2023/02/26 - 2023/02/26
58位(同エリア763件中)
キートンさん
この旅行記のスケジュール
2023/02/26
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世祖廟
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長生宮
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太平樓
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肇祖廟
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2019年以来、3年ぶりの海外旅行の目的地に選んだのは、中国やフランスの統治下や長い戦時下を経験した複雑な歴史とカルスト地形の独特の景観など、見どころが多彩なベトナム。
複数国を周遊する旅程ではなく、今回の旅はベトナム1国に絞りました。
8日目は、午前中に主にフエのグエン朝王宮を観光し、12:00発のシャトルバスでフエからホイアンまで移動します。
フエはベトナム最後の王朝、グエン(阮)朝(1802~1945年)の都がおかれた古都。
グエン朝王宮は、東西および南北約600m、高さ約6mの城壁に囲まれ、その外側に堀が張り巡らされています。
中国の紫禁城を模して建てられたといわれていて、ベトナム戦争により大半が破壊されたものの、宮廷文化を今に伝える建築物が残り、今も修復が進んでいます。
8日目は前・後編に分けて、前編ではこの王宮をじっくり見学します。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 航空会社
- ベトナム航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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サイゴン・モリン・ホテルの朝食は6:00から食べれるということで、6:00過ぎに一階のレストランに下りてきた。
サイゴン モーリン ホテル ホテル
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ビュッフェスタイルで、料理の選択肢は多い。
さすが四つ星ホテル。 -
本日の朝食。
後におかわりしたけどね。 -
フエ名物ブンボーフエもチョイス。
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チェックアウトは12:00まで可能だったので、チェックアウトせずに6:50過ぎに観光に出かけた。
サイゴン・モリン・ホテルの前の公園には、ファン・ボイ・チャウの胸像が建っている。
ファン・ボイ・チャウは、ベトナムの民族主義運動、独立運動の指導者。
1905年(明治38年)に来日し、犬養毅の支援を通じて、ベトナムの青年を大日本帝国に留学させる東遊運動を興していたが、金銭的に苦しくなり医師の浅羽佐喜太郎からの支援を得て活動することになった。
フランスの圧力で1909年に国外退去にさせられるが、その後浅羽の訃報を知り、1917年5月に偽名を使って日本に密入国した。
1918年に3度目の訪日をし、東浅羽村の村長と村民による金銭的援助もあり、浅羽佐喜太郎への「報恩の記念碑」を現在の静岡県袋井市に存する常林寺に建立した。
1925年に上海でフランスの官憲によって逮捕され、フエに軟禁されたまま1940年に没した。
2017年3月4日には、日本から天皇・皇后が訪れ、チャウの孫ファン・ティウ・キャットと懇談したという。 -
夜ライトアップされていたチューンティエン橋を渡って行く。
振り返れば、サイゴン・モリン・ホテル。
雨は降っていないが、薄曇りの冴えない空模様。 -
王宮門(午門)に向かって歩いて行くと、フラッグタワーが見えてくる。
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7:15頃、王宮門(午門)前でチケット購入。
入場料は200,000VND。
ちなみに、グエン朝王宮は冬季でも朝7:00から入場できる。
観光客の少ないうちに見学を始めよう。 -
紫禁城の午門を模して建てられたという王宮門(午門)。
紫禁城の午門に比べるとややスケール感に欠ける気もするが、優雅で立派な門である。
「午」は南の意味があるが、平面的には45度近くの角度があり、南というより南東に近い位置にある。 -
イチオシ
王宮門の左側に一般客の入口があり、門をくぐり抜けると左右両側の階段から上に上れるようだ。
この門は、1805年に初代皇帝ザーロン帝により築かれた見張り台を2代皇帝ミンマン帝が改築し1833年に建てられた。 -
王宮門の上部は、朱色を基調にした中国風の建物となっている。
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王宮門の中央の門口は皇帝の外出時にしか使用されなかった。
その左右は、文官と武官が使用していた門口だという。 -
屋根にはトゥドゥック帝陵で見たものと同様の、龍などの装飾が見られる。
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室内には壺や王宮のジオラマなどの展示品。
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展示品の中でも目を引くのは金印のレプリカ。
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レプリカとはいえ、これだけの数の金印があることに驚きである。
