エーゲ海はサバイバルDay1～初めての４人組フォチャまでドライブ983km

2023/08/26 - 2023/08/28

数か月に一回、美味しいもんを食べに集う仲間たち(全員日本人)。ウイグルラグ麺をほおばりながら『一緒に旅行したら楽しいやろなぁ～』と誰かが言ったのをきっかけに、7月中旬頃に計画が始まった。『車でブルガリアの黒海沿いのビーチ』と決まったものの、みんなの休暇の調整がつかず『ボツ』になってしもた。せっかく行く気になってたのになぁ～と不貞腐れること数日。8月中旬になって、休みの調整がついたとの連絡がきた。でも一旦ボツになったとこは気がすすまんし、ぎりぎりになって車の保険(EU用の保険が必要)とか邪魔くさいので、今回はトルコ国内にしときませんか～？みんなが行ったことないエーゲ海の『フォチャ』というところに決定。イスタンブールから片道約430km高速飛ばして4.5時間くらい。
トルコ在住約30年、みんな遠慮なしに言いたいことははっきり言うで～(笑)。『朝ごはんにはチーズいらん』『道中トイレが心配』『クーラーないと暑いやろ～』『ダブルベッドで一緒に寝るのはいやや』などなど。このメンバーでの旅行は初めて、どんなサプライズがでるか楽しみやなぁ～！

★8月26日(土)　　　出発～イェニフォチャ
8月27日(日)　　　エスキフォチャ～ビーチでのんびり
8月28日(月)午前　風車～オリーブオイル工場
8月28日(月)午後　ベルガマ～帰る

参加者＆写真協力：サリーちゃん、かりんちゃん、もっくちゃん
(1リラ≒5.5円)

エリア その他の都市(トルコ)

朝7時にメトロの駅で待ち合わせ。運転手として早めに来たけど、みんなも早く着いていた。やっぱり日本人やなぁ。
トランク狭いから小さいリュックにしてや～と言うてあったにも関わらず、堂々とコロコロキャリーでやって来たもっくちゃん、『罰金じゃ～』と言うてる間にさっさと後部座席に陣取るサリーちゃん。ぎゅうぎゅう詰めのトランクもなんとか閉めてしゅっぱ～つ！

ルート上のトイレ確認(笑)。全てのトイレに寄って行くという案もあったけど(笑)、時間の無駄なのでボツ！

8:15
オスマンガージ橋を渡った後のドライブインで一回目のトイレ休憩。かりんちゃんはスタバで特大コーヒー買って来た。何回トイレ行く気や？お茶菓子には『お茶苺さん』といういちごのトリュフを持ってきてくれた。甘酸っぱくておいしい。もっとないの～？

約３時間後、2回目のトイレ休憩は『OPET』というガソリンスタンド。このガソリンスタンドのトイレはきれいなことで有名(たま～にそうでない時もあるけど)。売店に珍しく日本人がよ～さんおるなぁ～と思ってたら、そのツアーを引き連れたガイドさんは知り合いやった。イスタンブールでもめったに会わんのにびっくりやわ！日本からのツアーもだいぶ戻ってきてるようで、よかったよかった。先に出発し安全運転で進むそのバスを120キロで追い抜く。

そろそろお腹すいたから、おにぎり食べよ～。『昆布とごま』『明太子ふりかけ』『塩とノリだけ』、ひとり２個ずつやで～！

トウモロコシ畑やら、ひまわり畑を通る頃、後部座席のサリーちゃんともっくちゃんは気持ちよさそうに夢の中。助手席のかりんちゃんは『写真撮れ』だの『喉乾いた』だのうるさいドライバーのせいでゆっくりできない。それをわかっていてサリーちゃんは一番に後部座席を陣取ったんやろう(笑)。

フォチャの看板見えてきた。

エーゲ海も見えてきた。

『Eski Foca』の料金所通過。往路の橋と高速代合わせて430リラ(≒2360円)

フォチャまであと10km。暑いからどこもカラッカラや。

12:10
フォチャに到着～！フォチャには『エスキフォチャ(旧フォチャ)』と『イェニフォチャ(新フォチャ)』があって20kmくらい離れてる。宿はエスキフォチャに取ったので、まずはこっちから。駐車できるとこ探してちょっとウロウロ。

