2004/10/03 - 2004/10/09
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kojikojiさん
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姜さんと八達嶺頂上と明十三陵を観光した翌日は同じ「北京散歩」の劉さんの案内で北京から北東に130キロほど郊外の「清東陵」の観光に行きました。同じように「清西陵」もありますが、西太后や乾隆帝など興味のある方々の陵墓のある東側の陵墓群にしました。途中には立ち寄るところも無いのでお昼休みまで走り続けました。劉さんのと姜さんの生い立ちなどの話は前の日に聞いていたのですが、姜さんの思いに対しての劉さんの思いを楽しく話してもらいました。お昼は街道沿いの定食屋のような店でしたが、これがまた最高においしい店でした。トマトと卵のスープはここで初めて飲みました。以降現在も我が家の定番スープになりました。妻は旅先で食べて美味しかったものを家で再現してくれるのが嬉しいです。半日かけてたどり着いた陵墓はとても巨大で、入口から何キロも走って神獣像が並ぶ神道があり、さらに参道が1キロ以上続いた先に龍風門があり、門を越えた所から車に乗って延々走ると陵墓群が姿を現します。神道の途中では羊飼いが羊を追って横切ったり、農作物を売る農民がいたりと牧歌的な風景が続きで、とても皇帝の陵という雰囲気はありません。ほぼ一日がかりで1か所の観光なので、酔狂な日本人は少ないので劉さんも年に1回来るか来ないかだそうです。でも素晴らしい所なので時間があればおすすめの場所です。次回は「清西陵」と「盧溝橋」を合わせて足を延ばしたいものです。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- レンタカー タクシー 徒歩
- 航空会社
- ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
今回の旅の郊外の観光を頼んだ「北京散歩」の社長の劉さんの運転する乗用車で「清東陵」に向かいました。姜さんは別のお客さんを案内しているとのことです。この当時の社員は彼ら二人と友人くらいでしたが、一緒に仕事をしている姜さんについていろいろ話してくれました。
彼らは子供のころからの幼馴染で、子供の頃は両親が学校の先生だった姜さんの家がお金持だったそうです。姜さんは学校帰りにアイスを買うときに必ず劉さんの分も買ってくれたそうです。自分が誕生日に卓球のラケットを買ってもらうときにも劉さんの分も買ってもらったそうです。 -
その後劉さんは日本へ来て築地の魚屋さんで働いていました。姜さんは義理のお兄さんとトラックを買って中国で運送屋を始めたそうです。しかし上手くいかず借金を作ってしまい、劉さんを頼って日本に来て一緒に働き始めます。日本では儲かって貯金もしたけど、一日で1ヶ月の収入を競馬に注ぎ込んだりもしたそうです。結果劉さんは数百万円貯めて観光業の仕事を始め、妾さんは貯金を使ってしまって劉さんの会社の社員になったそうです。
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普通であれば成功と失敗という事になるのでしょうが、彼らは明るくお互いを良い奴だと褒め合います。それが気持ち良い程なので彼らの友情を羨ましく思いました。
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北京市内から3時間走ってようやく「清東陵」の近くまで来ました。お昼時なのでトラックがたくさん停まっている店に入ってみました。農家快餐といった店です。トラックが停まっている店が美味いのは世界共通です。美味しい店は運転手に聞けというわけです。
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今摘んできたばかりのような豆苗をさっと炒めただけの、シャキシャキした食感と塩味がたまりません。シンプルなおいしさです。
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豚肉の細切りと人参とピーマンとモヤシと木耳炒めは見たままのおいしさです。
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細かく刻んだ青ネギと卵炒めも美味しかったです。
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中国の北のエリアでは米が収穫できないので小麦粉を使った大餅(ターピン)のようなものが主食になるようです。
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この時に初めて卵とトマトスープを飲みました。爽やかで信じられない美味しさでした。これ以降我が家でも作りますし、旅先の中国で見つけると必ず飲んでいます。
この店はとても美味しかったです。ビールも飲んで3人全部で40元ほどで500円しませんでした。 -
清東陵には5人の皇帝と15人の皇后、141人の妃嬪が眠っています。主な皇帝には順治帝の「孝陵」を中心に康熙帝の「景陵」、乾隆帝の「裕陵」、咸豊帝の「定陵」、同治帝の「恵陵」など5人の皇帝の陵墓がある他、清朝末期に悪女として名を残した西太后の「菩陀峪定東陵」もここにあります。
1928年、国民党の軍閥であった孫殿英の軍隊は清東陵に侵入し、略奪を繰り広げ、乾隆帝の裕陵と西太后の定東陵は墓室を暴かれ徹底的に略奪を受けます。陵墓のなかでも第6代皇帝の乾隆帝の裕陵と地下宮殿は一般公開されており、西太后の地下宮殿も一般公開されているので楽しみです。 -
「新東陵」の料金所から延々と走ると立派な石牌が見えてきました。「大碑楼」は普通は三連ですが、ここは五連で尚且つ巨大です。ここで車を降りて神獣像の間の参道を歩きます。「僕はあの先に門があるのでそこで待ってます。」と言われた門は霞んで見えませんでした。
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だいぶ歩くと微かに龍鳳門が見えて来ました。
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前日の「明十三陵」の神道は柳の木に覆われて風情を醸し出していましたが、ここはストレートに威圧的な威圧感を感じます。
