2022/11/21 - 2022/11/21
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kojikojiさん
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この旅行記のスケジュール
2022/11/21
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十勝川温泉の夜が明けました。早朝5時過ぎには目が覚めてしまったのでもう一度温泉に行きました。普段は肌がガサガサになると言って2回は温泉に入らない妻も入りに行ったのでびっくりしました。前の晩の食事も美味しかったですが、朝の食事も劣らずに美味しかったです。2日目のツアーは午前9時10分にホテルを出て、帯広にある「六花亭本店」に向かいます。開店と同時に店に入って、出来立てのサクサクパイを店頭のスタンドでいただきます。ここには昨年の釧路10日間のツアーでも来ていたので懐かしいです。皆さんすごい勢いで買い物をしていて驚きました。ここでは少ししか買い物をしなかったのですが、レジのお姉さんが我々だけコーヒーをサービスしてくれました。去年も来たのですよと少しお話ししたのが良かったのかもしれません。次はバスで15分ほどの「柳月スイートピアガーデン」と「道の駅おとふけ なつぞらのふる里」でした。「柳月スイートピアガーデン」の建物を見てすぐに気が付きましたが、有名な三方六というお菓子の切り落としの販売で工場をぐるりと人の列が出来るとニュースで見たことを思い出しました。「道の駅おとふけ なつぞらのふる里」にはNHKの連ドラ「なつぞら」で使われた建物が移設保存されていますが、チェーンが架かっています。さらに道の駅は休みでトイレも借りられません。11月から月曜日は休業になっていたようですが、企画した人は確認しないのでしょうか。このような小さいトラブルはこの後も続きました。旅行のパンフレットには柳月でお菓子のプレゼントと書かれてあり、1カット程度の三方六がもらえるのかなと思っていました。ところがバスに戻って来ると添乗員さんが大きな袋を持っています。なんと1人1箱の三方六がいただけました。これは良い方に裏切られました。ここからはまたバスで1時間ほど走って「然別湖」に着きました。周囲に何もないただ美しいだけの湖畔を歩きながらも、ここを選んだ企画者の意図を考えてしまいます。音更の道の駅が休みだったので代替えとして「道の駅 かみしほろ」に立ち寄りましたが、じゃらんで日本一に選ばれた道の駅で、素晴らしい施設でした。ここで買ったチーズや蒸しパンも美味しかったです。お昼は足寄にある「あしょろ庵」で豚丼をいただきました。そして2時間バスを走らせて阿寒湖温泉の「ニュー阿寒ホテル」に到着しました。ツアーの内容は緩かったのですが、ホテル到着の時間も早く、妻と2人で散策する時間がありました。ホテルの前の観光案内所でアイヌコタンのシアター・イコロで開催される阿寒ユーカラ「古式舞踊」のチケットも買えました。昨年の秋にも釧路から日帰りのバスツアーで阿寒湖には来ていましたが、湖のクルーズとアイヌコタンを少し見ただけで時間切れになっていました。今回阿寒湖温泉に宿泊するのとシアターイコロで観劇するのが目的でもありました。アイヌコタンでは以前にも立ち寄った「熊の家」に向かいます。ここは藤戸竹喜という彫刻家のお宅でもあります。ご本人は亡くなっていますが、昨年は息子さんにお会いして、東京駅ステーションギャラリーで開催されていた展覧会を教えていただき、帰ってから観に行ったことがありました。この日は奥さんといろいろお話しさせていただき、記念になる物を買い求めました。いろいろ良い木彫が並んでいるのですが、欲しいと思うもののほとんどが非売品とのことで少し残念でした。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 3.5
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 観光バス JALグループ ANAグループ 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- 阪急交通社
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十勝川温泉の朝は早く目が覚めてしまい、モール温泉をゆっくり楽しめました。普段は2回温泉には入らない妻もお肌の調子が良いようで、朝も入るというのでびっくりしました。
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朝食は夜と同じ1階の宴会場でした。バイキングの料理ですが、晩御飯と同じく美味しかったです。朝からニシンとサーモンと筋子と海老で海鮮丼を作りました。
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十勝川温泉のある辺りは蕎麦が有名なので、朝食のメニューでも美味しかったです。ホテルの売店では新得の新蕎麦が売っていたのでお土産にしたら途端に荷物が重くなりました。
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メニュー的にいえば味噌汁なのですが、濃厚なコーンポタージュも美味しかったです。最近思うのですが、朝食バイキングに必ず出るソーセージが美味しいホテルは他の料理も美味しいですが、ソーセージが不味いホテルの料理は比例して美味しくありません。
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午前9時10分にホテルを出発します。ここから帯広市内までは20分ほどで到着のようです。
十勝川温泉 ホテル大平原 宿・ホテル
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朝は霧が立ち込めていて幻想的な北海道のカントリーサイドの風景を楽しみます。
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遠野でも見かけたマンサード屋根の建物は廃墟になっています。北海道や東北をバスで走ると朽ち果てた姿をよく見かけます。北海道では飼料の牧草がロールベールタイプになってから使われなくなったサイロもよく見かけます。
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開店の9時30分の少し前に帯広市内にある「六花亭本店」に到着しました。昨年秋に釧路に10日間滞在するツアーで帯広市内で2時間ほどの自由時間があり、その時にも立ち寄りました。
