潜伏キリシタンの里そとめ＆坂の街ながさき　詰め込み長崎⑥

2022/11/22 - 2022/11/26

全国旅行支援を利用した長崎4泊5日。
余裕と思っていた日程も、我が家の必須 100名城スタンプ2箇所、絶対に外せない池島炭鉱など色々組み込むとぎっちぎち。長崎見どころ多し。
11月は日も短いのよねぇ。

初日は島原＆諫早。名物｢具雑煮｣を食したあと、島原城で１つ目の100名城スタンプをゲット。曇天でも可愛いフルーツバス停を巡り、お隣 佐賀県の大魚神社 海中鳥居を経て波佐見で宿泊。レモンステーキとはさみ温泉でご満悦。

２日目午前中はあいにくの雨。晴れていたら佐世保で軍港クルーズに参加したかったけど、予定変更。波佐見焼のショップ巡りをしてから有田でツヴィンガー城を見て平戸へ。コスパ最強の海鮮丼を食べたり、平戸らしい景色をみたり。半日じゃ時間が足りなかった～夕方 佐世保まで戻り、宿泊。

快晴に恵まれた３日目。展望台と遊覧船から九十九島を堪能。ドラマで見てCGだと思っていた電波塔「旧佐世保無線電信所」は大迫力。キラキラ イルミネーションのハウステンボスで少し早目のクリスマス♪

４日目、この旅で一番楽しみにしていた｢池島炭鉱｣へ。期待を裏切らない体験が出来て大満足！その前後に行った外海の教会とグラバー園周辺。

　※４日目の旅行記は３編に分かれています
　　西海橋公園　https://4travel.jp/travelogue/11802093
　　池島炭鉱　　https://4travel.jp/travelogue/11803284

エリア 長崎

• 旅行の満足度: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: JALグループ 徒歩
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行なし）
• 利用旅行会社: JTB

西海橋公園から旧佐世保無線電信所を見た後、池島への出航時間まで時間があったので｢出津(しつ)教会｣を先に見学。

潜伏キリシタンが多かった外海(そとめ)にフランスから赴任し、住民の貧しさに心を打たれ生涯を捧げたド・ロ神父が私財を投じて建てた教会。
左手の鐘楼の鐘もド・ロ神父がフランスから取り寄せたものだそう。

出津教会 寺・神社・教会

10時前でしたが、既に観光バスの団体さんが。まぎれて教会内も見学♪

坂の途中に｢旧出津救助院｣｢ド・ロ神父記念館｣｢外海歴史民俗資料館｣もあったのですが時間がなくて。知らなかったけど、世界遺産だったんですね､､､

拝観料代わりになればと、クリアファイルと絵葉書セットを購入。左上の水色ファイルと下の8枚のかわいい絵葉書が入っていました。（右上の絵葉書はそれぞれの教会で購入。）

このセット 長崎の各教会内に置いてあり、絵葉書は一緒ですがクリアファイルがその教会の絵になっています。水色は出津教会。
普通はその教会の分のみですが、大浦天主堂には４種類揃っていました。

神浦港 10:30発のフェリーに乗って第二の軍艦島と言われる｢池島炭鉱｣へ。
島内ツアー、めちゃめちゃ良かったです。
　※詳細はこちらの旅行記　⇒　https://4travel.jp/travelogue/11803284
16:10 神浦港まで戻ってきました。
17:00に閉まってしまう、外海の教会巡り再開。

池島炭鉱 名所・史跡

大野教会駐車場の階段を上がるとすぐ、ステキなカフェ｢OZIMOC(オジモク)｣さん。前面の窓からは角力灘(すもうなだ)の海が綺麗に見えそう。
黒猫がくつろぐ花壇のお花がかわいくて、中もきっとお洒落なんだろうな。時間があったらお茶したかった。

