2025/09/20 - 2025/09/20
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kojikojiさん
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この旅行記のスケジュール
2025/09/20
この旅行記スケジュールを元に
クルーズ3日目は夜明け前に目が覚めて、天気を見るために部屋のバルコニーに出てみます。船からは海面に向けてライトが当てられているのですが、氷河から流れた海水は白く濁っていて不思議な美しさがありました。午前7時に2つ目の寄港地である「スキャグウェイ/Skagway」に到着し、着岸を確かめてから14階のホライゾンコートで食事をします。そのままギャングウェイに向かい、この日予約していた「SKY-250ホワイトパスレール、サミット、ゴールドパンニング、バーベキューランチ」に参加します。HISでもホワイトパスレ^るのツアーはありましたが、物足りないのでこちらのエクスカーションを予約してありました。午前8時30分に集合場所に行くと小柄なおばあさんがツアーの確認をしています。こんな歳になって大変なんだなぁと思っていたらそのまま50人乗りの大型バスの運転席に座って、大きなハンドルを回し始めたのには驚きました。このままバスで鉄道駅に向かうのかと思っていたら、町を通り抜けてクロンダイク・ハイウェイに入ります。ここまで来てバスで国境を越えてカナダ側の「フレイザー/Fraser」まで行って、ホワイトパスシーニックレイルウェイで戻ってくるのだと分かりました。この日も小雨交じりのあいにくの天気でしたが、バスの車窓からは峡谷の向こう側にホワイトパスの線路や広大なアラスカの山々を見ることが出来ました。途中フォトストップがあり、表に出ると1900年のアラスカの「スキャグウェイ」を描いたジャック・ロンドンの「野生の叫び」を思い出し、こんな所だったのかと感慨深い気持ちになります。小学生の頃に家の本棚に「野生の叫び」を見つけて読み出すと、その面白さに魅了されました。父が読むとは思えないその本が誰のものだったのかは今では聞くことも出来ませんが心に残る1冊でした。再びバスに乗り込むと国境に差し掛かり、カナダ側の国境警備の係員がバスに乗り込み、その係員が見えるようにパスポートの写真のページを開きます。中国人の人たちはチェックされていましたが、日本人はチラ見しただけでした。その先には「フレイザー/Fraser」の駅に停車するホワイトパスの列車が我々を待っていました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 鉄道 観光バス 船 徒歩
- 航空会社
- エアカナダ
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- エイチ・アイ・エス
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クルーズ4日目も夜明け前に目が覚め、バルコニーに出てみると不思議な光景が見えました。疾走するコーラル・プリンセスは真っ白な海面の上を進んでいます。
トゥウィステッド フィッシュ カンパニー アメリカ料理
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海面が白濁しているのは氷河が岩盤を削り、その石の粉が混ざることで白く濁った「グレイシャー・ミルク」が流れ込んだと考えましたがこれほどの範囲が白くなることはあるのでしょうか。
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部屋のモニターでこの日の天候を確認しますが、何度見返しても「雨」が変わることはありません。
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夜が明けてきて周囲が明るくなってくると船のスピードも落ちてきて徐行しているのが感じられます。
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今回のキャビンは最後尾に近い部分の比較的安価なカテゴリーでしたが、逆に船尾のデッキに出ることが安易なので、後方の風景を楽しむことが出来ます。細い水路を航行していたことが良く分かります。
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この日の先客はアメリカン・クルーズ・ラインのアメリカン・コンステレーションでした。先客というよりは前日から停泊しているような感じです。
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我々の乗船しているコーラル・プリンセスは小さな入り江の中で180度旋回を始めました。
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するとやっぱりいました。「ジュノー」で少し先に出港していったザーンダムです。
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流線型の美しい船尾です。
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午前7時に「スキャグウェイ/Skagway」に到着しました。レイルロードドック側には黄色とグリーンの駆動車が何台も並んでいます。
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入港を眺めた後は急いで朝ご飯を食べにホライゾンコートに上がります。勝手知った場所から料理と飲み物を集めてきます。
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毎日飽きもせずにせずにスモークサーモンとサバの燻製をいただきます。
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そして中華風の白粥に具材を乗せて醤油で味を調えます。これもほぼ毎日の定番になりました。
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この日もHISのホワイトパス鉄道のオプションがあり、待機していたらツアーの方とお会いすることが出来ました。今回のツアーで唯一白頭鷲と出会えた瞬間です。
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この日も船会社のエクスカーション「SKY-250ホワイトパスレール、サミット、ゴールドパンニング、バーベキューランチ」を申し込んでいました。279.95 ドルという値段なので、約42,000円のツアーです。
ホワイトパス&ユーコンルート 散歩・街歩き
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小雨の中でツアーバスが到着するのを待ちます。
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港にはたくさんの渡り鳥が羽を休めていました。見ていると一斉に水中に潜るので魚もたくさんいるのでしょう。
