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2021年12月17日(金)2時40分過ぎ、浜名湖遊覧船のフラワーパーク港に到着。2019年に開通した東名高速の舘山寺スマートICの南西すぐ、浜名湖の5つの枝湾のひとつの内浦の南東奥にある。浜松市内から車で約40分。はままつフラワーパークがすぐ東にある。<br /><br />浜名湖では様々な湖上アクティビティを楽しむことが出来るが、その一つが湖上遊覧船。浜名湖には1876年(明治9年)に初めて蒸気船が登場し、1907年(明治40年)に設立された浜名湖巡行船(株)が東海道本線の鷲津駅近くから、鷲津・気賀間と鷲津・三ケ日間に定期航路が開設された。<br /><br />こうして明治末期から大正に掛けて浜名湖交通の担い手は船になり、新たな会社も設立され、限られた乗客を巡ってのスピードと運賃の競争が始まる。この定期船は太平洋戦争中には中断されたが、1973年まで続いたが、自家用車の増加と道路整備を背景に乗客数が減少し、終止符を打った。<br /><br />それと入れ替わりに戦後始まったのが遊覧船。浜名湖巡行船も1946年(昭和21年)に浜名湖観光汽船に商号変更し遊覧船を就航、1961年(昭和36年)には遠鉄観光汽船も設立され、1970年に伊豆箱根鉄道系列の浜名湖遊覧船が設立された。浜名湖観光汽船はこの浜名湖遊覧船と1977年に経営統合し現社名となり、現在定期観光船を就航する唯一の会社となっている。2009年には浜松市でレジャー、ショッピング施設などの経営を行うサゴーエンタプライズの傘下に入った。<br /><br />浜名湖遊覧船はこのフラワーパーク港とかんざんじ港、みっかび瀬戸港の3つの港で利用でき、フラワーパーク港あるいはかんざんじ港からの30分周遊コース、舘山寺航路と、西岸の猪鼻湖の南端に近いみっかび瀬戸港との間を結ぶ横断コースの瀬戸航路がある(運航状況は結構変わるようなので、事前チェック必要)。<br /><br />この日、案内して戴いたのは30分周遊コースで3時15分発と云うことで、ジャマイカ時代の昔話などしながら出発を待つ。浜名湖には上述のように5つの枝湾がある。この内浦から時計回りだと庄内湖、松見ヶ浦、猪鼻湖、(引佐)細江湖とあるが、内浦は一番小さく、枝湾に上げられないケースもある。枝湾に上げられてない松見ヶ浦の南の鷲津湾より小さいくらい。<br /><br />内浦は舘山寺のある舘山と大草山の間から奥行き1.5km程度西に入り込んだ湾で、湾の南西部には舘山寺や舘山寺温泉がある。北東部には富士マリーナ(下の写真1)もある。<br /><br />舘山寺温泉と内浦をまたいで北側の大草山とを結ぶかんざんじロープウェイが走っている。日本で唯一の湖上を渡るロープウェイ。ロープウェイの後ろには舘山寺の高さ16mの聖観音菩薩も見える。1937年(昭和12年)に建立されたもの。<br /><br />15時15分過ぎ、ちょっと天気が悪くなって来た中で奥浜名丸に乗船し、出発(下の写真2)。奥浜名丸は89トンで旅客定員は250名。この便の乗客は10人余りやったかな。この便はかんざんじ港始発なので、フラワーパーク港を出ると寄り道せずに本湖に向かう。<br /><br />右手は標高113mの大草山で、かんざんじロープウェイの大草山駅と駅に併設の浜名湖オルゴールミュージアムが見える。オルゴールミュージアムは1999年開館で、屋上の大草山展望台からの360°の景色は素晴らしいらしい。<br /><br />本湖に出て振り返ると稚児岩と大草山の上にかんざんじ荘が見える。稚児岩は本湖に突き出した小さな岩島で、室町時代後期の1504年に堀江為清が今川氏親に滅ぼされた際に、ここで夫人と共に自害し、赤子が残されていたと云う伝説が残る。かんざんじ荘は1962年に浜名湖かんざんじ荘としてオープンしたが、2018年に営業を終了し、2020年に体験型多用途施設「KAReN HaMaNaKo かんざんじ荘」として開業したもの。<br /><br />船はまずは本湖と細江湖との間に架かる東名高速の浜名湖橋に向かう。1969年に開通した赤い橋桁を持つ全長603mの連続桁橋で東名高速道路でも有数の景観を誇る橋。完成当時、中央支間長140mは国内最長だった。右手の黒岩崎の先に大草山、舘山が、左手の崎山には浜名湖SAや寸座マリーナがある。<br /><br />細江湖は正式には引佐(いなさ)細江と云う。引佐にある細江=小さな湖の意。引佐は現在も浜松市北区引佐町として名前が残るが、もともと引佐郡だったところで、奈良・平安時代から遠江国引佐郡だった。引佐は古くは伊奈佐と書かれ、中世は井伊庄(いいのしょう)と称されていた。細江湖は冬になると約3万羽のカモ類が越冬することで有名。<br /><br />浜名湖橋の先で遊覧船は折り返し南に向かう。細江湖から西の猪鼻湖に掛けては奥浜名湖と呼ばれ、遠州の奥座敷と云われる。この遊覧船の他にも東名高速の浜名湖SAの特設桟橋から発着する約20分の船(チャカ)めぐりもあるし、カヌーやウインドサーフィンなどあらゆるマリンレジャーを楽しみことも出来る。沿岸には浜名湖湖北五山と呼ばれる名刹などもあり、寺社巡りや季節の花巡り、景勝地や歴史の道散策、味覚狩りなどを楽しめる。<br /><br />遊覧船は5分ほど南に進むと折り返し、帰路に就く。細江湖のカモの話を上に書いたが、細江湖に限らず奥浜名湖には11月下旬から3月上旬までの間にカモメもやって来る。下の写真1にも写っているように内浦にもいたが、本湖にもたくさんおり、乗客がくれる餌を狙って船のすぐそばを飛び回る。<br /><br />途中結構な雨も降ってきたが、雨が上がると雲の切れ目から天使の梯子も見えて、それも悪くない。出発から約25分、帰りはかんざんじ港に停泊する。平安時代の810年に空海によって創建された舘山寺のすぐ横。<br /><br />反対サイドには何の表示もないが、いかにもホテルらしい建物がある。調べてみたら2021年10月いっぱいで営業終了したホテル九重だった。その左手の観覧車は浜名湖パルパルの設備。手前の桟橋には友好提携する中国の蘇州・寒山寺から贈られた梵鐘のレプリカが設置された浮見堂が見える。<br /><br />30分ほどでフラワーパーク港に戻る(下の写真3)。<br />https://www.facebook.com/media/set/?set=a.8508096362593646&amp;type=1&amp;l=223fe1adec<br /><br /><br />次は湯船から浜名湖に沈む夕陽を眺めるが、続く