カフェから更に階段と坂道をのぼって｢大野教会堂｣へ。
池島で歩き周って疲れた体にはかなり過酷な道のり､､､駐車場からこんなに上るなんて～

マリアさまが見守る教会堂はド・ロ神父が私財を投じ、信者と共に建てた石造りの教会。玄武岩の切石を漆喰で固めた石壁は通称"ド・ロ壁"。

大野教会 寺・神社・教会

瓦屋根ですが、鬼瓦に赤い十字架。
内部は非公開だったので外周をぐるり。小さいながらとても雰囲気のある教会でした。

日中は雲一つない快晴だったのに、いつの間にか雲に覆われてる(悲)。
うーん、雲が無くならないかな～

最後はレンガ造りの｢黒崎教会｣。
このレンガも信者の方々によって積まれたものだそうです。

黒崎教会 寺・神社・教会

両手を広げるマリアさまに、歓迎されている気分。

内部のリブ･ヴォールト天井とステンドグラスがとってもステキでしたが、撮影不可なので絵葉書を購入。
今日訪れた３つの教会の中では一番カトリックらしい教会でした。

裏手にまわってみると、キリスト像？子供を抱いている像は珍しい。

この後、夕陽の眺めが長崎屈指と言われる｢道の駅 夕陽が丘そとめ｣まで戻りました。しかーし、雲がますます厚くなり、もはや夕陽がどこにあるのかも分からない(泣)。諦めて稲佐山へ。夜景は大丈夫かな｡｡｡

山道をのぼり、稲佐山公園 中腹にある駐車場に到着。車をとめて、スロープカーで山頂に向かいます。
帰りは徒歩(15分ほど)で戻ろうかと思いましたが、寒くなってきたので往復チケットを地域クーポンで購入。

途中から浦上方向の夜景が 進行方向左手後ろに見えます。
1車両に３人しか乗っていなかったので好きな場所に移動し放題ｗｗ

展望台へ向かう色が変わる通路。

サッカー ワールドカップ カタール大会中で電波塔が｢サムライブルー｣にライトアップ。
池島のガイドさんが森保監督とキャプテンの吉田麻也選手は長崎出身って言ってたなぁ。

展望台エレベーターで屋上まで。

キラッキラ輝く長崎市街！すっごく綺麗♪
標高がそこまで高くないので夜景が近く感じます。さすが世界"新"三大夜景☆
今日しか来られる日が無かったので見られて本当に良かった～

稲佐山展望台 名所・史跡

あまりに綺麗で何枚も撮ってしまう。

稲佐山から長崎駅方向へ下り、ガソリンを満タンにしてレンタカー返却。
長崎駅付近のガソリン代、西海で入れた時よりリッター13円も高かった､､､そんなに離れてないのに、どうしてここまで違う?!

駅前のクリスマスツリーはステンドグラス風。

長崎駅 (長崎県) 駅

路面電車に乗り、新地中華街へ。

今宵のお宿はドーミーイン長崎新地中華街。
夜は中華街を散策するつもりでこのホテルを選んだのですが、

疲れすぎて、お店を探す気力もなく、こちらになりました。
タラとポテトの明太チーズ焼き。電子レンジで温めて頂いたら、おいしゅうございました♪

翌日、朝食は3階のレストランHatagoで。
パリパリ麺の｢皿うどん｣、想像以上に本格的でおいし～
昨晩は粗食だったので朝からもりもり。しっかり食べて今日もいっぱい観光するぞ！

出島の湯 ドーミーイン長崎新地中華街 宿・ホテル

路面電車で｢新地中華街｣から｢石橋｣まで。交通系ICカードが使えるので楽ちん♪

08:00 グラバースカイロード斜行エレベーター。実はここ、れっきとした道路。なので観光客も無料で利用することが出来ます。

グラバースカイロード 乗り物

けっこうな斜度で、2～5階まで乗降口があります。
住民の方が途中の階で降りられましたが、私達は一気に５階まで。

横から見るとこんな感じ。
平行する坂道は「相生地獄坂」という、納得のネーミング。

大浦展望公園からの眺め。
洋風住宅群など長崎の街並みが一望。

大浦展望公園 公園・植物園

長崎港側を見ると、このあと行く大浦天主堂や軍艦、

昨晩行った、稲佐山展望台も。

更に垂直エレベーターにのって

08:20 グラバー園 第２ゲートから入場。

1896年建造の旧三菱造船第二ドッグハウス。
船がドッグ(船の建造や修理を行う施設)入りしている間の外国人乗組員用の宿舎だった建物。

グラバーさんが解説してくれます。
なんか、スターウォーズみたい！

真っ白な両開きのフランス扉がステキ♪
館内にはレトロなドレスを借りられるお店も入っていました。

対岸にある造船所がよく見えます。

旧ウォーカー住宅。
イギリス人実業家ロバート・ニール・ウォーカーの次男がシゲコ夫人と暮らした邸宅。もともとは大浦天主堂の近くにあり、移築されなかった部分(3/4程度)にはお風呂や和室もあり、和洋折衷の住宅だったそうです。