六花亭本店 グルメ・レストラン
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バスガイドさんによると「六花亭」は万延元年の1860年に秋田県出身の藩士だった佐々木吉兵衛が箱館(現在の函館)で創業した老舗で、現在の「千秋庵総本家」が発祥になっています。その後、明治から昭和にかけてのれん分けする形で、北海道内各地で「千秋庵」が誕生していきます。
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札幌千秋庵の創業者の弟である岡部勇吉が独立し、帯広に「札幌千秋庵帯広支店(帯広千秋庵)」を創業し、昭和4年の1939年頃には「価格等統制令」で砂糖が不足した他社を凌いでの砂糖の大量購入が功を奏し地域一番店になっていきます。
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商圏を帯広から札幌圏など北海道内に拡大して展開しようとしますが、すでに「千秋庵製菓」(札幌千秋庵)などが店舗を構えていることなどから認められませんでした。そこで昭和52年の1977年に「千秋庵」の暖簾を返上し、「六花亭製菓」と改名しました。「六花亭」への改名記念で発売したのが「マルセイバターサンド」で、これが大ヒット商品となっていきます。
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開店と同時にお店に入り、奥にあるカフェで出来立てのサクサクパイをいただきます。
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昨年も2階の喫茶でいただいた「限定サクサクパイ」です。賞味のおすすめが3時間というサクサクの軽いパイ生地の食感と、甘いカスタードクリームが混ざり合った美味しいお菓子がツアーに含まれています。六花亭の粒あんを友人たちにお土産にしました。アイスに乗せたり人それぞれアイディアが出て来るのが面白いです。
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他のツアーの方々は凄い量を買い求めていますが、あんこと小さいお菓子を少しだけ買いました。お店の方が「ポイントカードいかがですか?」と聞いてくれましたがそうちょくちょく来ることは無いので辞退しました。すると「それではコーヒーをサービスします。」とのこと。パイを食べたばかりなのでこれは嬉しいです。なぜかうちだけのサービスだったみたいです。
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エントランスポーチに柏の森がつくられ、景観の美しさが際立ちます。木製の扉も柏の葉のようです。六花亭のお菓子「柏手焼(かしわでやき)」が並んだみたいです。このちいさなポケットパークは1989年帯広市都市景観賞を受賞したそうです。
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バスガイドさんによると「六花亭では「子どもが500円玉を握りしめて買いに来ても、たくさん買える」というコンセプトがあるので比較的値段が抑えられています。なので他社も六花亭より高いと売れないので値段が揚げられないということで、十勝のお菓子は他の場所に比べて値段が安いのです。」ということでした。
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六花亭本店を出発すると「インディアン」が見えました。帯広のソウルフードのカレー店ですが、帯広では「はげ天」で豚丼を食べてしまったので行くことが出来ませんでした。釧路にも店がありますが、炉端やらつぶ貝やらザンギやらを食べているうちに食べ損ねました。
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帯広市内を出て15分ほどで「柳月スイートピアガーデン」に着きました。ここと隣接する「道の駅おとふけ なつぞらのふる里」を合わせて40分ほどの滞在になります。
柳月スイートピアガーデン 専門店
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さらに道の駅には2019年のNHKの連続ドラマ「なつぞら」で使われた建物が移築されています。お菓子屋さんの雪月は柳月がモデルと言われますが、人物は六花亭の創業者がモデルらしいです。もちろんNHKなので本当の所は分かりませんが。
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牧場の建物も移築されています。時差愛にNHKの連ドラは見ていないのですが、友人に写真を送ったら懐かしいと喜んでいました。
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昨晩は十勝川温泉でミル姉さんを観ましたが、ここにもホルスタインが置かれてあります。昨年行った「真鍋庭園」にも山田太陽のアトリエが保存されていました。
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道の駅の前の広場にはOTOFUKEの文字が並んでいますが、誰も記念写真を撮りません。
道の駅 おとふけ 道の駅
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たどり着いた道の駅は11月以降は月曜日が休みということでした。この日は防災訓練をしていて、スタッフの方がいましたが…。ここへ立ち寄るのはツアーの日程表にも書かれていますが、企画者は確認していないようです。さすがに11月と12月で1本しか催行されないツアーです。
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仕方ないので小雨の中を歩いて「柳月スイートピアガーデン」に戻ります。このアングルで建物を見ていて思い出しました。ここでは「三方六の切れ端」または「三方六の端っこ」と呼ばれるバウムクーヘンの切り落としが1キロ550円とか600円で売られているというニュースを見たことがありました。
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三方六はもともと開拓時代に各家庭に積まれた薪の三方六寸カット(三方が六寸=18センチ)にちなんで名付けられたそうです。白樺の木肌をイメージして、表面に茶色のミルクチョコレートと白色のホワイトチョコレートで木の模様を付けたバウムクーヘンです。
