2022/06/09 - 2022/06/09
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万歩計さん
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2022年6月8日(水) 晴れ
八幡平の岩手県側の見どころを拾いながら松川温泉へ向かった。この間の目玉は廃墟ファンの間に口コミで広がった旧松尾鉱山の廃アパート群。松尾鉱山はかって東洋一の規模を誇る硫黄や黄鉄鉱の鉱山で、最盛期には家族を含め15000人がこの場所で生活していたという。しかし閉山から50年余り、鉱毒排水の半永久処理という負の遺産を残したまま、アパート群は風雨に曝されたまま打ち捨てられ、黒々とした躯体を無残に晒していた。割れた床から幹を延ばした樹木はやがて窓から大きく枝を出す、といった廃墟ぶりはある意味感動的である。長崎の軍艦島のように、産業遺産として保護する道も模索されているそうだ。
【旅程】
6/05 伊丹空港→秋田空港→田沢湖→想いでの潟分校→乳頭温泉湯巡り(妙の湯、蟹場、大釜、国民休暇村)→乳頭温泉郷・黒湯温泉(泊)
6/06 乳頭温泉郷湯巡り(孫六、鶴の湯)→玉川温泉(立寄り湯と自然探求路の散策)→八幡平アスピーテライン→藤七温泉・彩雲荘(泊)
6/07 八幡平ハイキング(ドラゴンアイ、源太森)→後生掛温泉(立寄り湯と自然探求路の散策)→大沼→蒸けの湯温泉→藤七温泉・彩雲荘(泊)
★6/08 黒谷地湿原→八幡平アスピーテライン→松尾鉱山跡→松川温泉地熱発電所→松川温泉郷湯巡り(松川荘、峡雲荘)→松川温泉・松楓荘(泊)
6/09 岩手山焼走り→小岩井農場→重伝建角館の街歩き→秋田空港→伊丹空港
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- レンタカー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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8:15 藤七温泉を出発。今日は八幡平の岩手県側の見どころを拾いながら松川温泉へ行きます。
藤七温泉 彩雲荘 宿・ホテル
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藤七温泉から5kmの黒地谷入口駐車場に車を停め、
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黒地谷湿原まで歩きます。
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黒地谷は八幡平の中でも花の種類が豊富な高層湿原。
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木道脇や山の斜面には残雪。
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雪解け水の流れる場所に水芭蕉
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遅い春の訪れを告げています。
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ショウジョウバカマ
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木道は緩やかな登り。
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途中の「熊の泉」。ここの水は飲めます。
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泉の名前を見て熊除けの鈴を出しました。朝早いので誰も歩いていません。
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水芭蕉の群生地が現れました。
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8:45 黒地谷に到着。
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イチオシ
昨日歩いた源太別れからハイキングルートを50分歩いた地点で、八幡平山頂から茶臼山に向かう中間点です。
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源太別れに向かう木道は雪の下。こんな木道を歩くときは踏み跡を外さず、ストックを突いて足元を確認ししながら。
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一帯には池塘が点在し、
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イチオシ
あちこちで水芭蕉の群生。
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しばらく風景を楽しんで、
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来た道を戻りました。
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更にアスピーテラインを東へ。
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9:08 源太岩展望台でフォトストップ。
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標高約1250mにある源太岩。存在感がありアスピーテラインのシンボルの一つになっています。
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源太岩展望台からの眺め。
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更に走って八幡平アスピーテライン御在所ゲートを出ると直ぐに松尾八幡平地熱発電所。
八幡平アスピーテライン 名所・史跡
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この先に廃墟ファンとしてぜひ行きたい場所があります。ナビを「松尾鉱山跡」にセット。
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しかしナビが導いたのは荒野の中の排水処理施設。
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松尾鉱山は19世紀末から1969年まで硫黄や黄鉄鉱を産出し、一時は東洋一の生産量を誇ったそうです。しかし廃坑後もヒ素を含む強酸性の排水が大量に湧出し、これを半永久的に処理を行わなくてはならないそうです。
松尾鉱山跡 名所・史跡
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見たかった廃アパート群が、赤茶けた排水沈殿池の向こうに小さく見えます。
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イチオシ
ズームアップ、
あそこへどうやったら行けるのか、4トラベルの旅行記をチェックしました。 -
目印は岩手県北バスの「緑が丘」停留所でした。
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廃アパート群はそこから脇道に行ってすぐ。
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9:37 目的地に到着。緑が丘アパートは松尾鉱山の従業員のため住宅施設でした。
松尾鉱山跡 名所・史跡
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イチオシ
標高1000mに位置し「雲上の楽園」と呼ばれました。戦後の最盛期には従業員約4000人、家族を合わせると約15000人がここで暮らしていたそうです。
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建てられたアパートは11棟。当時まだ珍しかった鉄筋コンクリート造りで、最先端の水洗トイレも取り入れらたそうです。
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学校を始めとした公共施設も完備していました。
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もっと近づいて撮りたいが敷地内は立入禁止。
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一棟だけが道の傍にあったのでじっくり観察します。
松尾鉱山跡 名所・史跡
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エネルギー源が石油に移ると石油からとれる安価な硫黄に需要が奪われました。そのため1969年に会社は解散、従業員は全員解雇されたそうです。
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それから50余年、廃アパート群だけが荒野の中に雨晒しで残っています。
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これが口コミで広がり、今では多くの廃墟ファンが訪れるようになったそうです。
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圧倒的な存在感。窓が外れそこから木の枝が伸びてます。
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中には建物内に立ち入る猛者も入るとか。自己責任とは言えかなり危険な状態。
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イチオシ
長崎の軍艦島のように、産業遺産として保護する道も模索されているそうです。
松尾鉱山跡 名所・史跡
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いや、よかった。ここに来てよかった。廃墟ファンなら誰でもそう思う場所でした。
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ついでに近くの御在所遊歩道を散策。
