2023/02/24 - 2023/02/24
5位(同エリア208件中)
キートンさん
この旅行記スケジュールを元に
2019年以来、3年ぶりの海外旅行の目的地に選んだのは、中国やフランスの統治下や長い戦時下を経験した複雑な歴史とカルスト地形の独特の景観など、見どころが多彩なベトナム。
複数国を周遊する旅程ではなく、今回の旅はベトナム1国に絞りました。
6日目は、ドンホイから現地ツアーでフォンニャ・ケバン国立公園を訪れます。
フォンニャ=ケバン国立公園は94%が原生林で、生息する動植物の種類の多さもさることながら、大小約300もの洞窟が存在するといわれるアジア最古のカルスト地帯が特徴となっています。
観光の中心となっているのは数箇所の洞窟で、そのうち「天国の洞窟」と呼ばれるパラダイス・ケーブとフォンニャ・ケーブを見学するツアーに参加しました。
フォンニャ・ケバン国立公園の洞窟は世界的に評価が高いものの、日本語での情報は少ない。
どんな地下の世界を見ることができるのか・・・
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 観光バス 徒歩
- 航空会社
- ベトナム航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
前日に頼んでおいた、40,000VND(約230円)のドルフィン・ホームステイの朝食。
そのほか、日本産の麦茶を出してくれた。Dolphin Home ホテル
-
本日のツアーは、あらかじめドルフィン・ホームステイを通して予約してもらっていた。
このポスターでは、パラダイス・ケーブとフォンニャ・ケーブとダーク・ケーブのうち二つの洞窟の組み合わせで、3種類のツアーが記載されている。
本日参加するパラダイス・ケーブとフォンニャ・ケーブは、入場料・昼食込みで1,050,000VND(約6000円)。
ダーク・ケーブはアドベンチャー的な要素が入っているせいか、300,000VNDほど高めの設定となっている。 -
8:00前にピックアップしてもらい、この日のツアーの参加者は私を含めて6名だった。
偶然にも日本人大学生のS氏とT氏が参加していて、しかも関西在住だという。
ハノイ発やホイアン発のツアーでは日本人の参加者がいるかもしれないと思っていたが、ここで出会うとは思っていなかった。
あとは、オーストラリアの夫婦とホーチミンの女性というメンバーだった。 -
フォンニャ・ケバン国立公園までは主に田園風景の中を走って行く。
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8:50頃、世界遺産フォンニャ・ケバン国立公園を示す大きなサインが掲げられた山の近くを通り過ぎた。
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カルスト地形らしい岩肌がよく見られるようになってきた。
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9:30頃、パラダイス・ケーブの駐車場に到着。
そこからカートで移動する。
ちなみに今日のガイドのB氏は、結構写りたがりのよう。 -
カートを降りてからは、徒歩で遊歩道の上り坂を上って行く。
その途中にトイレがある。
この上の洞窟入口のところに簡素なレストハウスがあるが、トイレがなかったと思うので、ここで用を済ませておく方がよい。 -
パラダイス・ケーブの洞内案内図。
正式名はティエンドゥーン・ケーブ。
2005年に発見され、その後イギリスの調査隊により31kmが調査されたという。
2010年から観光客に公開され、一般に見学できるのは入口から約1kmの範囲である。 -
パラダイス・ケーブへの入口は狭く、10:10頃いよいよその中へと入って行く。
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最初はどんどん階段を下りて行く。
狭いのは入口部分だけで、内部は広いらしく、階段も比較的幅広になっている。 -
高さ10mを越える石筍のすぐわきを通って一気に下りてきた。
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いきなり巨大な地中空間の底に下り立った。
すでに、先日見学したハロン湾のスンソット洞窟をしのぐ広さかもしれない。 -
イチオシ
鍾乳石のスケールに圧倒される。
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しばらく行くと、早くもこの洞窟で最も有名な鍾乳石が現れた。
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イチオシ
鍾乳石の根元に棚田のような石灰棚が広がり、その奥にも広い空間が続いている。
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下からの照明が棚田の形状を浮かび上がらせている。
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対照的な形の石筍が並ぶ。
なお、洞窟の天井面から垂れ下がる形状を狭義の鍾乳石、洞窟の天井の水滴から析出した物質が床面に蓄積して上に伸びたものを石筍、上下がつながったものを石柱と呼び、広義の鍾乳石は石筍や石柱などを含むらしい。
ここでは主に広義の意味で鍾乳石という言葉を使うことにする。 -
洞窟の中央付近には石筍、端部には石柱と様々な形状の鍾乳石が見られる。
天井の岩肌はやや青みを帯びているので、黄土色の鍾乳石がより引き立っている。
けばけばしい派手な色の演出がなくても、ナチュラルな照明で十分美しい。 -
鍾乳石が壁のように連なり、途切れた部分が窓のように開口して、その先の空間が見えている。
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イチオシ
柱の中央部が太くなっている、珍しい形の鍾乳石。
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薄くカーテン状に垂れ下がる鍾乳石。
筋状に色が変化しているものは、まるでベーコンのようで、ガイドのB氏はしきりとバーベキューを連呼していた。 -
想像力を働かせて見れば・・・遊歩道の柵をかじるゾウ。
ゾウにしては鼻が短すぎる、というならバクでどうでしょうか。 -
こういう立派な鍾乳石を見ても驚かなくなっていた。