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六花亭でサクサクパイを食べたばかりなので手が伸びませんでした。帯広市を中心とする十勝地方では、小麦粉や牛乳、卵、砂糖、小豆など、お菓子に使われる材料が生産されていることから、スイーツ王国として広く知られています。帯広三大菓子店と称されているのが六花亭と柳月とクランベリーの3店ですが1時間で2店舗制覇した感じです。
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買い物をしなかったので表のベンチに座りましたが、三方六の形をしています。
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冬場なので表のガーデンにも花が少ないです。もう少ししたらこの辺りも雪に覆われてしまうのでしょう。来年の初夏はこの周辺のガーデン巡りのツアーにも参加してみたいと思います。
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エゾノコリンゴ(蝦夷の小林檎)の和名は北海道が産地であることと、リンゴよりも小さな果実をつける(サクランボくらい)ことに由来します。エゾノコリンゴの果実は野鳥を引き寄せるため、庭に植えられることも多いようです。
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「柳月スイートピアガーデン」を11時前にでて「然別湖」に向かいます。天気は回復することも無くどんよりした雲に覆われています。
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その風景は北イタリアのロンバルディア辺りの冬景色に似ているなと思いました。以前クリスマスマーケット巡りで訪ねた冬景色ですが、燃油サーチャージや円安を考えるとしばらくヨーロッパのクリスマスはお預けです。
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然別湖に向かうにつれてどんどん山が近づいてきます。
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山道に入ると気温も下がって来るので、バスの窓ガラスが曇ってきます。車内の窓はほとんどが曇ったままですが、景色を見ないのはもったいないので個別の空調吹き出しで風を当てます。
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「然別湖」が見えてきました。駐車場にバスが停まり、ここで20分ほどの自由時間になります。
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バスガイドさんによると標高810メートルに位置し、北海道の湖では最も標高の高い場所にあり、周囲は13.8キロで最大深度は108メートルあるそうです。
然別湖 自然・景勝地
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冬になると凍結する湖だそうですが、その一歩手前の寒々しい風景です。
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黄葉が終わって雪が無い季節も美しいものだと感じます。
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冬枯れた風景もまた良いものです。
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然別湖ネイチャーセンターではいろいろなプログラムがあり、支笏湖や周辺の山々の自然を楽しむことが出来るようです。ここで絵葉書を1枚買って、置いてあったスタンプを押して住所を書き込みました。
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湖畔にある2軒のホテルのうちの1軒は廃業されていました。もう1軒の駐車場にカナディアンカヌーを乗せたバンが到着しました。特にこの湖で自然を楽しむプログラムにも参加しないのに、ここへ来る必要があったのかと企画者の意図を想像します。
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登ってきた道を戻り、休みだった道の駅の代わりに近くにある「道の駅 かみしほろ]
に向かうことになりました。牧草地と防風林が交互に目の前を通過していきます。 -
こんな風景を見るとベルナルド・ベルトルッチ監督の映画「暗殺の森」を思い出します。サヴォアへ旅立つ森の中の山道でクアドリ夫妻の車は止められ、車外に出たクアドリは複数の男にナイフで刺し殺され、マルチェロたちは後方の車からその様子を見ています。アンナ(ドミニク・サンダ)はマルチェロに助けを求めますが、マルチェロは応じません。その後アンナは森の中へ逃げ込み銃殺されます。その森の中の風景が重なって見えます。ドミニク・サンダの美しさが何年経っても印象に残っています。
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ベルナルド・ベルトルッチ監督「1900年」も北イタリアの農村の物語でしたが、そんな風景と北海道の十勝の景色が重なりました。オオハクチョウの姿を見ると冬はそこまで来ていると感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=euDiV7fCGdA -
最近は東北を旅するとこが多いのですが、こういった風景は北海道にしかないと改めて感じます。
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代替えで到着した「道の駅 かみしほろ」です。まだ出来たばかりの新しい建物だと分かります。
道の駅かみしほろ 道の駅
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じゃらんの道の駅ランキング2021で1位に選ばれたとあります。ツアーの売りにするなら初めからこちらを選べばよいのにと思ってしまいます。
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イートインのコーナーのデザインも開放的で、周囲に配置された店舗が良く見渡せます。
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「トカトカ」は北海道小麦と自家製酵母を使って低温長時間熟成したパン生地にこだわったお店です。
