紅葉ちらほら二尊院から祇王寺へ

2024/11/18 - 2024/11/18

京都の最終日。
嵯峨野を散策する。
二尊院のもみじは色づき始めており、月曜朝ということで観光客の数も少なく、さわやかに散歩を楽しめた。
化野念仏寺まで行こうと思っていたが、祇王寺でタイムアップ。
嵯峨豆腐の森嘉に立ち寄りつつホテルに戻ってチェックアウト。
二尊院のもみじは良かった。

エリア 嵐山・嵯峨野・太秦・桂(京都)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• グルメ: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 高速・路線バス 新幹線 JRローカル
• 旅行の手配内容: 個別手配

宿泊しているサンメンバーズ京都嵯峨のメインダイニングで朝食。

日本料理 嵯峨 グルメ・レストラン

焼き魚は鮭と鯖。
揚げ出しの煮物、納豆、温泉玉子、切り干し大根、ちりめん山椒、赤だし。

日本料理 嵯峨 グルメ・レストラン

お鍋は豚バラ。
お茶漬け用の出汁を追加してもらい、ご飯をさらさらと掻き込む。

日本料理 嵯峨 グルメ・レストラン

チェックアウトは11時。それまでに嵯峨野を散策しよう。
市バスの嵯峨小学校で降り、小倉山二尊院を目指す。

落柿舎 名所・史跡

途中にあった「土佐四天王像」は右から中岡慎太郎、坂本龍馬、武市半平太、吉村寅太郎。

Museum李朝 cafe&gallery グルメ・レストラン

嵯峨野には江戸時代の俳人・向井去来が草庵を営み、松尾芭蕉も滞在した「落柿舎」があり、観光名所となっている。
落柿舎の裏手には去来の墓。
しかし、蕉門の十哲の一人として、去来の名は知っているが、その作品は全く知らない。

西行井戸 名所・史跡

近くにある西行井戸は、歌人・西行法師が嵯峨野で隠棲していた時に使ったと伝わる井戸。

西行井戸 名所・史跡

西行井戸の隣に「西行井戸百人一首歌碑」が立っている。
これは、1962年に西行井戸のある弘源寺が全国から募集した和歌・俳句を集めて建立したもの。定家の選んだ小倉百人一首とは全くの別物だ。

西行井戸 名所・史跡

小倉山二尊院。
百人一首で「小倉山 峰のもみじ葉 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ」と詠われた小倉山の麓にある。

二尊院 寺・神社・教会

藤原定家が小倉百人一首を選んだ場所は、彼の山荘「時雨亭」。
小倉山山麓の二尊院、常寂光寺、厭離庵のいずれかの近くとみなされている。

二尊院 寺・神社・教会

寺男に尋ねると紅葉の最盛期は今週末以降との予測。
一週間早かったか。

二尊院 寺・神社・教会

それでも場所によって鮮やかな紅葉が見られる。

二尊院 寺・神社・教会

一眼レフを使いこなすカメラマン。
人の少ない早朝のタイミングを狙ってやってきたのだろう。

二尊院 寺・神社・教会

本堂の縁側に座って勅使門のほうを見ると穏やかな日差しに気分が落ち着く。

二尊院 寺・神社・教会

釈迦如来と阿弥陀如来の二尊を本尊とすることから二尊院の名がついた。
嵯峨天皇の勅願により慈覚大師円仁が開いたと伝えられる名刹である。

二尊院 寺・神社・教会

紅葉の馬場。深紅に染まったらさぞ素敵だろう。

二尊院 寺・神社・教会

まだ少し時間に余裕がある。化野念仏寺方向を目指すと祇王寺があった。

祇王寺 寺・神社・教会

平家物語によると、平清盛に愛された白拍子の祇王は、同じ白拍子の佛御前に清盛の寵愛を奪われる。

祇王寺 寺・神社・教会

世の無常を感じた祇王は母・刀自、妹・祇女とともに出家し、世を捨てて嵯峨野の庵で念仏三昧の生活に入る。

祇王寺 寺・神社・教会

ある夜、庵を訪ねる人がおり、出てみると佛御前だった。
佛御前も、やがて無常を悟り、祇王母子のもとを訪れてともに尼となり、4人で余生を送ったと伝えられる。
恋敵同士が愛憎を超えてともに暮らすようになるという、平家物語の印象的なエピソードだ。

