大村・波佐見・長崎空港旅行記(ブログ) 一覧に戻る
《2022.October》あみんちゅなにげに九州街歩きの旅長崎佐賀その壱~アプローチ&武雄あかりめぐり前編~<br /><br />夏が過ぎ9月を迎えて思ったことは多分昨年と同じだったように記憶している。このままコロナ禍に振り回されたまま一年が過ぎていくのだろうか…と。あ、ただ新規感染者数が少し落ち着いたことを理由にしているのか?全国旅行支援を政策として打ち出し、景気回復の足がかりにする目的だという。私自身GoTo施策を利用したのは令和2(2019)年10月の〝小豆島郵便局巡り〟の時一回ぽっきりである。毎年の恒例にしている6月の〝沖縄行き〟は3年前、つまり令和2(2022)年に緊急事態宣言が発令され、出発の数日前に解除になってはいたが、予定を組むこと時間もなくおまけに〝旅立つ〟ことが雰囲気的に許されないような時期であった。結果として沖縄行きは中止し、〝北陸郵便局巡り〟の旅に変更した。10月の小豆島は〝GoTo〟を適用し安く行けたことは事実であるが、その後宿泊を伴う旅はしなかった。というより〝できなかった〟というのが本音である。翌令和3(2021)年3月に〝試験〟を理由にして大阪に1泊した。しかしその後が続かない。令和3(2021)・令和4(2022)年共沖縄行きはコロナ感染状況以外にも〝レンタカー〟問題もあり中止せざるを得なかった。そんな背景から〝日帰り旅〟を無計画に催行していた。紅葉・花・風鈴・桜等私自身が今まで追いかけなかったジャンルを目的にほぼ〝場当たり的〟な計画で出かけていた。<br /><br />いつもであれば1ヶ月に1回のペースで日帰りや宿泊を伴う旅をするためにシフト休や出勤時間を調節して〝旅立ち〟の準備をしていた。年間ならぬ月間の恒例行事だったため〝特別なもの〟ではなく、諸事情により中止に至れば、別の日への振り替えや行先変更することで催行するのが当たり前だった。しかしここまできっかけがつかめない状況下になれば、行ってみないとわからないような〝場当たり的〟な計画では旅立つ気力が失せてしまう。日帰りだとイベントカレンダーから抽出した〝行事リスト〟から所要時間や、前後の予定を踏まえた上で出かけることはあるものの、宿泊を伴う旅行だとそういう訳にもいかない。基本連勤連休の勤務を好むため、行く予定がなくても連休は入れている。しかしがっつりと内容を濃くしたものになると、結構細かい内容まで組み込んだりするために1日かけて計画を練ることも当たり前。一旦組み上げた行程も開催時期や新たに知り得た〝イベント情報〟等を組み込んだりするため、一向に〝完成したプランニング〟というものが出来て来ない。それが令和4年度も続いていたために、上司や同僚から〝どこも行かないのに連休を取る〟と茶化されている。人に何を言われても気にしない性分なのでそれは良いのだが、今年の夏イベントテーマとして挙げていた〝風鈴まつり〟が10・11月迄行われている場所があることを9月に知った。佐賀県は武雄市の高野寺と鹿島市の祐徳稲荷神社がその場所である。当初10月に店休日を含めた4連休をその旅に充てることを考えていた。しかしこの界隈は本年9月23日に開通した西九州新幹線で何かとメディアに取り上げられることの多い場所である。それが影響しているのかはわからないが、長崎方面の夜行バスが結構込み合っており、都合の良い日に空席がなかったりと上手く行かない。新幹線を利用すると博多まではともかくその後工程の時間がかかり過ぎる。飛行機を利用するにも良い時間に往復できる便は値段も張る。そんな現実的なバランスを取りつつ計画すると、0泊3日の夜行バスルートでしか行程を組むことが出来なかった。滞在時間を算すると〝行って帰る〟だけのコースになってしまい、結局頓挫することとなる。もう今年も出かけることは難しいかも…と思い始めた頃に飛び込んできたのが〝全国旅行支援〟の話であった。しかしこの〝旅行支援〟は知っている者は知っているややこしい施策であり、都道府県・旅行の主催会社・販売会社で予算が割り振られており、宿泊旅行クーポンは宿泊日の両日が〝土日祝〟であれば1,000円、それ以外は3,000円という〝休日〟の難しい定義は別にして大抵は理解できる。