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しかし、この石筍には少なからず驚いた。
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松ぼっくりを立てたようなこの形状。
まるで重力に逆らうように斜め上方に伸ばしたひだ。
ここだけに何か得体のしれない不思議な力が働いているのか・・・ -
想像力を働かせて見れば・・・建設途上のサグラダファミリア。
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天井の一部に白い岩肌。
ここだけ黄色い皮を剥いだように見える。 -
らっきょうを立てたような形状の石筍。
らっきょうよりも、もっと適当なたとえがありそうなものだが、思いつかなかったんだよなぁ。 -
10:50過ぎ、見学ルートの最奥部に到着。
このあたりの鍾乳石は黒みを帯びているものがある。
自然のものなのか、焚火をしたすすなのか、原因は知らない。 -
先の尖った端正な容姿の石筍。
イギリス隊の調査が100年早かったら、今頃大英博物館に展示されていたかもしれない。いや、自然史博物館の方か。 -
洞窟の入口付近で一気に下ったが、その後はアップダウンは少なく、比較的平坦で歩きやすい遊歩道だった。
ただし、足元がやや暗いので、段差に注意が必要。 -
イチオシ
パラダイス・ケーブの中でも、ひときわ存在感のある鍾乳石。
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別角度から。
青みを帯びた岩肌をバックに、シンプルで重量感のある鍾乳石の美しさが際立っている。 -
イチオシ
地下空間の広さ、鍾乳石のスケールと美しさなど、あらゆる面で今まで見た鍾乳洞の中でトップクラスの鍾乳洞だった。
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この洞窟の見学コースは単純な往復になるので、最初に下りた長い階段を最後はひたすら上ることになる。
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約1時間の見学を終えて、洞窟入口の簡易なレストハウスでしばし休憩。
S氏とT氏に明日以降の予定を聞くと、明日は午前中の列車でフエに移動、明後日はフエからホイアンへ移動とほぼ私と同じ旅程だった。
天気予報では明日から天気が崩れそうなこともあり、フエで郊外の観光も予定しているなら3人一緒でタクシーで周らないかと提案した。
とりあえず、ここでは連絡先を確認した。 -
駐車場への復路は、往路とは違ったルートを下った。
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ツアーバスで移動し、途中ダーク・ケーブでS氏とT氏とオーストラリアの夫婦が下車。
ここからガイドのB氏とホーチミンの女性の3名でバス移動することになった。 -
しばらくは往路で通った道を引き返すように走った。
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ベトナムは国民の8割程度が仏教徒で、キリスト教徒は1割程度らしいが、塔が目立つせいか教会がよく目につく。
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ソンコン川を渡ってフォンニャ・ケーブへの基点となる街へ向かう。
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12:30過ぎ、昼食のレストランに到着。
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ガイドのB氏は別席だったので、テーブルに出された料理をホーチミンの女性とシェアすることになった。
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食べ方を多少ホーチミンの女性にレクチャーしてもらった。
豚の角煮丼みたいになったが、こういうのも悪くはないだろう。 -
昼食後、徒歩でフォンニャ・ケーブへのボートの発着場へと向かう。
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山の中腹から入って行ったパラダイス・ケーブと異なり、フォンニャ・ケーブはボートでアプローチする。
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イチオシ
屋根付きの細長いボートで出発。
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洞窟のある付近はかなりの秘境をイメージしていたが、意外と川沿いに住宅が並んでいる。
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ボート乗場からフォンニャ・ケーブまで数kmの距離があり、25分程度クルーズしたところでようやく洞窟がありそうなカルストの岸壁が見えてきた。
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洞窟入口の手前で一旦着岸して屋根が取り外された。
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洞窟を入ったあたりで、右側に歩いて出て行く人たちがいる。
洞窟内で下船してある程度の区間を歩くのかもしれない。 -
洞窟に入るとボートの動力はモーターから人力に変わった。
屋根が外されて見やすくなったが、骨組みが残っているのでやや写真撮影の支障になる。 -
パラダイス・ケーブもかなり巨大な地下空間だったが、こちらもなかなか巨大だ。
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チャンアンのボートツアーのように狭い洞窟をボートで進むのは、スリルがあってアトラクション的な楽しさがあった。
こちらは圧迫感がなくゆったりしているが、より神秘的で不思議な空間となっている。 -
鍾乳石の裏側が空洞になっているらしい。
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枝分かれした洞窟があり、ゴムボートで上陸してその奥を探検するツアーもあるようだ。
