
2025/04/19 - 2025/04/19
281位(同エリア1871件中)
+mo2さん
この旅行記スケジュールを元に
20世紀を代表するフランスの巨匠、アンリ・マティス。強烈な色彩によって美術史に大きな影響を与えたフォーヴィスム(野獣派)の中心的な存在として活動したのち、絵画の革新者として、84歳で亡くなるまでの生涯を、感覚に直接訴えかけるような鮮やかな色彩とかたちの探求に捧げました。彼が残した仕事は、今なお色あせることなく私たちを魅了し、後世の芸術家たちにも大きな影響を与え続けています。
日本でも多くの美術館が作品を所蔵しています。写真撮影がOKだったものをアップしていきます。なお、全ての作品が常時展示されているわけではありません。写真撮影ができたものからアップしていきます。
【国内美術館で世界の巨匠巡り】
国内のモネを見に行く https://4travel.jp/travelogue/11885597
国内のルノワールを見に行く https://4travel.jp/travelogue/11888480
国内のセザンヌを見に行く https://4travel.jp/travelogue/11969114
国内のピカソを見に行く https://4travel.jp/travelogue/11969315
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
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株式会社ブリヂストンの創業者、石橋正二郎により1952年に開設したブリヂストン美術館を前身とし、2020年1月に新たに誕生したアーティゾン美術館。マティスのコレクションも数多くあります。
アーティゾン美術館 美術館・博物館
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「画室の裸婦」1899年 アーティゾン美術館
画家になる決意をしてパリに出たマティスは、エコール・デ・ボザールのモローの教室で学んだのち、様々な様式を試行錯誤しました。赤と緑の対比の鮮やかなこの作品には、点描が使われています。新印象派の画家スーラやシニャックが、科学的な考えに基づいた点描で、光に満ちた画面を生み出したのに対して、当時30歳のマティスは、自由で不規則な点を使うことで、この作品の色彩を際立たせます。モデルは円形の台の上でポーズをとり、その周りに画学生がイーゼルを並べています。裸婦を描くことは画学生にとって大切な勉強のひとつでした。 -
「コリウール」1905年 アーティゾン美術館
1905年5月から9月まで、マティスは、友人で画家のドランとともに、南フランスの小さな漁村コリウールに滞在し、それまでの点描から色面での表現へと大きく画風を変化させました。この作品では風景が大胆に表現されています。色彩が自由に使われており、中央の緑色は教会、前景に広がる薄緑色は浜辺、右側のピンク色はヨットの浮かぶ海です。同年のサロン・ドートンヌでは、マティスら若い画家たちは、原色を多用した粗々しい筆づかいから、フォーヴ(野獣)と評されました。ここからフォーヴィスム(野獣派)という名称が誕生しました。 -
「縞ジャケット」1914年 アーティゾン美術館
20歳を迎える画家の長女マルグリットがこの作品のモデルです。幼少時に受けた気管切開を伴う手術の傷を隠すため、ペンダントのついたリボンを首につけています。マティスは地塗りの白を残しながら、フォーヴィスムの時期を彷彿とさせる鮮やかな色彩を多様な筆致により画面に配し、軽やかにして華やかな女性像を描き出しています。帽子の格子縞、そして画題にもなっているジャケットの縦縞の描写では、色彩と線との一体化が見られ、同時期に深化していくマティスの造形的探求の成果を示しています。 -
「両腕をあげたオダリスク」1921年 アーティゾン美術館
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「オダリスク」1926年 アーティゾン美術館
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「石膏のある静物」1927年 アーティゾン美術館
マティスは人物画を得意としていましたが、静物画にも積極的に取り組みました。第一次大戦後、パリから南フランスのニースに移り、その結果、1920年代には色彩豊かな作品を手がけるようになりました。鮮やかな赤色が目を引くこの作品の、無造作に置かれた果物や中央に石膏像を配した構図は、セザンヌの絵画を想起させます。マティスは、29歳のときにセザンヌの作品を購入しており、この画家から強い影響を受けていました。この作品では、三次元的なモティーフと、平面的な装飾モティーフをいかに画面の中でまとめるかという問題を追求しています。 -
「青い胴着の女」1935年 アーティゾン美術館
