2023/02/18 - 2023/02/18
74位(同エリア114件中)
ちゃんさん
東日本大震災後の6月に郡山へ支援に入った縁もあり、被災地のその後が気になっていました。結婚前には毎年冬に東北を訪れていたけど、子どもが生まれてからは距離以上に遠くなるばかり。
しかし子どもの治療も少し落ち着き、3ヶ月に1度くらいなら、48時間の一人旅に出られるようになりました。そこでまずは第1弾として、常磐線と仙石線沿線をめぐることに。特急「ひたち」で福島県双葉郡浪江町を目指しました。
https://www.youtube.com/watch?v=SGdhlJt0AuI
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- JR特急
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東京駅の東海道本線のホームに上ってきました。新幹線ホームではありふれた、かえって近いと感じられる「仙台」の文字も、在来線ホームでははるか遠い地のように感じられます。
上野駅ではなく、東京駅在来線ホームで仙台の地名を見るのも、今もって慣れない昭和生まれです。東京駅 駅
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10両編成の特急「ひたち」が堂々と入線。整備新幹線が次々と開業する中、30分間隔で10両の特急が行き交う常磐線は、今や貴重な特急街道です。
車内販売が健在!風格ただよう長距離特急 by ちゃんさん特急 ひたち 乗り物
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ひたち・ときわ専用車のE657系電車は、お気に入りの電車。座席の背ずりが高く、プライベート感は抜群。枕を動かせて、座高の高い僕もくつろげます。
内装の質感も上々で、ロマンスカーにでも乗っている気分です。 -
東京駅を出発。
上野よりも、柏でより多くの乗客を迎えました。朝の9時前というのに満席近く、盛況です。 -
利根川を渡れば首都圏を脱した気分。
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こんなところで小田急の電車に出会うと、びっくりします。首都圏の相互乗り入れはダイナミック。
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車窓にはレンコン畑が目立ち始めました。
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え、国鉄の485系? と、一瞬目を疑いました。国鉄の特急色を身にまとった、JR世代の特急・E653系です。臨時列車か何かかな?
かと思えば、E653系本来の塗装を再現したE657系ともすれ違い、もう何がなんだか。リバイバルブームに沸く常磐線です。 -
ちらほら咲き始めた梅の木が見えてくれば…
偕楽園 名所・史跡
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水戸の誇る名所・偕楽園駅です。下りのみホームがある臨時駅で、国鉄時代からの長い歴史があります。
我が「ひたち」も臨時停車。乗客の1/3ほどが降りて行きました。暖かく天気にも恵まれ、散策にはよい1日になりそうです。偕楽園駅 駅
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偕楽園は臨時駅ながら、自動の案内放送が対応していました。
また「ひたち」「ときわ」は全席指定席で、指定席を持った人がいる区間では頭上の緑ランプが点灯する仕組み。偕楽園で降りた人の席は緑のままで、さすがにここまでは対応できなかった模様。水戸を出たところで、空席を示す赤に変わりました。 -
東海駅を出て鉄橋を渡ると、
「おお、原発があんなに近くに!」
と早合点してしまいがちになるタンクが見えます。東京ガスのLNG基地です。 -
日立駅に停車。妹島和世設計の、透明感ある駅舎が名物です。海の見えるガラス張りのカフェも素敵。
サンライズから接続する「ときわ」の乗ってここで朝ごはんを食べ、この「ひたち」に乗り継ごうかとも思っていましたが、結果的に やめておいてよかったです。日立駅 駅
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さて「ひたち」が特別急行らしい要素の一つに、今や貴重品となった車内販売の営業があります。乗客も多いだけに、朝のホットコーヒーは早々に売り切れた模様です。
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それじゃあ、しょうがないよね(笑)。
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福島県浜通りの中核市・いわきを出発。この先に仙台方面へ行く「ひたち」は1日にわずか3本ながら、いや3本しかないからか、3割程度の乗車率をキープしていました。
2012年のダイヤ改定では、東京~いわきと いわき~仙台間の特急を分割する計画が立てられていたそうです。しかしその前年の震災で、常磐線そのものが不通に。いわき駅 駅
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2020年の常磐線全線復旧に合わせ、「ひたち」も再開。いわき分断は撤回され、仙台までの直通も復活しました。代わりに本数は6往復から3往復に半減したものの、首都圏と直通する電車は、沿線に大きな意味を持つと思います。
常磐線は太平洋沿いを走りながらも、海が見える区間は限られます。風光明媚な海岸線を楽しめる場所もあり、見逃さないようにしないと。JR常磐線 乗り物
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広野駅に停車。2011年10月から2014年5月までは、いわき側の終着駅になっていて、2011年の年末に来たことがあります。
周囲の住宅に帰還する人も少なく、駅から数キロで立ち入り禁止エリアとなっていた町も、今は駅裏が区画整理され産業の拠点に。広野駅 駅
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農業も行われているみたいです。
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しかし北へ進むにつれ、次第に耕作放棄地が増えてきました。もちろん全国的にも荒れた畑は増えていますが、また違った意味を持つ風景です。
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富岡駅に停車。十数人の乗客が降りて行きました。
2017年に復旧、そして町への帰還がはじまって6年。町の様子はどうなっているのか、後で見にきます。富岡駅 駅
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大野駅に停車。この周辺、かなり密に停車駅が設けられています。
大野駅 駅
