2009秋、岐阜公園の菊花展(1/2)：美濃菊、菊人形、大造り菊、盆栽菊

2009/10/31 - 2009/10/31

岐阜公園で開かれていた、菊花展の紹介です。最初は菊人形からの紹介です。その他にも大作りや懸崖菊、盆栽菊等が飾られていました。

エリア 岐阜市(岐阜)

• 交通手段: 高速・路線バス JRローカル

菊人形展の会場入口の飾りです。岐阜市の市制120周年記念行事のようです。

櫓の上に立っていた武将の菊人形です。信長館の守りの武将でしょうか。槍を手にしています。

同じ櫓の上に立っていたもう一人の武将です。蝋人形のようなリアルな顔の造りです。

信長館址の入口の前です。櫓の上に槍を持った菊人形がありました。その下には、立派な仕立の大作りの菊が飾ってありました。

櫓の上の菊人形のアップです。砦を守る下級武将のようです。実戦的な陣傘姿です。鎧も身に纏っています。

立派な髭を生やした武将は、織田信長公です。遠来の客に酒を注ぐ場面です。

遠来の客とは、ポルトガルの宣教師フロイス(右)と、ロレンツ(左)です。文筆に優れたフロイスの著作において、信長公は異教徒ながら終始好意的に描かれています。

信長公のお側には、二人の若い武将が跪いていました。もてなしの場の普通の光景でしょうか。

信長公のお側に仕える茶筅丸(左)と奇妙(右)のアップです。万が一のために、直ぐに立つことができる座り方のようです。茶筅丸は信長の二男、信雄(のぶかつ)の幼名です。奇妙は、小姓でしょうか。

フロイスが始めて信長公にあったのは、1969年、二条城の工事現場とされます。1580年の巡察師のアレッサンドロ・ヴァリニャーノの来日に際しては、通訳として視察に同行し、安土城で信長に拝謁したとの記録も残されています。

顔の部分は薄暗くてはっきりしませんが、観音菩薩像のようです。左手に蓮の花を持っています。

浮御堂のような池の上に建つ建物に飾られた菊人形です。立っている武将は、信長公でしょうか。

信長公らしい武将の菊人形のアップです。傍らに奥方が控えています。信長公の正室であれば、濃姫になります。

盆栽仕立ての菊の紹介です。薄黄色の優雅な小花が、姿良く纏められています。

同じく盆栽仕立の菊です。古木を思わせる見事な枝振りです。

盆栽仕立てには、赤色系統より、白や黄色系統の方が似合うようです。古木に這わせた薄黄色の小菊です。

薄黄色と黄色の二色の菊でまとめられた盆栽菊です。品種や管理によっては樹そのものを古木化させるようです。盆栽仕立ての菊は、最長15年程の寿命があるようです。

大作り(おおづくり)あるいは千本咲き等と称される豪華な仕立の菊の紹介です。十段以上に仕立てられた見事な大作りの菊です。

この大作りの菊も花が咲き揃い、見事に仕上がっています。八段ほどです。

ナビのような細い花びらのピンクの菊です。嵯峨菊でしょうか。嵯峨菊は中国原産ですが、嵯峨天皇が愛でたことが名前の由来とされます。

傘のような姿の造り方にも、色々と流儀があるようです。この傘の姿は鋭角的です。

形の良い半円形に仕立てられた大作りの菊です。九段ほどです。

少し変則に咲いた花もある大作りの菊です。薄いピンクの細い花びらの花が使われています。

黄色の花が使われた千本咲です。千本咲は、前年の11月頃から冬至芽を育て、摘芯を繰り返して枝数を増やし、一本の苗から花を増やし、250〜400個の花を咲かせるとされます。

千本先の花のアップです。立派な菊作りは、根気のいる作業であることが、容易に想像できます。

美濃菊の花のアップです。江戸時代中期に各地方の権力者により保護奨励されました。美濃の国が発祥地のための命名です。『古典菊』に分類されます。

美濃菊の花のアップです。表と裏の色が異なり、雅な感じがする花姿です。

美濃菊の花のアップが続きます。美濃菊の特徴は、①蓮に似た大輪、②広幅花弁の八重咲き、③帆立て花弁とされます。

美濃菊のアップです。コｐの白色の花は、表と裏の二色はありませんが、蓮に似た大輪と、帆立の形の花弁の特徴を持っています。

美濃菊のアップの最後です。皇室の紋章は、この美濃菊の祖先に当たる一文字菊をデザインしたものとされます。