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木道の先にある御在所沼と赤沼という2つの沼に行きます。
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途中にレンゲツツジ。
御在所園地 公園・植物園
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レンゲツツジ
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イチオシ
そしてワタスゲの群生。
御在所園地 公園・植物園
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白い花が風に揺れています。
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一帯は御在所湿原
御在所園地 公園・植物園
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大きな沼が見えてきました。御在所沼です。
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10:25 御在所沼。駐車場から15分余りでした。
御在所沼 赤沼 自然・景勝地
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イチオシ
澄んだ水をたたえた水面は静まり返っています。
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御在所沼の横の小さな円形の沼が赤沼。
御在所沼 赤沼 自然・景勝地
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別名は五色沼。季節や天候によって鮮やかなコバルトブルーや黄金色に変化するそうです。
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湧水に混じる硫黄成分と鉄成分の影響だとか。
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御在所湿原を出て松川温泉へ。途中の松川渓谷でフォトストップ。
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11:03 松川渓谷。
松川渓谷 自然・景勝地
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イチオシ
道路から川原に下りると、玄武岩の柱状節理の断崖の前を松川が勢いよく流れています。
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迫力ある松川玄武岩。ロッククライミングできそうな垂直の岩壁が続きます。
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ここは岩手県でも有数の紅葉の名所だそうです。
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清冽な流れの松川。
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この上流がこれから向かう松川温泉。
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11:19 今日の宿の松川温泉松楓荘に到着。ここで松川温泉にある2軒の無料入浴券を貰いました。
松川温泉 松楓荘 宿・ホテル
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11:40 松川温泉の奥にある東北電力松川地熱発電所を見学します。
松川地熱発電所「松川地熱館」 名所・史跡
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最初に松川地熱館でお勉強。
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地熱発電の仕組みを説明したパネル類。
松川地熱発電所「松川地熱館」 名所・史跡
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松川地熱発電所は1966年に運転を開始したた日本で最初の商用地熱発電所です。
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運転開始当時に使われた東芝製の復水タービン。
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タービンのカットモデル
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外に出て実物を見学。
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稼働中の設備なので柵の外から。
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地熱井から高圧水蒸気を取り出した主弁。
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巨大な冷却塔
松川地熱発電所「松川地熱館」 名所・史跡
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敷地内には蒸気を送る太い配管が走っています。
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まだ時間があるので三ツ石山荘まで登ってみよう。山の展望がよく高層湿原もあるとそうだし。
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12:11 登山開始。登山口は地熱発電所のすぐ近くです。
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現在の場所はここ。山荘まで登山道を3.7km。
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標高830m。
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熊除けの鈴を付けて登り始めました。最初からきつい急坂の連続。
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新緑は美しいが、
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左手に見えるはずの岩手山の山頂は雲の中。
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複雑にねじれた木。冬の風雪を想像します。
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登山道に這う木の根に躓かないように。
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なんじゃ、こりゃ。知恵の輪か。
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少し平らな場所に出ましたが、
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随分歩いたつもりが、たった1.1km。
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自らを鼓舞して先へ行きます。三角のピークが三ツ石山
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野生のヤマボウシ
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12:56 330m登ってきました。この間会ったのは下山する登山者一人だけ。
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聞いたら山荘まではまだ1時間はかかるとのこと。ここで引き返すことにしました。
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下り坂は楽だが膝にきます。
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13:58 登山口まで下りてきました。
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さぁ、これから松川温泉の湯巡りです。
松川荘 宿・ホテル
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この旅行記へのコメント (2)
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- ねもさん 2023/07/06 12:02:51
- 黒谷地湿原
- 万歩計さん 温泉旅は佳境ですね。
しっかり黒谷地湿原にも立ち寄られて👍 ミズバショウがきれいです。私も複数回、ここで良い思いをしました。
松尾鉱山の廃墟は、遠くから眺めただけです。麓の資料館には入りました。独立した豊かな企業町だったのでしょうね。まさに栄枯盛衰(>_<)
何と、松楓荘に! 気が弱い人ならドタキャンしそうな建物(笑) 続編が超待ち遠しいです。
- 万歩計さん からの返信 2023/07/06 15:03:11
- Re: 黒谷地湿原
- ねもさん、こんにちは。いつもありがとうございます。
前回は「もねさん」と書いて失礼しました。ぱっと見でモネが頭に入ったので。
ねもさんの三ツ石山の旅行記も拝見しました。軽い気持ちで正午過ぎから登り始めましたが、最初の登りがきつかったです。随分歩いたつもりでもまだ中間点。一向に岩手山が見えないので途中で引き返しました。やはり山に登るなら朝からですね。
松楓荘は敬遠する向きもあるかもしれませんが、私は好みです。少なくともバンフのフェアモントホテルよりは(笑)。
夏油温泉の湯治棟は更に激渋でした。
→https://4travel.jp/travelogue/11731965
松楓荘は次の旅行記で。
万歩計
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松川温泉 松楓荘
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