年創設の官立銀行。同年上海分行開設。１９２８年本店を北平より上海に移す。１９３５年改組により中国銀行とともに国民政府管理下の銀行となる。新中国成立後は人民政府の監督下にあったが、近年、国際金融、証券方面に業務を展開、江西中路に総管理処を置く。中山東一路１４号。

現在上海税関、建築１９２７年、江海北関とも。康熙年間以来の組織が南京条約締結後の１８４６年改組され、外国船への徴税事務を扱う税関となる。１８５４年以降管理権は西欧列強の手に移り、租界当局に多大な財政収入をもたらした。１８５７年現在地に置かれて以来三代目の現在の建物は、古典主義様式と近代建築の過渡的形態を示すデザイン。屋頂には時計塔がそびえる。当時時計塔からはウエストミンスター、チャイムが１５分ごとに流れた。バーマー＆ターナー事務所設計。中山東一路１３号。

現在上海浦東発展銀行、市府大楼、建築１９２３年、１８６４年香港で設立されたイギリス系銀行。翌年上海に支店を開く。アジアの貿易金融に大きな努力を占め、上海税関の関税の預託銀行として、上海で最も有力な銀行となる。竣工当時、スエズ以東最高の建築と賛嘆された百亜のドームを頂く壮麗な新古典主義建築。

１９５５年以降上海人民政府、中国共産党上海市委員会が置かれ、英国金融資本の牙城は上海政治権力の中枢にその役割をかえたが、１９９５年市政府は人民広場前に移転し、９６年末浦東発展銀行に使用権を移す契約が交わされた。

その後の内装作業中に、５０年代に塗り隠された彩色モザイク壁画が発見され話題を集めた。建物の前にはライオンのブロンズ像が２頭設置されている。中山東一路１１号。（木村拓哉主演の華麗なる一族で阪神銀行本店として撮影される。）

現在上海安全監督局、建築１９０１年、清朝のもとで北洋大臣であった李鴻章が設立した汽船会社です。１階はブランドショップＳＨＩＡＴＺＹＣＨＥＮ、中山東一路９号。

現在バンコク銀行、建築１９０７年、１８６９年コペンハーゲンに設立された電信会社。１８７０年、英国系の大東電報公司とともに香港、上海間の海底ケエーブルを敷設。１８８２年ここに中国最初の電話交換所を設ける。ネオバロック様式、アトキンソン＆ダラス設計。３階は泰国の上海総領事館、中山東一路７号。

現在外灘６号、建築１８９３年、国内最初の中国人によって開かれた銀行。１８９７年上海に総行をおく。当初の赤煉瓦壁は現在白く塗られている。窓の上部のアーチがそれぞれ異なる形なのが特徴で一階は半円形、二階は弧円形、３階平方形、です。１階はブランドショップＤＯＬＣＥ＆ＧＡＢＢＡＮＡ，中山東一路６号。

現在華夏銀行、建築１９２１年、日本の国策会社として４社が合同して１９０７年設立。中国の内河、沿海航路の航行権を獲得し長江航路を営業。中山東一路５号。

現在外灘３号ショッピングモール、建築１９１６年、バンドをはじめ上海の主要建築の数々を手がけたパーマー＆ターナー事務所の上海最初の仕事でした。ネオバロック様式、屋上隅に塔屋。現在入口は広東路１７号、１階はＧＩＯＲＧＩＯ　ＡＲＭＡＮＩ，とＨＵＧＯ　ＢＯＳＳ、中山東一路４号

現在東風飯店、建築１９１０年、１８６１年に創設された租界の上流英国人たちのクラブ。現存建築は１９０９年に改築落成。ネオ、ルネサンス様式。バーのカウンターの長さ３０ｍ、極東一の「ロングバー」が有名。新中国成立後、海員クラブとして使われた後、１９７１年から現在のホテルとなる。オールドスタイルのエレベータがなお健在。中山東一路３号

現在美国友邦保険公司（ＡＩＡ）、建築１９１６年、共同租界バンドの最南端。当初この場所にあったマクベイン商会は１９０３年日本郵船に買収される。バロック様式を主とする折衷主義建築。中山東一路１号。

現在外灘歴史陳列館、建築１８８４年、工部局が設置、徐家匯天文台からの気象情報を信号旗で示す。１９０７年現在のものに改築・高さ５０ｍ。基層部にアールヌーボー様式の意匠。６０年代半ばまで使用。１９９３年外灘第二期拡張工事の際、東約１０ｍに移築し、塔内に外灘史の展示室を開設。中山東二路一号。

入口の模型の前で建物の説明（中国語）があります。高さ４９２ｍ展望台は９４Ｆ（４２３ｍ）、９７Ｆ（４３９ｍ）、１００Ｆ（４７４ｍにあります。

まずエレベーターで４３０ｍまで昇ります。

上海金融中心の展望台より外灘を望む、黄浦江に沿って租界時代の建物が並ぶ、またその後に高層ビルが並ぶ。今や２０階以上の高層ビルの数は東京を遥かに抜いてしまった。

手前より金茂ビル（ホテル）、東方明珠テレビ塔、黄浦江（遊覧船）外灘側にガーデンブリッジ（蘇州河）が見える。

黄浦江を挟んで租界時代の建物の並ぶ外灘、近代的な高層ビルの並ぶ浦東、新旧対照的な建物が同時に見られる。

外灘の建物がライトアップして並んでいます。建物の後のビルは照明を落とし外灘の建物を引き立たせています。手前は黄浦江です。

浦東側の世界博覧会の会場方向を眺める。橋は楊浦大橋。

東方明珠の廻りの道路もライトアップされています。

新しく出来た建物です。内容については次回調査いたします。