桜旅⑩　黒石城の桜と、弘前公園再び。夜は廃線確定の弘南鉄道大鰐線でりんごねぷた列車に乗る

2025/04/27 - 2025/04/27

旅行3日目は秋田県から青森県に戻っての観桜旅です。弘前公園は1日目に来ているので、メインは黒石にしました。黒石ではサプライズで素晴らしい桜が見られて救われました。なお本日の電車やバスはほぼ「津軽フリーパス」を使って移動しています。2,460円で2日間有効なかなりお得な切符です

エリア 黒石・平川(青森)

• 旅行の満足度: 5.0

前回の旅行記では大館→鷹ノ巣→角館→大曲→秋田と秋田県満喫旅となりましたが、旅行3日目は再び青森県に戻っての観桜旅となります

弘前駅 駅

最初の目的地は黒石市。弘前市の東方に位置し（田舎館村などを挟む）、弘南鉄道黒石線で弘前と行き来できます。ですが時間の関係で往路は弘南バスで

途中、田んぼアートで有名な田舎館村を通過しますが、突然城のような建物が。あとで調べたら田舎館村役場でした。役場の最上階（天守閣に見える場所）は田んぼアートの展望台として利用されているとのこと。にしてもバスで移動中によくも写真が撮れたもんだ

黒石に到着し、最初に来たのは黒石城址（弘前藩の支藩である黒石藩の陣屋跡のようですが碑は黒石城址となっています）。現在の名前は御幸公園。明治天皇が東北行幸の際、黒石神社に御座所を設けたことからこの名前に

御幸公園 公園・植物園

最初は全くノーマークで来るつもりもありませんでしたが、たまたまバスの窓から桜が咲き誇る丘のようなものが見えたので来てみました

後で調べると桜の名所としては全く無名ですが、黒石ねぷた祭りのねぷた集結地としての情報がありました

なんて素晴らしい。言葉がない。今日は午前中だけ晴れている予報だったので岩木山もこのとおり。今は黒石さくらまつり期間中ですが、会場は「東公園さくら山」という離れた場所で行われています

空堀跡から橋を望む

すくっと地元のワンコ。かわええ

午後からは雨なので貴重な晴れの午前をどう使うか悩んだのですが黒石を選択して大正解でした

昼食は黒石焼きそばを。「すずのや」さんという元祖の味を継いでいるお店で

すずのや グルメ・レストラン

黒石焼きそばと、ニューカマーの黒石つゆ焼きそば両方を楽しめる「化けやきそば」を大盛で。後半は自分でつゆをかけてつゆ焼きそばにできます

食後は黒石を代表する観光地、こみせ通りに。雪を避けるために張り出した軒がいい感じな伝統的建造物群保存地区。青森県や秋田県では「こみせ」、新潟県では「雁木」。地域によって呼び方が異なるのだそう

こみせ 名所・史跡

しばらく街ブラを。松の木が屋根を貫通している松の湯交流館。銭湯だった建物を利用しています

松の湯交流館 名所・史跡

黒石市消防団第三分団第三消防部屯所。現役で使われている施設です

黒石市消防団第三分団第三消防部屯所 名所・史跡

屋内には1971年から使用されているニッサンFS780型消防ポンプ車。ボンネット型の消防車ですが、こちらも現役だとか？

消防団屯所の裏には黒石よされのモニュメント（銘板は「恋よされ」）。諸説ありですが徳島県の「阿波おどり」や岐阜県の「郡上おどり」と並び、日本三大流し踊りの一つだとか

黒石よされ 祭り・イベント

こみせ通りには2軒の酒蔵があります。巨大な杉玉が印象的な中村亀吉酒造はお休みのようでしたが

中村亀吉酒造 専門店

鳴海醸造店は開いていました

鳴海醸造店 菊乃井 (鳴海家住宅) 名所・史跡

直売所で各種試飲を。稲村屋も美味しいのですが、限定のトラディショナルな菊乃井を購入

上がってよいとのことだったので色々見せてもらいます

小幡亭樹による大石武学流庭園が素晴らしい。大石武学流庭園とは青森県津軽地方を中心に発展した庭園様式です

「世界のムナカタ」たる棟方志功の版画。青森ときたら棟方志功。こちらは本物

創業201年の寺山餅店で大福を。9代目のおじさんが気さくで楽しかった

寺山餅店 グルメ・レストラン

駅に向かう途中でボコラボというカフェでアップルパイを購入。やっぱ青森に来たのならアップルパイは食べたい。弘前市のボンジュールというアップルパイで有名なお店の支店のようです

