2024/06/24 - 2024/07/12
37位(同エリア62件中)
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クリスさん
2024年6月24日から7月11日までのスペイン旅行。カスティーリャ・レオン州のアビラ県を除く8県とリオハ、アストゥリアス、カンタブリア、バスクの5自治州にある主に西ゴート、モサラベ様式のロマネスク教会を巡る旅になります。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- レンタカー
- 航空会社
- ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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リエバナ郡の中心に位置するポテスの町から3km郊外にあるサント・トリビオ・デ・リエバナ修道院(Monasterio de Santo Toribio de Liébana)。この修道院の聖遺物の十字架が、磔刑に使われた十字架の木片から作られている事から、リグナム(木製)十字架の聖域(santuario del Lignum Crucis)とも呼ばれています。
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駐車場の横にレバニエゴ巡礼のオフィスがあります。サン・ビセンテ・デ・ラ・バルケラ(San Vicente de la Barquera)からサント・トリビオ・デ・リエバナ修道院(Monasterio de Santo Toribio de Liébana)までの巡礼路を踏破した巡礼者たちへの巡礼証発行手続き等を行っています。
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修道院の縁起では、5世紀に磔刑に使われた木から作られた十字架をもたらしたアストルガの司教トリビオが発端となっています。一般的には起源は6世紀と考えられ、修道院の存在を示す文書では828年が最古の物になります。
最も発展したのは10世紀から11世紀。12世紀に修道院はオーニャ(Oña)の修道院に寄贈されブルゴス地区の一修道院として位置づけらその後衰退に向かいます。1835年に廃止、1961年からフランシスコ会の修道院として復活しています。 -
修道院は創設から17世紀までの期間に何回もの改修を受けています。ロマネスクの遺産はほとんどないのですが、この許しの扉(Puerta del Perdón)ロマネスク風になります。
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この扉は聖年や特定の儀式がある時以外は閉じられています。次の聖年は2028年と2034年に開催される予定となっています。
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扉の飾りはリグナム十字架と呼ばれる十字架の複製。修道院に関係する聖人たちがハート形に並んでいます。
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赦しの門のすぐ横にあるメインポータル。年代的にはゴシック様式の門となります。堂内はミサの最中でしたので撮影は出来ませんでした。
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身廊の眺め、扉口は共に南側を向いています。
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身廊の隅で休んでいた巡礼者。
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回廊に廻ります。入口の横にあった「聖者ヘスス・オテロの祝福」(San Beato de Liébana Jesús Otero)と題された彫刻。1973年の作品です。
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回廊。
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この修道院が歴史的に有名なのは、今は失われていますが、8世紀にこの修道院の修道士ベアトゥス(Beato)が書いたベアトゥス写本によってであります。ベアトゥス写本は「黙示録の注解書」を著わした書物です。これまでケルズ書を始めとした多くの写本を見てきました。ロマネスクの教会建築としてはあまり見どころはないのですが、原点となるこの修道院を訪れる事は学生時代からの夢でした。
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修道院の見学の後はフエンテ・デ(Fuente Dé)に向かいます。
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その途中にある村モグロベホ(Mogrovejo)は、サント・トリビオ・デ・リエバナから12km西に在ります。
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モグロベホはカンタブリア州カマレニョ市の小さな村で、2008年調べで住民44人となっています。
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村の上に小さなお塔が見えます。13世紀末に建てられた中世の塔で、村では一番古い建造物との事です。
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人口の少ない村にしては観光客も多くとても賑わっています。それは村がスペインで最も美しい村教会に加盟しているからです。
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被昇天の聖母教会(Iglesia Nuestra Señora de la Asunción)は、聖母マリアに捧げられた17世紀の教会です。
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この村は日本ではまだ未公開のようですが「山の女王ハイジ」というタイトルの映画のロケ地となったようです。
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スペイン国内では、カンタブリア山脈の風景がスイスに似ていると人気が出ているようです。
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観光用に用意した博物館。バーも併設しています。
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テラスもあるので景色を見ながら休憩もよいですね。
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皆さん塔の方まで歩いていくようです。
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写真には写っていませんが、この坂の上が塔になります。
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だいぶ上まで来ました。
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塔が見えます。
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残念ならが塔の中には入れなかったので、多くの方はここで引き返していきます。
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写真はフエンテ・デ(Fuente Dé)の駐車場。モグロベホからは西に15kmほど走ります。
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快晴であれば写真の先にピコス・デ・エウロパの山塊が見えるのですがガスに覆われています。
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ケーブル カーの料金は大人一人往復で24ユーロします。料金が高いですし、行っても景色は見られそうにないので証拠写真だけ撮って引き返しました。
