
2022/09/08 - 2022/09/10
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今回のひとり旅の3日目は、朝から万々歳の大晴天日和!
前日行くのを見送った気仙沼市復興祈念公園と、気仙沼大島の亀山展望台へ行こう!
で、その後はどうしようか???
と土壇場で迷いを覚えたのだが・・・(苦笑)
ひとり旅というものは奥深いものだなぁ~!と
いろんな意味で感じられた事こそが収穫だったのかもしれませんね。
註:
この旅行記の途中には、震災遺構の写真が登場します。
そうしたものに触れたくない方は、この場で退避されることをオススメします。
- 旅行の満足度
- 3.5
- 観光
- 4.0
- グルメ
- 3.0
- ショッピング
- 3.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
気仙沼市街から鹿折地区へと車を走らせると、案内看板が現れたのでその通りにやや狭い山道を登っていくと、苦労なく駐車場へと到達した。
この先の目的地までは車を停めてしばし歩くことに。
朝9時前だというのに、天高く昇る太陽の光は容赦なく照りつける。
タオルハンカチ片手に、ダラダラとした坂道を登っていくと・・・ -
近年整備されたと思しき階段が目の前に聳える。
ここを登れば、あの場所が見えるのだ!!気仙沼市復興祈念公園 公園・植物園
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気仙沼を訪れたのは今回が3回目。
過去2回と違い、今回初めて気仙沼湾と気仙沼市街を見下ろせる場所へとやって来ることができた。
この風景が見たかったのだ!!
波もさほど立っておらず、鏡面のように静かな気仙沼湾。
空の碧さを掴まえたかのような海が眼下に広がる。
ここは、気仙沼市復興祈念公園。 -
「祈りの帆」と名付けられたモニュメントが空の青さに映えて、気持ちが引き締まるような思いを抱く。
気仙沼市復興祈念公園 公園・植物園
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祈りの帆の内部はこんな様子。
まるで合掌するかのような帆の内部からも、穏やかな気仙沼湾が見える。 -
鹿折地区。
あの大震災の折、大きな漁船が乗り上げてしまった場所!と聞けば思い出す方も多いと思う。
あれから11年。
土地の嵩上げ整備も終わり、新たな生活の息づかいがする場所として建設が進んでいる。
気仙沼に来ていつもホッとするのは、あの大変な状況を地域の方が力を合わせて乗り切って、希望を胸に抱き前を向いているところ。
一方で、持って生まれた自然の豊かさや懐かしい大地の匂いや海の匂いも消し去っていないところ。
たった3度の縁だけなのに、とても郷愁を搔き立てられる不思議なる場所。
気仙沼。 -
この穏やかな海と山が、この街に繁栄と豊饒さをもたらし続けてくれることを祈念しつつ・・・
気仙沼大島へと向かうことにする。 -
カーナビの精度が追いつかない程、この数年でこの地域は大きく変貌した。
だから頼りになるのは案内標識や看板のみ。
それでも迷うことなく、亀山展望台の駐車場まで辿り着き、そこからは歩いていく。
土日祝日の朝9時から午後4時までの時間帯は、この駐車場から亀山展望台までを結ぶピストンバスが運行しているらしいのだが・・・
到着したのが8時50分だったし、自らの足どりで展望台まで行ってみるつもりだったのでそのまま出発することに。
最初は無問題だったのだが・・・気仙沼大島 自然・景勝地
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徐々にキツイ階段が目の前に現れる。
うっすらとかいた汗のにおいを嗅ぎつけたのかアブがまとわりついてきたので閉口させられたが・・・
♪この坂を越えたなら
青い海が見えるよ
みんなの広い海が♪ -
気仙沼出身のシンガーソングライター畠山美由紀の歌「わが美しき故郷よ」のメロディーを思い浮かべながら、エッチラオッチラ登っていると本当に眼前に青い海が現れた。
それも唐突に!!
この風景が見たかったのだ!! -
亀山と刻まれた石碑
亀山 自然・景勝地
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亀山レストハウスは営業開始前の時刻なのでひっそりとしていた。
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展望台まではもう一息。
さ、あの歌の続きを脳内に流しながら向かうことにしましょ! -
♪潮風に抱かれて
暮らして来たの
ささやかな毎日を
暮らして来た♪ -
亀山展望台に到達。
何でしょう!この見事なまでの青い空ってヤツは!!亀山展望台 名所・史跡
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気仙沼大島大橋と、その奥に広がる気仙沼湾に架かるかなえおおはしが見えるその場所で、しばし息を呑むようにその風景に見惚れてしまった。
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リアス式海岸の独特の美しさ、自然に寄り添うように生活する気仙沼大島の姿に・・・
時が経つのを忘れて見入ってしまう。 -
眼下に見えるこの浜は?