しかしツアー8,000円・宿泊5,000円の上限割引はA社では適用できるがB社では適用できないといった〝都道府県&旅行会社〟選びが必要となる代物である。その話を知った日に店の旅行センターで訪ねてみたが、私の旅行内容では〝適用できない〟との回答であった。別にそれで困る内容でもないので休み時間等を利用して〝最大の割引〟適応条件を引き出せるツアー検索をやってみた。結果一般的にはあまり知名度が低い〝オリオンツアー〟のダイナミックパッケージ長崎(2日目宿泊)とじゃらんの1泊朝付き宿泊を組み合わせ、本体は8,000円引きの17,300円と宿泊は3,940円の支援割引とポイント割引合わせて4,060円で手配することができた。<br /><br />さあ出発日12日前の手配の旅は予定通り進んだのであろうか?<br /><br />令和4(2022)年10月24日月曜日<br />昨晩は21:00迄普通に仕事だったため、午後の飛行機を手配しておいた。平日ならば同居人が誰かいるはずだが今日に限って誰もいないのでバスで出発する。通勤と同じ路線を利用し田舎駅に到着する。最近タバコの〝税金〟のことが話題になるため、地元で馴染みのファミマで購入して一服の後駅へと向かう。新快速で京都へと移動し、絶対に歩かねばならないという悪評が高い京都駅から八条口の大阪空港リムジンバス乗り場へと向かう。後ろからでは気付かなかったが、本年7月1日付で阪急観光バスになっているため、フロントの社章が変わっていることを伊丹空港で知った。中国自動車道集中工事の影響で迂回ルートが取られ遅延するかもと言われていたが、豊中から阪神高速11号池田線を経て伊丹空港に至るルートは至ってスムーズだった。<br /><br />伊丹空港は北ターミナルを利用する。ここには〝コロナウィルス〟という言葉が言われ始めた令和2(2020)年2月に新潟佐渡島への旅の折に利用している。実に2年8ヶ月ぶりの訪問となる。荷物を預けて身軽になると同時にいつも通り〝ClassJ〟のアップグレードを訪ねてみる。たかが1時間半のフラAイトではあるが、久しぶりのフライトゆえに訪ねてみた結果あっさりとOKの返答。27Aの普通席が1,000円で1Aに変更となった。<br /><br />今回の目的地に知り合いはいないので、お土産には手を出さず水を購入するだけで搭乗口へと向かう。基本駐機している飛行機の中に長居はしたくないので出発5分前の搭乗を心掛けている私ではあるが、空いているせいか21番ゲートでは10分前に搭乗最終案内が出そうな感じだったのでスゴスゴと機内に進み、入ってすぐ右の席に陣取る。ナローボディー機材に乗りなれてきたため最初は気付かなかったが、新潟行きも同じJ-AIRオペレーションのE190だった。しかも普通席は2×2の4列とは…A322よりも小さいんだネ。<br /><br />定刻よりも早く出発し、向かい風の影響があるため遅れるというアナウンスとは裏腹に、そのまま定刻に長崎空港に到着した。長崎空港は出発時に5年1ヶ月前に利用している。しかし到着になると10年以上になるのではと思う。記録のない時代だったためにはっきり記憶していないのが事実なのであるが…。取り敢えず一服した後レンタカーを借りに向かう。今回利用したのはオリックスレンタカー長崎空港営業所、選んだ理由はフルオプションレンタルが可能であることと値段である。<br /><br />一応空港内にカウンターはあるのだが〝歩いて2分〟と書かれた案内板が置いてあった。考え方にもよるだろうが、歩いて行ける距離であれば変に送迎待ちをしなければならないレンタカー会社よりも時間的に安心できる部分がある。正しくオリックスレンタカーはそんな営業所であった。旅楽手配で予約した軽自動車はなんと普段の足になってくれている〝moveクン〟であった。多分グレードは違うが純正OPが装着されているので違和感がない。支払いはPayPayで50時間11,160円。レンタカー代金が上がっているのは本当なのだと支払った際に初めて気づく私であった。<br /><br />車を借りる時も〝操作〟に関する説明がないので早いもの。傷のチェックだけして西九州の旅を始めることになる。箕島大橋を渡り九州本土に入るが、ここで少し回り道をする。10分程で到着したのは新大村駅。あの西九州新幹線開業でオープンした新駅である。