2025/09/06 - 2025/09/06
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pacorinさん
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この旅行記スケジュールを元に
1980年にNHK のドキュメンタリー番組「シルクロード」が初めて放送され、以降「シルクロードブーム」が起こりました。テレビ番組を見た記憶はないけど、「なら・シルクロード博」が開催されていたのは覚えているし、小学校の行事で喜多郎の音楽が使われていたような気もする。平山郁夫の描いた幻想的なシルクロードの絵も好きだった・・・てな感じで、シルクロードには長年薄らぼんやりした憧れのようなものを抱いておりました。
・・・というわけで、西安からウルムチまで、シルクロードの世界を旅するお一人様限定ツアーに参加しました('ω')ノ この旅行記は、敦煌観光のハイライト・莫高窟や歴史を感じる玉門関、漢長城を訪れた様子です。
<旅程>
9/3 関西空港~上海で乗り継いで西安へ (西安泊)
9/4 兵馬俑坑博物館、大雁塔、青竜寺 (西安泊)
9/5 西の城門見学後、国内線で敦煌へ
鳴沙山と月牙泉 (敦煌泊)
9/6 莫高窟、玉門関、漢長城 (敦煌泊)
9/7 雷音寺見学後、新疆高速鉄道でトルファンへ (トルファン泊)
9/8 火焔山、高昌故城、カレーズ見学
グランドバザール (ウルムチ泊)
9/9 紅山公園、新疆ウイグル自治区博物館
国内線で上海へ (上海泊)
9/10 上海~関空
- 旅行の満足度
- 5.0
- 交通手段
- 観光バス
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
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この旅行記は、『シルクロードのロマンと現実 Vol.4 シルクロードの砂漠はとっても観光地だった…鳴沙山・月牙泉編』からの続きです。
https://4travel.jp/travelogue/12007913
<4日目>
おはようございます。ご立派な作りのホテルの割には質素めな朝食ブッフェでした。敦煌 ホテル ホテル
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莫高窟の見学は要予約で、コースもいくつかあるようですが、渡されたチケットを見たら258元でした。特別窟の見学が含まれるようです。
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まずやってきたのは「莫高窟数字展示中心」というところ。「数字って何のこと?」って思ったけど、「莫高窟デジタル展示センター」ということなんですね。
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ここで二種類の映像を鑑賞します。
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日本語が聴けるヘッドホンが渡されました。
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まず、敦煌の歴史を紹介した映像『千年莫高』を鑑賞します。この会場では後方の席に座るのがおすすめ。続く8Kデジタル映像『夢幻佛宮』のドーム会場にいち早く入場して良い席を確保するためです。この莫高窟の芸術を紹介した映像は素晴らしくて、「もう莫高窟行かなくてもいいんじゃない?」と思ってしまったほどでした。映像がきれいなのと、ドーム型の没入感がとても良かったです。
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映像を鑑賞後、専用シャトルバスで莫高窟に向かいます。
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シャトルバスでは右側に座ると、鳴沙山の東壁に掘られた莫高窟が見られます。
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莫高窟は、上下5層、長さ1.8km範囲にわたって掘られた石窟群で、世界文化遺産です。
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バスを下りました。莫高窟は大きな手荷物の持ち込み禁止なので、身軽に行きましょう。
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366年、敦煌が前秦の支配下にあった頃から元代まで、約1000年にわたり、約1000窟が掘られたと言われています。
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干上がった川を渡ります。
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石窟内の壁画の総面積は45,000平方メートル、塑像は2,000体を超えるそうです。
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ポプラの木でしたっけ?
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並木道を歩いて行きます。
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途中にあった敦煌蔵経洞陳列館。
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並木の間から莫高窟が見えます。テラスみたいに整備されているので、なんだか高原リゾートホテルのような雰囲気。
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お写真スポット。入れ替わり立ち替わり、記念撮影する人が絶えません。
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見学者の大行列ですが、我々はこの列には並ばなかったような気がします。
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見学ルートに入って敦煌研究院の日本語ガイドさんと合流しました。
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発見された石窟のうち、特に芸術性の高い492窟に番号が振られていて、ガイドさんがその日の様子を見て、チョイスしたところを見学します。自由に見て回ることはできません。
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まずは第46窟。ガイドさんが鍵を開けて入ります。内部は撮影禁止。真っ暗です。ライトを持ってくるのを忘れてしまったので、ガイドさんが照らしてくれたところを見ていました。
内部の様子は敦煌研究院のHPの解説ページを貼っておきます。
https://www.dha.ac.cn/info/1425/3616.htm -
お次は、ガイドさんがしきりと「レベルが高い」と連呼していた第45窟(特別窟?)を見学しました。盛唐期(最も繁栄した唐の時代)の壁画と塑像の最高傑作が残されていました。外から必死で撮った写真がコレ。
敦煌研究院の解説
https://www.dha.ac.cn/info/1425/3691.htm# -
お写真スポットを内側から( *´艸`)
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このガイドさん、pacorinが東京で働いていた時の中国人の同僚に雰囲気が似ていました。ヨウさん、元気かな~?
