セブ～ボホール　ダイビング紀行？

2007/03/21 - 2007/03/27

セブのタクシー

「セブのタクには難儀しまんなー」大木こだま、ひびき調で話題は変わる。
「空港に着いたらね、タクシー？とか言うて寄って来よんねん」
「そら、ちょうどええやん。こっちからタクシー乗り場探さんでええがな」
「ほんで、どこ行く？言うて聞きよるんですわ」
「ホテルの名前とか言うたらええんちゃうん」
「言うたら300ペソやて言いよんねん」
「日本円にしたら800円やろ、えらい安いやないか」
「ホテルは空港から結構遠いて聞いてたし、私もそう思たから乗ったんやけど後でホテルの人に聞いたらほんまは150ペソ位らしいわ。往生しまっせ」
「ほんまかいな、そやけど大した額ちゃうからええやんか。日本やったら5分ほど走ったら800円やで」
「まあそれはええねんけど、走り出したら今度はセブは初めてかて聞きよるんですわ」
「あのね、あのね、ええこと教えたるわ。ちょっと耳貸してみ」
「そんな奴おらへんやろ。耳貸しといて、ちょっとラジオ聴こか思たら、あっそや！耳貸して無いねん。ちょっと耳返してーて、不便でしゃーないやろ」
「そういう言い回しやないか、ねー皆さん。あのね、そういう時は初めてでも5回目や言うといたらええねん」
「そんな奴おらへんやろ」
「そうかて、旅慣れてへん思われたらあかんから、それ位言うとかんとねー、皆さん」
「何べんも来とってタクシー代知らんかったて、チョンバレやないか。それとも毎回騙されて日本人は学習能力ゼロや思われるやないか。無茶言うたらあかんわ。しゃーないから初めてや言うたら、両替に連れて行ったろとか女要らんかとか言いよるんですわ」
「ほんまかいな、ちょーどええやんか。ホテルで一人で寝るのんも寂しいし、たまには羽根伸ばさんとねー、皆さん」
「アホかいな、タクシー代でもボラレとんねん。そんなんついて行ったらナンボ取られる思うとんねん」と漫才ならまだ続きそうですが、私の品位に係わる話題になりそうなのでこの先は「もう、やっとれんわ」ということで控えさせてもらう。チッチキチー。

エリア ボホール島(フィリピン)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 船 タクシー
• 航空会社: フィリピン航空

スーパーキャット

　フィリピンではキャットが訛ってカットと発音する。
　セブからボホールへは飛行機も飛んでいるが、往復割引で1300円位の高速船「スーパーカット」が人気である。カタマラン（双胴船）の水中翼船で（多分）片道2時間弱で行けるので、この日も船は満席であった。
　前日に切符を買っておいたから良かったが以前、当日券を買おうと並んでいたら２人前で満席売り切れになってしまい乗れなかった苦い経験がある。
　今日も例によって隣は太目のフィリピーナおばさんである。満員の船内でこのおばさんは例によって朝食セットを注文し、香辛料の匂い（臭い？）を振りまきながら悠々と平らげていた。因みにアロナビーチでこの船名をもじった「Super　Rat」と書いたバンカーボートを見かけた。

トライシクル

　二輪車はバイシクル、サイドカーの付いたこのバイクは三輪なのでトライシクルだが、やはり訛って「トライシケル」となる。
　ボホールのタグビラランの港から橋でつながったパングラオ島のアロナビーチへ行くには400ペソのタクシーか、200ペソのトライシケルか20ペソのジプニーかを選ぶことになる。三人以上ならタクシー、一人二人ならトライシケルが割安だ。ジプニーなら格安で行けるが、港からの便はなく市内まで行かないと乗れないので初心者には向かない。
　市内まで8ペソのトライシケルもあるのだが、この書き入れ時に200ペソの客か8ペソの客か向こうに選ぶ権利があるのは仕方ないところであろう。
　乗り場へ行くと「アロナビーチ200ペソ」とドライバーが言い寄ってきたが、反射的に「150ペソでないと乗らない」と言ってしまった。
　過去に突っ張りすぎて長い距離を歩く羽目になったこともある私だが、相手から値段を言われると本能的に値切ってしまう。すったもんだの末、「OK」となり乗ったが降りるときにまた「200ペソ」と言ってきた。途中寄り道もさせたので「ユー　セッド　150　バット　OK　180」と言って強引に払って別れたが、後で相場を確かめたら200ペソだった。
　良心的なオニイサンだったのねアナタは。別れるときに恨めしそうな顔をしていたトライシケルのオニイサン、値切りすぎてごめんなさい。
　ここボホールではセブのようなボッタクリは少ないようだ。

マクタン・シュライン

　16世紀に植民地拡大政策でやって来た、海峡発見で歴史にその名を残すマゼランは、セブのマクタン島で酋長ラプラプの抵抗に遭い命を落とすが廟を建ててここに祭られている。スペインの植民地化を防いだラプラプはセブの英雄となり同じところに記念像が建てられている。敵同士でありながら比西両国の英雄が同じ場所に記念碑があるのは珍しいのでは。
　酋長の名はラプラプ・シティやフィリピン名物の魚ラプラプにその名を残している。

フィッシュマーケット

　写真はマクタン・シュライン・フィッシュ・マーケットに並ぶラプラプ。
　白身のたいへん美味しい魚である。
　ここで魚や海老を量り売りしており、買うと後ろのレストランで料理してくれる。もちろん調理代は別料金だが新鮮な魚を好みの調理法で食べられるので人気がある。
　人気がありすぎて数年前はバカ安だった料金がうなぎ登りに上がり、街のレストランと変わらない値段になってしまった。

フィッシュマーケットでの夕食

　2キロのラプラプと特大のタイガー・シュリンプ2匹、野菜ミックス炒めに焼き飯、ビール2本、ミネラル、コーヒーを注文して4000円近く取られた。
　大食漢のヴィクトールと二人でも食べきれないボリュームのご飯と野菜には閉口する。

JASZ　RESTRANT
（ジャス）
　前回は夕食も「TRUDIS」が多かったが、今回はバーベキューに挑戦ということでこの「JASZ」に連続でやって来た。夕方になるとビーチ沿いのレストランの多くは炭火を熾し、獲れたての魚や肉をその場で焼いて出してくれる。

ヴァネッサ　

　五日間この店に通いつめたのは店番の「ヴァネッサ」が可愛かったからではない。と思う、多分。

TRUDIS　PLACE　RESTRANT
（トゥルーディス　プレイス）
　家族経営のちっぽけなレストラン「TRUDIS　PLACE」は安くて旨いと評判の店だった。
　過去アロナビーチでの朝食は必ずここでアメリカン・ブレックファストを食べていた。ジュース、パン、マーガリン、ジャム、ハムエッグ、にフルーツ、コーヒーが付いて2年前は90ペソ（当時180円）だった。

　これで流行らない訳がないと思っていたら、今回来て見たところ浜辺の掘っ立て小屋風から、リゾートホテル付の立派な二階建てに変わっていた。個人商店が一挙に株式会社に昇格したような感じである。
　家族だけでやっていたのに、今では近所の若者も何人か雇っているようである。ちょっぴり値上げもしたが、周りの店に比べると安い。
　まじめに、こつこつ良心的にやっていれば何時かは花開くという成功例であろう。