駅前の空いた駐車場に車を停め、入場券を購入し構内に入る。入場券は地域の最低運賃に合わしていることは知ってはいるが、170円とは…ちょっと高い。周辺の景色から浮いている駅の新しいホームへと上がって行く。しばらくホームで待っているとアナウンスがあり、かもめ37号長崎行きが入線して来る。16:12発だが16:27には長崎駅に到着する。起点の武雄温泉発は15:57である。開通に対する〝ご祝儀〟で当初移動時に乗車も考えたが、やはりもったいない感が消えなかったために〝目的重視〟の今回のプラン通りとなった訳であった。この時自分自身が〝撮り鉄〟として大きな間違いをしていたことに気付かなかった。西九州新幹線にもホームドアが設置されており、車両を撮影すると画像内に写り込んでしまう。こういう時は反対側ホームで中望遠レンズを使って撮影すればいいのだがすっかり忘れていた。まあすぐに見られなくなるものでもないかと自分自身に言い聞かせて、長崎方向へと向かうN700Sを見送った。<br /><br />西大村駅に観光客が降り立つかどうかはメディアでも騒がれていたようだが、いない訳では無いようだ。駅東口広場には〝港町〟らしいモニュメントがあった。これもインスタには使えるようで、お姉さんがモニュメントと自撮りをしたいもカバンに置くと重さで沈んでしまい悪戦苦闘している様子。基本頼まれない限り他人のシャッターを押すことはしない私だが、苦労している様子が気の毒に思えシャッターを押すことを申し出た。その時気付いたことはマスクをしていないこと。話すときは袖で口を押えてはいたが、ちょっと迷惑な話だったかも知れない…。自分自身も自撮りをして大村線の新駅にも足を運ぶ。こちらはあくまで〝無人駅〟の1面1線ホームである。後発列車の追い越しすらないローカル線ではあるが、ディーゼルハイブリッド車両の〝YC1系〟が走っている。こういうところにはお金をかけているJR九州はなかなかの会社である。もっとも西九州新幹線に関してはどうなのかは分からないが…。<br /><br />新大村駅の駐車場だがだだっ広い場所にありながらシビアに有料となっている。西口駐車場は駐車後20分無料だが、30分/100円で課金される。普通ならば〝最初の20分無料〟と解釈するところだが、ここでは21分停めたら100円取られるのである。つまり21~30分の停車は〝無料時間がない〟のが事実である。やられた~と思ったが仕方がない。素直に100円払ってから出発することにした。<br /><br />国道34号線を佐賀方面に進む。途中彼杵までは大村湾に沿って走り景色は良い。しかし嬉野に向かって右折すると急に山道の姿を呈する。俵坂峠のことであるが県境を越えるのに峠道になっているのは、滋賀と三重との間にある鈴鹿峠があるがそういった雰囲気がある。鈴鹿峠が東海道ならば俵坂峠は長崎街道。主要道路でも峠はこんなものなのであろう。<br /><br />嬉野市に入りまもなく宿というところで見つけた〝轟滝〟に立ち寄ってみた。堆積岩がベースになっている滝で平坦地に存在する珍しいものだそうだ。この滝の奥には桜の木が植えられており、嬉野温泉から徒歩でも来られる距離であることから多くの花見客で賑わう場所である。まあ秋の夕暮れだと駐車場を休憩所として利用しているサラリーマンが数人いた位であったのが事実ではあるが…。<br /><br />轟滝を出発してまもなく本日の宿湯快リゾート嬉野温泉嬉野館に到着する。温泉宿に泊まりたかったことは確かだが、チェックインが21:00前後になっている宿が多く、0:00迄可能だというこちらに決めた次第である。そこまでしてレイトチェックインにこだわっていた私が、なぜ先にチェックインしたか?これが地域版の〝旅行支援クーポン〟の使い勝手の悪さが関係している。あくまで〝GoToクーポン〟との比較にはなるが、宿泊日とその翌日に限り使用可能ということは同じだが、宿泊施設が位置する都道府県内のみ使用可能であることが異なっている。多分この辺りが〝都道府県予算〟によって…ということに起因しているのであろうが、県境を越えて戻って来なければ〝無効〟になってしまう代物である。今回夜の立ち寄り地で使える場所があったために、急遽早い時間のチェックインに予定を変えている。ただ安い温泉宿ということで人気は絶大なもののようだ。