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王宮門の上から王宮側の風景。
この方向には王宮の正殿であるタイホア殿(太和殿)があるはずだが、大規模な修復工事中となっている。 -
王宮側から見た王宮門。
グエン(阮)朝とは、1802年から1945年にかけて存在したベトナムの王朝である。
1887年から1945年にかけて、フランス領インドシナの一部としてフランスの支配下にあった。 -
王宮門(午門)から南西側へと歩くと、ヒエン・ラム・カック(顕臨閣)がある。
その入口となる廟門は、損傷が激しいのかメンテナンス不足なのか、傷んで黒ずんでいるところが目立ち、本来の美しさが損なわれている。 -
イチオシ
ヒエン・ラム・カック(顕臨閣)はテートー廟(世祖廟)の前閣で、1822年に建てられた三層の建物。
顕臨閣 寺院・教会
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ヒエン・ラム・カック(顕臨閣)のその先には、グエン朝の菩提寺であるテートー廟(世祖廟)。
映画「インドシナ」では、ここで祭りのシーンの撮影が行われた。
共産主義者による反植民地運動が激しくなる時代で、祭りの最中に要人が狙撃される。
同時にエリアーヌのゴム園が焼き討ちにあうという事件が起こる。
その波乱万丈の物語の背景には、共産主義者による独立運動の歴史がある。 -
ヒエン・ラム・カックの前には、9つの鼎(かなえ)と呼ばれる三本脚の青銅器の釜が並んでいる。
鼎は古代中国の青銅器のひとつで、初期の頃は料理を作る道具だったが、神へのお供え物を作る道具となり、やがて皇帝の権力の象徴となった。
それぞれの鼎に皇帝の名が記されていて、ひとつだけ前に置かれている中央の鼎は初代ザーロン帝の名が記されている。 -
そこの樹に咲く黄色い花。
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テートー廟(世祖廟)には、グエン朝13代の歴代皇帝のうち、5・6・13代以外の10人の皇帝の位牌が祀られている。
内部は見学できるものの、写真撮影は不可となっている。 -
テートー廟の西には、王宮の西門となる彰徳門がある。
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次にジエント宮(延寿宮)に行くつもりが、通り過ぎてチューンサン宮(長生宮)に来てしまった。
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東洋と西洋の建築様式が混在していて、黄色の壁、茶色の扉、深緑の屋根が印象的である。
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チューンサン宮(長生宮)は、1822年に第二代皇帝ミンマン帝の時代に建てられ、幾度かの修復工事を経て1886年頃から皇太后の住居として使用されていた。
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堀と建物の風景も印象的。
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チューンサン宮から、先ほど通り過ぎてしまったジエント宮(延寿宮)へ。
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ジエント宮(延寿宮)は、ザーロン帝が1804年に母親のために建てられた住居である。
延寿宮 城・宮殿
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内部は当時使われていた調度品や皇族の暮らしぶりが再現されている。
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イチオシ
ジエント宮の東側にある池と茶色の建物。
この建物は主にカフェになっているもよう。 -
池に奇岩と水辺の建物がいい感じなのだが、この池の上に屋根を設けているスペースはどう利用するのかが謎だ。
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王宮のジオラマ。
王宮門(午門)側から見た全景で、ここまで王宮門と左側を見学して、現在地は左上付近になる。 -
このあたりは売店やカフェがあり、ひと休みするのによさそうである。
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ジエント宮の左にある静明楼という黄色い洋館は、皇后の健康を気遣って造られた医院だという。
時刻は8:50頃になって、団体客が見られるようになってきた。 -
王宮の中央部に移動し、ヒューヴー(右廡)とその反対側にターヴー(左廡)。
ヒューヴーは武官、ターヴーは文官が使用していた詰所だった。 -
南側には、修復工事中のタイホア殿(太和殿)。
王宮観光でほとんどの人が訪れる場所なのか、観光客が多い。 -
ヒューヴーとターヴーの北側には、朱色の回廊がある。
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このあたりは紫禁城と呼ばれ、かつて皇帝が政務を執り、生活の場所としていたところだが、建物は戦災で全て崩壊したという。
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朱色の回廊には、かつての王宮の写真が展示されている。
中には、ゾウとトラの決闘みたいな絵画もある。 -
朱色の回廊の東側にある建物。