旧リンガー住宅。
中国茶の熟練検査官だったイングランド出身のフレドリック・リンガーとその家族三代が居住した邸宅。
外壁は石造りで内部は木造という珍しい造り。

リンガーさんは、製茶・製粉・石油・発電などの事業を幅広く手掛け、英字新聞の刊行、上下水道の敷設、更にはホテルも経営したという凄い人。
外国人居留地にあったナガサキ・ホテルは 全室に電話がひかれ、”極東一の豪華ホテル” と言われたそうです。写真はその模型。

ホテルで使われた｢NHL(NAGASAKI HOTEL LIMITED)｣のイニシャルが入った豪華な食器類。純銀製のカトラリーはあのタイタニックの一等船室でも使われた英国王室御用達のメーカーのもの。目がハート。
1908年閉館したナガサキ・ホテルの食器類が、翌年開業した奈良ホテルに継承されていたことが2013年に分かったそうです。この食器セットは奈良ホテルからグラバー園に寄贈されたもの。

ところで、長崎でリンガーと言えば ｢長崎ちゃんぽん リンガーハット｣。もしやと思って検索すると、やっぱりこのリンガーさんから頂いた名前でした。

1865年 大浦天主堂と同じ小山秀之進によって建てられた、旧オルト住宅。
オルトさんが去った後は、活水女学校の校舎→アメリカ領事館→先ほどのリンガーさん長男一家の住宅 となったそうです。

グラバーと同時期に来日したウィリアム・ジョン・オルトは居留地内では商工会議所の初代議長を務めるなどリーダー的存在。
三菱創業者の岩崎弥太郎ともビジネス上で深い関わりがあったそう。

正面にある噴水は創建当初からあり、様々な人々を迎えてきました。岩崎弥太郎の日記には｢いろは丸事件｣の相談に坂本龍馬や後藤象二郎がオルトさんを訪ねたと書いてあるとか。
春にはモッコウバラが住宅を覆うように咲き誇るそう。いつか、その季節にも来てみたい。

旧スチイル記念学校

明治の長崎を舞台にしたオペラ｢蝶々夫人｣で世界的に有名なプリマドンナ、三浦環像。

麒麟麦酒の前身、ジャパン・ブルワリ・カンパニーをつくったのはグラバーさんとウォーカーさんの長男。大きく描かれた麒麟のラベルはグラバーさんの発案だそう。

草野丈吉が1878年に長崎市馬町に開業した西洋料理店｢自由亭｣。
丈吉は五代友厚や後藤象二郎に贔屓にされ、外国人ホテルの経営や明治天皇・来日した要人に料理をふるまい 活躍した日本人西洋料理シェフのパイオニア。

今はレトロな雰囲気のおしゃれカフェ。

ハートストーン発見♪

いよいよ旧グラバー邸。園の顔というだけでなく、長崎と言えばここ！ですよね。

第一ゲートから入ると一番最初ですが、第二ゲートから下ってくると最後に見ることになります。やっぱりメインは最後がいいよね、このルートにしてよかった～

スコットランド出身の商人トーマス・ブレーク・グラバーが親子二代に渡り暮らした邸宅。日本最古の木造洋風建築で、2021年末に保存修理工事が終わったばかり。

グラバー園 名所・史跡

テレビや雑誌で何度も見ていたこの景色、ようやく実物を見ることが出来ました♪
カラフルなお花も素敵な邸宅にぴったり。

建物の平面は採光と通風を意識した半円形で、日本瓦や漆喰を用いています。木造菱格子の天井を持つ広いベランダが特徴で、石畳の床に立つ木製の独立円柱、柱間の吊束(つりづか)を持つアーチ型欄間が開放的な雰囲気をかもし出します。
【公式HPより】

邸宅内では当時の暮らしぶりが再現されています。

旧オルト住宅の寝室の写真を参考に再現された寝室。
和柄のクッションも可愛い。

観葉植物が育つ温室もあったんですね。なんてハイカラ！

天井唐紙は、先の修理で保管されていた古い唐紙の模様を再現したもの。
唐紙ってことは、京都の唐長さんのものかな？
洋風建築ながら、所々に日本の良いものも取り入れていてステキですね。

見学していると、お掃除をされていたスタッフさんが｢奥のお部屋で映像が見られるよ｣と教えてくれました。

｢グラバー ＝ 武器商人｣というイメージだったのですが、蒸気機関車を長崎で試運転したり、若者の英国留学を援助したり。日本の近代化の人材育成と技術導入にとても貢献された方だったんですね。

