2025/01/11 - 2025/01/13
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フランスをのんびりと旅しています。
最初に滞在したパリは予想外に寒く、風邪をひいてしまいました。寝込むほどではないので、ぼやきながらも旅を続けています。
パリからストラスブールに移動し、その後ナンシーに滞在しました。
きょうは、ナンシーからディジョンに向けて出発します。
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1月11日土曜日。ナンシーのオテル・ドゥ・ギーズに泊まっています。
昨日風邪がぶり返しましたが、今朝はだいぶ良くなりました。
きっと昨日のナンシー市場のお弁当のおかげです。食欲がなかったのに、あれだけは食べられました。
最初に熱を出し、わたしに風邪をうつしたのは夫でした。いつのまにか元気になっています。夫だけでも元気なのは心強いことです。ロジ ドゥ ギース ホテル
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(Boulangerie Golleさまの許可を得て撮っています)
きょうはナンシーを出発し、次の目的地ディジョンに向かいます。
ホテルのそばのパン屋さんGolleで、車内で食べるランチを調達しました。近くの方々で賑わうお店です。
駅へ向かいます。
でもいつもの無料循環バスがなかなかやって来ません。仕方なく、路線バスのバス停にまわりました。こちらも週末は無料だそうです。 -
ナンシー駅に、TGV INOUIが入線してきました。 フランス高速鉄道TGVの廉価版と言われる列車です。
ちょっと車体が汚れていますが、乗ってしまえば気になりません。 -
きょう乗るのは1等車です。ディジョンまで32ユーロで、2等車とほとんど変わりませんでした。早めに買ったので安かったようです。 -
席は広め。到着まで3時間半くらいかかるので、助かります。
車内は静かで、落ち着いて過ごせました。 -
予定より少し遅れて、ディジョン ヴィレ駅に着きました。土曜日なので駅は賑やかです。
時刻は4時過ぎ。少し日が傾いてきました。ディジョン ヴィレ駅 駅
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徒歩数分で、ダルシー広場です。
ホテルは、街の中心部にあるMaison des Ducs。
歩いても15分くらいですが、この広場からディジョンの無料循環バスに乗ると楽に行けそうです。
バス停は、広場に通じる横道にありました。 -
(ピンボケですみません)
街の中心部とダルシー広場の間を結ぶピンク色の無料バス。コルマールやナンシーと同様に、電気自動車を使用しています。
頻度は1時間2、3本といった感じでした。 -
バス停「Theatre」で下車すると、すぐそばにHotel des Ducs があります。
予約したのは、少し離れたヴェルリー通りにある別館です。そこにはレセプションがないので、ここでチェックインします。部屋の説明を受け、鍵を受け取りました。
屋根裏部屋 by ひよこ日和さんHotel des Ducs ホテル
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夕方のヴェルリー通りは、セピア色でした。古い建物が並ぶ商店街です。
小さな宝石店の上階にあるのが、きょうから3泊するMaison des Ducs。2階から4階にひとつづつ、計3部屋あります。
通り沿いのドアが入り口です。渡された鍵で開けると、そこには木の階段があるだけでした。フォルジュ通り/ヴェルリー通り 散歩・街歩き
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古い建物なので、エスカレーターはありません。部屋までその急な螺旋階段を登るのです。
予約の時から知っていたので、覚悟していました。でも、予想よりも更に手強いです。ひとり歩くのがやっとの狭さで、手摺りも踊り場も、窓もありません。
しかも、わたしたちの部屋は最上階の4階です。 -
たどり着いた4階のドアを開けると、狭い階段とは別の世界でした。
疲れが飛んでいくようです。こんな屋根裏部屋に、一度泊まってみたかったのです。
古い建物ですが、センスよく改装されています。柔らかい照明にナチュラルなインテリア。設備もちゃんと整っていました。暖房もあるし、テレビや冷蔵庫、コーヒーメーカーも置いてあります。屋根裏部屋 by ひよこ日和さんHotel des Ducs ホテル
