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2021年12月17日(金)、冬の青春18きっぷを使って東京まで出掛けた。青春18きっぷの旅の話は過去に何度も書いているが、JRの各線で普通列車および快速列車1日乗り放題が5回出来る、販売および使用期間限定の特別企画乗車券(トクトクきっぷ)を使った旅。5回は誰が使ってもいいし、同時に5人以内の複数人が使うことも出来る。<br /><br />1982年3月に国鉄が青春18のびのびきっぷとして発売開始したもので、翌年現在の名称に改称した。年に3回、春、夏、冬に期間を限定して発売されている。発売開始時には8,000円だったが、何度も値上げされて、現在(2022年)は12,050円。<br /><br />青少年・学生をイメージした「青春」と、その象徴的な年齢で「末広がりの8」にも通じる「18」を組み合わせたネーミングになっているが利用者の年齢制限はなく、小児運賃の設定もない。JR各線の基本普通列車乗り放題だが、近年、新幹線の開業等で第三セクター化された路線が多くなり、一部の特例を除いては利用できなくなったのはとても不便。<br /><br />春、夏、冬の各シーズンで値段は一緒だが、使える期間は異なる。今後変更があるかもしれないが、一番長いのは夏で7月20日から9月10日までの62日間、春が3月1日から4月10日までの41日間、そして冬は一番短く12月10日から1月10日までの32日間。<br /><br />最初に使ったのはいつかは覚えてないけど、多分90年代前半には使ってたように思う。一番利用していたのはやはり夏だな。春も結構使ってたけど、冬はこれまで利用したことがなかった。働いてた時代には、冬のこの時期は5日も使うのが難しかったんだよね・・・<br /><br />今回の旅は4泊5日。こんな長い旅は国内ではムチャ久しぶり。2017年の夏に宇都宮、富岡、牛久、浦賀を回った時以来。で、今回、18きっぷはうち3日使用。1日目はその1回目を使って浜松に移動。京都駅を10時に出て4時間足らず、米原、大垣、豊橋で新快速や各停を乗り継いで到着。<br /><br />今回の旅、メインの目的地は東京で、直行すれば十分に1日で移動可なのだが、ジャマイカのJICAシニア海外ボランティアの時に一緒に赴任して、2年間現地でお世話になった私より少し年上の同期隊員の方が浜松の方で、是非遊びに来てくださいと云うお言葉に甘えてお邪魔することにした。<br /><br />ありがたいことに浜松駅南口で車で迎えてくださって(下の写真)、観光に出発。今回お世話になるに当たってどこへ行くかはお任せしていた。浜松って、現役時代から新幹線の往復で何度も通過はしてたけど、一度も駅から出たことない、多分。新幹線から在来線に乗り換えたことはあるようだし、車で通過する際に泊まったこともあるけど、観光は全くしてないので。<br /><br />浜名湖も新幹線や在来線それに天竜浜名湖鉄道でも、さらに東名高速に国道1号線の浜名バイパスでも通過したことは何度もあり、浜名湖を通過する時の景色(表紙の写真が第三浜名橋梁から浜名大橋)は結構いつも楽しみにはしてるけど、学生時代に名古屋から友人と車で新井関所跡に行ったことがあるくらい。なんで、どこへ連れて行ってもらってもOKなんだよね。<br /><br />で、まず連れて行って下さったのが、浜名湖遊覧。これは乗って見たかったので、嬉しい。浜名湖は静岡県浜松市と湖西市にまたがる海水と淡水が入り交じっている汽水湖。養殖ウナギがとても有名だが、その他にもノリ、カキ、スッポンなどの養殖も盛ん。また、リゾート地としても人気がある。<br /><br />古くは琵琶湖の古名の近淡海(ちかつあはうみ)に対比して遠津淡海(とおつあわうみ)と呼ばれ、都から遠い淡水湖として認識されており、現在の庄内半島の先端、浜名湖ガーデンパークがある辺りまでしかなく、そこから現在の弁天島辺りへ川で流れ出していた。その後、平安時代には大倉戸に流れ出す浜名川に変わったが、いずれにせよ湖面は海面より1mほど高く、海水が逆流することはなかった。<br /><br />この状態が大きく変わったのは室町時代の1498年に発生した明応の大地震。まずは地盤沈下で湖の水位が1m以上下がり、海水が湖に侵入するようになる。