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バスの乗降口で小さなおばあさんがチケットの確認をしています。こんなお年寄りになっても仕事をしなければならないのかと気の毒に思えました。ドライバーは何やってんだとちょっと怒りも感じます。
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ところがその小さなおばあさんはそのまま運転席に座り、両手を広げてハンドルを手慣れた感じで操っています。
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バスはほぼ満席でどちら側の席が良いのか分かりませんでしたが、とりあえず右側の席に座りました。この時はどうせ近くの鉄道駅まで行くだけだと思っていました。
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しばらくコーラル・プリンセスとお別れです。
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ホワイトパス駅近くの公園の中央にあるこの像は、この地域で金を発見してから100周年を祝うために1997年に建立されたものです。クロンダイク・ゴールドラッシュにおけるアラスカ先住民のトリンギット族ガイドの役割を記念するものです。
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「White Pass Rotary Plow #1」これはホワイトパス&ユーコーン鉄道で使われて引退したロータリー除雪車1号です。1898年に導入され、1964年まで使用されていました。
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その横には小型の蒸気機関車52号(Locomotive 52)も展示されています。
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すぐに踏切が現れて鉄道駅はもう間もなくです。「スキャグウェイ」の町の名前の由来は「スカグア」と呼ばれていたトリンギット語の「風の強い場所」を意味するそうです。
スキャグウェイ観光案内所 その他の観光・遊ぶ
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ゴールドラッシュ時代を思わせる建物の並んだ奥に鉄道駅のプラットフォームが見え、たくさんの人の姿も見えます。
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ところがバスはそのまま町のメインストリートを走り抜けていきます。あっけに取られていても仕方ないので街並みの写真を撮り続けます。
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現在の「スキャグウェイ/Skagway」の町がある地域には前史時代からトリンギット族が住んでいました。彼らは地域の水域と森で漁労と狩猟を行い、海岸部や内陸部にすむ人々との交易で繁栄していました。
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初期の著名な人物の1人がウィリアム・"ビリー"・ムーアであり、元は蒸気船の船長でした。ムーアは1887年国境調査遠征隊の一員として海岸山脈を越える峠の調査を初めて行ったことが記録され、その峠は後にホワイトパスと呼ばれるようになりました。
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調査の中でムーアは現在はカナダのユーコン準州との国境にあるクロンダイク地域に金が眠っていると確信します。南アメリカ、メキシコ、カリフォルニア州およびブリティッシュコロンビア州にある類似した山岳地帯で金が発見されていたからです。
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1887年にムーアとその息子のベンがスキャグウェイ川河口に160エーカー (640,000 m2) の土地を登録しました。彼らはこの土地が金鉱原に直接繋がる道を提供してくれると考えて、この地に入植することにしました。さらに将来に金の探鉱者が通過することを予測して、丸太小屋や製材所や桟橋を建設していきます。
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当時のアラスカ・パンハンドル地域のカナダとアメリカ合衆国の国境は曖昧にしか定義されておらず、1867年にアメリカ合衆国がロシア帝国からアラスカを買収したときの領有権主張範囲とイギリスが主張する海岸部の領有権主張範囲には重複する部分がありました。
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その曖昧さはクロンダイク・ゴールドラッシュが状況を一変させました。1896年にカナダのユーコン準州にあるクロンダイクで金が発見され、1897年に蒸気船クィーン号がムーアの桟橋に横付けし、金探鉱者を降ろした最初の船になりました。
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この地域の人口は急速に膨れ上がって3万人に達し、その大半がアメリカ人探鉱者でした。金鉱原への道が困難であることを知った者たちは町に留まって、坑夫に商品やサービスを賄う道を選んだようです。
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スキャグウェイの町のぬかるんだ通りには数週間のうちに店舗や酒場や事務所が並び、1898年春の人口は8,000人と推計されており、毎週約1,000人の坑夫がこの町を通り過ぎました。スキャグウェイはアラスカで最大の都市になっていきます。
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町外れには引き込み線があり、たくさんの機関車が操車場の中に停車していました。
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白濁した川の対岸には「ゴールドラッシュ墓地/Gold Rush Cemetery」があります。ここはスキャグウェイで最も古い墓地であり、地元の大物ジェファーソン「ソーピー」スミスや初期の観光推進者マーティン・イッジェンと彼の「世界最大の金塊」など、多くの有名なゴールドラッシュに関わる人物がここに埋葬されています。
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町を抜けたバスはすごいスピードでクロンダイク・ハイウェイ(Klondike Highway)を走り始めました。小さいおばあちゃんは赤紫のフェルトの帽子を被って可愛らしいですが、結構な走り屋のようです。