祇王寺 寺・神社・教会

中央に置かれた本尊の大日如来と清盛坐像をはさんで、左から母刀自、祇王、祇女、佛御前の木像が並んでいる。

祇王寺 寺・神社・教会

祇王寺は、紅葉ではなく竹林の美しい寺。

祇王寺 寺・神社・教会

竹や小枝を使った手前にある垣根は「柴垣」または「竹穂垣（たけほがき）」と呼ばれる。
嵯峨野らしいたたずまいだ。

祇王寺 寺・神社・教会

花びらが細く長く伸びている「管物菊」や「糸菊」と呼ばれる菊の園芸品種。
祇王寺では秋になると観賞用の菊が庭園を彩り、苔庭との美しいコントラストが見られる。

祇王寺 寺・神社・教会

ここの絵馬が面白い。
『良縁むすび』の絵馬があるかと思えば、

祇王寺 寺・神社・教会

『縁ほどき』のパターンもあり、状況に応じて選ぶことができる。
縁結びと縁ほどき。どちらのニーズが強いのだろう。
奉納された絵馬を見ると驚くほどインバウンド客のものが多い。

祇王寺 寺・神社・教会

さて、そろそろ戻らないとチェックアウトに間に合わない。

祇王寺 寺・神社・教会

嵯峨釈迦堂前からバスで帰ろう。

嵯峨釈迦堂(清凉寺) 寺・神社・教会

清涼寺は、源氏物語の主人公光源氏のモデルと伝わる源融の山荘跡に阿弥陀堂を建立したのが始まりで「嵯峨釈迦堂」として地元の人たちに親しまれているお寺。
本堂には本尊の国宝釈迦如来像が安置されている。

嵯峨釈迦堂(清凉寺) 寺・神社・教会

扁額に書かれている「栴檀瑞像」の文字は本尊の釈迦如来像を指している。
本尊は実際の釈迦の姿を写したとされる生身像で、五台山の栴檀を刻んだものとして信仰された。

嵯峨釈迦堂(清凉寺) 寺・神社・教会

清涼寺の境内を抜け、仁王門をくぐる。

嵯峨釈迦堂(清凉寺) 寺・神社・教会

清涼寺の横に嵯峨豆腐の森嘉があった。
そういえば土曜日の夕食は豆乳で炊いた森嘉の豆腐だった。

嵯峨豆腐 森嘉 グルメ・レストラン

ここは豆腐の凝固剤にニガリを使わず石膏の粉を使うことで、柔らかさを出している。
記録を見ると、前回この店に来たのは1981年。家族連れで祇園祭を見た翌日に『からし豆腐』を食べに来た。
からし豆腐は中に和がらしの入った半球形の冷奴。夏場のみ販売している。

嵯峨豆腐 森嘉 グルメ・レストラン

中を覗くと5人の女性がひろうすをまるめ、男性は油揚げを作っている。
せっかくなので『ひろうす』と『あつあげ』をテイクアウト。

嵯峨豆腐 森嘉 グルメ・レストラン

ホテルをチェックアウトし、京都駅ビル。

京都駅ビル 名所・史跡

京都駅に出て伊勢丹で美々卯。

美々卯 京都伊勢丹店 グルメ・レストラン

鍋焼きうどん定食、
海老天、温泉玉子、九条ネギが添えられている。

美々卯 京都伊勢丹店 グルメ・レストラン

鍋焼きの具に湯葉が入っていたり焼きアナゴが入っているのがいかにも京都風。

美々卯 京都伊勢丹店 グルメ・レストラン

天ぷら定食。
卓上の黒七味がうまかった。
さっそく地下に降りて黒七味を土産にゲット。
セブンイレブンでレモンサワーとコーヒーを買って新幹線に乗り込んだ。

美々卯 京都伊勢丹店 グルメ・レストラン

三泊四日の旅を終え、自宅に帰って森嘉のあつあげで一杯。