ただ多種多様な個人や団体が押しかけているにも関わらずフロントの対応はお粗末なものである。じゃらん手配の1泊朝付き手配で事前払い済みの筈が2食付きの案内や〝前金制となっております〟とか、部屋の掃除が出来ていないとのクレーム等々。予約媒体が星の数ほどある中でその中の一軒の予約を探すことは確かに大変かも知れない。特に九州以外から訪れた宿泊客はほぼ満室という状況下で私一人だったこともあるようだ。また多くの宿泊客を捌くスタッフがおらず、久しぶりの外泊となったBBAやGGY共が我が物顔で施設を占領し、ここでクラスター発生したら…と心配すら感じるほどであった。カラオケサービスあり、エレベーターは4名定員としているところを5人グループふぁ当たり前のように乗ってくことなど言い始めたらキリがない程だ。私はアクティビティ遂行のためすぐに出て行ったから知らないが、大浴場とかも酷いものだったのではないだろうか?そういった点ではチェックイン時間を遅くしておいたのは正解だったと思う。<br /><br />という訳で大きな荷物だけを下ろしてカメラ機材を積み込んで再び出発する。目指すは鹿島市の祐徳稲荷神社である。こちらは今回の訪問地のメインのひとつであるが、日が暮れてからの訪問には当日に確認できた〝未確認情報〟を体験するためである。三大稲荷のひとつである祐徳稲荷神社であるが、最近のSNSブームの影響もあってか〝お稲荷さん〟という祈願以外にも〝映える写真〟がよく撮影されている場所でもある。そのひとつが令和4(2022)年6月1日~11月3日迄行われている〝風鈴まつり〟ではあるが、夜も拝観できるような情報を何かで見た記憶があった。時期もあったのかも知れないが予定の段階で判断すると面白くないので、当日確認することにしていた。神社の社務所が開いている時間を見て〝ライトアップ〟の有無を確認し、〝やっております〟との回答を得たためやって来た次第である。勿論この広い祐徳稲荷神社を一周することは夜では不可能だが、この時期に〝風鈴ライトアップ〟が見られる貴重な経験が出来るだけで充分である。御神楽殿前広場から御本殿に至る〝上り階段〟と〝下り階段〟、そして〝岩崎社〟を風鈴で飾ったものが〝風鈴まつり〟の会場となっている。昼間であれば観光客でごった返しそうな神社境内だが、幸いなことに訪れた際にはパラパラと風鈴を見に来た方々がいるだけであり、1時間半ほどの滞在時間で夜の〝祐徳稲荷神社風鈴まつり〟は満喫できた。<br /><br />車へと戻って武雄市に向けて車を走らせる。最初の目的地は〝武雄市図書館・武雄市歴史資料館〟である。夜に訪れる場所ではないように思われるかも知れないが、武雄市では武雄温泉楼門100周年を記念して平成27(2015)年に始まった第8回〝武雄のあかりめぐり〟が令和4(2022)7月15日~11月6日迄行われており、その参加施設のひとつが〝武雄市図書館・武雄市歴史資料館〟であるという理由からだ。もっとも公共施設をド派手にライトアップする訳もなく、通常のライティングで浮かび上がる〝建物〟を見せているという感じであった。<br /><br />建物をカメラに収めた後、武雄あかりめぐりの発端である〝武雄温泉楼門〟へと向かう。武雄温泉は開湯1,300年と言われる歴史があり、戦国時代以降後藤・龍造寺・鍋島氏といった武将が入ったと言われる〝殿様湯〟も現存している。〝大衆浴場でありながら大衆浴場らしからぬ温泉〟というキャッチフレーズもあるようで、楼門内にある武雄温泉の各浴場は、温泉を生活の一部としているような地元の方々で結構繁盛していた。この楼門、週末はライトアップのカラーが変わるようにライティングされているが、今回の日程では無理だったために素直に通常のライトアップだけを見学することにした。<br /><br />市街地をしばらく走り武雄市役所を訪れる。ここも〝武雄あかりめぐり〟協賛だったのだが、確か開館時刻が21:00迄だった気がする。因みに到着時刻21:22…素直に時間切れということで諦めることにした。<br /><br />最後が〝武雄のあかりめぐり〟イベントで最も〝力が入っている〟イベントであろう〝チームラボ神様がすまう森〟が行われている御船山楽園へと向かう。<br /><br />《続く》