1930年代のマティスは、平面的な色彩構成を追求し、画面の単純化を推し進めました。この作品では、黒い輪郭線で囲まれた赤、青、黄の3色が巧みに配置されています。椅子に腰掛けた女性の肩は大きく誇張され、腰は極端に細く表現されています。この作品の制作過程を撮影した写真が3枚残されており、3週間足らずの間に作品が次第に単純化されていった過程がわかります。モデルは、ロシア人のリディア・デレクトルスカヤ。彼女は1934年頃からマティスのモデルと制作助手をつとめ、病身のマティス夫人の身の周りの世話もしました。 -
「ジャッキー」1947年 アーティゾン美術館
デッサンの名手マティスのそれは、アカデミックな描法とは一線を画し、モデルを前にしたときに画家の内面に湧き起こる感情を単純な線描に投射するものでした。この作品のモデルはジャッキーとして知られる孫娘ジャクリーヌ・マティス・モニエ(1931年生まれ)です。画家の愛する孫娘の愛らしい表情が、単純ながら勢いのある筆づかいで一気に描き上げられています。マティスはジャッキーをモデルに、これを含む太く黒い線描で描いたポートレートの連作を制作しています。それらの作品が貼られたアトリエで寛ぐマティスを写した写真が残されています。 -
「ルネ、緑のハーモニー」1923年 東京国立近代美術館
東京国立近代美術館 美術館・博物館
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ポーラ美術館には、2020年に「モネとマティス―もうひとつの楽園」を開催するなど素晴らしいマティスのコレクションが揃っています。
ポーラ美術館 美術館・博物館
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「オリーブの木のある散歩道」1905年 ポーラ美術館
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「横たわる裸婦」1921年 ポーラ美術館
裸婦の頭にターバンが巻かれていることから、本作品は、1917年に始まる第一次ニース滞在期に集中して描かれたオダリスクを主題とする作品のひとつに位置づけることができます。描かれている場所はおそらく、この時期にアトリエとしていたニースのシャルル・フェリックス広場1番地のアパートと考えられます。マティスは1906年にアルジェリアを、1911年とその翌年の二度にわたりモロッコを訪れた際に、中東風の調度品に多大な関心を示して購入しているのに加え、パリのギャルリー・ラファイエットなどのデパートでも買い求めていたといいます。しかし、本作品にそれらはほとんど描かれておらず、裸婦を取り巻く室内空間は、シーツと背景の壁がそれぞれ白と赤の大きな色面へと処理され、簡潔な画面が作り出されています。代わりにここでは、画面の中心を堂々と占める裸婦の身体表現が主眼とされているといえます。陰影を帯びるモデルの肌は、周囲の調度と同様に、長い筆致を連ねて描かれており、装飾を抑え、モティーフを限定した画面に統一感がもたらされています。マティスは後年、出版者のテリアードとの対話において、室内で裸婦を描くためにオダリスクの主題を採ったことを言明しています。オダリスクに扮しているのは、制作の前年からモデルを務め始めたアンリエット・ダリカレールと考えられます。 -
「中国の花瓶」1922年 ポーラ美術館
オダリスクのモデルとして活躍したアンリエットが肘をつき、手元の本に目を落としています。テーブルクロスの直線のパターンや、背後にある衝立の垂直線は、人体や花などの有機的な形態と響き合いながら画面を引き締めています。花瓶に生けられたバラらしき花はみずみずしく、背景の装飾模様の花とは異なる生命力を感じます -
「紫のハーモニー」1922年 ポーラ美術館
アンリエットが、フリルのついた紫の洋服を着て、左ひじをついたポーズをとっています。 -
「室内:二人の音楽家」1923年 ポーラ美術館
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「窓辺の婦人」1935年 ポーラ美術館
室内で頬杖をつく女性像が描かれていますが、パターン化された装飾文様はみられず、壁や窓枠、そして女の服を彩る青を基調に、カーテンや机にみられる黄やオレンジが相補的に配されています。また、窓枠や机などの作り出す直線の効果を緩和するかのように、女の背後に葉を広げる植物が描きこまれている点でも、相異なる要素による画面の均衡が図られています。さらに異質な要素として画面上で統合されているのが、窓を境とした室内と屋外です。室内に多用されている青は、色調を異にしながらも、窓を通して覗くニースの空と海の描写にも用いられています。色彩による両者の連続は、その境となる窓枠にもうかがえ、内側の枠に沿って外側に、もうひとつの枠が色調を変えて描かれています。女が肘をつく卓上に、屋外を彩る青の斑紋が複数おかれているのも、窓の内と外との連続を表しているのしょう。マティスにとって、室内は物理的に閉じられた空間ではなく、色彩によってその外に開かれ、連続する可変的な空間でした。モデルとして描かれているのは、1930年代からモデル兼助手を務め始めたリディア・デレクトルスカヤであると考えられます。 -
