2024年スペインロマネスクの旅 サラス・デ・ロス・インファンテス編３　サント・ドミンゴ・デ・シロス

2024/06/24 - 2024/07/12

2024年6月24日から７月11日までのスペイン旅行。カスティーリャ・レオン州のアビラ県を除く８県とリオハ、アストゥリアス、カンタブリア、バスクの５自治州にある主に西ゴート、モサラベ様式のロマネスク教会を巡る旅になります。

エリア ブルゴス(スペイン)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: レンタカー
• 航空会社: ANA
• 旅行の手配内容: 個別手配

サント・ドミンゴ・デ・シロス(Santo Domingo de Silos)の町はコバルビアスから南東に18kmの距離にあります。

修道院前の広場に立つサント・ドミンゴの像。

広場の向かい側に建つサント・ドミンゴ・デ・シロス修道院(Monasterio de Santo Domingo de Silos)。西ゴート王国の時代の7世紀に修道院があったと言われていますがイスラム侵攻の際に消滅したそうです。

ベネディクト修道会の記録文書の中で954年にサン・セバスティアン・デ・シロス修道院(Monasterio de San Sebastián de Silos)の姿が確認されたのが現在に通じる修道院の最初とされています。カスティーリャ伯フェルナン・ゴンサレスにより修道院は繁栄をとげますがアルマンソール(Almanzor)の襲撃で再び衰退しました。

1041年にカスティーリャ王フェルディナンド１世(Fernando I)によって派遣されたサン・ミジャン・デ・ラ・コゴジャ修道院の修道士ドミンゴによって再興されます。修道院の拡張と改革に努力した彼は1073年に亡くなりますが1076年には列聖され巡礼地として更なる発展を遂げました。

修道院の一番の見ものは回廊です。回廊の建設は1080年から始まったとあります。上下2層の回廊ですが下の回廊が最も古い部分となります。
回廊の見学は一人４ユーロ。月曜以外の平日は10:30～13:00時と16:30～18:00。土日は午前が12:00～13:00と16:00～18:00になります。私たちはコバルディアスの見学の後だったのであまあり時間がとれず回廊だけを見学しました。撮影した写真は回廊部だけになります。

回廊へは東側から入ります。

回廊の４隅それぞれの２辺のレリーフはロマネスクを代表する彫刻として有名です。

昇天(Ascensión)。回廊の南ギャラリーの東側になります。

精霊降臨(Pentecostés)。回廊の東ギャラリーの南側になります。

キリストの埋葬と復活(Entierro i resurrección de Cristo)。回廊の東ギャラリーの北側になります。

十字架降下(Descendimiento)。回廊の北ギャラリーの東側になります。

北西角からの眺め。

エマオの弟子たち(Los discípulos de Emaús)。回廊の北ギャラリーの西側になります。

聖トーマスの疑問(Duda de santo Tomás)。回廊の西ギャラリーの北側になります。

聖母受胎告知と戴冠式(Anunciación y coronación de la Virgen)。回廊の西ギャラリーの南側になります。

エサイの木(Árbol de Jessé)。回廊の南ギャラリーの西側になります。
回廊の中では他の３本より新しい物になりますが損傷が酷くロマネスクの下手巧の面白みに欠けるかと思います。

回廊の格天井(Artesonado)。

１４世紀のムデハル様式の天井です。

回廊に面したチャプターハウスの彫刻。修道士のコミュニティとして利用された部屋です。

回廊の床装飾。

回廊の北東、教会への入口近くにある三日月の聖母の像。13世紀後半のロマネスクの石像になります。

この石棺は聖ドミニコの最初の墓。

鎖の奉納の間(Entre exvotos de cadenas)のレリーフ。

回廊の中庭。

閉館時間が来てしまい全部を見切れた訳ではありませんが、慌てて外に出る事にしました。

宿泊は道路を隔てた修道院の北向いにある”Hostal Santo Domingo de Silos”。奥に”Hotel Santo Domingo de Silos”もありますが経営は同じです。

ホスタルの方は道路沿いのBARでチェックインします。ホテルの方は部屋も広くなりますし料金も違います。ホスタルの部屋は狭いですね。

レストラン。

こちらはBAR。ここで軽食も出来ます。

この店の名物料理として有名な子山羊のロースト。二人でシェアしました。

翌朝のサント広場。

広場の挟先にあるラベンダー畑。満開でした。

写真の奥に見える丘を目指します。

この場所はサント・ドミンゴ・デ・シロスの公共洗濯場(Lavadero público de Santo Domingo de Silos)です。

洗濯場の先にはサン・ファンの門があります。この先に丘への小道があります。

門の先にはマタビエハス川(Río Mataviejas)と呼ばれる小川がながれていて、洗濯場からの流れもここに合流します。

サンファンの門を過ぎると丘の上に小さな庵があります。処女の道の庵(Ermita de la Virgen del Camino)と名づけられています。

修道院の遠景は綺麗です。

この道はエル・シドが追放されたときに辿った道とされています。