2023/12/03 - 2023/12/03
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あおしさん
この旅行記のスケジュール
2023/12/03
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播磨のマイナーな城めぐり。
今日は黒田官兵衛ゆかりの城跡をまわりました。
官兵衛の主君・小寺政職の御着城、官兵衛の妻・光の生誕した櫛橋家の志方城、羽柴秀吉の兵糧攻めで知られる別所長治の三木城、そして官兵衛が1年牢獄にいれられていたとされる有岡城跡の4つの城です。
当時は多くの血の流れた城ですが、いまはどこも落ち着いた感じの城跡でした。
https://www.youtube.com/watch?v=LouyOscvEpw
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- JRローカル 私鉄
-
赤穂と姫路の中間地点、新幹線の停車駅でもある相生駅前のビジネスホテルに泊まりました。
最近は観光地のホテル旅館代は馬鹿高く、姫路のホテルもとても高いですが、相生のこのホテルや安くて快適でした。
まずは相生駅からJR山陽線に乗ります。相生ステーションホテル 宿・ホテル
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相生駅から姫路を通り過ぎて、御着駅で下車。
山陽本線という大幹線の駅ながら、旧国鉄時代からのささやかな駅舎が健在でした。御着駅 駅
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御着駅から市街地を歩いて川を渡ったところに御着城跡がありました。
御着城は黒田官兵衛の主君だった小寺政職の居城だったところです。
大河ドラマ「軍師官兵衛」では片岡鶴太郎さんが根は悪い人ではないけど、どうも優柔不断でぼんくら殿様として描かれていました。
小寺政職のときに、織田信長、羽柴秀吉の攻勢を受けて、政職は城を捨てて逃亡、戦国大名としての小寺家は滅亡しました。
小寺政職の子、氏職は黒田官兵衛に引き取られ、のちに黒田福岡藩士として小寺の家を残しています。
現在は城跡は本丸跡にお城を模した姫路市役所(出張所)、二の丸は市の競技場になっており、城跡を偲ばせる石垣などはありません。御着城址 名所・史跡
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役所の建物の横には「黒田家廟所」があります。
ここには黒田官兵衛の祖父・重隆と官兵衛の母が祀られています。
黒田重隆はもとは薬の販売で財を成し、小寺家に招かれ重臣になったとされています。
黒田官兵衛の母は小寺政職の娘でもあり、官兵衛が13歳の時に病死しています。小寺家ゆかりの女性ということでここに祀られているのでしょう。
「軍師官兵衛」では竜雷太さんと戸田菜穂さんが演じていました。 -
さて、御着駅へ戻り、JR山陽本線でさらに神戸方面に向かい、今度は3駅目の宝殿駅で降ります。
宝殿はローマ字では「HODEN」ですが、ドイツ語ではかなり危ない言葉だとか(?!)。
今度寄る志方城は旧志方町(平成の大合併で加古川市)にあるのですが、旧志方町へのバスはコミュニテイバスで日曜日は運休。
旧市町村とはいえ、休日のバスで行けない町があるのは驚き。
仕方がないので駅前のカーシエアを利用しました。宝殿駅 駅
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志方城は黒田官兵衛の妻・櫛橋光の生家、櫛橋氏の居城があったところです。
現在は城跡の大半は中学校の敷地になり、本丸跡には櫛橋家の供養のために建てられたお寺になっています。 -
櫛橋家も左京進(政伊)のとき織田信長、羽柴秀吉、黒田官兵衛と対立し、落城で自刃して滅亡しました。
「軍師官兵衛」では金子ノブアキさんが官兵衛と対立し、「俺の負けだ」と言いながら最後は自刃していました。
なお櫛橋家の遺児は黒田官兵衛が引き取って育てています。
境内に櫛橋光の案内板がありました。宝殿駅 駅
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宝殿駅に戻り、JR山陽本線で加古川駅に出て、加古川線というローカル線の乗り換え。
10分で厄神という駅に着きます。
乗った電車は旧国鉄時代の青い電車でした。
懐かしい。
JR東日本やJR東海では早々と国鉄時代の電車は無くなってしまいましたが、JR西日本は古い電車を大切に使っていますね。加古川駅 駅
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かつて厄神駅から三木まで国鉄三木線、その後第三セクターとなった三木鉄道が走っていました。
ただ利用者が少なく2008年3月に廃止されています。
私は4か月前の2007年11月に乗車しました。
三木資料館には三木線、三木鉄道の資料が展示されています。厄神駅 駅
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三木鉄道の廃線のあとは、小さなバスが運行されています。
この便に乗ったのは私と小学生くらいの男の子と若いお母さんの3人だけ。
2人は三木鉄道の終点三木駅が鉄道公園になっており、そこに降りていました。三木鉄道記念公園ふれあい館 グルメ・レストラン
