2023/02/19 - 2023/02/19
205位(同エリア421件中)
ちゃんさん
東日本大震災後の6月に郡山へ支援に入った縁もあり、被災地のその後が気になっていました。結婚前には毎年冬に東北を訪れていたけど、子どもが生まれてからは距離以上に遠くなるばかり。
しかし子どもの治療も少し落ち着き、3ヶ月に1度くらいなら、48時間の一人旅に出られるようになりました。2日目は、石巻方面を目指します。一人旅の朝は5時台起床、朝風呂を浴びて出発です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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週間予報を覆し、雨降りで迎えた朝。予報を信じ、折り畳み傘も持ってきませんでした。こんな朝は、宿のフロントに聞くに限る。保管期限が過ぎた傘を、くれることが多々あるのです。
聞いてみれば案の定、「そこからどうぞ」という、ありがたいお言葉。ビニール傘だけではなく、買えば2千円はしそうな紳士傘もありました。駅前人工温泉 とぽす 仙台駅西口 宿・ホテル
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クリスロードは元気な若者が行き交い、まだ昨夜の続きでした。アーケード内の街路樹が新鮮です。
クリスロード 市場・商店街
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徒歩5分もかからず、仙台駅に到着。重厚感ある赤いタイル張りのビルは、好きな駅舎の一つです。
仙台駅 (JR) 駅
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ペデストリアンデッキ下の駅ロータリーには、お揃いのオーバーを着た集団が。早朝の冷たい雨の中、これから清掃作業を行うのだとか。頭が下がります。
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のんきな旅人は、暖かい駅の中へ。2層吹き抜けの広々したエントランスも、仙台駅舎の好きな点のひとつ。格子状の天井も、あまり見ない意匠です。
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ずらり並ぶ自動改札機に、都会らしさを感じます。
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これから目指す石巻へは、仙石線と仙石東北ラインの2ルートがあります。かたや地下ホーム、こなた東北本線と同じ地上ホームで、乗り場がまったく違うので注意。
近い時間帯に続行する石巻行でも、到着は25分近い差になります。 -
僕は6時26分発の、仙石東北ライン快速・石巻行に乗車。全線電化区間ながら、途中で交流から直流に変わるので、どちらも走れるディーゼルカーが担います。
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ディーゼルカーとは言っても、ハイブリッドシステムを搭載したハイテク車両。昨日乗った最新型の電車と比べても、遜色ない内装と乗り心地です。
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ちょっと硬めの座り心地ではあるけど、旅人にとってクロスシートはありがたい。
飲み物程度なら置けるミニテーブルもあり、コンビニコーヒーを傾けつつのパンも、難なく食べられます。 -
前夜の続きの若者グループ(それにしては大人しくて好感)を乗せ、まずは東北本線を北上します。平野を貫く東北新幹線が、平行する旅のお供。
朝夕の仙石東北ラインは東北線内も快速運転ですが、早朝と昼間は各駅停車。東北線内の需要に応える格好で、若者グループも途中で降りて行きました。JR東北本線 乗り物
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国府多賀城駅前には、立派な東北歴史博物館がありました。久留米の筑後国府にもできてほしい施設ではあるけど、既に太宰府や小郡に立派な施設があるんだよなぁ。
国府多賀城駅 駅
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松島の島々が見えてきました。仙台駅のはるか地下で交差していた仙石線とも、はじめてここで顔合わせします。
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分岐線を渡り、東北本線から仙石線へ乗り移りました。沿線の街々を迂回して結ぶ仙石線に比べ東北線はストレートなので、かなりの時間短縮になります。
仙石線が震災の被害から復旧した2015年に、合わせて整備された新ルート。「攻めの復旧」に熱い思いを感じ、開業当日に乗りに来たことを思い出します。仙台~石巻1時間!ただし運転間隔が開く時間帯があり by ちゃんさん仙石東北ライン 乗り物
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仙石線に入り1駅目の高城町で、はじめて仙石線の電車と出会いました。松島観光へ行くなら、向かい側の電車に乗り換えです。
高城町駅 駅
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松島の海岸は、その島々のおかげで津波の威力が弱まり、被害は軽かった区間。線路も以前のままのルートです。
堤防こそかさ上げされたものの、立てば美しい島々を眺められます。JR仙石線 乗り物
