2025/06/03 - 2025/06/03
216位(同エリア1800件中)
玄白さん
トルコ旅5日目、パムッカレからコンヤのメヴラーナ博物館、スルタンハンのキャラバンサライに立ち寄りながら、約650kmを専用バスで走破して、この旅のイスタンブールに次ぐハイライト、カッパドキアに到着した。予定より早めに到着したので、この日からカッパドキア観光がスタートした。
カッパドキアとは古代ペルシャ語「Katpatuka(カトパトゥカ)」 に由来するという。その意味は美しい馬の土地という意味だ。人類史上初めて鉄器文明を築いたヒッタイト王国時代からカッパドキアは良馬の産地だったらしい。そういえばカッパドキアに入ると道路わきのあちこちに馬の銅像が建っていた。
この日は、広いカッパドキアのうち、ウチヒサルエリアを巡ってきた。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 観光バス
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
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イチオシ
まず向かったのは、ピジョンバレー・パノラマという、展望台へ。ここからは、名前のとおり、鳩の谷という景観が見られる場所である。
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写真では小さくてよくわからないが、でこぼこした岩山のあちこちに小さな穴が穿たれている。鳩のすみかである。昔からここに住む人たちは鳩を大切にしてきた。それは鳩の糞を採取するためだったという。火山灰質のカッパドキアでは、土壌の栄養分がすくなく、鳩の糞を肥料として利用してきたのである。
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真ん中が黒く青いガラス製の目玉のようなナザールボンジュウというトルコで親しまれている一種のお守りである。古代から「強い嫉妬の眼差し(邪視)」は人や物に災いをもたらすと信じられており、それを跳ね返す「目」で守るという思想である。
いまでは、トルコ全土のどこに行っても土産物屋には必ず売られている。 -
写真の真ん中付近に、かつての住居だったらしい人工の玄関のような造作が見える。
中央やや下には整備されたハイキング路が見下ろせる。 -
ナザールボンジュウがかけられた木の枝越しにウチヒサール砦が見える。
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イチオシ
ウチヒサール砦をズームアップして撮影。
巨大な凝灰岩の山塊をそのまま利用しており、内部は迷路のようにくり抜かれた部屋・トンネル・階段で構成されている。もともとは住居・避難所・見張り台として機能していた。ローマ時代からビザンツ時代に利用が始まった。現在は、崩落の危険性があるため、原則として住居としての利用は禁止されているが、ウチヒサール地区で今も洞窟住居で生活している世帯が数世帯あるという。 -
正面に3軒の洞窟住居の入り口が見える。
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もう一枚、ウチヒサール砦と鳩の谷の一部を入れての撮影
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ウチヒサール砦が間近に見える別の展望台に移動。
観光客相手のラクダに乗るサービスイベントをやっている。かつてはカッパドキアもシルクロードの一部だったので、隊商をイメージしてのイベントなのだろうが、いかにも安っぽい観光イベントという感じがしないでもない。 -
ラクダ君も大変だ。
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イチオシ
ここからはウチヒサール砦に穿かれた洞窟が良くわかる。
砦の頂上まで30分ほどで登れる。その頂上からはギョレメなどカッパドキア中心部が一望できるので、登ってみたいが、ツアーなので勝手な行動は出来ない。 -
横位置でも撮影
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イチオシ
カッパドキアのランドマークとも言える独特のとがった岩山群。妖精の煙突(フェアリーチムニー)とも称される。
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別の妖精の煙突
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思いきり、ズームアップして
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眼下に見える車と比較すると妖精の煙突の大きさが良くわかる
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ズームアップして。
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ギョレメ方面にレンズを向ける。
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カッパドキアのこの独特の風景は、エルジエス山、ハサン山といった周辺のいくつかの火山が約1000万年前に大噴火、火砕流によって、カッパドキア一帯に膨大な火山灰が降り積もり、固化して凝灰岩に変質した。その後、数百万年の歳月をかけて風雨で浸食され、現在のような奇岩地帯となったのである。
いわば、火山の贈り物が、風雨と時間によって彫刻された大地なのである。 -
ところで火山は、海と陸地の境界で、海洋プレートが大陸プレートの下に潜り込むときの摩擦熱でマグマが発生し火山ができるのが一般的である。ところが、トルコには大陸プレートと海洋プレートの境界はないのに、なぜ火山があるのか、長い間、謎だった。
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最近の地球科学の学説によると、
