2004/10/03 - 2004/10/09
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kojikojiさん
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妻と旅行の計画を立てる中で、北京に行ったからには絶対に京劇を観たいと思いました。それも普通の劇場では無くクラシックな舞台でお茶でも飲みながら…、古い中国映画みたいなイメージです。最初に選んだ劇場は残念ながら改修工事中でしたので、「北京散歩」の劉さんに相談したら「それならば北京湖広会館が良いでしょう。」と勧めくれました。演目も「白蛇伝」の「断橋」と「西遊記」の火焔山のくだりです。白蛇伝と西遊記なら多少ストーリーも分かるので予約をお願いしました。日中の観光のついでに劇場まで送ってもらい、帰りは自分達でタクシーで帰ることにしました。到着した劇場は本当に伝統的な造りで、開演前から周りに目が行ってしまい感激しました。席もテーブルを囲んで椅子が並び、お茶と菓子が並んでいました。「龍城恋歌」か「覇王別姫」の映画に出てくるような感じでした。舞台から5~6メートルの距離でしたので写真も上手く写せました。
最終日に昆明湖からの運河クルーズを楽しんだ後は、姜さんにお願いして紅橋市場にも連れて行ってもらいました。外国で市場を見るのは楽しいものです。ここの食品売場は水族館のようで楽しかったです。乾物売場で干した龍眼やら甘酸っぱい乾梅などを沢山買ったら、ずいぶんおまけしてくれました。上の階には地元の人用の雑貨や洋服が並び、あまり面白くなかったのですが、額装した刺繍などを置いている店がありました。日本だと額代にもならない金額で美しい刺繍の入った額が売っていました。お土産品とは思えない出来だったので、額装した刺繍を2つ買ってしまいました。もちろんだいぶ勉強してもらいました。開演の時間になったので朝陽劇場で雑技団を観ました。上海には何度も行っているのに観る機会がありませんでした。あまり期待してはいなかったのですが童心に返って楽しめました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- レンタカー タクシー 徒歩
- 航空会社
- ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
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日の暮れた後の劇場の外はただの駐車場のようでした。暗かったのでフラッシュを焚いて劇場だと分かりました。
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ところが中に入ると別世界が広がっています。絢爛豪華な京劇の世界に圧倒されます。
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この日の演目は「断橋」という「白蛇伝」の一節と、「西遊記」の「芭蕉扇」の場面です。観光客のために有名な作品の一番の見所を出し物にしているようです。
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2階の桟敷席で観たい感じもします。この日は1階のテーブルが埋まる程度のお客で、ほとんどが欧米人でした。さあ開演時間になりました。京劇を伝統的な劇場の舞台近くで観るのは最高で鳥肌が立ってきます。初めての京劇鑑賞がここ湖広会館で良かったと思います。
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まずは「白蛇伝」の「断橋」の場面から始まります。白い衣装なのでこの女性が白素貞だということが分かります。白素貞は一匹の白蛇でした。青蛇とともに山奥で修業を積み、やがて千年が過ぎると人間の姿になることができました。
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二匹の蛇はそれぞれ「白素貞」「小青」という名前の美女とその侍女に変身を遂げ、にぎやかな西湖のほとりにやってきて人間世界の自由で幸せな暮らしを求めます。
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杭州の城内に許仙という薬屋の番頭がいて墓参りに出かけました。帰り道大雨に遭い、歩くのも大変で断橋で船を雇い、これで帰ろうとしました。白娘子は若い許仙に一目ぼれし、橋のたもとで許仙に船に同乗させてもらえないか頼みます。許仙は気持ちよくそれに応じ白娘子と小青を船に乗せました。
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その後二人は結婚しますが費用が足りなかったので、小青が法術を使って役所から銀を盗んでしまいます。翌日これが発覚して許仙は逮捕され鎮江に流されてしまいます。白娘子と小青は必死で許仙を探しようやく見つけ出し、許仙と白娘子はこの地で薬屋を開き幸せに暮らします。
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鎮江の金山寺の住職である法海は大変な神通力の持ち主で、白娘子の来歴を知ると、この江南の仏地で妖怪を生かしておくわけにはいかないと考え、托鉢を口実に二人の家を訪れその仲を裂こうとします。
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許仙が登場します。年若い男性を演ずる「小生」(シャオション)という役柄なので、甲高(かんだか)い声で歌います。許仙は自分の愛する妻が白蛇の化身だとは信じられませんでしたが、白娘子にむりやり酒を飲ませて正体を知ってしまいます。
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許仙は二人が戦っている間に杭州に逃げ戻っていて、白娘子たちと西湖の断橋で再会します。白娘子は許仙が法海の言葉を信じたことを責め、小青は許仙の裏切りを怨み刃を振るおうとします。
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許仙は自分が間違っていたと詫びて三人は和解して怨みを法海に向けます。これが有名な「断橋相会」の場面です。西湖には「断橋残雪」という十景の一つとして残っています。
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最後はハッピー・エンドで物語は終わります。子供のころに観たアニメーションの「白蛇伝」を思い出します。ストーリーを知って観るのと知らないのでは大きな差があると思います。
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ここからが西遊記で孫悟空が登場します。動きが途端にコミカルに変わります。
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玄奘三蔵と孫悟空の一行が火焔山という難所に差し掛かると燃えさかる火でとても先には進めませんでした。そこを通るには、「芭蕉扇」(ばしょうせん)という法具を使うしかありません。
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それを持っているという鉄扇公主(てっせんこうしゅ)こと羅刹女(らせつじょ)に貸してくれるよう頼みに行きますが、羅刹女は悟空を見るなり激怒します。