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続いて、第329窟。ピラミッド型の天井に描かれた鮮やかな壁画が印象的でした。
敦煌研究院の解説
https://www.dha.ac.cn/info/1425/3577.htm -
第16・17窟は、井上靖の『敦煌』を読んだり、映画を見た人にとっては"must-see spot"でしょう。1900年、王円籙道士によって、第16窟の壁の奥に隠された小さな洞窟=第17窟(蔵経洞)が発見されました。この小さな空間に、約5万点に及ぶ膨大な数の経典、写本、文書、絵画などがぎっしりと密封されていました。これらの「敦煌文書」は、20世紀最大の考古学的発見の一つとされています。
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第17窟の空間を見た時はちょっと興奮しました。『敦煌』で必死に経典を運び入れたのはこんなとこだったのか!って思いましたね~。
敦煌研究院の解説
https://www.dha.ac.cn/info/1425/3607.htm(第16窟)
https://www.dha.ac.cn/info/1425/3608.htm(第17窟) -
第16・17窟の外観。井上靖の『敦煌』は1959年に発表されましたが、彼が初めて敦煌を訪れたのは1978年です。小説家ってすごいね。
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どうでもいいことですが、ベンチの真ん中に座ると、日本ではよっぽどのことがない限り知らない人が同じベンチに座ってくることはないと思うのですが、中国だとあっという間に両隣が埋まってちょっと面白かったです。なので、空いたベンチを見つけては真ん中に座って現地人に溶け込む、という遊びをしてました( *´艸`)
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第11・12・13窟。
敦煌研究院の解説
https://www.dha.ac.cn/info/1425/3658.htm -
これは莫高窟のシンボル「九層楼」と飛天ですね(*^_^*)
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時代によって石窟芸術の雰囲気も変化していくのですが、確か清の時代に修復されたものはセンスがなかったように記憶しています。10年以上前、スペインの教会で「世界最悪」のキリスト画修復が話題になったのを覚えておられるでしょうか?あんな感じなんですよねー。
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敦煌は天気が良かったです。
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第257窟は中央に彫刻が施された柱があって、白い鹿の物語の壁画があり、印象的な窟でした。pacorinの好きな初期の頃、北魏時代のものです。裸の男飛天が描かれているのが珍しいという、ガイドさんの解説でした。
敦煌研究院の解説
https://www.dha.ac.cn/info/1425/3548.htm -
第244窟はあまり印象に残っていない・・・。第237窟では「反弾琵琶」の壁画を見ました。琵琶を背面で奏でる「反弾琵琶」が唐代に流行したそうですが、実際にこれでは弾けないよね~
敦煌研究院の解説
https://www.dha.ac.cn/info/1425/3644.htm(第244窟)
https://www.dha.ac.cn/info/1425/3641.htm(第237窟) -
トリを飾るのは莫高窟のシンボル「九層楼」がドーン!と構える第96窟。さすがにここは大行列です。
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外側の壁画もけっこう残ってますね。
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北大仏殿とも言われる第96窟には、高さ35m、莫高窟最大の弥勒菩薩が鎮座しています。
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ドームシアターで見た大仏は鮮やか過ぎたけど、実物はやはり本物感がありました。
敦煌研究院の解説
https://www.dha.ac.cn/info/1425/3648.htm(第96窟) -
この「九層楼」、唐代に創建された当時は、4層だったようです。9世紀以前には5層に改築され、その後、宋代、西夏代、清代に改修工事が行われました。
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正殿が9層、片勾配の切妻屋根に改築されたのは中華民国時代。オリジナルからだいぶ変えちゃうのが中国風?
莫高窟 史跡・遺跡
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世界文化遺産の碑。これはどう考えても世界遺産でしょう、と思える莫高窟でした。中国語の発音は「モーガオクー」なんですねー。
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芸術資料館という名のお土産物屋。壁画の模写や図録などが販売されていました。
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あら、なんだか・・・
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凝ったデザインの門でした。
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干からびた川、再び。
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仏塔のようなものがありますね。
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あっ!あのお店で「九層楼」のアイスが売ってるみたいです。食べたいけど、今から昼食レストランに向かいます。
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敦煌市内のレストランです。
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敦煌の主食は米ではなく、小麦を使った麺やパンです。これは敦煌名物の料理だそうですが、ラザニアのようなシートで覆われた大きな鍋に羊肉がゴロゴロ入っていました。平麺は大好きなのですが、羊肉が苦手なので、ちょっと食べてみたけど、やっぱり無理なお味でした。
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花巻(蒸しパン)は敦煌では必ず登場していた気がします。ロバ肉の麺(右上)は一人一皿出てきて、食事の量が多すぎでしょ!って感じでした。いくら中国では沢山出てくると言っても、限度があるってもんです。お肉が多いけど、お野菜も意外に多いのは良かったです。
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昼食後は2時間ほどのドライブです。映画『敦煌』を撮影した敦煌古城を通り過ぎました。
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なんだかすごい光景です。近寄ったら感電しそう( ゚Д゚)
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荒涼とした風景が続きます。
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砂漠で発電して送電してるんですかねー。
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・・・。
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観光地に到着したようです。
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玉門関と漢長城を見に来ました。この2つは5kmほど離れています。
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「観光を民族間の交流と統合を促進する手段として活用する」by Google Translate
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何のボランティア?