さらに翌年には滅多に起きない暴風雨に見舞われ、高波、高潮が湖内に侵入、また大雨で山津波が発生、浜名川の河口を塞いだ。行き場を失った水は、真っ直ぐ南に流れて、砂州を押し流し、湖と海が繋がった。<br /><br />浜名湖の名前だが、浜松と名古屋の間から来たと云う説がよく語られるようだが、名古屋(名護屋)は江戸時代になって新たに造られた街で、それ以前は清州が中心地だったので違うだろうとのこと。<br /><br />平安時代の辞書に遠江国波万奈(はまな)郡の記述があり、どうもこれが語源らしい。濱名とも書かれているがその由来は不明。説としては浜名湖を浜に近い湖と云うことから浜の中の湖と云う意味の浜中湖と呼び、それが浜名湖に変化して、郡名になったと云うのは私にはいかにも本当らしく思えるのだが・・・<br /><br />ついでに浜名湖がある静岡県だが、県庁所在地を静岡市に置く、中部地方の南、太平洋に面する県。県域は東西155km、南北118kmあり、面積約8000平方㎞弱は、47都道府県で13番目で、宮崎県よりわずかに広い。北側は広大な南アルプスで、南側は駿河湾、遠州灘に面しており、1951年以来台風上陸数は42回とダントツに多い鹿児島県に続いて26回の高知県、24回の和歌山県とほぼ肩を並べる22回で4番目に多い。<br /><br />人口は約360万人で、こちらは全国10位。政令指定都市である静岡市と浜松市、そして施行時特例市である沼津市と富士市など人口10万人以上の都市が10市あり、平野部を中心に人口は分散している。23市10区12町の自治体があり、村はない。<br /><br />かつての伊豆国、駿河国、遠江(とおとうみ)国に相当し、地域によって住民の意識、方言、文化面に大きな違いがある。静岡の名前は明治初期の静岡藩に由来しているが、その名は静岡市の静岡浅間神社が麓にある賤機山(しずはたやま)に因んでいる。<br /><br />1869年(明治2年)の版籍奉還に際して、それまで使われていた府中藩は他と混同し易い、あるいは「不忠」を連想させると云うことで改名するよう明治政府から指示を受ける。いったんは賤ヶ丘と命名したが、賤の字は相応しくないとのことで、静岡と決められた。<br /><br />静岡県の成立は1871年(明治4年)。ただし、その時点では旧駿河国と旧遠江国の一部地域のみ。旧伊豆国は韮山県で、今の浜松市舘山寺地区は堀江県になった。しかし、その4か月後に、静岡県の旧遠江国部分が分離されて浜松県となり、堀江県を吸収する。また、韮山県は小田原県などと合併して足柄県となる。<br /><br />最終的には1986年(明治9年)に足柄県は分割され旧伊豆国部分が静岡県に編入、さらに浜松県も静岡県に編入され、ほぼ現在の県域となった(伊豆諸島はその2年後に東京府に編入されるまでは静岡県だった)。<br /><br />ものづくりが盛んで、製造品出荷額は国内第3位。スズキ、ヤマハ、カワイなどの本社が置かれている。お茶やミカンなどの農業、焼津や沼津などの漁業、さらに観光業も盛んで、県内総生産は全国で10位で、全世界の2/3の国々のGDPを上回る。<br /><br />スポーツ関係では何と云ってもサッカーが盛んで、サッカー王国と称される。ただ、最近はJリーグのジュビロ、エスパルスはイマイチで、2022年シーズンには共にJ1から降格となった。高校選手権でもなかなか結果を残せていなかったが、2019年度に24年振りに静岡学園が全国優勝を果たした。サッカー関係者の県出身者はとても多い。<br /><br />富士山を始めとする観光地も多い。伊豆半島にも多くの観光客が訪れる。大井川鉄道が走る大井川渓谷も有名。そして今回訪れた浜名湖も。私も結構行ってるので、いろいろ思い出す。また、多くの文学や映画作品の舞台にもなっている。<br /><br />静岡県出身および関連が深い有名人もかなり多く、列挙するとキリがないし、個別に訪問するところも多いので、それ以外のところに関係する方を少しだけ。歌手の研ナオコさんは湯ヶ島町出身で三島南高校中退。女優の市毛良枝さんは修善寺町出身。俳優の磯村勇斗さんは沼津西高校卒業。タレントの勝俣州和さんは日大三島高校卒業。水泳の岩崎恭子さんも同じ。ソニーの大賀典雄元社長は沼津中学卒業。他にもたくさんおられるが取りあえず以上。<br /><br /><br />いよいよ浜名湖遊覧船に乗船するが、続く