静岡 浜名湖遊覧(Lake Hamana Cruise,Shizuoka,Japan)

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2021/12/17 - 2021/12/17

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ちふゆ

ちふゆさん

2021年12月17日(金)2時40分過ぎ、浜名湖遊覧船のフラワーパーク港に到着。2019年に開通した東名高速の舘山寺スマートICの南西すぐ、浜名湖の5つの枝湾のひとつの内浦の南東奥にある。浜松市内から車で約40分。はままつフラワーパークがすぐ東にある。

浜名湖では様々な湖上アクティビティを楽しむことが出来るが、その一つが湖上遊覧船。浜名湖には1876年(明治9年)に初めて蒸気船が登場し、1907年(明治40年)に設立された浜名湖巡行船(株)が東海道本線の鷲津駅近くから、鷲津・気賀間と鷲津・三ケ日間に定期航路が開設された。

こうして明治末期から大正に掛けて浜名湖交通の担い手は船になり、新たな会社も設立され、限られた乗客を巡ってのスピードと運賃の競争が始まる。この定期船は太平洋戦争中には中断されたが、1973年まで続いたが、自家用車の増加と道路整備を背景に乗客数が減少し、終止符を打った。

それと入れ替わりに戦後始まったのが遊覧船。浜名湖巡行船も1946年(昭和21年)に浜名湖観光汽船に商号変更し遊覧船を就航、1961年(昭和36年)には遠鉄観光汽船も設立され、1970年に伊豆箱根鉄道系列の浜名湖遊覧船が設立された。浜名湖観光汽船はこの浜名湖遊覧船と1977年に経営統合し現社名となり、現在定期観光船を就航する唯一の会社となっている。2009年には浜松市でレジャー、ショッピング施設などの経営を行うサゴーエンタプライズの傘下に入った。

浜名湖遊覧船はこのフラワーパーク港とかんざんじ港、みっかび瀬戸港の3つの港で利用でき、フラワーパーク港あるいはかんざんじ港からの30分周遊コース、舘山寺航路と、西岸の猪鼻湖の南端に近いみっかび瀬戸港との間を結ぶ横断コースの瀬戸航路がある(運航状況は結構変わるようなので、事前チェック必要)。