位置的には小田の浜だろうか・・・ -
大島瀬戸と、その向こうは唐桑半島。
思いっきり新鮮な空気を吸ったから、さあ次へと向かおう! -
次にやって来たのは、大島汽船のボート乗り場。
ほんの数年前までこの島は、気仙沼市街とは汽船で行き来してきた島。
かつて日に10数便就航していたフェリーも今は退き、観光用の船が周遊するのみ。
この日も島周辺を巡る船が、観光客を待っているところだった。 -
この気仙沼大島も、2011年の大震災の津波によって、島のあちこちが浸水被害を受けたという。
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気仙沼大島ウェルカムターミナルや、野杜海(のどか)という愛称の商業施設のあるエリア。
島外からも陽気の良さに惹き寄せられて、ドンドンお客が来ておりました。気仙沼大島ウェルカムターミナル 名所・史跡
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ウェルカムターミナルの中には、NHK朝の連続テレビ小説「おかえりモネ」のパネルなどが今も・・・
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放送終了後1年以上を経過してもなお、この作品は気仙沼の多くの人から愛され、大切にされている様子。
こないだまで壮絶酷評の嵐のまま終了した某ドラマとは大違いですね。(苦笑) -
気仙沼大島大橋にやって来た。
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橋の両岸に車を停めるスペースがあるので、じっくりと橋を撮影したり、途中まで渡ってみることも可能。
気仙沼大島大橋 名所・史跡
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タイミングよく遊覧船でも来ればいいのになぁ!
と思いつつも、時間が合わなかったようで・・・
静かな海には養殖いかだが幾つも浮かぶ。
さて、ここからどういうルートを辿ろうか?
前夜考えていたのは登米市(とめし)の「登米の明治村(とよまのめいじむら)」へ向かうルート。
行ったことないので訪れてみる気マンマンだったのだが・・・
気仙沼大島までやって来たら、このまま海沿いを南下しながら震災後11年の今を我が眼で確認したくなりましてネ。 -
浦島大島ICから大谷海岸ICまでの間を三陸自動車道でひとっ飛び!
やって来たのは道の駅大谷海岸。
以前の道の駅とはすっかり様変わりしてしまったことに驚き!!
前回ここに来た時の様子はこちらの旅行記から
https://4travel.jp/travelogue/11486231
「気仙沼の震災遺構を訪ねて(平成最後の東北旅【1】)道の駅 大谷海岸 道の駅
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この付近一帯が土地の嵩上げ工事によって海との距離ができてしまった一方で、広々としたゆとりの造りの道の駅の館内はスッキリとしている。
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ファストフード「はまカフェ」と、カフェテリア「umicoco」の入居するエリア。
時刻はまだ10時過ぎで、利用者はさほど多くなかったが・・・
ソフトクリームを美味しそうに食べている人の姿を見かけて、釣られてしまった。(笑)HAMACAFE グルメ・レストラン
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大島柚子のコンフィチュールをトッピングした「ゆずソフト」を所望。
品の良いゆずの爽やかさを感じさせますが、もうちょっとゆず感を主張してもいいかもなぁ・・・
ソフトクリームはやや粘っこい風味。
美味しかったです。
家への土産物類を何点か買い求め、次の目的地へ! -
道の駅大谷海岸からは三陸道を使わず、ひたすら国道45号線を南下。
この辺りも岩手同様、三陸道に主軸を持っていかれたため、往来の車は非常に少ない。
南三陸さんさん商店街に到着。
ここに来るのは4年半ぶり。
今回もまたここだけは活況を呈している。
まずはモアイ像にお目通り(笑)南三陸さんさん商店街 市場・商店街
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この画像、Google Pixelで撮影した後、消しゴムマジックで他人様を消去済み。
こうやって何もかも消してしまうと、ある意味怖い画像だなぁ・・・(汗)
土曜日の昼前だから、人の賑わいは結構ありましたよ!