《2022.October》あみんちゅなにげに九州街歩きの旅長崎佐賀その壱~アプローチ&武雄あかりめぐり前編~

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2022/10/24 - 2022/10/24

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《2022.October》あみんちゅなにげに九州街歩きの旅長崎佐賀その壱~アプローチ&武雄あかりめぐり前編~

夏が過ぎ9月を迎えて思ったことは多分昨年と同じだったように記憶している。このままコロナ禍に振り回されたまま一年が過ぎていくのだろうか…と。あ、ただ新規感染者数が少し落ち着いたことを理由にしているのか?全国旅行支援を政策として打ち出し、景気回復の足がかりにする目的だという。私自身GoTo施策を利用したのは令和2(2019)年10月の〝小豆島郵便局巡り〟の時一回ぽっきりである。毎年の恒例にしている6月の〝沖縄行き〟は3年前、つまり令和2(2022)年に緊急事態宣言が発令され、出発の数日前に解除になってはいたが、予定を組むこと時間もなくおまけに〝旅立つ〟ことが雰囲気的に許されないような時期であった。結果として沖縄行きは中止し、〝北陸郵便局巡り〟の旅に変更した。10月の小豆島は〝GoTo〟を適用し安く行けたことは事実であるが、その後宿泊を伴う旅はしなかった。というより〝できなかった〟というのが本音である。翌令和3(2021)年3月に〝試験〟を理由にして大阪に1泊した。しかしその後が続かない。令和3(2021)・令和4(2022)年共沖縄行きはコロナ感染状況以外にも〝レンタカー〟問題もあり中止せざるを得なかった。そんな背景から〝日帰り旅〟を無計画に催行していた。紅葉・花・風鈴・桜等私自身が今まで追いかけなかったジャンルを目的にほぼ〝場当たり的〟な計画で出かけていた。

いつもであれば1ヶ月に1回のペースで日帰りや宿泊を伴う旅をするためにシフト休や出勤時間を調節して〝旅立ち〟の準備をしていた。年間ならぬ月間の恒例行事だったため〝特別なもの〟ではなく、諸事情により中止に至れば、別の日への振り替えや行先変更することで催行するのが当たり前だった。しかしここまできっかけがつかめない状況下になれば、行ってみないとわからないような〝場当たり的〟な計画では旅立つ気力が失せてしまう。日帰りだとイベントカレンダーから抽出した〝行事リスト〟から所要時間や、前後の予定を踏まえた上で出かけることはあるものの、宿泊を伴う旅行だとそういう訳にもいかない。基本連勤連休の勤務を好むため、行く予定がなくても連休は入れている。しかしがっつりと内容を濃くしたものになると、結構細かい内容まで組み込んだりするために1日かけて計画を練ることも当たり前。一旦組み上げた行程も開催時期や新たに知り得た〝イベント情報〟等を組み込んだりするため、一向に〝完成したプランニング〟というものが出来て来ない。それが令和4年度も続いていたために、上司や同僚から〝どこも行かないのに連休を取る〟と茶化されている。人に何を言われても気にしない性分なのでそれは良いのだが、今年の夏イベントテーマとして挙げていた〝風鈴まつり〟が10・11月迄行われている場所があることを9月に知った。佐賀県は武雄市の高野寺と鹿島市の祐徳稲荷神社がその場所である。当初10月に店休日を含めた4連休をその旅に充てることを考えていた。しかしこの界隈は本年9月23日に開通した西九州新幹線で何かとメディアに取り上げられることの多い場所である。それが影響しているのかはわからないが、長崎方面の夜行バスが結構込み合っており、都合の良い日に空席がなかったりと上手く行かない。新幹線を利用すると博多まではともかくその後工程の時間がかかり過ぎる。飛行機を利用するにも良い時間に往復できる便は値段も張る。そんな現実的なバランスを取りつつ計画すると、0泊3日の夜行バスルートでしか行程を組むことが出来なかった。滞在時間を算すると〝行って帰る〟だけのコースになってしまい、結局頓挫することとなる。もう今年も出かけることは難しいかも…と思い始めた頃に飛び込んできたのが〝全国旅行支援〟の話であった。しかしこの〝旅行支援〟は知っている者は知っているややこしい施策であり、都道府県・旅行の主催会社・販売会社で予算が割り振られており、宿泊旅行クーポンは宿泊日の両日が〝土日祝〟であれば1,000円、それ以外は3,000円という〝休日〟の難しい定義は別にして大抵は理解できる。しかしツアー8,000円・宿泊5,000円の上限割引はA社では適用できるがB社では適用できないといった〝都道府県&旅行会社〟選びが必要となる代物である。その話を知った日に店の旅行センターで訪ねてみたが、私の旅行内容では〝適用できない〟との回答であった。別にそれで困る内容でもないので休み時間等を利用して〝最大の割引〟適応条件を引き出せるツアー検索をやってみた。結果一般的にはあまり知名度が低い〝オリオンツアー〟のダイナミックパッケージ長崎(2日目宿泊)とじゃらんの1泊朝付き宿泊を組み合わせ、本体は8,000円引きの17,300円と宿泊は3,940円の支援割引とポイント割引合わせて4,060円で手配することができた。