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ここに並んだ黒糖蒸しパンはずっしりとした重さでありながらお値段はコンビニで買う蒸しパンと変わりありません。モチモチした食感で食べ応えのある美味しいパンでした。
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コパンという白カビタイプのチーズも美味しそうなうえにお手頃な値段です。もっとじっくり見たかったですが、そこまでの時間はありません。
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La Table de KAMISHIHORO(ラ ターブル ドゥ カミシホロ)という美味しそうなレストランもありました。この時点ですでに午後1時を回っているのですが、お昼は足寄になっています。
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熱気球を係留するバルーンフィールドまである素晴らしい道の駅でした。出来てから数年するとのぼり旗やポスターや手作りポップなどが乱立してきますが、ここは状態管理がしっかりできています。
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上士幌町は弟の奥さんの実家があるところですが初めて来ました。最近まで牧場を経営されていましたが、両親が結婚の挨拶に行った際には道路から家までブルトーザーを入れて道を均してくれたというほど山間部の牧場だったそうです。そんなことを思い出しました。
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午後2時前に足寄の「あしょろ庵」というドライブインに着きました。ここでお昼休憩になります。2日目と3日目のお昼はオプションという形で前日のうちに予約してあります。
あしょろ庵 グルメ・レストラン
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昨年に帯広の「はげ天本店」で食べた豚丼があまりに美味しかったので予約しました。道内産の豚はサシが入って柔らかくて美味しかったです。
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ここの豚丼の豚肉はフォークか何かで刺してスジ切りしているようですが、もう一度食べたいと思うようなものではありませんでした。
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足寄は松山千春の出身地で、店のオーナーが懇意にされているようで、キャラクターグッズやポスターなどがいろいろ飾られています。
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足寄で唯一のレストランということです。そんなわけないだろうと思いますが、この後町中をバスで走って嘘でないことが分かりました。
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バスガイドさんが「ここが足寄のメインストリートです。」と説明された通りには歩く人の姿もありませんし、郵便局以外に開いているお店もあったのか…。
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あっという間に足寄の町を出てしまいます。足寄を出て1時間ほどで阿寒湖温泉に着くようです。
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阿寒湖温泉には午後4時前に着きました。アイヌコタンを通過して温泉街に入りました。
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2日目宿泊するのは「ニュー阿寒ホテル」です。基本プランはクリスタル館の宿泊でしたが、3,000円追加でシャングリラ館になるということでランクアップにしました。多分ほとんどの方がシャングリラ間に宿泊したと思います。
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部屋は8畳の和室と窓側に広めの応接セットのスペースがあります。窓が出窓になっていて阿寒湖が見渡せます。
ニュー阿寒ホテル 宿・ホテル
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部屋からは遊覧船乗り場が見えました。この船には昨年釧路から乗った「ピリカ号」というツアーバスの到着時間が早かったので乗船することが出来ました。
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対岸まで見渡せますが、その向こうにあるはずの雄阿寒岳は姿を隠しています。
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湖面も鏡のように静まり、時間が止まったようです。
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食事は朝夕共にシャングリラの1階のレストランでした。
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チェックイン時に到着日と翌日が有効期間のクーポン券も1人3,000円分づついただきました。
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シャングリラ館はこのような吹き抜けのある建物です。シーズンオフなので、湖側の部屋が多く使われているようです。
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1階にはドリンクバーがあり、ソフトドリンクやコーヒー紅茶が飲める上に阿寒湖のお菓子もいただけます。今回のツアーでは阿寒湖の夜にアイヌコタンにあるシアターイコロで開催される「ロストカムイ」というショーを観ることになっています。その前に「古式舞踊」も観たいと思っていました。ドリンクバーで添乗員さんに会ったら「ロストカムイ」のチケットを先にいただけました。
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夕食のレストランが開くまで時間があるのでアイヌコタンまで行ってみることにします。夕食を食べた後ではほとんどの店が閉まってしまいます。湖と反対側の部屋は真っ暗なので使われていないようです。