ちなみにここに来た時の事を記した旅行記が、僕にとってはフォートラベルでの最初の一歩だったんです、実は。
https://4travel.jp/travelogue/11357049
「南三陸から陸前高田まで(2018GW宮城三陸旅行【1】) -
南三陸さんさん商店街の隣地には、新たな道の駅「さんさん南三陸」が完成を待つばかりの状態だった。
南三陸といえば、隈研吾。
南三陸さんさん商店街を手始めに、南三陸町震災復興祈念公園とを結ぶ中橋、そして道の駅さんさん南三陸と、三部作の最後を締めくくるわけで・・・
いずれまた訪れた際に、中身をじっくり見てきたいと思っています。道の駅 さんさん南三陸 道の駅
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さんさん商店街から復興祈念公園へと結ぶ中橋。
中橋 名所・史跡
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橋の真ん中あたりからは、前方に祈りの丘が見える。
4年半前にここに来た時は、土日祝日を問わずダンプカーがもうもうと土煙を立てて造成しまくっていたものが、今こうして形となっているのだ。南三陸町 震災復興祈念公園 公園・植物園
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中橋を渡り切ると、南三陸町旧防災対策庁舎がチラッと見えてきます。
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僕が初めて南三陸町を訪れてから早9年が経つ。
震災後2年7か月後のことだ。
あの日もまた朝から青く澄み渡った空、強い陽射しに照らされながら。このエリアを歩いた。
https://4travel.jp/travelogue/11607681
「南三陸・語り部バス(2013秋・東北の旅【6】)
経年劣化を抑えるためだろうか。
かなり表面は補修されていて、逆にそれがちょっと違和感あり。
良かったら、上の旅行記の中の写真と見比べてみて欲しい。南三陸旧防災対策庁舎 名所・史跡
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献花台も設置されていた。
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今は土地の嵩上げ工事も完了し、震災前の街の面影を伺えるものはほぼ何もなくなったと言って良い。
以前の防災対策庁舎の位置関係を示す案内板が設置されていた。
こういうものがなければ、いずれ分からなくなってしまう可能性大。 -
ここに来ると、頭を垂れ合掌せずにはいられない。
町民に一刻も早い非難を最期まで呼び続けた遠藤未希さんを始め多くの方々の無念に、ただただ静かに祈りを捧げることしかできないもどかしさ。 -
津波被害を受けた土地は、たとえ嵩上げを行った現在でも一切、個人の住宅を建てることはできない。
かつて、南三陸町志津川の街に暮らす住人の約6割が生活していた場所が、ただただ嵩上げされて広がっているのみ。
先程まで気仙沼の街並みを見てきた身としては、この光景に違和感ばかり感じられて・・・ -
この街は、気仙沼とは明らかに違う。
かつて訪れた女川や石巻とも違った毛色。
人間の営みを排除した場所にある復興祈念公園。
9年前、初めてこの街を訪れた時には想像だにしなかった復興のかたち。 -
モヤモヤする気持ちの置きどころがないまま、祈りの丘へと登ってみた。
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祈りの丘の西側には、かつての志津川駅の遺構。
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祈りの丘の東側には、震災遺構の高野(こうの)会館。
志津川湾のその向こうには微かに南三陸ホテル観洋の姿も見える。震災遺構 ブライダルパレス高野会館 名所・史跡
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石碑
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祈りの丘の頂上から南三陸さんさん商店街方向を見るとこんな感じ。
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志津川の街に暮らす人々は、かつて平地だった場所に一切住めなくなったが故に、周囲の山間地を造成し、新たな街が作られた。
だからこそ尚のこと、この震災復興祈念公園が浮いて見えるのかもしれない。
人の息づかいのしない場所という、どうしようもない違和感。 -
春になるとサクラが見事に咲くのだろうか・・・
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再び中橋を渡ってさんさん商店街側へと向かう。
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耐久性とか大丈夫なのか?これって・・・
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この10年、日本のいたるところに隈研吾の仕事が存在する。
最初はその地域の人々に警戒されないようにいたってシンプルかつベーシックに!
2番目の仕事は少しだけ独自の色合いを出して・・・
3つ目の仕事は大胆に、奇抜に!!