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私は厄神駅から約30分の三木市役所前で降りました。
三木市は人口7万人ほどの町ですが、市役所の立派なこと。 -
三木市役所はかつての三木城の三の丸の跡にあります。
本丸に向かって歩いていくと、途中三木城最後の城主・別所長治その妻の首塚がありました。
羽柴秀吉の3年にわたる兵糧攻めの前に、別所長治は家臣たちの助命と引き換えに妻や一族とともに自刃、三木城は落城しました。 -
三木城の二の丸跡には三木歴史資料館があります。
やや古い資料館ですが、無料ながら三木城や三木市に関する展示が充実している資料館です。
特に目玉は三木城合戦図。
畳3畳分の大きな絵でした。三木市立みき歴史資料館 美術館・博物館
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別所長治の自刃の部分。
羽柴秀吉からの降伏勧告受けて重臣たちとの会議の場面、その後最後の酒宴、妻が一族の女性と自害したあと、別所長治も一族の家臣と自刃している場面をえがいています。 -
三木城合戦のジオラマ。
別所長治方は本丸と二の丸に追い詰められ、秀吉以下の武将たちが取り囲んでいる状況がよくわかります。 -
資料館を見た後、本丸跡へ。
三木城跡 名所・史跡
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本丸跡にある別所長治像。
12歳で家督を継いで三木城主となり、20歳の時織田信長と対立して、羽柴秀吉による三木城兵糧攻めが始まり、22歳の若さで自刃。
そのため少年のような像でした。 -
本丸から見た景色。
ふもとに神戸電鉄の電車が走り、向こうの山々に羽柴秀吉が本陣を置いていました。
ここで黒田官兵衛の師ともいえる軍師・竹中半兵衛が病没しています。 -
三木城本丸から階段を降りると商店街がありましたが、なんとさびれた商店街でしょう。
地方の商店街はシャッター商店街は見慣れていますが、ここまでさびれた商店街は見たことがありません。
昭和時代はさぞ多くの人でにぎわっていたでしょうに・・・
多くの店は廃業したようで、営業しているのは10軒に1軒くらいのようでした。 -
本丸の真下のある神戸電鉄・三木上の丸駅。
木造の駅舎の無人駅です。三木上の丸駅 駅
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神戸電鉄は神戸市と有馬温泉や三木市などを結ぶ私鉄路線です。
かつては相模鉄道や新京成電鉄と同様、準大手私鉄でしたが、乗客減で経営が苦しく、今は中小私鉄に格下げされてしまいました。
この電車も昭和44年製の50年以上の古い電車。
三木市を走る神戸電鉄粟生線も廃線の危機になっています。粟生線 乗り物
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神戸電鉄線で神戸に出て、阪急神戸線に乗り換え。
美しい茶色が阪急のカラー。
ステンレスの銀色の電車の時代にも関わらず茶色の電車は健在です。 -
途中、塚口駅で阪急伊丹線に乗り換え。
駅が4つの短い支線ですが、さすがに都市部で4両の電車は満員。阪急伊丹線 乗り物
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終点の阪急伊丹駅。
阪神大震災のときにこの駅は倒壊し、阪神大震災の被害の象徴の1つでしたが、今は立派な駅ビルに建て替えられていました。伊丹駅 (阪急) 駅
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伊丹市は中世は伊丹氏という豪族の領地でしたが、戦国時代、織田信長の家臣だった荒木村重という武将が有岡城を築城したことで発展しました。
日本の城は本丸、二の丸、三の丸だけで町を囲むことはないのですが、有岡城はヨーロッパや中国の城と同様、町全体を囲む広大な城だったようです。市立伊丹ミュージアム テーマパーク
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有岡城本丸は現在のJR伊丹駅前広場にあります。
駅から近い城は福山城などありますが、駅前広場にある城跡は日本でもここくらいでしょう。有岡城跡 名所・史跡
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駅前広場にあるだけに城跡は市街地で開発されてしまい、現在残されているのは本丸跡どころか、本丸にある天守台だけのようです。
黒田官兵衛はこの有岡城に1年近く投獄されていたとされます。
有岡城が落城して救い出されましたが、そのころには足は不自由になり、顔には醜い痣が残ってしまったとか。
ちなみに牢番だった荒木家の家臣・加藤又左衛門重徳の幼児を黒田官兵衛は引き取り、のちに黒田家の養子としています(黒田一成)。
「軍師官兵衛」では小林ユウキチさんが、松坂桃李さん演じる官兵衛の息子・黒田長政の側近として活躍していました。
戦国時代は敵の武将の息子は斬首、娘は寺にいれて尼さんにする時代に、黒田官兵衛は子供たちを引き取り武将として育てていますね。
冷徹な軍師と言われる彼は、一方で心優しい人だったのでしょう。 -
天守台くらいしか残っていない「がっかり城跡」ではありましたが、地元の人にとっては駅前の公園のようで、家族連れや子供たちが楽しそうにここで遊んでいました。
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