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もともと部分的な複線だった区間ですが、復旧に合わせて単線化。線路の跡は、非常時に備えた通路になっています。
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浪江駅で下車しました。
浪江駅 駅
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こちらも十数人の下車。こまめな停車駅は、それだけ人口が集積していた地域である現れでもあります。
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2017年に再開した駅ですが、わずか3年で無人化されてしまいました。がらんとした窓口まわりが寂しいです。
それでも「みどりの券売機」で指定券を求めることはできるし、首都圏のsuicaエリアなのでチケットレス乗車も可能。西九州新幹線の嬉野温泉や新大村あたりより、よほど客を迎える体制ができています。 -
そして駅そのものが無人になっているわけではなく、町の広報館にはスタッフが詰めていました。
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2013年、日田で開催された九州B1グランプリにボランティア参加した際、浪江から特別参戦されてた「なみえ焼きそば太王」とお話する機会がありました。
被災時の話を聞きながら、いつ僕は浪江町に行けるようになるんだろう…と思って10年。ようやくこの地に来れました。 -
AI配車のオンデマンドバス自体は珍しくなくなったけど、バス停の端末で呼び出せるとは便利。来街者としては、スマホに専用アプリをDLするのもちょっとハードルがあるんですよね。
今日のところは町を歩きたいので、パスしておきます。 -
駅前には、空き地が広がっていました。
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土地ごとの区画は残っていて、被災前には賑わった「駅前」があったのだろうと思います。
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立ち入り制限で放置するしかなかった家は傷み、制限が解除になっても解体するしかなく、生活の拠点も移ったので再建もできず、空き地ばかりが残った…。頭では知っていたことだけど、現実に目の当たりにすると言葉もありません。
しかも土地は、それぞれの所有のまま。税負担と管理責任だけが、重くのしかかっているはずです。 -
賑わった街があった証拠が、駅前に残されていました。
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一方で残った建物の中には、再利用が図られているものも。ホテルは、大手ゼネコンの社員寮に。
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ワークマンは、現場事務所へ転用されていました。
日本の誇る建設業には、まだまだ福島にたくさんの仕事があります。震災から12年経つ今も、多くの人が復興へ尽力している事実も忘れたくないです。 -
浪江町役場まで出てきました。
土曜日とあって人の姿はないけど、「おかえりなさい」の文字が あたたかいです。 -
役場前には、仮設商店街がありました。
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そして役場の向かい側には、イオンも。2019年に新規オープンした、町内唯一のスーパーです。
富岡町で最初にオープンしたのもイオンだったし、熊本・益城の仮設住宅団地にも出店していたことがあり、イオンはインフラというイメージを また強くしました -
国道6号線沿いの道の駅なみえは、ドライブ客で大にぎわい。さみしかった駅前とは、まったく別の時間が流れていました。
2020年6月にオープンしたばかりなんだそうです。酒蔵がある!浪江町の賑わいの拠点 by ちゃんさん道の駅なみえ 道の駅
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天井が高く、開放的な特産品売り場。その奥のフードテラスは、食事時とあって、列ができていました。
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無印良品が入ってるのが目新しいです。
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子ども向けのキッズスペースが広々していて充実。外にはラッキー公園まで! ラッキーとはポケモンのキャラクターで、東北のあちこちでポケモン頑張ってます。
ラッキーは大型遊具になっていて、喜ぶだろうなぁと我が子の顔がチラチラ浮かびました。 -
隣接する「なみえの技・なりわい館」は、2021年オープン。大堀相馬焼の体験工房と、酒蔵を併設した浪江の技の伝承館です。
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鈴木酒造店は山形にまるごと避難していた蔵を、浪江に戻したもの。スタイリッシュな建物は、「蔵」のイメージを くつがえしてくれます。
飲み比べコーナーもあって手が出かけたけど、この後自転車に乗る予定もあるので、小瓶を買ってぐっと我慢しておきました。 -
道の駅から、山側のインターチェンジに向かって伸びる459号線。歩道のあまりの広さに驚きますが、避難路としての役割があるのかも。
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空き地になっても、地主さんが土地を手ばなすことはなかった痕跡も見られました。
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建物の解体費の補償は大企業まで適用されなかったのか、レオパレスの建物が残っていました。
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掲示板の時は、平成22年度のままです。
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信金の看板には「おかえりなさい」に続いて、「がんばろう!」。
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何もない、浪江小学校の跡地。原発事故とともに町外に移転し、そのまま廃校になってしまったそうです。卒業生や地元の方の心中を思うと、辛くなります。
モニタリングポストの値は、僕が働いた2011年夏の郡山市よりも低いレベル。ただ場所によって数値はだいぶ異なり、何をもって安全と捉えればよいかは迷うところです。 -
ひさびさに暖かさが戻ったという、土曜日の快晴の昼下がり。すみずみまで管理と整備の行き届いた中央公園に、人の姿はありませんでした。
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上り電車に乗り、来た道を引き返します。
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