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こんな砂漠でも「社会主義核心価値観」をアピールすることは忘れない。
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コレ系の幟も好きよね。
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ああいう小道具を置くと、一気に映画村感が出てくるのよねー。
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人工物を避けて玉門関だけポツンとあるところを撮りたいけど、なかなか難しいです。
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まずはシャトルバスに乗って漢長城を見に行きます。
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はい、着きました。
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漢長城は、西域からの攻撃に備えて漢代に造られた長城の跡です。
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疎勒河の南岸沿いを150kmにわたって東に延びています。
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この辺りが一番保存状態が良いところのようです。砂と葦や紅柳、胡柳を層にして固めて作られた烽火台も残っています。
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匈奴は馬に乗って攻めてきたから、こういう壁が有効だったんですねー。
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この辺りの景色は、紀元前とそんなに変わらなさそう。
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漢の武帝とか、中国史の世界ですよねー。
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次はアレを見に行くよー('ω')ノ 「小方盤城」は玉門関のことです。
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フタコブラクダさんが休憩中。
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はい、このきなこわらび餅みたいなのが玉門関です。ホータン(和田)で採れる玉がここを通って都に運ばれたことから名づけられた古代の関門跡です。
玉門関 史跡・遺跡
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ここは関所そのものではなく、事務所みたいな建物の跡だとガイドさんが言っていたような。
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玉門関は、世界遺産「シルクロード:長安-天山回廊の交易路網」の構成資産です。
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この先が、国家権力の及ばない西域とされていました。
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張騫とか班超もここから出発したんだと思うと、なんだかすごいわー。玄奘三蔵は密出国だから、ここを通らず、こっそりインドをめざしたのよねー。
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当時はどんな建物だったんでしょうねー。ちなみにコレは漢代のものではなく、唐代の遺構だそうです。
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ボードウォークを歩いていきましょう。
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振り返ったところ。
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見晴台からの景色。緑が広がっていました。
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疏勒河のおかげで玉門とか敦煌なんかのオアシス都市ができたんですね。
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戻りましょう。
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しまった!あんなフレームが設置されていたのね。気づくのが遅かったわΣ(・ω・ノ)ノ!
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引きで撮ると出てくるテーマパーク感。
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お手洗いやショップが入った建物の壁をパシャリ。Wikiによると・・・
涼州詞(唐代に詠まれた辺塞詩<西域に赴いた出征兵士の闘志・哀歓・郷思を荒涼とした砂漠が広がる辺塞の風景・風物に重ねて詠う詩>の一種。
唐・王之渙
黄河遠上白雲間(はるばると黄河の流れをさかのぼって、白雲ただようあたりまでやってきた)
一片孤城萬仭山(ぽつんと塞外に孤立するとりでがひとつ、万仞の山々のなかにそびえる)
羌笛何須怨楊柳(悲しげな胡人の笛で、別れの歌『折楊柳』を吹くことはしないでくれ)
春光不度玉門關(玉門関の西、ここまでは暖かな春の光も渡ってこないのだから) -
敦煌市内に戻ります。貨物列車が走っていました。
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敦煌の街灯は飛天モチーフなのね(*^_^*)
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街路樹はポプラだったかな?
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野良犬さん??
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夕食は日本食のお店でした。
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茶碗蒸しに「なると」が入っていたり、おひたしに全く味がなかったりしたけど(醤油を足したら良くなった)、中華料理が続いていたのでここにきての和食はなかなか良し。
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鯖の塩焼きは普通に美味しかったし♪
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この広場では朝、太極拳などをする人が集まるそうです。
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党河。夜になるとライトアップされるようです。
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そういえば、オプショナルで夜のショーの案内もありましたが、夜はこの辺りまで散歩することにします。
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ロータリーにある「反弾琵琶」の像。莫高窟第112窟の飛天がモデルになっているそうです。
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中国の国土は広大なのに時差がないので、20時を過ぎてもこの明るさ。一旦ホテルに戻って、夜のお散歩に出かけます。キラキラな敦煌の夜の様子は次の旅行記で('ω')ノ
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