静岡 浜名湖(Lake Hamana,Shizuoka,Japan)

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2021/12/17 - 2021/12/17

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旅行記グループ 2021冬青春18きっぷ

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ちふゆ

ちふゆさん

2021年12月17日(金)、冬の青春18きっぷを使って東京まで出掛けた。青春18きっぷの旅の話は過去に何度も書いているが、JRの各線で普通列車および快速列車1日乗り放題が5回出来る、販売および使用期間限定の特別企画乗車券(トクトクきっぷ)を使った旅。5回は誰が使ってもいいし、同時に5人以内の複数人が使うことも出来る。

1982年3月に国鉄が青春18のびのびきっぷとして発売開始したもので、翌年現在の名称に改称した。年に3回、春、夏、冬に期間を限定して発売されている。発売開始時には8,000円だったが、何度も値上げされて、現在(2022年)は12,050円。

青少年・学生をイメージした「青春」と、その象徴的な年齢で「末広がりの8」にも通じる「18」を組み合わせたネーミングになっているが利用者の年齢制限はなく、小児運賃の設定もない。JR各線の基本普通列車乗り放題だが、近年、新幹線の開業等で第三セクター化された路線が多くなり、一部の特例を除いては利用できなくなったのはとても不便。

春、夏、冬の各シーズンで値段は一緒だが、使える期間は異なる。今後変更があるかもしれないが、一番長いのは夏で7月20日から9月10日までの62日間、春が3月1日から4月10日までの41日間、そして冬は一番短く12月10日から1月10日までの32日間。

最初に使ったのはいつかは覚えてないけど、多分90年代前半には使ってたように思う。一番利用していたのはやはり夏だな。春も結構使ってたけど、冬はこれまで利用したことがなかった。働いてた時代には、冬のこの時期は5日も使うのが難しかったんだよね・・・

今回の旅は4泊5日。こんな長い旅は国内ではムチャ久しぶり。2017年の夏に宇都宮、富岡、牛久、浦賀を回った時以来。で、今回、18きっぷはうち3日使用。1日目はその1回目を使って浜松に移動。京都駅を10時に出て4時間足らず、米原、大垣、豊橋で新快速や各停を乗り継いで到着。

今回の旅、メインの目的地は東京で、直行すれば十分に1日で移動可なのだが、ジャマイカのJICAシニア海外ボランティアの時に一緒に赴任して、2年間現地でお世話になった私より少し年上の同期隊員の方が浜松の方で、是非遊びに来てくださいと云うお言葉に甘えてお邪魔することにした。

ありがたいことに浜松駅南口で車で迎えてくださって(下の写真)、観光に出発。今回お世話になるに当たってどこへ行くかはお任せしていた。浜松って、現役時代から新幹線の往復で何度も通過はしてたけど、一度も駅から出たことない、多分。新幹線から在来線に乗り換えたことはあるようだし、車で通過する際に泊まったこともあるけど、観光は全くしてないので。

浜名湖も新幹線や在来線それに天竜浜名湖鉄道でも、さらに東名高速に国道1号線の浜名バイパスでも通過したことは何度もあり、浜名湖を通過する時の景色(表紙の写真が第三浜名橋梁から浜名大橋)は結構いつも楽しみにはしてるけど、学生時代に名古屋から友人と車で新井関所跡に行ったことがあるくらい。なんで、どこへ連れて行ってもらってもOKなんだよね。

で、まず連れて行って下さったのが、浜名湖遊覧。これは乗って見たかったので、嬉しい。浜名湖は静岡県浜松市と湖西市にまたがる海水と淡水が入り交じっている汽水湖。養殖ウナギがとても有名だが、その他にもノリ、カキ、スッポンなどの養殖も盛ん。また、リゾート地としても人気がある。

古くは琵琶湖の古名の近淡海(ちかつあはうみ)に対比して遠津淡海(とおつあわうみ)と呼ばれ、都から遠い淡水湖として認識されており、現在の庄内半島の先端、浜名湖ガーデンパークがある辺りまでしかなく、そこから現在の弁天島辺りへ川で流れ出していた。その後、平安時代には大倉戸に流れ出す浜名川に変わったが、いずれにせよ湖面は海面より1mほど高く、海水が逆流することはなかった。