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ホテルの前に観光案内所があり、シアター・イコロのチケットを取り扱っているのが分かりました。しかも10%割引の値段なのでここで先にチケットを買っておくことにします。
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阿寒湖はワカサギが名産で、甘露煮を売っている店はまだ開いていました。
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ワカサギの天丼とニジマスの親子丼を食べた「奈辺久」はすでに閉まっています。この店のワカサギの天丼は絶品でしたし、甘いニジマスの刺身とその卵が乗った丼も美味しかったです。
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アイヌコタンの前にも木彫の店がありますが、以前よりも周囲の店が減った様な気がします。
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お土産物屋の店先を眺めながらアイヌコタンに向かいます。
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到着しました。まだ午後5時前ですが、歩いている人の姿はほとんどありません。
阿寒湖アイヌコタン 名所・史跡
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ゲートの上にはシマフクロウが羽ばたいています。アイヌの人々はフクロウはモシ?(国)とコタン(村)を見守っていると考え、チカ??カムイは村長の神とされます。
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アイヌコタンにお店はたくさんありますが、その半分はすでに閉まっていました。ただ、行きたかったのは「熊の家」だけでした。
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昨年この店に来たときにご主人に先代の藤戸竹喜(ふじと たけき)について教えていただくことが出来ました。店に置かれていたこの熊の毛彫りの美しさに驚きました。そしてその旅行のタイミングで東京駅のステーションギャラリー」で展覧会が開かれているのを知りました。
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その展覧会にも出品されていた作品が帰ってきていました。
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旭川を拠点に「熊彫り」を生業としていた父のもとで12歳から木彫を始めた藤戸竹喜は父祖の彫りの技を受け継ぎながら、熊をはじめ狼といった北の動物たちと、アイヌ文化を伝承してきた先人たちの姿を木に刻み、繊細さと大胆さが交差する独自の世界を構築しています。
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ここでは子熊を捕まえる狩りの様子が1本の丸太から彫り出されています。
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芥川龍之介は「夢十話」の第六夜では「運慶が護国寺の山門で仁王を刻んでいると云う評判だから、散歩ながら行って見ると、自分より先にもう大勢集まって、しきりに下馬評をやっていた。」と書き出しています。
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「よくああ無造作に鑿を使って、思うような眉や鼻ができるものだな」と自分はあんまり感心したから独言のように言った。すると若い男が、「なに、あれは眉や鼻を鑿で作るんじゃない。あの通りの眉や鼻が木の中に埋まっているのを、鑿と槌の力で掘り出すまでだ。まるで土の中から石を掘り出すようなものだからけっして間違うはずはない」と云った。
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自分はこの時始めて彫刻とはそんなものかと思い出した。はたしてそうなら誰にでもできる事だと思い出した。それで急に自分も仁王が彫ってみたくなったから見物をやめてさっそく家へ帰った。
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勢いよく彫り始めて見たが、不幸にして、仁王は見当らなかった。その次のにも運悪く掘り当てる事ができなかった。三番目のにも仁王はいなかった。自分は積んである薪を片かたっ端ぱしから彫って見たが、どれもこれも仁王を蔵しているのはなかった。ついに明治の木にはとうてい仁王は埋うまっていないものだと悟った。
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奥さんによると「義父はいつも楽しそうに、いとも簡単に彫っていましたよ。そして子供とかに彫ったものをあげちゃうんです。」とおっしゃっていました。明治の木には仁王は入っていなくても、北海道の木には昭和や平成の時代でも熊が埋まっていたのだなと思いました。
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お店にはいくつか木彫の良いものがありました。もちろん藤戸竹喜の作品は非売品ですが、気に入った他の作家のものも非売品ばかりでした。いろいろな旅先でいろいろなものを買ってきましたが、同じようなことは何度もありました。
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結局木彫は気に入ったものが見つからずじまいでした。それでも真黒いトーテムポールの様なシマフクロウと鹿と熊とアイヌの男女の姿が固められたオブジェを買い求めました。これは木彫だったらいいのにと思えるほど出来栄えは良いのですが、ちょっと残念でした。
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午後5時を過ぎるとさらに人通りは少なくなり、一度ホテルに戻ることにします。
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食事の後にもう一度来なければならないのですが仕方ありません。長い1日が終わったような気もしますが、シアター・イコロの観劇が2つと「あかん湖 鶴雅ウイングス」で偶然見つけた藤戸竹喜の作品と滝口政満の作品を見ることになります。
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