って事なんでしょうねぇ・・・きっと。 -
街の案内板
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そろそろ昼時。
空腹を覚えたのでどこかの店で何か食べるつもりだったのだが・・・ -
食楽しお彩は店頭に行列
食楽 しお彩 グルメ・レストラン
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弁慶鮨は満員御礼
弁慶鮨 グルメ・レストラン
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創菜旬魚はしもとも満員御礼
行列嫌いの僕は、即座にここで食べることを断念。創菜旬魚はしもと グルメ・レストラン
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佐良スタジオ。
以前ここで見た展示は本当に衝撃的だった。
隣に今頃になって道の駅なんぞができて、果たしてこちらは経営が成り立つのだろうか?
と余計なお世話ながら心配になった。 -
道の駅三滝堂。
道の駅スタンプを押すために立ち寄ったのだが・・・
この道の駅は曲者!!
道の駅スタンプではないまがい物が、とても紛らわしい場所に置いてありますので要注意!道の駅 三滝堂 道の駅
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震災によって時を止めた時計
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津波によってひしゃげた国道45号線の標識
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三陸道、仙台南部道路と経て東北道へ。
国見サービスエリアで休憩することに。国見サービスエリア 道の駅
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昼飯を食いそびれて超腹ペコ状態。
何か食わなきゃ!! -
やっと食事にありつけた!(汗)
肉が食いたいモードだったので、牛タン丼。
普通に美味しかったのだが、仙台の牛タンのようにもっと厚めにカットしてくれたら尚のこと満足度が上がっただろうに!
順調に高速道路を疾走し、我が家へ帰還したのは夜7時ちょっと前。
2泊3日のひとり旅。
何の予定も決めないで、思いのままに車を走らせ音楽を聴く。
気になった場所に立ち寄り、時間制限なくその土地の空気を満喫する旅。
久しぶりの東北は、やはり何もかもが優しさに溢れた場所。
日常の喧騒に疲れを覚えた時には、また東北へと出掛けよう!
海山の美味いものをたらふく戴いて、英気を養えたら、また日常という名の戦場へと戻って来られるし・・・
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みちのくひとり旅2022初秋
この旅行記へのコメント (2)
-
- ムロろ~んさん 2022/11/30 14:45:41
- 復興…
- こんにちは、ムロろ~んです。
宮城&岩手へ行かれた旅行記を拝見しました。
東日本大震災、私もこの震災の影響で180度変わったことが起きたんです。
今まで1年に一度4人集まって旅した友だちがこの機会に集まれなくなったこと。
岩手に住んでいた友達が精神的にも震災で旅ができる状況ではなくなったから。
周り近所がそんな心の余裕がなかったという話を聞いて悲しくなったことを思い出しました。
それと以前勤めていたお寺の師匠が震災へ手伝いに行っていて、私はそれの裏方をしていたこと。
埼玉でもお寺の本堂にあった仏像や位牌などが崩れてて、片付け作業に追われて大変だったのを思い出しました。
この震災の影響で価値観もガラッと変わったのをただただオロオロしていた自分がいていた自分。
何もできなかったなぁって。
その震災の以降の写真を見る度に感じてしまいます。
今はコロナ禍。
価値観もガラッと変わってしまってまたオロオロしている自分。
人間関係さえもガタガタ崩れてしまったことも驚きました。
人間って何なんだろう?なんて思いつつ、それでも乗り越えなくてはと思う自分がいましたよ。
この旅行記を読んだ感想です(;^ω^)。
ムロろ~ん
- 群青さん からの返信 2022/12/03 21:42:32
- Re: 復興…
- ムロろ~んさん
こんばんは。
コメント頂きありがとうございます。
自分の努力や周囲の支えだけではどうにも乗り越えることの難しい事象って、世の中にはたくさんあります。
あの東日本大震災も、人生を揺るがす大きな出来事でもあり、東日本に暮らす人間にとっては大なり小なり影響を受け、今もなおその思いを抱きながら生きている人は多いと思います。
一方で、自分一人ではどうにもできない事柄でも、周囲と支え合って必死に今日を生きていく中で、活路を見いだした人もいっぱいいるわけで・・・
数年ごとに三陸沿岸を回るごとに、僕は人間の強さや哀しさをたくさん感じます。
それ以上に、復興という言葉だけでは言い尽くせない何かを再確認させられることが多いのも事実です。
うまく言えないんだけど・・・
数日前、ちょっと怪我をしてしまいまして(汗)、普段の日常のあれこれから遠ざかっておりました。
やっと回復基調に乗れたので、今夜からまたフォートラベルにも復帰した次第です。
返答が遅くなりました事、申し訳ございません。
僕の方は大丈夫なので(たぶん)ご心配なく。
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