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その奥に鍾乳石、そして階段のような段々も見える。
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奥の方まで来ると、あまり大きな鍾乳石は見られなくなった。
そして、ボートが洞窟に入ってから15分を過ぎた頃に折り返した。 -
洞窟を照らすライトアップとそれを写した水面が、非日常の幻想的な景色を創っている。
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イチオシ
水辺で最も鍾乳石が発達したエリアに入ってきて、ますますフォトジェニックな光景が広がる。
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水辺の鍾乳石。
鍾乳洞に川が流れているケースは他にもあるが、これほどのスケールはなかなか見れるものではない。 -
パラダイス・ケーブの天井の岩肌は青みを帯びていたが、こちらは白に近い。
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やがて小さな砂浜と階段が見えてきた。
ここで上陸するらしい。 -
洞窟内を30分ちょっと遊覧した後に上陸。
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ここは撮影ポイントとして人気の場所。
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イチオシ
鍾乳石の間から続々とボートがやって来る。
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そのうち、ゴムボート探検隊も続々と上陸してきた。
おそらく、奥の枝分かれした洞窟に上陸していたパーティだろう。
そのゴムボートツアー、めちゃ楽しそうなんだけど・・・ -
上陸後はパラダイス・ケーブと同様、木製の遊歩道を歩いて行く。
照明もナチュラルで好感が持てる。
色付きの照明でメーキャップしなくても、スッピンで十分美しいし。 -
草間彌生が創った?
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鍾乳石というより植物っぽい。
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もう、地球のものとは思えない。
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出た!らっきょう型。
一部合体して変形してるけど。 -
ここはエイリアンかプレデターの惑星なのか・・・
グロさでは、もはやパラダイス・ケーブを越えている。 -
もう、圧巻の石柱群。
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何故そこだけくびれているのか・・・
くびれ過ぎてちぎれてしまったところもある。
謎の現象、多々あり。 -
石灰棚のような部分を削って遊歩道の階段にしている。
なかなか強引なやり方。 -
遊歩道の途中から洞窟の水面が見られた。
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イチオシ
表面が緑に変色しているのは、コケなどの生物的なものが原因か、それとも化学反応か。
まさかペンキということはなかろうが、絶対ないと言い切れないところがこの世の怖いところ。 -
秋芳洞が百枚皿なら、こちらは二十枚皿くらいかな?
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今は乾季なので干からびているが、雨季には水が溜まるのだろう。
ちなみに、雨季になると増水して洞窟内の見学ができない日もあるということなので、乾季に訪れる方が良いようだ。 -
上陸してから大した距離を歩いたわけではないが、見どころ満載で圧倒された。
洞窟内をボートで遊覧という、パラダイス・ケーブとは異なるタイプであるのが良かった。 -
15:00頃、復路のボートに乗って出発。
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こんな田舎では高層建築はないので、教会があるとどうしても目立つ。
それにしてもこの地域、クリスチャン多くない? -
一家に一艘の船があるってくらい船がある。
フォンニャ・ケーブ以外に漁業や生活の足として使っているのか・・・ -
15:30過ぎ、ツアーバスに乗ってダーク・ケーブ組と合流。
オーストラリアの夫婦がこの日に鉄道で移動するようで、最初にドンホイ駅に寄って降ろした後、16:40頃ドンホイのニャットレ川まで戻って来た。
とても楽しみにしていたツアーだったが、二つの洞窟は期待以上に見ごたえのあるもので、非常に満足のいくツアーだった。 -
ドルフィン・ホームステイに帰ると、奥様からフルーツのサービスがあった。
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ドルフィン・ホームステイは、キッチン・リビングの横の階段を上って各部屋へと行く。
奥様から、困っていることはないか、部屋のWi-Fiは問題ないかと声をかけられた。
部屋のWi-Fiがつながりにくくて業者に見てもらわないと対処できないようだったが、スマホを使う時にロビーに出ればいいだけのことなので、大した問題ではなかった。
それより、ちょうどよい距離感で気にかけてくれていることに、非常に好感が持てた。Dolphin Home ホテル
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フルーツを食べたこともあり、夕食はやや軽めにしようと「PHO BE」という庶民的な店を選んだ。
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この店の標準的なフォーを注文。
スープが薄味と感じたので、適当に調味料を入れたつもりが予想以上に辛くなって、どっと汗が出た。
情報の少なかったフォンニャ・ケバン国立公園を旅程に組み込むかどうか迷ったこともあったが、組み込んで大正解だった。
明日は、午前の列車で阮(グエン)朝の都フエへと向かいます。
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