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クロンダイク・ハイウェイ(Klondike Highway)はアラスカ州のパンハンドルからカナダのブリティッシュコロンビア州とユーコン準州を経由する高速道路で、アラスカ州の沿岸の町スキャグウェイとユーコンのドーソンシティを結んでいます。
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そのルートは1898年のクロンダイク・ゴールドラッシュで探鉱者が通ったルートとやや並行しています。クロンダイク・ハイウェイはアラスカ州内を24キロ蛇行し、コースト山脈のホワイトパスを越えてカナダとアメリカ国境を越えてブリティッシュコロンビア州へ56キロ進み、ユーコン準州のホワイトホース近くのアラスカハイウェイ(Alaska Highway)に到達します。
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「野性の呼び声(The Call of the Wild)」はジャック・ロンドンによって1903年に書かれた中編小説で、飼い犬のバックがさらわれてそり犬になり、様々な体験を通じて野性を目覚めさせて自然に返るまでを描いた小説です。
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小学生の頃に父の書棚にあったこの本を初めて手に取って、読み進めるとその面白さに心惹かれました。父や母が読むようなジャンルの本ではなく、一緒にあった「時計仕掛けのオレンジ(A Clockwork Orange)」と共に母の妹が置いて行ったのだと思っていました。
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飼い犬であったバックはカリフォルニア州ののどかな屋敷から誘拐され、そり犬として売られて苛酷な運命にさらされます。バックがその環境変化の中で人間や他の犬とかかわり方を学び、極寒の自然の中で生き残る戦いを描いています。彼は本能に頼り尊敬され恐れられるリーダーとなり、最後の飼い主が死亡した後に文明を完全に捨てて狼の群れに合流し、インディアンに幽霊犬と呼ばれ恐れられる存在となります。
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物語は19世紀末のクロンダイク地方のクロンダイク・ゴールドラッシュ時期のカナダのユーコン準州での厳しい環境を背景としています。当時は丈夫なそり犬の需要は高く、100ドルから300ドル程度で取引される犬もあったようです。
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バスはウィリアム・ムーア・ブリッジ(Captain William Moore Bridge)の脇を通過しました。スキャグウェイ自治体のムーアクリーク峡谷にまたがるクロンダイク・ハイウェイ上の歴史的な非対称単線パイロン斜張橋です。1976年に橋が建設される前はユーコンのホワイトホースへは「ホワイトパス・アンド・ユーコンルート鉄道」でしかアクセスできませんでした。
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橋を過ぎた先の大きなカーブには展望台があり、バスはここで数分のフォトストップがありました。ここまで走ってきたクロンダイク・ハイウェイ以外に人工的なものは何も見えません。
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ムーアクリーク峡谷の向かって右側には道路が走り、左側には「ホワイトパス・アンド・ユーコンルート鉄道」の線路が見えています。
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現在はハイウェイを車であっという間に通過できますが、ゴールドラッシュの時代は非常に難易度のあるルートだったようです。このルートは今でも残っていて、この後に乗る列車の車窓から見ることが出来ました。
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ムーアクリーク峡谷は氷の少ない数少ないルートだったことから人間は鉄道やハイウェイwくぉ施設しましたが、同時に動物にとっても移動ルートでもあったようです。
シロイワヤギやクロクマやヒグマ、カリブーの群れも生息しているようです。 -
2020年のハリソン・フォード主演の「野性の呼び声」を懐かしく観た記憶がありますが、それよりも50年以上前の記憶がここへきて思い出されました。
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我がことながら自分の中にあるいろいろな抽斗からある瞬間にいろいろな物が飛び出してきて驚くこともあります。学校の勉強は不得意でしたが、いろいろな経験に基づく知識は60歳を過ぎて役に立っているような気がします。
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ハイウェイは大地に差し掛かり、細長い湖が見えてくるとすでにカナダへと国境を越えたようです。
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サミット湖(Summit)の水も氷河に由来するのか青白い色をしています。正確な位置は分かりませんが、この辺りにホワイト・パスという峠があるのでしょう。
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小雨交じりのあいにくの天気でしたが、肝心な風景はしっかりと見えたので良かったです。国境を越えましたが、アメリカを出る際のパスポートチェックなどは無く、「フレイザー」の駅に着く前に係員がバスに乗り込んできて、パスポートチェックがありました。前に座っていた中国系の人たちはきっちりチェックされていましたが、日本のパスポートはにっこり微笑まれて終わりでした。
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後でHISのオプションツアーに参加された方の話では、港の引き込み線まできた列車に乗り込んで、「フレーザー」までを往復したそうです。列車からは降りられないためにパスポートのチェックは無かったそうです。
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バスで来る際は一度外に出なければならないのでパスポートチェックがあるのだと思います。半分をバスで走破したので2つの景色も楽しめました。偶然でしたが、右側の座席の景色が渓谷に向かっているのでお勧めです。
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カナダ側の「フレイザー/Fraser」駅には列車の長い編成がすでに停車していました。
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よく見るとたくさんの人がすでに乗っています。この後はここから国境を通過して阿アメリカ合衆国に入り、港のある「スキャグウェイ」に戻ります。
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