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しかし外洋に面する東松島市の東名・野蒜付近は列車ごと流され、線路は内陸の高台へ移設されました。
移った両駅の周辺は切り拓かれ、高台移転の住宅地になっています。新しい家々が並び、言われなければ新興住宅地にしか見えません。東名駅 駅
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野蒜駅で下車。快速も停車する、震災前からの主要駅です。しかし復旧後の2022年春には無人化。板で塞がれた窓口が寂しいです。
復旧後の乗車人数は200人程度で、震災前の半分ほど。街づくりの進展とともに徐々に復していた乗降客は、コロナが消し去ってしまいました。野蒜駅 駅
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ブラウンの落ち着いた駅舎。
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駅前のレンガ造の構造物は、地下通路への入り口です。旧駅のあった平野部へのアクセスを確保しています。
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高台移転の住宅街は、「野蒜ヶ丘」という名前。どちらかというと東名駅の方が、野蒜ヶ丘の中心には近いようです。
東名の方が乗降客数は多いのでは? と思い調べてみたけど、データは出てきませんでした。 -
商業エリアも東名駅の近くに設定されていて、野蒜駅周辺は住宅エリアです。それでも駅前ということで需要があるのか、食堂やクリーニング店ができていました。
東松島市のホームページを見てみると、いわゆる併用住宅(店舗面積50㎡以下の住居兼商店)は認められているみたい。 -
大きな酒蔵があるんだぁと思ったら、市民センターでした。
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戸建て住宅だけでなく、ゆとりある集合形式の公営住宅もありました。
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道路をまたぐ橋を渡った先が、東名駅のエリア。行ってみたいけど、次の電車の時間が迫ってます。
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平野に向かって、幅の広い ゆるやかな階段が伸びていました。いざという時の避難路です。
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余談ですが、withDRINKと書かれた赤い自販機、仙台ではずいぶん多く見かけました。地場の自販機メーカーらしく、大手メーカー以上の存在感があります。
電子マネーには対応していないので、東北の町をガンガン歩こうと思ったら、小銭必須ですね。 -
ロケットそびえる「空の公園」。この地から大空へ羽ばたけ、子どもたち!
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住宅地の中に こじゃれたカフェもあり、昼に来てみたかったです。
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駅を擁する住宅地にも関わらず、各家庭の車の多さにはびっくりしました。車社会というのもあるし、二世帯同居も多いのだと思います。
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野蒜駅の跨線橋からは、旧野蒜駅周辺の集落を見下ろすことができました。
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後続の仙石線の電車に乗りました。やはり仙石線には、4扉ロングシートの電車がよく似合います。
通勤電車ながら、1時間以上間隔が空く時間帯もあるのがミスマッチ。石巻に向かって次第に乗客が増え、石巻到着時にはまずまずの賑わいになりました。石巻駅 駅
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石巻線の女川行に乗り換え。陸羽西線のキャッチフレーズだった「奥の細道」のステッカーそのままに、もう十年以上石巻線で活躍中です。
JR石巻線 乗り物
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朝7時台の列車というのに、2両編成の座席のほとんどが埋まる盛況ぶり。車窓の撮影もままならぬまま26分、終点・女川に到着しました。
女川駅 駅
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どうやら女川ではイベントが開催されているようで、参加者が詰めかけていました。遠来の不慣れな客も多いのか、「Suicaの精算お願いします」と申し出る人が多かったです。
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女川に来たのは2015年の5月以来。石巻線の全線復旧から2ヶ月というタイミングで、街づくりが緒に就いたばかりという段階でした。
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駅前商店街「シーパルピア女川」は、その年の12月にオープン。
朝からアイドルのイベントで大にぎわい! by ちゃんさんシーパルピア女川 ショッピングモール
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賑わいにつながっていくか、心配でもあったのですが、今日は人であふれかえってます。どの店も行列だらけ!