さあ出発日12日前の手配の旅は予定通り進んだのであろうか?

令和4(2022)年10月24日月曜日
昨晩は21:00迄普通に仕事だったため、午後の飛行機を手配しておいた。平日ならば同居人が誰かいるはずだが今日に限って誰もいないのでバスで出発する。通勤と同じ路線を利用し田舎駅に到着する。最近タバコの〝税金〟のことが話題になるため、地元で馴染みのファミマで購入して一服の後駅へと向かう。新快速で京都へと移動し、絶対に歩かねばならないという悪評が高い京都駅から八条口の大阪空港リムジンバス乗り場へと向かう。後ろからでは気付かなかったが、本年7月1日付で阪急観光バスになっているため、フロントの社章が変わっていることを伊丹空港で知った。中国自動車道集中工事の影響で迂回ルートが取られ遅延するかもと言われていたが、豊中から阪神高速11号池田線を経て伊丹空港に至るルートは至ってスムーズだった。

伊丹空港は北ターミナルを利用する。ここには〝コロナウィルス〟という言葉が言われ始めた令和2(2020)年2月に新潟佐渡島への旅の折に利用している。実に2年8ヶ月ぶりの訪問となる。荷物を預けて身軽になると同時にいつも通り〝ClassJ〟のアップグレードを訪ねてみる。たかが1時間半のフラAイトではあるが、久しぶりのフライトゆえに訪ねてみた結果あっさりとOKの返答。27Aの普通席が1,000円で1Aに変更となった。

今回の目的地に知り合いはいないので、お土産には手を出さず水を購入するだけで搭乗口へと向かう。基本駐機している飛行機の中に長居はしたくないので出発5分前の搭乗を心掛けている私ではあるが、空いているせいか21番ゲートでは10分前に搭乗最終案内が出そうな感じだったのでスゴスゴと機内に進み、入ってすぐ右の席に陣取る。ナローボディー機材に乗りなれてきたため最初は気付かなかったが、新潟行きも同じJ-AIRオペレーションのE190だった。しかも普通席は2×2の4列とは…A322よりも小さいんだネ。

定刻よりも早く出発し、向かい風の影響があるため遅れるというアナウンスとは裏腹に、そのまま定刻に長崎空港に到着した。長崎空港は出発時に5年1ヶ月前に利用している。しかし到着になると10年以上になるのではと思う。記録のない時代だったためにはっきり記憶していないのが事実なのであるが…。取り敢えず一服した後レンタカーを借りに向かう。今回利用したのはオリックスレンタカー長崎空港営業所、選んだ理由はフルオプションレンタルが可能であることと値段である。

一応空港内にカウンターはあるのだが〝歩いて2分〟と書かれた案内板が置いてあった。考え方にもよるだろうが、歩いて行ける距離であれば変に送迎待ちをしなければならないレンタカー会社よりも時間的に安心できる部分がある。正しくオリックスレンタカーはそんな営業所であった。旅楽手配で予約した軽自動車はなんと普段の足になってくれている〝moveクン〟であった。多分グレードは違うが純正OPが装着されているので違和感がない。支払いはPayPayで50時間11,160円。レンタカー代金が上がっているのは本当なのだと支払った際に初めて気づく私であった。