フォチャ 散歩・街歩き

チェックインタイムは12時なんやけど、『着いたよ～』と連絡したら、もうちょっと待って欲しいとのこと。
今回は４人なので、ホテルのツインルームより、みんなでわいわいできそうなアパートタイプに決めた。
ほんなら先に何か食べに行こか～と小さい港沿いに駐車して、にぎやか通りに歩いて行く。

ちょうどイチジクの季節やね。この地域はイチジクでも有名。後で気づいた、買って帰ったらよかった～！

12:40
かりんちゃんが下調べ中に見つけていた『おいしそうなコーヒー』がありそうなカフェに来てみたけど、お昼ごはんになりそうなものがなかったのでパス。後でコーヒーでも飲みに来ようと思ってたのに、そんな時間なかったなぁ。

12:55
何食べる～？キョフテが間違いなくてええかな～、すぐ近くにあったキョフテ屋さんに決定。

キョフテとジャジュク(ヨーグルトときゅうりの冷たいスープみたいなん)、ソーダを飲んで一人分225リラ(≒1235円)。まぁ普通のキョフテやったな。

寄って来たにゃんこにもちょっとだけおすそ分け。もうないノン？って顔してるなぁ(笑)。

14時過ぎに鍵を受け取る。オーナーはこの建物の角の不動産屋のお姉さん。借りたのはこのビルの２階部分。ネットで見つけたこのアパートは、オープンしたてで私らが初めてのゲスト。予約の時から『まだ揃ってないのもあるんやけど』という話やったんで、『私ら長いことトルコに住んでるから、少々の不備は慣れっこです』。不備は何かというと、テレビがつながってない→テレビ見ないからなくても問題なし、ガスレンジが来てない→間に合った、庭がまだ整ってない→できてた。

不動産屋の右側から、この門を入ると庭があって。(庭の写真は後で)

庭から玄関を入るとキッチン。
入って右側の台には、ガスレンジ、ケトルとトルココーヒーマシーン、トレー数枚、トルココーヒーの粉、チャイ、チョコレート、プリングルスなどが置いてある。かわいいオイルの瓶もあったけど空やった、入れておくつもりやったんかどうかは不明。

玄関の左側にはミニ冷蔵庫と流し台。ちょっとせせこましいけど、一通りなんでも揃ってる。電子レンジも入れるとかいうてたけど、どこに置くつもりやろか？

階段の右側には隣の不動産屋のオフィスにつながる『秘密のドア』があって、なぜかこちら側だけで施錠できる。つまりこっちからオフィスに自由に出入りできる、ええんかいな？横の壁には、古い写真や鍵やレース編みなどがごちゃごちゃと飾ってありました。１つ１つは素敵なんやけど、ちょっと多すぎるような？まぁ、これも好みやからね。階段を上がるとバスルーム。

トルコの普通のバスルーム。泡いっぱいに洗髪したサリーちゃんによると、排水があまりよくなくて、泡がなかなか流れんかったらしい。泡にまみれて滑らんでよかった。

いろんな種類の石鹸がいっぱい、別の棚にはコットン、綿棒、トイレットペーパーも十分なくらい置いてあった。

その階段の続きをぐるっと上がると踊り場があって、木枠の簡易ベッドがなぜか二段重ねで置いてあった。ちょっと触ったら上のがガタッとずれてしもたんで、このまま寝るのはキケンやから、１つはサロンに移動させよ。(このベッドの写真も撮り忘れ)

階段横の小さい窓。こういうスペースにはオブジェなんかを飾る人もいてるけど、やっぱり私はお花がええな。

写真で見たら、窓から緑が見えてさわやかやけど、実はめっちゃ暑い～！

寝室はダブルベッド。誰と誰が一緒に寝るん？
ここは100年以上前にギリシャ人が建てたもので、90年ほど前にリムノス島からやってきたオーナーのおばあちゃんのものになったそう。

寝室の横はサロン。
このテーブルを奥に押し寄せて、踊り場の簡易ベッドの１つをここにもってきた。

大きいソファと

テレビと

テーブルがある。
『談笑の間』のはずやのに、暑すぎてここでゆっくりすることはなかったなぁ。クーラーがないのは分かっていたけど、こんなに暑いとは思わんかったわ。窓をあけると涼しい風が入ってくることもあったけど、閉めなアカンことになるとは、この時点ではわかってなかった。

16:00
一通り家の中を探検した後、涼しい風が吹くお庭に座ってくつろいでいると、オーナーがフォチャワインを差し入れに来てくれた。壁のこれはワイン用やったんや。ワインは後で飲むことにして、出かけます。