グーグルマップを参考にすると、ミンタン宮殿という建物だと思われるが、どういう建物なのかは全く不明。
観光客もほとんど見られない。 -
このへんの造りがユニーク。
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北側には回廊越しに、タイ・ビン・ラウ(太平樓)が見える。
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イチオシ
そして、タイ・ビン・ラウ(太平樓)へ。
ノンラーに紫のアオザイ姿がベトナムらしくていい。 -
タイ・ビン・ラウ(太平樓)は、1844年に3代皇帝ティエウチ帝が書斎として建てた木造建築で、1921年に12代カイディン帝の時代に修復された。
現在の建物は2010~2015年に修復されたもの。 -
タイ・ビン・ラウの北側には池があり、池の向こうに修復工事中の建忠殿が見える。
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タイ・ビン・ラウの東側の部屋。
皇帝はこの建物で作詩や読書を楽しんでいたという。 -
タイ・ビン・ラウの東側エントランスは撮影スポットのひとつになっている。
直前まで団体が記念撮影をしていたので、結構待たされた。 -
タイ・ビン・ラウに隣接している、ティープフォン庭園。
奇岩があり、小川にはコイが泳いでいる。 -
イチオシ
この庭園の回廊がとてもしゃれている。
団体がたむろしていたので、はけるのを待って撮影。 -
ガジュマルみたいな巨大盆栽。
ティープフォン庭園は、19世紀末から永く放置されていた庭園を近年になり再現したのだという。 -
十字に交わる回廊。
実はこの回廊は、上空から見ると卍型に配列されている。 -
グエン朝王宮の中でも一番お気に入りの場所かも。
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ティープフォン庭園の南側にある、ロイヤル・シアター(閲是堂)。
かつては皇族のみが楽しんだといわれるニャー・ニャック(雅楽)が行われた劇場を復元している。 -
ニャー・ニャック(雅楽)の衣装。
1日に2回、約40分の雅楽と宮廷舞踊が見られるという。(有料) -
ロイヤル・シアターの東にある肇祖廟は、初代皇帝ザーロン帝により1804年に建てられた。
後黎朝大越の権臣である阮淦が祀られている。
初代皇帝のザーロン帝は阮淦の9代後の末裔にあたるらしい。 -
屋根の龍の装飾は見慣れたが、物語のワンシーンのような装飾が珍しい。
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肇祖廟の南側には、太祖廟がある。
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肇祖とは阮淦(グエン・キム)の廟号である。
1527年にベトナムで莫氏が黎朝の帝位を奪うと、黎朝の廷臣であった阮淦はそれに抵抗し、ラオスに逃れていた黎朝の帝室の血をひく人物を捜し出し、1532年に黎寧を迎えて皇帝に擁立し、黎朝を復活させた(後期黎朝)。
しかし、1545年に莫氏の隠謀によって毒殺された。 -
イチオシ
10:00前、歩き疲れてきたこともり、出口となっている王宮の東側の顕仁門に向かった。
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體仁門をくぐって、サイゴン・モリン・ホテルに帰る。
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10:15頃、サイゴン・モリン・ホテルに帰着。
時間には余裕があるので、コロニアルホテルの中をうろうろ。
渡り廊下の柱の周りに、歴史を感じさせる写真が掲げられている。 -
中庭のプールでは、暑くもないのに泳ぐ人がいた。
サイゴン モーリン ホテル ホテル
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天気が良ければこういうところでのんびりするのも悪くないが・・・
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ホテルの部屋で休息し、11:00前にチェックアウト。
ホイアンへのシャトルバスのeチケットに示された住所は日用品の店舗だった。
この店舗の前でピックアップするのか、手前の駐車場に来るのかよくわからなかったが、とりあえずこのあたりで待つことにした。 -
近くで軽くでも食事をしておこうかと思ったが、適当な店も見つからないので、店で腹の足しになりそうなものを探した。
15,000VNDで売っていた、謎の食べ物。
甘めのういろうのような味と食感を期待して買ってみたのだが、食べてみてあまりにも予想通りの味と食感だったので、逆にびっくりした。 -
出発時刻12:00の30分前には集合するようにと記載されていたが、11:45頃にようやくシャトルバスが駐車場に到着した。
シャトルバスは、baolauというサイトで事前予約して、フエ→ホイアンが手数料込みで377,000VND(約2200円)だった。
約140kmの移動で377,000VNDというのは、昨日の鉄道移動が約170kmで料金が150,000VNDだったのに比べればかなり割高に感じる。
ホイアンには鉄道駅がないのでしょうがないのだが。 -
途中で適当なサービスエリアがないのか、トイレ休憩などもなく走る。
ダナンに近付くと海沿いを走り、天気は回復してきたが海は荒れていた。
後編のホイアンに続く。
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