解放部が多い建物で玄関を設けていないとされていましたが、最近は温室の扉を玄関として使用していたと考えれれているそう。

グラバーさんもこの景色をみていたのかな。

第一ゲートから出ようかと思いましたが、祈念坂を上るのは疲れるよね､､､と言うことで動く歩道を使って第二ゲートまで戻ることに。
傾斜のある歩道なので 池島炭鉱のマンベルトを思い出し、後ろ向きで乗ってみるとこれがラク！炭鉱マンは乗りながら寝ちゃうらしいからね。

途中、団体さんのガイドを盗み聞き。
東山手の海星中学校、高校。ミッションの中高一貫校だそうです。
校舎の所々に十字架がありますね。

09:40 グラバー園をあとにします。のんびり廻って1時間20分でした。

垂直エレベーターで下り、南山手レストハウス(南山手乙27番館)へ。
朝一度寄ったけど、早すぎて開館前。今度は開館(09:00～17:00)してました。
無料休憩所になっていて、観光パンフレットも置いてあります。

瓦屋根と大浦天主堂のグリーンの尖塔がいいですね～

南山手レストハウス 名所・史跡

祈念坂。下りにしてよかった(笑)

祈念坂 名所・史跡

大浦天主堂が見えてきました。屋根が瓦葺なんですね！

窓にはカラフルなステンドグラス。

10:00 大浦天主堂に到着。

２人で写ろうと自撮り棒で格闘していたら、職員の方が撮って下さいました。
有難うございます♪

大浦天主堂 寺・神社・教会

優しいお顔のマリアさまに迎えられ、堂内に入りました。

リブ・ヴォールト天井に十字架にかけられたキリストのステンドグラス。とっても美しい教会でした。特に堂内で流れていた｢信徒発見｣のお話に感動(涙)！
このマリアさま、｢信徒発見｣を祝いフランスから寄贈されたものだそうです。

お隣にあるキリスタン博物館へ。

大浦天主堂の正式名称は｢日本二十六聖殉教者聖堂｣と言います。
豊臣秀吉のキリシタン弾圧によって大阪や京都で捕縛された宣教師らは裸足で長崎まで歩かされ、西坂の丘で処刑されました。中にはまだ幼い子供もいたとか。残酷な話です。
その時処刑された26人は聖人の尊称を献上され、聖堂は殉教の地である西坂に向けて建てられています。

明治時代に来日し、教会建設に活躍した神父たち。
今回の旅行で、田平教会・出津教会・黒崎教会に行けました。

知らなかった歴史を知ることが出来、とても見応えのある博物館でした。

クリスチャンでもないのに、パパのブロマイドを持っている私(笑)。ヴァチカンでテンション上がってつい買っちゃったんですよね。お守りとしてお財布に入れてます。
銅像のヨハネパウロ二世教皇は1981年に、フランシスコ教皇は2019年に長崎を訪問されています。

1865年の｢信徒発見｣のレリーフ。
この後も８年ほどキリスト教 弾圧が続いたというのは悲しい歴史です。

時刻は11:00。お土産屋さんを見ながらグラバー通りを下ります。

｢glass Road1571｣ で長崎旅行の記念にぽっぺん購入。
天主堂 窓のステンドグラスみたい。

｢南山手プリン｣のカラフルなフルーツが入ったプリン。
小腹が空いていたのでお店に吸い込まれました(笑)

長崎南山手プリン グルメ・レストラン

お隣のかわいい建物は｢絵本美術館｣

｢清風堂｣でカステラを試食し、ご購入♪
900円のカステラが3本で2,000円、500円のミニカステラが3本で1,300円でした。

坂道を下りきった場所にある｢四海棲｣。
長崎ちゃんぽん発祥のお店で、11:20頃でしたが大行列。

旧香港上海銀行 長崎支店。
この右隣にリンガーさんのナガサキ・ホテルがあったそう。

長崎市旧香港上海銀行長崎支店記念館 名所・史跡

孫文と梅屋庄吉とトク夫婦像。
上の旧香港上海銀行の２Fは辛亥革命を支援した庄吉と、盟友 孫文のミュージアムとなっています。

にしても、今日はとても暑い！とても11月下旬とは思えないわ､､､
体力を奪われながら次へ向かいます。