この日、案内して戴いたのは30分周遊コースで3時15分発と云うことで、ジャマイカ時代の昔話などしながら出発を待つ。浜名湖には上述のように5つの枝湾がある。この内浦から時計回りだと庄内湖、松見ヶ浦、猪鼻湖、(引佐)細江湖とあるが、内浦は一番小さく、枝湾に上げられないケースもある。枝湾に上げられてない松見ヶ浦の南の鷲津湾より小さいくらい。

内浦は舘山寺のある舘山と大草山の間から奥行き1.5km程度西に入り込んだ湾で、湾の南西部には舘山寺や舘山寺温泉がある。北東部には富士マリーナ(下の写真1)もある。

舘山寺温泉と内浦をまたいで北側の大草山とを結ぶかんざんじロープウェイが走っている。日本で唯一の湖上を渡るロープウェイ。ロープウェイの後ろには舘山寺の高さ16mの聖観音菩薩も見える。1937年(昭和12年)に建立されたもの。

15時15分過ぎ、ちょっと天気が悪くなって来た中で奥浜名丸に乗船し、出発(下の写真2)。奥浜名丸は89トンで旅客定員は250名。この便の乗客は10人余りやったかな。この便はかんざんじ港始発なので、フラワーパーク港を出ると寄り道せずに本湖に向かう。

右手は標高113mの大草山で、かんざんじロープウェイの大草山駅と駅に併設の浜名湖オルゴールミュージアムが見える。オルゴールミュージアムは1999年開館で、屋上の大草山展望台からの360°の景色は素晴らしいらしい。

本湖に出て振り返ると稚児岩と大草山の上にかんざんじ荘が見える。稚児岩は本湖に突き出した小さな岩島で、室町時代後期の1504年に堀江為清が今川氏親に滅ぼされた際に、ここで夫人と共に自害し、赤子が残されていたと云う伝説が残る。かんざんじ荘は1962年に浜名湖かんざんじ荘としてオープンしたが、2018年に営業を終了し、2020年に体験型多用途施設「KAReN HaMaNaKo かんざんじ荘」として開業したもの。

船はまずは本湖と細江湖との間に架かる東名高速の浜名湖橋に向かう。1969年に開通した赤い橋桁を持つ全長603mの連続桁橋で東名高速道路でも有数の景観を誇る橋。完成当時、中央支間長140mは国内最長だった。右手の黒岩崎の先に大草山、舘山が、左手の崎山には浜名湖SAや寸座マリーナがある。

細江湖は正式には引佐(いなさ)細江と云う。引佐にある細江=小さな湖の意。引佐は現在も浜松市北区引佐町として名前が残るが、もともと引佐郡だったところで、奈良・平安時代から遠江国引佐郡だった。引佐は古くは伊奈佐と書かれ、中世は井伊庄(いいのしょう)と称されていた。細江湖は冬になると約3万羽のカモ類が越冬することで有名。

浜名湖橋の先で遊覧船は折り返し南に向かう。細江湖から西の猪鼻湖に掛けては奥浜名湖と呼ばれ、遠州の奥座敷と云われる。この遊覧船の他にも東名高速の浜名湖SAの特設桟橋から発着する約20分の船(チャカ)めぐりもあるし、カヌーやウインドサーフィンなどあらゆるマリンレジャーを楽しみことも出来る。沿岸には浜名湖湖北五山と呼ばれる名刹などもあり、寺社巡りや季節の花巡り、景勝地や歴史の道散策、味覚狩りなどを楽しめる。

遊覧船は5分ほど南に進むと折り返し、帰路に就く。細江湖のカモの話を上に書いたが、細江湖に限らず奥浜名湖には11月下旬から3月上旬までの間にカモメもやって来る。下の写真1にも写っているように内浦にもいたが、本湖にもたくさんおり、乗客がくれる餌を狙って船のすぐそばを飛び回る。

途中結構な雨も降ってきたが、雨が上がると雲の切れ目から天使の梯子も見えて、それも悪くない。出発から約25分、帰りはかんざんじ港に停泊する。平安時代の810年に空海によって創建された舘山寺のすぐ横。

反対サイドには何の表示もないが、いかにもホテルらしい建物がある。調べてみたら2021年10月いっぱいで営業終了したホテル九重だった。その左手の観覧車は浜名湖パルパルの設備。手前の桟橋には友好提携する中国の蘇州・寒山寺から贈られた梵鐘のレプリカが設置された浮見堂が見える。

30分ほどでフラワーパーク港に戻る(下の写真3)。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.8508096362593646&type=1&l=223fe1adec


次は湯船から浜名湖に沈む夕陽を眺めるが、続く

  • 写真1 富士マリーナ

    写真1 富士マリーナ

  • 写真2 浜名湖遊覧船フラワーパーク港船着場

    写真2 浜名湖遊覧船フラワーパーク港船着場

  • 写真3 奥浜名丸

    写真3 奥浜名丸

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