車を借りる時も〝操作〟に関する説明がないので早いもの。傷のチェックだけして西九州の旅を始めることになる。箕島大橋を渡り九州本土に入るが、ここで少し回り道をする。10分程で到着したのは新大村駅。あの西九州新幹線開業でオープンした新駅である。駅前の空いた駐車場に車を停め、入場券を購入し構内に入る。入場券は地域の最低運賃に合わしていることは知ってはいるが、170円とは…ちょっと高い。周辺の景色から浮いている駅の新しいホームへと上がって行く。しばらくホームで待っているとアナウンスがあり、かもめ37号長崎行きが入線して来る。16:12発だが16:27には長崎駅に到着する。起点の武雄温泉発は15:57である。開通に対する〝ご祝儀〟で当初移動時に乗車も考えたが、やはりもったいない感が消えなかったために〝目的重視〟の今回のプラン通りとなった訳であった。この時自分自身が〝撮り鉄〟として大きな間違いをしていたことに気付かなかった。西九州新幹線にもホームドアが設置されており、車両を撮影すると画像内に写り込んでしまう。こういう時は反対側ホームで中望遠レンズを使って撮影すればいいのだがすっかり忘れていた。まあすぐに見られなくなるものでもないかと自分自身に言い聞かせて、長崎方向へと向かうN700Sを見送った。

西大村駅に観光客が降り立つかどうかはメディアでも騒がれていたようだが、いない訳では無いようだ。駅東口広場には〝港町〟らしいモニュメントがあった。これもインスタには使えるようで、お姉さんがモニュメントと自撮りをしたいもカバンに置くと重さで沈んでしまい悪戦苦闘している様子。基本頼まれない限り他人のシャッターを押すことはしない私だが、苦労している様子が気の毒に思えシャッターを押すことを申し出た。その時気付いたことはマスクをしていないこと。話すときは袖で口を押えてはいたが、ちょっと迷惑な話だったかも知れない…。自分自身も自撮りをして大村線の新駅にも足を運ぶ。こちらはあくまで〝無人駅〟の1面1線ホームである。後発列車の追い越しすらないローカル線ではあるが、ディーゼルハイブリッド車両の〝YC1系〟が走っている。こういうところにはお金をかけているJR九州はなかなかの会社である。もっとも西九州新幹線に関してはどうなのかは分からないが…。

新大村駅の駐車場だがだだっ広い場所にありながらシビアに有料となっている。西口駐車場は駐車後20分無料だが、30分/100円で課金される。普通ならば〝最初の20分無料〟と解釈するところだが、ここでは21分停めたら100円取られるのである。つまり21~30分の停車は〝無料時間がない〟のが事実である。やられた~と思ったが仕方がない。素直に100円払ってから出発することにした。

国道34号線を佐賀方面に進む。途中彼杵までは大村湾に沿って走り景色は良い。しかし嬉野に向かって右折すると急に山道の姿を呈する。俵坂峠のことであるが県境を越えるのに峠道になっているのは、滋賀と三重との間にある鈴鹿峠があるがそういった雰囲気がある。鈴鹿峠が東海道ならば俵坂峠は長崎街道。主要道路でも峠はこんなものなのであろう。

嬉野市に入りまもなく宿というところで見つけた〝轟滝〟に立ち寄ってみた。堆積岩がベースになっている滝で平坦地に存在する珍しいものだそうだ。この滝の奥には桜の木が植えられており、嬉野温泉から徒歩でも来られる距離であることから多くの花見客で賑わう場所である。まあ秋の夕暮れだと駐車場を休憩所として利用しているサラリーマンが数人いた位であったのが事実ではあるが…。

轟滝を出発してまもなく本日の宿湯快リゾート嬉野温泉嬉野館に到着する。温泉宿に泊まりたかったことは確かだが、チェックインが21:00前後になっている宿が多く、0:00迄可能だというこちらに決めた次第である。そこまでしてレイトチェックインにこだわっていた私が、なぜ先にチェックインしたか?これが地域版の〝旅行支援クーポン〟の使い勝手の悪さが関係している。あくまで〝GoToクーポン〟との比較にはなるが、宿泊日とその翌日に限り使用可能ということは同じだが、宿泊施設が位置する都道府県内のみ使用可能であることが異なっている。多分この辺りが〝都道府県予算〟によって…ということに起因しているのであろうが、県境を越えて戻って来なければ〝無効〟になってしまう代物である。今回夜の立ち寄り地で使える場所があったために、急遽早い時間のチェックインに予定を変えている。ただ安い温泉宿ということで人気は絶大なもののようだ。ただ多種多様な個人や団体が押しかけているにも関わらずフロントの対応はお粗末なものである。じゃらん手配の1泊朝付き手配で事前払い済みの筈が2食付きの案内や〝前金制となっております〟とか、部屋の掃除が出来ていないとのクレーム等々。予約媒体が星の数ほどある中でその中の一軒の予約を探すことは確かに大変かも知れない。特に九州以外から訪れた宿泊客はほぼ満室という状況下で私一人だったこともあるようだ。また多くの宿泊客を捌くスタッフがおらず、久しぶりの外泊となったBBAやGGY共が我が物顔で施設を占領し、ここでクラスター発生したら…と心配すら感じるほどであった。カラオケサービスあり、エレベーターは4名定員としているところを5人グループふぁ当たり前のように乗ってくことなど言い始めたらキリがない程だ。私はアクティビティ遂行のためすぐに出て行ったから知らないが、大浴場とかも酷いものだったのではないだろうか?そういった点ではチェックイン時間を遅くしておいたのは正解だったと思う。