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フエンテ・デからポテスの町に戻ってきました。
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午後2時を過ぎていました。昼食は駐車場の先に見える「Maná Taberna」というお店。
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ツーリスト向けのお店です。18ユーロはこの辺の相場ですね。
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メニューの一番上に書かれていたコシード・モンタニェス(Cocido Montañés)。カラブリア州の山の料理として知られる一品です。アストゥリアス料理のファバダと同一ですがソーセージやお肉に若干の違いがあります。
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2品目はカチョポ(Cachopo)。カチョポはアストゥリアス料理として知られていますが、カンタブリアも同一の食文化圏なので食べる事が出来ます。
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食事は店内で行いましたが、外の席も賑わっていました。
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ポテスは、キビエサ川(Rio Quiviesa)がデヴァ川(Río Deva)に流れ込む合流点にあります。そしてこの町もスペインで最も美しい村教会に加盟しています。
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ポテスのサン・ビセンテ教会(Iglesia de San Vicente)。20世紀に建てられた新しい教会です。奥に今はイベント会場として利用されている14世紀の旧教会の鐘楼が見えます。
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町の中を流れるキビエサ川の流れ。合流点はこの少し上流地点にあり、街は右岸と左岸に分かれています。
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川辺にプロムナードがあり飲食店のテントが張られています。
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写真に写っているインファンタード塔(Torre del Infantado)は、14世紀に建てられた砦で、インファンタード公爵家の代々の邸宅でした。
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川岸の近くに降りてみます。
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階段。
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中世風の家並が続きます。
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飲み屋が多いですね。
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先に見えて来たインファンタード塔。現在は民俗博物館になっています。
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下から先ほどの橋を撮ってみました。
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日曜日のせいかとても賑わっています。
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エンテリアス(Enterrías)は、ベガ・デ・リエバナ(Vega de Liébana)に属する村です。ポテスからは南に14km程の山の中にあります。ホテルの傍の駐車場に車を止めました。
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この日宿泊するホテルです。
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ポサダ・ミラドール・デ・エンテリアス(Posada Mirador de Enterrías)。
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寝室。
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バスルーム。田舎の宿ですがタブ付きです。
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この村は10人に満たない人口の集落ですが、教会があります。
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ゴシック様式の教会で、起源は明らかになっていません。
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20世紀に改修工事を行った際に、アストゥリアス地方で見られる石製の窓格子が見つかり、8,9世紀に遡る西ゴートの物として話題になった事があります。
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祭壇飾りとして、その断片が残されてると聞きましたので、ホテル予約の際に見学出来るか聞いてみましたが、予約した日には閉まっていますと言われました。
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ホテルの傍に蜂蜜農家がありました。売っているか聞いてみましたが、卸販売だけでここでは買えないとの事でした。
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周辺の山の景色が綺麗でした。
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宿の名前にあるポサダ・ミラドールですが、ポサダはスペイン語で飲食を兼ねた宿、ミラドールは展望を意味します。ミラドールとあれば絶景スポットだからと期待していました。
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ホテルのロビー。
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ロビーから眺めた景色です。
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この辺りはピコス・デ・エウロパの南、リエバナ渓谷のゼパ・リエバナ(ZEPA Liébana)という自然保護区域になります。
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食堂。
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夕食はアラカルトはなくメニューのみになっています。
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地元リエバナのシードル。
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リブ・ロースはお昼が重かったので量が多く食べるのに大変でした。
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翌朝。
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チェックアウトの時、カウンターの窓越しの景色が素敵ですねと話しましたら、女性オーナーが「この窓からの眺めが気に入ってホテルを始めたのよ」と答えてくれました。
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窓の外からの眺め。窓が額縁効果果たしているのですね。
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