BOCOLABO グルメ・レストラン

黒石駅からステンレス車体がまぶしい弘南鉄道で弘前方面へ

黒石駅 駅

平川市の津軽尾上駅で途中下車して国指定名勝 盛美園に到着。この建築は盛美館といい1階が和、2階が洋風建築というハイブリット

盛美館 名所・史跡

ジブリ映画「借りぐらしのアリエッティ」の舞台モデルになったと言われる洋館です

先ほどの鳴海屋さんと同じ小幡亭樹による大石武学流庭園

国指定名勝 盛美園 公園・植物園

大石武学流庭園の特徴である巨大で粗野な形の岩石を使った灯籠。すごいバランス

その後は盛美園の隣にある猿賀公園に来てみました。桜の名所です

平川さくらまつりが開催されており、フードトラックが沢山出店していました

猿賀公園 公園・植物園

鏡ヶ池の中に佇む胸肩神社に詣でます。音が同じなので福岡の宗像大社と関係あるのかなと思っていたら本当にそうでした

そして桜が咲き誇る猿賀神社に参拝。約1200年の歴史を持つ大変由緒ある神社

猿賀神社 寺・神社・教会

参道にある猿賀山 長命院 神宮寺の前を通ると巨大な奉納わらじが。足に関するご利益があるのか

菜の花や電車を見つつ20分ほど歩いて

「津軽おのえ温泉 日帰り宿 福家」にて源泉掛け流しの温泉を堪能。480円という銭湯価格でありがたい。癒される

津軽おのえ温泉 日帰り宿 福家 温泉

いい湯でポカポカになり、近くの柏農高校前駅から電車に乗ります。畑の真っただ中

柏農高校前駅 駅

電車を待っている間、ここ平川市のクレイジーサイダーファクトリーが醸すCRAZY CIDERを飲む。湯上りにたまらん。温泉の売店で買っておいてよかった。最近シードルはドライよりスウィートの方が好きになりました

さて、弘前駅に戻ってきまして弘前公園方面へバス移動し

弘前文化センターで行われている津軽塗の展示即売市へ。終了間際にギリギリ間に合いました

津軽塗は日本最北端の漆器産地、青森県弘前市を中心とする津軽地方の伝統的な漆器で300年以上の歴史があります

弘前文化センター 美術館・博物館

津軽塗の代表的な文様である唐塗のぐい飲みを4,000円で購入

弘前文化センター前にある津軽藩祖の津軽為信像を拝して

津軽為信像 名所・史跡

弘前公園へ。生憎と雨が降っています

弘前公園 (弘前城) 公園・植物園

弘前城二の丸辰巳櫓。雨のせいで人は少ないです

今回の旅は天気に恵まれませんでしたが、それでも精いっぱい楽しみます

弘前公園には夜また来るとして少し南下します。2年前に来た時にトンネルの向こうの注連縄をたまたま見たことで出会った

弘前天満宮へ。やっぱりいいなあ。弘前に来たら必ず寄りたい

境内の樹齢500年以上といわれる「大行院のシダレザクラ」も健在。幹にぽっかり穴が開いているので今後どのくらい寿命があるのかは心配になります

ですが今年も見られてよかった

さあて、弘前に来たらここに来ねばの加藤酒店へ。禅林街のすぐ近くなので観光がてら寄りやすい

ここでの白眉は何といっても日本酒の量り売り。ほぼ原価で1合ずつ販売しています

そして飲むのは非常に綺麗なイートインスペース

津軽びいどろの酒器を借りて楽しみます。十和田市の鳩正宗「鳩正宗 クリスタル・オブ・スノー 大吟醸本生」と七戸町の盛田庄兵衛「朔田 春生 月朧 純米吟醸 生酒」の飲み比べを。今回はつまみにサーモンとチーズのひとくちテリーヌも。店内で売っているものは持ち込めるのがありがたい

いい感じに酔っぱらって弘前公園に戻ります。雨が降ったりやんだりしていますが、やんでいるときはこんな感じでしっかり鏡面

何度来ても弘前公園の夜桜は素晴らしい

花筏は雨にもかかわらずいい感じに成長していました

弘前城三の丸東門とシダレ桜。本当に絵になります

春陽橋の上からの桜も素晴らしいのですが、春陽橋自体もこの通り

わずかな雨の合間を縫って鏡面を楽しみます

春陽橋から西壕を。ほぼ無風なので雨さえなければ・・・

そろそろライトアップも終了の時間なので桜のトンネルを通って帰路につきます

ですが最後に桜のハートマークを

ホテルに向かう途中に、ふと思い出して中央弘前駅に。桜に見とれていて来るのを忘れるところでした

中央弘前駅 駅

弘南鉄道大鰐線は2028年3月で休止となります。休止といっても事実上の廃止なので記念に駅印なんぞ買ってみました。中央弘前駅のは売り切れ

弘南鉄道大鰐線は期間限定で「りんごねぷた列車」を運航しているので体験を。これらもすべて津軽フリーパスで乗り放題です

中央弘前駅のホームには「こけし灯ろう」が

さて乗車。の・・・ノスタルジー

発車して車窓が真っ暗になって増々雰囲気が

殆ど貸し切りのような状況なので堪能できました

多分、私が弘南鉄道大鰐線に乗るのはこれで最後だと思うので、良い思い出になりました

松木平駅で下車して中央弘前駅へ戻ります

今日はアサヒサウナで一泊。桜まつり期間で普段より高いですが、それでも5000円と少しというリーズナブルさ。源泉かけ流しというのもいい感じ

カプセルイン弘前 宿・ホテル

湯上りに弘前市は白神酒造の「白神」と弘前名物「たらたま」を。干し鱈と生卵を和える酒のつまみです。ついでに青森でよく食べられる「げそ天」も食べて就寝

今回は黒石と弘前を中心とした桜旅となりました。黒石は前から行きたいと思っていたので今回訪れることができて良かったです。さて、いよいよ明日は最終日。最後まで観桜を楽しみます。ここまで読んでいただきありがとうございました。では次の旅行記で