「襟巻の女」1936年 ポーラ美術館
幾何学的な色面を背景に、のびやかな女性像をこの上なくシンプルに表すマティスらしい作品。 -
「リュート」1943年 ポーラ美術館
マティスが本作品を制作したのは、マティスが本作品を制作したのは、1943年に戦火を逃れて南仏ニースのレジナ・ホテルに滞在していたときでした。目の醒めるような朱色の部屋は、黄色が下塗りされているために光を帯びてみえます。葉の形の装飾文様とアラベスクが壁紙と絨毯にのびやかに描かれ、女性のドレスにはアルファベットの「K」の文字に似たモティーフが躍ります。画面中央には生命力みなぎる紫陽花が君臨し、そのかたわらでリュートを爪弾く女性は、室内に遍在する音楽的なリズムに主旋律を与える伴奏者として、生の喜びを謳い上げているようです。 -
愛知県美術館は、愛知芸術文化センター10階にあります。ピカソやクリムトなど、20世紀初頭から現代までを中心とした国内外の作品を約8500件コレクションとして持ちます。
愛知県美術館 美術館・博物館
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「待つ」1921-22年
マティスは1921年に本格的に南フランスのニースにアトリエを構えるようになりましたが、そのニースにて描かれたシリーズの1点。 -
「鏡の前の青いドレス」1937年 京都国立近代美術館蔵
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姫路市立美術館は、平成6年に市内在住の國富奎三氏から寄贈を受けた、近代フランス絵画を中心とする50点の作品から、常時約30点を公開しています。
このコレクションは、自然主義、写実主義を標榜したコロー、クールベから、印象派のモネやピサロ、野獣派のヴラマンクを経て、モダニズムへの指針を示したマティスまで―我々日本人にもなじみの深い、19世紀から20世紀にかけてのフランス美術が中心となっています。近代フランス美術の流れを辿ることができます。姫路市立美術館 美術館・博物館
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「ニース郊外の風景」1918年頃 姫路市立美術館
美術学校でモローに師事したマティスは、先生の勧めで古典絵画の模写に専念しました。このため、初期の作品は、重い色使いが特徴のひとつとなっています。しかし1898年に南フランスのコルシカ島に半年間滞在したことが契機となり、色彩を強調して描き、作風を変化させていきます。
この作品の舞台、ニースは、1917年以降、活動の拠点となった場所です。手前には、穏やかな緑色の大地に、横たわる二人の女性が描かれています。中ほどには黒を基調にして描かれた木々と、奥に続く小道が描かれ、奥行きのある空間を演出しています。画面の要所に的確に絵の具が施され、カンヴァスの地を見せることを憚らない筆の運びは自信に満ちて軽やかで、作品に躍動感と開放感を与えています。1908年以降17年まで幾何学的な形態を研究し、色調のさらなる可能性を追求した画家の成果がよく表れています。 -
「Jazz」1947年 姫路市立美術館
版画集『ジャズ』は、マティスによる切り紙絵に基づいた挿絵本です。
20点の切り紙絵のカラー印刷にマティス自身の筆跡による文章を交互に配し、あたかも中世ヨーロッパの装飾写本を現代に蘇らせたかのような構成になっています。
色と動きを自由で即興的に組み合わせて生み出された作品は、まるでジャズ音楽のよう。カラフルで自由なモチーフのぶつかりあいが、ジャズ特有のリズムとなっていることから、そのタイトルがつけられました。 -
「道化師」
サーカスの呼び込みのため寸劇を行う道化師の姿 -
「サーカス」
サーカスの垂れ幕、赤いカーペットと綱渡 -
「ロワイヤル氏」
長年、サーカスの曲馬団長を務めた人物 -
「コドマ兄弟」
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「馬、曲馬師、道化師」
白黒のスカートを履いた曲馬師が馬に乗り、緑のコスチュームを着た道化師の傍に立つ姿 -
緑に囲まれた広島市中央公園の一角に位置するひろしま美術館は、1978年に広島銀行の創業100周年を記念して設立しました
ひろしま美術館 美術館・博物館
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「ラ・フランス」1939年 ひろしま美術館
1939年、フランスがドイツに宣戦布告した年に制作された作品。女性はフランス国旗の色、自由(青)・平等(白)・博愛(赤)を 示す3つの色で彩色された衣装をまとっています。 -
「赤い室内の緑衣の女」1947年 ひろしま美術館
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