という訳で大きな荷物だけを下ろしてカメラ機材を積み込んで再び出発する。目指すは鹿島市の祐徳稲荷神社である。こちらは今回の訪問地のメインのひとつであるが、日が暮れてからの訪問には当日に確認できた〝未確認情報〟を体験するためである。三大稲荷のひとつである祐徳稲荷神社であるが、最近のSNSブームの影響もあってか〝お稲荷さん〟という祈願以外にも〝映える写真〟がよく撮影されている場所でもある。そのひとつが令和4(2022)年6月1日~11月3日迄行われている〝風鈴まつり〟ではあるが、夜も拝観できるような情報を何かで見た記憶があった。時期もあったのかも知れないが予定の段階で判断すると面白くないので、当日確認することにしていた。神社の社務所が開いている時間を見て〝ライトアップ〟の有無を確認し、〝やっております〟との回答を得たためやって来た次第である。勿論この広い祐徳稲荷神社を一周することは夜では不可能だが、この時期に〝風鈴ライトアップ〟が見られる貴重な経験が出来るだけで充分である。御神楽殿前広場から御本殿に至る〝上り階段〟と〝下り階段〟、そして〝岩崎社〟を風鈴で飾ったものが〝風鈴まつり〟の会場となっている。昼間であれば観光客でごった返しそうな神社境内だが、幸いなことに訪れた際にはパラパラと風鈴を見に来た方々がいるだけであり、1時間半ほどの滞在時間で夜の〝祐徳稲荷神社風鈴まつり〟は満喫できた。

車へと戻って武雄市に向けて車を走らせる。最初の目的地は〝武雄市図書館・武雄市歴史資料館〟である。夜に訪れる場所ではないように思われるかも知れないが、武雄市では武雄温泉楼門100周年を記念して平成27(2015)年に始まった第8回〝武雄のあかりめぐり〟が令和4(2022)7月15日~11月6日迄行われており、その参加施設のひとつが〝武雄市図書館・武雄市歴史資料館〟であるという理由からだ。もっとも公共施設をド派手にライトアップする訳もなく、通常のライティングで浮かび上がる〝建物〟を見せているという感じであった。

建物をカメラに収めた後、武雄あかりめぐりの発端である〝武雄温泉楼門〟へと向かう。武雄温泉は開湯1,300年と言われる歴史があり、戦国時代以降後藤・龍造寺・鍋島氏といった武将が入ったと言われる〝殿様湯〟も現存している。〝大衆浴場でありながら大衆浴場らしからぬ温泉〟というキャッチフレーズもあるようで、楼門内にある武雄温泉の各浴場は、温泉を生活の一部としているような地元の方々で結構繁盛していた。この楼門、週末はライトアップのカラーが変わるようにライティングされているが、今回の日程では無理だったために素直に通常のライトアップだけを見学することにした。

市街地をしばらく走り武雄市役所を訪れる。ここも〝武雄あかりめぐり〟協賛だったのだが、確か開館時刻が21:00迄だった気がする。因みに到着時刻21:22…素直に時間切れということで諦めることにした。

最後が〝武雄のあかりめぐり〟イベントで最も〝力が入っている〟イベントであろう〝チームラボ神様がすまう森〟が行われている御船山楽園へと向かう。

《続く》

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
ホテル
5.0
グルメ
5.0
ショッピング
5.0
交通
5.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
3万円 - 5万円
交通手段
高速・路線バス レンタカー JALグループ JRローカル 徒歩

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