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神道の幅も10倍くらいあるのではないでしょうか。
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明十三陵と同じく「蹲姿獅子」と「立姿獅子」から神道は始まります。
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王道を行きましょう。この時「清東陵」の見学に来ていた人は数えるほどでした。
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顔は笑っているけれど、本当は私も車で先に行きたかったと思っているはずです。
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神道の脇では近くの農家の人が農作物を売っています。それはそれは巨大な瓢箪が並んでいます。こんなの買ったら陵墓の見学に行けなくなります。
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皇帝の陵墓なのに草を積んだトラックが通って行きます。
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誰もいなくなった神道の中心を歩いていきます。
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「蹲姿麒麟」
麒麟の形は鹿に似て大きく背丈は5メートルほどあり、顔は龍に似て牛の尾と馬の蹄をもち、麒角を供え、背毛は五色に彩られ、毛は黄色く、身体には鱗がある。基本的には一本角ですが、二本以上の角を持つ姿でも表されます。 -
「立姿麒麟」
明時代の像より彫りが深くて表情がはっきりしています。 -
「立姿馬」は物売りの農家の人が日陰を求めて休憩していました。
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明の陵墓と同じく神獣像から武人像、そして文人像の順番に並んでいます。
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こんな事でもしないと飽きるほど長い参道です。
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儀礼用の鎧に身を包んでいる「将軍」の姿です。
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「朝服」や「朝袍(チャンパオ)」と称される官僚の正装した姿です。
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龍鳳門が見えてきました。あそこが終点です。
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肩が落ちて後姿が疲れています。右側の車で劉さんが待ってくれています。
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ここまで並ぶ人と獣の石像を「石像生」と呼びますが、その意味は古代の皇帝の儒家「死を生と視する」という理念を信じて、人が亡くなってもあの世では依然として人間の衣食住を求めると考えていたからです。あの世の生活に応じて生きている時の生活を再建しなければならず、「石像生」はこれらの石像が生きているものを意味し、死者を生前のように護衛する象徴としています。
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農家の人達が野菜などを売っていますが、観光客の姿はほとんど無く商売になるのか心配になります。
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みなさん商売熱心ではなくて、傍から見るとピクニックにでも来ているようです。
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龍鳳門に到着しました。
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門の向こうには羊飼いの姿しかありません。敷地が広大なせいか遺跡と生活スペースが入り混じっているようです。
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この辺りには満州族の集落があるようでした。
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中国の東北地方では羊をよく食べるので家畜も羊が多いのでしょう。「?羊肉」は羊肉のしゃぶしゃぶで、薬味をきかせたタレにつけて楽しむ北京料理の代表的な鍋料理です。本当においしくて、専用のタレを探してたくさん買ってきました。
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龍鳳門からは車に乗って西太后の「菩陀峪定東陵」に向かいます。これは「小碑楼」の中の石碑です。時代が新しいので内部の格天井などはまだ新しく感じます。
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石碑を背負った巨大な贔屓(ひいき)の像がありました。贔屓は龍が生んだ9頭の神獣の「竜生九子」のひとつで姿は亀に似ています。重きを負うことを好むといわれ、そのため古来石柱や石碑の土台の装飾に用いられます。
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足元には蟹が彫られ口から泡を出しています。
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ここでも貸衣装がありました。ラストエンペラーを彷彿させます。
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西太后の「菩陀峪定東陵」に到着です。咸豊帝の皇后だった西太后と東太后の二人は次の同治帝の時代に皇太后として垂簾聴政したとされたことで有名ですが、陵墓もここ清東陵に仲良く並んでいます。