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浴室にはバスタブ。タオルウォーマーもありました。嬉しいです。
この部屋は、1泊素泊まり税サ込みで140ユーロくらいでした。ロケーションを考えると悪くないと思います。 -
ホテルのすぐそばは旧ブルゴーニュ公宮殿です。このあたりが街の中心にあたります。
ディジョンの街並みは洗練されています。すっきりとしていて、落ち着いた印象でした。歩くのが気持ちいい街です。
おしゃれなパン屋さんとスーパーで夕食の買い物をして、部屋に戻りました。旧ブルゴーニュ公宮殿/フィリップ善良公の塔 城・宮殿
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1月12日、日曜日の朝です。
きょうは日帰りでボーヌに出かけます。
身支度に手間取ってしまい、出発が遅くなりました。
日曜日は無料循環バスの運行がないので、駅まで徒歩。というより、ほとんど小走りでした。風邪が長引く体にムチを入れて、頑張ります。フォルジュ通り/ヴェルリー通り 散歩・街歩き
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駅に着いたのは、発車10分前でした。
間に合った、もう大丈夫。と安堵したのですが。
表示を見ると、予約した列車の出発ホームは「37」です。
……37番ホーム?そんなのあるのでしょうか。
構内の案内に従って進みました。でも、いくら歩いても37に着きません。
不安になったころ、遥か遠くに列車が停まっているのに気づきました。
信じたくないけれど、どうやら37番ホームはあそこのようです。
発車時刻まであと3分。仕方ありません、また走りました。ディジョン ヴィレ駅 駅
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ディジョンからボーヌまでは、ローカル鉄道で30分ほどです。フランス国鉄のサイトから事前に購入して6ユーロでした。
せっかくプリントアウトまでして来たチケットなのに、検札はなくて拍子抜けでした。ボーヌ駅 駅
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駅から歩いて20分あまり。オスピス ド ボーヌ(施療院)に着くと、ちょうどオープンの時間でした。
入場料は12ユーロ(クレジットカード不可)です。日本語の音声ガイドを無料で借りられます。オスピス ド ボーヌ 博物館・美術館・ギャラリー
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ガイドによれば、この施設は15世紀にロラン夫妻によって設立されたそう。貧しい病人を無償で施療するための施設です。夫妻の私財とワイン畑の収益で賄われました。
看護にあたったのは修道女たちです。当時の医療は、食餌療法、瀉血、浣腸くらい。医学知識があるのは、ラテン語が理解できる一部の知識層だけでした。
この施設は、時代に合わせて形を変えつつ1955年まで使われたそうです。運営費は、寄付やワイン畑の収益から捻出されていました。 -
オスピス ド ボーヌの奥はギャラリーになっています。
ファン・デル・ウェイデン作「最後の審判」に釘付けになりました。
死者を天国と地獄に振り分けるために、天秤で魂の重さを量っています。善人は軽く、罪人は重いのだそうです。右には地獄、左には天国が描かれています。
中央に描かれているのは大天使ミカエル。天秤を手にしたその表情が忘れられませんでした。
ロヒール・ファン・デル・ウェイデンは初期フランデル派の画家で、ヤン・ファン・エイクらとともに、同派の三大巨匠と称されています。 -
そろそろランチにします。
口コミ評価の良いブラッセリーに入りました。
せっかくブルゴーニュに来たのだからと、名物のエスカルゴを注文しました。6個で9.8ユーロです。
貝のような味で、クセはありません。濃厚なパセリバターソースが美味しいです。 -
オニオングラタンスープも頼みました。大好きなスープです。
でも、ひとくち食べて絶句しました。恐ろしくしょっぱいのです。何がどうしてこんな味になったのか…とにかく、とても食べられたものではありません。
ウェイトレスを呼んで強く抗議すると、
「 OK …」と、皿を下げて行きました。 -
ブルゴーニュといえばワイン。わたしたちは呑めないのですが、料理なら大丈夫です。
頼んでいたブフ・ブルギニヨン(牛肉のワイン煮)が来ました。22.9ユーロ。鍋丸ごとのサービスで、ボリューム充分です。