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なんの騒ぎかスタッフさんに聞いてみれば、フェスのステージの前に、出演者たちが各店のお手伝いに出ているのだとか。
イベントを行うだけでも地域貢献なのに、さらに町へ波及させていこうという取り組みが素晴らしい。久留米出身の方も関わっているようで、鼻が高かです。 -
かく言う僕は、女川で何かうまいものを食べたいと、朝ごはんを控えめにしてきた身。どこも大行列で、戸惑ってしまいました。
一番海側にイベントへ参加していない食堂を見つけて、ほっと安心。おかせい グルメ・レストラン
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女川の海の恵みに感謝しながら、女川丼を食べました。
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かさあげエリアから海岸線にかけては堤防ではなく、ゆるやかな傾斜でアプローチされています。海との断絶を避ける思いがあるんでしょう、きっと。
傾斜しているエリアは、海岸広場なる公園になっています。 -
そして公園の中には、震災遺構の女川交番が残されていました。津波で浮き、流され、転倒した鉄筋コンクリート造の建物です。
女川で起きた人的な被害に心痛めながら、建築の技術屋としても大きな衝撃を受けました。一体、何が起きたのか。東日本大震災遺構 旧女川交番 名所・史跡
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その後、急に押し寄せた波に対し、建物の中の空気によって浮力が生じた結果という研究結果が出されました。建物に対して垂直なままの杭が、その痕跡です。
女川には、同じような転倒RC建物があと2つありましたが、女川交番のみが遺されました。日常生活で目にすることはないよう、配慮されています。 -
保存はされたものの、永久に遺していくという計画ではなく、今後は朽ちるに任せるのだとか。
地元の若い世代が中心になって出した、大切な結論。その過程も含めての遺構です。 -
女川町地域医療センターは、はるか高台に立つイメージだったものが、周囲のかさ上げで小高い丘の上という印象に変わりました。
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かつての市街地があった医療センターの南側もかさ上げされ、広い道路が貫く、郊外のような区画割に変貌していました。
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新しい地元スーパーができていて、なかなかの賑わい。一方で、未だ分譲中の区画も多く、新しい街の姿が見えるにはまだ時間がかかりそうです。
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駅前の新しい街並みへ戻ります。七十七銀行の女川支店は、立派な津波避難タワーで、次の災害に備えていました。
かさ上げ地で、高台もすぐ近くなのに避難タワー? と思ってしまいますが、旧女川支店は多くの行員さんが犠牲になった地です。悲劇を繰り返さない意思表示と受け止めました。 -
そして区画整理地に凛とそびえる、女川町役場。図書館に多目的ホールまで併設した、複合型の施設です。
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ホールでは10時からのイベントの準備が、着々と進んでいました。盛り上がって行こう!
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僕はこの目で見ることができなかった、旧女川駅の模型。温泉施設もこの頃からあったとかで、素朴ないい湯だったと聞きます。来てみたかった。
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女川駅に列車が入る際、右手に見えた無数のトレーラーハウスが気になり、近づいてみました。正体は、日立系の会社が運営するホテルなんだとか!
ホテル エルファロ 宿・ホテル
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無秩序に見えて、先が見えないワクワク感が演出された配置です。
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日本離れした、映える眺め。さすがに今日は満室だと思うけど、日ごろはどうなんだろう? 賑わっていることを祈ります。
僕も家族で来たら泊まってみたいです。 -
駅北側の高台から見ると、トレーラーハウスと復興住宅が重層的に重なっていました。これが生まれ変わった、2023年の女川。
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駅舎のテラスから商店街を見下ろすと、賑わいがさらに増していました。午前10時前になり、遠方からも訪れやすい時間です。
2015年、造成中の町で止まっていた女川の町の記憶が、僕の中でもようやく動き始めました。
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