この状態が大きく変わったのは室町時代の1498年に発生した明応の大地震。まずは地盤沈下で湖の水位が1m以上下がり、海水が湖に侵入するようになる。さらに翌年には滅多に起きない暴風雨に見舞われ、高波、高潮が湖内に侵入、また大雨で山津波が発生、浜名川の河口を塞いだ。行き場を失った水は、真っ直ぐ南に流れて、砂州を押し流し、湖と海が繋がった。

浜名湖の名前だが、浜松と名古屋の間から来たと云う説がよく語られるようだが、名古屋(名護屋)は江戸時代になって新たに造られた街で、それ以前は清州が中心地だったので違うだろうとのこと。

平安時代の辞書に遠江国波万奈(はまな)郡の記述があり、どうもこれが語源らしい。濱名とも書かれているがその由来は不明。説としては浜名湖を浜に近い湖と云うことから浜の中の湖と云う意味の浜中湖と呼び、それが浜名湖に変化して、郡名になったと云うのは私にはいかにも本当らしく思えるのだが・・・

ついでに浜名湖がある静岡県だが、県庁所在地を静岡市に置く、中部地方の南、太平洋に面する県。県域は東西155km、南北118kmあり、面積約8000平方㎞弱は、47都道府県で13番目で、宮崎県よりわずかに広い。北側は広大な南アルプスで、南側は駿河湾、遠州灘に面しており、1951年以来台風上陸数は42回とダントツに多い鹿児島県に続いて26回の高知県、24回の和歌山県とほぼ肩を並べる22回で4番目に多い。

人口は約360万人で、こちらは全国10位。政令指定都市である静岡市と浜松市、そして施行時特例市である沼津市と富士市など人口10万人以上の都市が10市あり、平野部を中心に人口は分散している。23市10区12町の自治体があり、村はない。

かつての伊豆国、駿河国、遠江(とおとうみ)国に相当し、地域によって住民の意識、方言、文化面に大きな違いがある。静岡の名前は明治初期の静岡藩に由来しているが、その名は静岡市の静岡浅間神社が麓にある賤機山(しずはたやま)に因んでいる。

1869年(明治2年)の版籍奉還に際して、それまで使われていた府中藩は他と混同し易い、あるいは「不忠」を連想させると云うことで改名するよう明治政府から指示を受ける。いったんは賤ヶ丘と命名したが、賤の字は相応しくないとのことで、静岡と決められた。

静岡県の成立は1871年(明治4年)。ただし、その時点では旧駿河国と旧遠江国の一部地域のみ。旧伊豆国は韮山県で、今の浜松市舘山寺地区は堀江県になった。しかし、その4か月後に、静岡県の旧遠江国部分が分離されて浜松県となり、堀江県を吸収する。また、韮山県は小田原県などと合併して足柄県となる。

最終的には1986年(明治9年)に足柄県は分割され旧伊豆国部分が静岡県に編入、さらに浜松県も静岡県に編入され、ほぼ現在の県域となった(伊豆諸島はその2年後に東京府に編入されるまでは静岡県だった)。

ものづくりが盛んで、製造品出荷額は国内第3位。スズキ、ヤマハ、カワイなどの本社が置かれている。お茶やミカンなどの農業、焼津や沼津などの漁業、さらに観光業も盛んで、県内総生産は全国で10位で、全世界の2/3の国々のGDPを上回る。

スポーツ関係では何と云ってもサッカーが盛んで、サッカー王国と称される。ただ、最近はJリーグのジュビロ、エスパルスはイマイチで、2022年シーズンには共にJ1から降格となった。高校選手権でもなかなか結果を残せていなかったが、2019年度に24年振りに静岡学園が全国優勝を果たした。サッカー関係者の県出身者はとても多い。

富士山を始めとする観光地も多い。伊豆半島にも多くの観光客が訪れる。大井川鉄道が走る大井川渓谷も有名。そして今回訪れた浜名湖も。私も結構行ってるので、いろいろ思い出す。また、多くの文学や映画作品の舞台にもなっている。

静岡県出身および関連が深い有名人もかなり多く、列挙するとキリがないし、個別に訪問するところも多いので、それ以外のところに関係する方を少しだけ。歌手の研ナオコさんは湯ヶ島町出身で三島南高校中退。女優の市毛良枝さんは修善寺町出身。俳優の磯村勇斗さんは沼津西高校卒業。タレントの勝俣州和さんは日大三島高校卒業。水泳の岩崎恭子さんも同じ。ソニーの大賀典雄元社長は沼津中学卒業。他にもたくさんおられるが取りあえず以上。


いよいよ浜名湖遊覧船に乗船するが、続く

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