17:00
車を駐めたエスキフォチャのマリーナにはアザラシの像があります。古代ギリシャ時代には『ポカイア』という都市でした。ここら辺の海にはアザラシがいて、アザラシのギリシャ語『フォキア』から来ているそうです。
今から『新フォチャ』へ晩ごはん食べに行きます。

ちょっと見えにくいけど、マリーナにはこれくらいの小さいボートがずらっと並んでいます。時間制でレンタルしてボートクルーズもできるらしい。ちょっとそこまで行って帰ってくるくらいやったら１時間で800リラ(≒4400円)、近くにある6つの島をぐるっと回ると2時間くらい、魚釣りクルーズもできる。
6つの島の中にはスタバのロゴにもなっているギリシャ神話の怪獣『セイレーン』の島もある。女性の頭に魚の体をしていて、美しい歌声で船員たちを惑わし食い殺したらしい。

海岸沿いの道を通って行くと、あちこちに小さいきれいなビーチがあるけど、険しいズルズル滑りそうな道を下りていかんとあかんので、遠くからみるだけ。

遠くに霞んで見えるのはレスボス島のはず。

18:00
イェニフォチャに実家のあるトルコ人の友人が２人いて、友人①に路上駐車場情報を教えてもらっといて良かったわ～。夕食にはちょっと早いのか、すぐに開いてるスペース見つけられた。道ばたバナナはまだちょっと固そうやな。

友人②には、彼女の母ちゃんの名前を言うたらまけてくれるというシーフードレストランを教えてもらった。おいしそうなメゼ(酒のアテ)がいっぱい。とりあえず席を予約して、町をぐるっと散策。

Tシャツ山積みセールを物色中。80～120リラ(≒440～660円)と安いけど、よ～くみると穴が開いてたりするので要注意！結局誰も買わんかった。

レストラン通りの向こうには、市民ビーチ。無料のビーチはやっぱり混んでるな。

捕れたばっかりの魚が並んでた。黄色い線入りのんは『サルパ』というタイ科の魚らしい。

広場の中心にはもちろんアタチュルク像。

くつろぎ過ぎにゃんこ。

石畳の道を住宅街の方に入ってみましょう。

13世紀頃から、近くの山で採れるミョウバンを、イェニフォチャの港から各地に輸送するようになって開けた町やそうです。

『おまえらず～っとそこで寝そべっとんなぁ～、ちょっとは動いたらどうや？』とでも言うてるんかいなぁ(笑)。

油の一斗缶に植わってても、石造りの壁と一緒になると素敵に見えるからおもしろい。

夏は涼しく冬は暖かい、人気があって不動産屋も儲かってるらしい。

小さい土産もん屋をのぞく。特に欲しいもんなし。

おっちゃん達の憩いの場。

18:50
レストランに戻ってきて、メゼの中からいくつか選ぶ。もっくちゃんによると、魚は新鮮じゃなかったらしいので食べないことにする。漁港にあるレストランのくせに何でや？

かんぱ～い！
この時のビールがめっちゃうまかったらしい！来る途中の道でポリスが検問してるの見てなかったら、私も一杯くらい飲んでたかもなぁ～(笑)。ミニライラとお友達のまるちゃんも参加。

４人一緒に撮ってもらお～。みんな可愛く映ってるよ～(笑)。

メゼ４種類。
ナスのヨーグルト和え
白チーズのディル和え
アッケシソウ(シーアスパラガス)
焼きナスレモンオリーブオイル和え

ミックスサラダ

パチャンガボレキ(サラミ入り)、魚のボレキ、魚を巻いてゴマ付けたシミットボレキ。

レストランの間の家の前のテーブルで本を読むおっちゃん。何読んでるんかちょっと気になった。暗くなったらお家帰りはったわ。

19:17
きれいな夕陽に見とれていると、バラの花を抱えた『チンゲネ』(ジプシー)のおばちゃんが花買うてくれとやって来た。(おばちゃんの写真誰も撮ってない～残念)
サリーちゃん：『何で女の私に買わせるねん。男に売りに行き～や』と追い返す。
おばちゃん：『ちょっと手見せてみ』言われるがまま手を差し出したサリーちゃん。あっ引っかかってる～と思ったけど面白いから黙って見とく(笑)。
おばちゃん：『あんた長生きするで』
サリーちゃん：『長生きしても不健康やったら意味ないけどな』
おばちゃん：『健康で長生きや！』(おばちゃんうまいな)
おばちゃん：『商売でも大成功するわ』(何の商売や？)
おばちゃん：『ナザール(邪視、妬み)あるで～気ぃつけや』(誰の妬みや？気になるやん)
おばちゃん：『子供おるやろ？』
サリーちゃん：『どう思う？』
おばちゃん：『2人おるわ』
サリーちゃん：『なんでわかるん？』(指には結婚指輪も何もつけてなかったのに)
もうここまで相手したら手相占い料払わなアカンな。50リラ(≒275円)渡したら、
『これじゃぁ巷でスープも食えん』と言われ、+50の合計100リラ払ったら納得して次のカモ目指して隣のテーブルに移っていった。バラの花もくれたけど、どうすんねんこの花(笑)。