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隆恩殿に上る御路にある御路石は、上の鳳凰を下から龍が見上げる図になってます。「鳳引龍追」という自分の立場が皇帝より上だという意味です。他の皇帝后陵の場合は鳳と龍は左右に並ぶのが一般的です。
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墓の中も見学できました。前日の明十三陵の皇帝の玄室に比べるとシンプルな玄室でした内部に収められたものは国民党の軍閥であった孫殿英の軍隊が清東陵に侵入した際に略奪されてしまって何も残っていないそうです。
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サンザシの木がたくさん植えられていました。北京市内で売られている糖葫芦(タンフールー)はこの辺りのものかもしれません。サンザシは野生りんごのような果物で、すっぱいイチゴのような味がします。これを串にさして溶かした上白糖で薄くコーティングしたのが屋台で売られている糖葫芦(タンフールー)です。
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乾隆帝の「裕陵」の外壁です。墓と言うよりは宮殿のようです。
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乾隆帝は祖父の康熙帝に幼い頃からその賢明さを愛され、生まれついての皇帝になる人物と目されており、太子密建を経て即位します。功績としてまず挙げられるのが「十全武功」と呼ばれる10回の外征で、この時代に版図は最大規模にまで広がります。
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この時期には文化が大いに振興し、宮廷はきらびやかに飾られ、乾隆帝自身も数多くの漢詩を作っています。また中国の伝統的な文物をこよなく愛したことにより、現在も故宮博物院に残る多くのコレクションを収集しています。
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隆恩殿の前の御路石は鳳凰と龍が仲睦まじく並んでいます。
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雨天時には水がほとばしる 「千龍吐水」(せんりゅうとすい)です。
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陵恩門から内側の領域は「后寝」と言って埋葬されている皇帝や皇后が埋葬されているエリアです。
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石五供の先に「明楼」が望めます。
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「五供」と呼ばれる祭壇は、仏教の「香」「花」「灯明」「水」「飲食」の五つのお供えをする場所です。中央の香炉には饕餮文のような装飾が施されています。
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方城のトンネルを進むと地下宮殿へ入る事が出来ます。観音開きの石門で区切られた奥に3部屋「明堂券」と「穿堂券」と墓室の「金券」があります。
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先ほどの西太后の玄室と違って乾隆帝の玄室は彫刻で覆われています。
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仏像と吉祥紋が連続していますが、時代も文明の起源も違いますがエジプトの神殿を思い出させます。
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地下宮殿の四方を守る四天王のレリーフが見事でした。琵琶を奏でるこは持国天です。
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右手に傘をもち左手に宝を吐く鼠を抱えて北方を守るのは多聞天です。中国やベトナムの寺院に行くと四天王の持ち物が日本の四天王と違うので戸惑う事があります。
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帰りも3時間以上かかるのでそろそろ帰ります。途中で見かけた不思議な車は道路清掃なのかただ掻き混ぜているだけなのか分かりません。竹ぼうきがただ回転しているだけです。
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ブタが売られていきます。
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劉さんに送ってもらい、夕食は四川飯店にしました。暗い通りにポツンとありますが、政治家などが利用する有名店らしいです。
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お客は金持ちそうな中国の人と駐在らしい外国人しかいませんでした。
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四川と言えば麻婆豆腐ですね。辛くて美味しいです。
他の料理も上品なものでした。カトラリーもインテリアも洗練されています。 -
白木耳のデザートで麻辣で痺れた舌を中和させます。どの料理も美味しかったですが、お昼の金額の10倍以上かかりました。
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毛沢東の肖像画がたくさん飾られているのが印象的でした。
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2004 北京美食の旅
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