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舞台上には羅刹女が登場します。以前に悟空が退治した妖怪の紅孩児(こうがいじ)の母だったからです。紅孩児は西遊記に登場する神仙で牛魔王と羅刹女の実子です。
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火焔山より西南に千四五百里の先にある翠雲山芭蕉洞に住み、火焔山の燃え盛る炎を消すことが出来る芭蕉扇を持つ鉄扇公主は羅刹女とも呼ばれます。
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羅刹女は牛魔王の妻ですが、牛魔王が愛人(玉面公主)をつくって芭蕉洞へ帰って来ないため不機嫌を募らせています。
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そこに孫悟空が芭蕉洞を訪ねて来て、火焔山の炎を消すために芭蕉扇を借りたいと頼み込みます。
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ところが羅刹女にとって悟空は息子である紅孩児の仇であるため、彼女は烈火の如く怒り狂います。
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そして悟空を追い返そうとして、二振りの青峰の宝剣をもって襲い掛かります。
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「雉尾冠(ちびかん)」と呼ばれる頭の2本の記事の尾羽が印象的です。頭を振りこの尾羽で感情を表現しているようです。
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時間が過ぎていくと音楽のタイミングなどで、だんだん決めのポーズのタイミングが分かってきます。
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思えばここで白蛇伝を観て杭州への旅が続き、中国への数々の旅が始まったのかもしれません。
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北京湖広会館は1807年創業に創業した中国で最も古い劇場のひとつといわれます。1912年に孫文が国民党決起会議を開き、京劇役者の梅蘭芳もこの舞台に立ったことでも有名です。この劇場で観劇できて良かったです。
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リズミカルな音楽に乗って二人の戦いは続きます。
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二人は夕刻まで一騎打ちを続けるも、形勢不利と見た羅刹女が芭蕉扇で悟空を扇いで吹き飛ばしてしまうという話です。
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大満足の時間が過ごせました。
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観劇の余韻を楽しみつつ少し夜風に当たりながらホテルまで帰りました。
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日が変わって北京旅行の最終日には紅橋市場に立ち寄ってもらいました。中国の市場に立ち寄るのは初めてでした。まるで水族館のような店が並んでいます。
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見た目は水族館でも売っているものは全部食材です。
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乾物売り場には美味しそうなドライフルーツやナッツがたくさん並んでいました。乾物売場では干した龍眼やら甘酸っぱい乾梅などを沢山買ったらずいぶんおまけしてくれました。店の女の子たちも面白がってくれて記念写真。
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開演時間が近づいたので時間になったので朝陽劇場に移動です。ここはホテルから離れているので、姜さんには車で待っていてもらいます。
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雑技団の公演を見るのはこれが初めてだったので楽しみにしていました。この時から延々と続く中国各地のショーを見る度が始まったのかもしれません。
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最初は伝統的な龍舞(りゅうまい)からスタートしました。龍舞では「龍珠」と呼ばれる丸い玉をひとりが操作し、それを布などで作った龍が追いかけます。龍は通常複数の人物によって操作し、ドラや太鼓の音にあわせて上下左右に踊らせます。
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中国では獅子舞のことを「舞獅」と呼びます。現在演じられる形は清の時代に確立された形で、北方の北獅と南方の南獅の系統に分かれるそうです。
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獅子頭と前足に1人と後ろ足と背中に1人の2人で演じます。この板の上に球を置いて、その上に二組4人が乗るのは凄かったです。
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見ているだけで背骨が痛くなってきます。驚異的な体の柔らかさです。
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大きな燭台の上で2人が両手足にグラスを積み上げたお盆を崩さすに持っています。
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一番上の人のバランス感覚も凄いですが、頭の上に乗った茶碗に飛んできた茶碗を積み重ねていきます。目を離す間もありません。
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優雅な皿回しだけでもすごいのに、頭上で逆立ちをします。
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どんどんエスカレートして最後にはこんなことになってしまいました。
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次々とアクロバティックな出し物が続きます。
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人の頭より高いところにある輪をめがけてジャンプしてくぐります。
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朝陽劇場雑技団のフィナーレは自転車の曲乗りでした。
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良く見えませんが12人から15人くらいが1台の自転車に乗っています。あっという間の1時間30分くらいのショーを堪能しました。北京に来たら京劇と雑技団は外せないですね。
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