反対側の丘のてっぺんにはでっかいアタチュルクの像。

スイカとブドウとチャイはおまけ。

20:30
足がスラッと長い背の高いわんこが、席の間をウロウロ。おとなしかったけど、こんなデカいわんこ見たことないなぁ。
お会計はマケてくれたんがどうかよ～わからんけど、一人400リラ(≒2200円)。

デザートは友人①のお勧めの『Roma Dondurması』でアイスクリーム。焼きたてコルネットに２種類ずつで45リラ(≒247円)。

ライラ：ビターチョコ+ミント(ミントの葉のツブツブが入っててさわやかやった)
サリー：いちご+ハニーアーモンド+チョコソースナッツがけ(普通)
もっく：イタリアンキャラメル+マスティックガム(普通)
かりん：ココナツ+ブルーベリー+チョコソースナッツがけ(普通)

黄昏るにゃんこに別れを告げて、宿に戻ります。

22:15
宿に戻ると・・・あれ？電気のスイッチどこやった？え～停電か～！停電くらいで慌てたりはしません。みんな冷静にブレーカーを探す。
家の中にあるブレーカーは全部上がってる。オーナーに電話してみると、『さっき雷なってたからそのせいやわ』って。あり得るけどなんでこの家だけ？周りはみんなついてるのに。
オーナーの指示で、例の『秘密のドア』から不動産屋オフィスに入るとそっちは電気ついてるし。外にも別のブレーカーらしきものがあるそうなので、携帯のライトを頼りに外壁に這う葉っぱをかき分け探し出す。これも問題なし。
しばらくして、オーナーのお父ちゃんが来てくれたけど、原因わからず。週末のこんな夜中に電気屋を呼んでくるらしい。
ろうそくもいっぱい持ってきてくれたけど、ライターないやん。隣の店の前の道端に座ってタバコ吸ってたおっちゃんにつけてもらいました。

かわいいろうそくに火をつけ、電気屋さんが来るのを待っていると、また雷が鳴ってこの一帯がいっせいに停電や！さっきまでガンガン音楽聞こえてた居酒屋からは『あぁ～』という残念がる声が聞こえて来た。

23:00
暗闇の中やって来た電気屋がごちゃごちゃしている内に、町にもウチにも明かりが灯った！
なんかわからんけど、『風呂入れるわ～良かった～』。

サリーちゃんが排水が間に合わんくらいの泡をたてて、30分かけてきれいになった後、他３名は順番に『カラスの行水』を済ませ、さっぱりしたと思ったとたん汗が噴き出る！
サロン用に１つ大きな扇風機は貸してくれてたけど、各部屋にも必要や。
青い羽根が取り外しできてコンパクトになる『ミニ扇風機』と、古い家はコンセントが少ないことも多いので、念のためにと持ってきた『延長コード』が大活躍！

これはかりんちゃんが持ってきてたミニミニ扇風機。これでも十分威力あり！(現地撮影を忘れたため、後日自宅にて撮影)

23:55
サロンに集まり、一番大きい扇風機の前で、よく冷えた『ジンジャー入りソーダ』(宿からの差入れ)を飲みながら、初めての夜のおしゃべりを楽しもうとしてるんやけど・・・。

24:00
エスキフォチャのど真中のめっちゃ便利な場所にある宿では、深夜まで町中に響き渡る生演奏がタダで楽しめる(とポジティブに考える)。
https://youtu.be/ZVZ3CfNx2Q0

その後も遅くまで生演奏帰りのおっさんたちの大合唱や爆竹で遊ぶ若者の叫び声が続き、明け方４時頃やっと眠りについた。
(もっくちゃんはこの騒音をものともせず、ぐっすり眠ったらしい。)

２日目みんな起きれたんやろか・・・つづく。