1. アラビアプレートとユーラシアプレートの衝突
トルコ東部では、アラビアプレートが北に進み、ユーラシアプレートにぶつかっている。この衝突で地殻が押し縮められ、地面が持ち上がったり裂けたりし、その結果として火山活動が発生している。
2. アナトリアプレートの移動
トルコはアナトリアプレートの上にある。アラビアプレートの衝突の圧力で、アナトリアプレートは西に逃げるように移動している。この移動によって、プレートの割れ目や弱点が生まれ、マグマが地表に上がりやすくなる。
このように、プレートテクトニクスの複雑な地殻の動きによることが明らかになってきているようだ。 -
トルコ旅行の少し前に、たまたま、トルコになぜ火山があるのかという科学ドキュメンタリー番組をNHKがやっていて、興味深く見た。それによると、エチオピアの地下にスーパープルームというマントル物質の上昇流があり、それがアラビアプレートにぶつかって3000km離れたトルコの地下にマグマとなって横移動した。その証拠にエチオピアの溶岩とトルコの溶岩で、鉛の同位体比率が同じだという趣旨だった。
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その後、この学説が正しいのか、地球物理の素人ではあるが、調べてみたところ、どうもこの説は、学会では正しいとは認められていないようだ。
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ともあれ、ここからの展望は、典型的なカッパドキアの絶景が楽しめるところではある。
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ツアーのスケジュールで、翌日訪問する予定だった洞窟住居の一般家庭の訪問イベントを繰り上げて、この日に行うことになった。
いまでは洞窟住居で生活することが許されているのは、わずか数家族だけなのだそうだ。
写真は家の入口で、奥は洞窟を手彫りで掘った空間になっている。 -
急遽予定を変更したので、しばらく待たされたが、おじゃますることができた。急な予定変更だったので、ご主人は不在で、奥様だけが対応してくれた。(名前は忘れてしまった)
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居間の天井は、凝灰岩である。
奥様は刺繍や絨毯を作って家計の足しにしているらしい。 -
娘さんに絨毯の折り方を教えている道具がある。
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自分で作ったトルコ絨毯をタペストリーのように壁に飾っている。
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床に敷かれた大きな絨毯も奥様手製である。一枚作るのに長い月日を要したという。
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こんな手編みのソックスも作っていて、見学に訪れた観光客に販売もしている。
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この洞窟住居をお暇して外に出ると、そこも眺めの良い場所になっている。
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イチオシ
ときどき小雨がふる曇りの日だったが、夕方になると晴れ間が見えるようになった。夕日がカッパドキアの岩壁を照らしている。
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遠くのローズバレーがある崖のあたりも夕日が当たっている。
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スケジュールを前倒ししての観光が終わり、これから宿に向かう。
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宿の近くに、ラクダの格好をした岩が見えた。これがカッパドキアのラクダ岩かと思ったが、ツアーコンダクターのアタカン氏に聞くと、そうではないということだった。
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今宵の宿は、ユルギュップ地区にある洞窟ホテル「MDC CAVE HOTEL」である。
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昔の石造り・洞窟住居をリノベーションしたスイート形式の部屋が特徴の五つ星ホテルである。
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間もなく日の入り。西の空が夕焼けしている。
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部屋は洞窟なので、窓はないが、設備は申し分ない。ジャグジーまで付いている。
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夕食
メインはカルヌヤルクという茄子を縦に割って、中に肉やトマト、玉ねぎ、にんにくを詰めて煮込んだ料理である。トルコの代表的な家庭料理の一つだという。
スープとサラダもついている。
ツアー仲間6人で一つのテーブルを囲んだので、ワインを一本オーダーした。 -
地元ユルギュップにワイナリーを持つTurasanの赤ワインを注文した。
トルコの独自品種のポアズケレ、カレジック・カラスと有名な国際品種シラーズのブレンドワインだが、深いルビー色のボルドー風でスパイシーで香味とタンニンが豊富でトルコ料理とも相性が良いワインだった。
カッパドキアは、火山性の土壌と標高が高く寒暖差がある気候風土なので、良いぶどうが育ち、ワインの熟成に欠かせない温度一定の洞窟がたくさんあり、良質なワインの産地という高い評価を受けている。Turasanはカッパドキアを代表する老舗ワインメーカーである。
~続く~
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