これは程よい塩加減で安心しました。ワインの酸味を生かしたソースに牛肉の旨みが加わって、美味しいです。
会計を頼むと、オニオングラタンスープの分だけ引いた金額になっていました。 -
店を出て、ボーヌの街を散歩しました。日曜日なので閉まっているお店が多いです。 -
ディジョンに戻ることにしました。再びローカル列車です。
左の車窓に葡萄畑が見えました。遠くに見える丘の向こうあたりが、ワインで有名なCote d’or (黄金の丘陵)でしょうか。ブルゴーニュの富の源です。ディジョン ヴィレ駅 駅
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ディジョンでは、一部のお店は日曜日も営業しています。家族連れがのんびり買い物をしていました。
わたしたちも簡単な夕食を買って、ホテルに戻りました。
階段を登るのは相変わらずキツイです。それでも戻るのが嬉しい、居心地の良い部屋です。
窓からは隣の屋根が見えました。あちらもかなり古い建物のようです。屋根裏部屋 by ひよこ日和さんHotel des Ducs ホテル
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1月13日月曜日です。
ディジョン美術館に来ました。ブルゴーニュ公宮殿の中です。
大きくて立派な美術館なのに、入場は無料でした。
ディジョン美術館 博物館・美術館・ギャラリー
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ここで楽しみにしていたのは、ディジョン出身の彫刻家フランソワ・ポンポン。その名前の響き、それに動物たちの丸みを帯びたフォルムがたまりません。 -
小さなものから大作まで、色々観られました。 -
(ファン・デル・ウェイデン?の祭壇画 )
綺麗な彫刻や絵画が多く、館内をうっとりと歩きました。
これほど立派な芸術を集めたブルゴーニュ。一時はフランス王を凌ぐ富を誇ったそうです。 -
とりわけ豪華なのは「衛兵の間」でしょうか。ブルゴーニュ公二代の巨大な棺が置かれています。
手前がフィリップ無畏公夫妻、奥がその父フィリップ豪胆公。天使と白ライオンに護られています。
精緻な細工や彩色に感嘆しました。制作に30年費やしたそうです。
棺という事はこの下に……?と思ってしまいましたが、それは別の場所に葬られているようです。 -
ディジョンの街で足元を見ると、石畳にフクロウのパネルが埋まっています。観光名所に導く道案内です。
到着した場所には、幸運のフクロウがありました。左手で触ると願いが叶うそうです。
たくさんの人を幸せにしてきたらしく、ずいぶんすり減っていました。
旅の安全を願いました。ついでに風邪も完治しますように。フクロウの道巡り 散歩・街歩き
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昼食にします。
地元の方で賑わう「La Menuiserie」に入ってみました。BIO素材と手作りにこだわるレストランです。
ランチは前菜+メインで20.5ユーロでした。
写真は前菜のポワローのポタージュ。野菜の滋味がわかる優しい味でした。 -
メインは豚肉の蒸し煮。柔らかく仕上がっていて、おいしいです。
フレンドリーな接客で、温かい雰囲気のお店でした。 -
循環バスに乗って、駅に近いCite Gastronomieに来ました。2022年にオープンした、フランスの食文化を学び体験する施設です。レストランやショップも併設されています。
専門店で、有名シェフのブランドのマスタードを買いました。試食して選べるのが良かったです。
ホテルに戻るのも循環バスにしました。のんびり街を眺めながら移動できるので、気に入っています。 -
今夜も部屋でまったり過ごします。
フリーWiFiもあるし、テレビでは日本のYouTubeも視聴できます。ディジョンで見ると新鮮でした。屋根裏部屋 by ひよこ日和さんHotel des Ducs ホテル
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夜になると、窓から満月が見えました。今夜の月はウルフムーンと呼ばれるそう。寒い夜に似つかわしい名前です。
明日はチェックアウトします。屋根裏部屋から見る月は今夜で最後。ディジョンの街もこの部屋も好きでした。
明日の午後はパリに戻ります。8日ぶりです。
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