（県民割使い倒し）ケチでわがままな私、国道260号線突っ走る（女一人バイク旅）

2022/08/22 - 2022/08/27

相差町の石神さん参りが終わったら時刻は正午を過ぎている。。。
今夜私が泊まるのは尾鷲である。
鳥羽の佐田浜第一駐車場では面倒かもしれないけど伊勢まで戻って、
42号線で尾鷲に向かったほうがいいよ、国道260号線はかなり恐ろしい道だよ、とおじさんに言われた。
が、相差町の石神さんの最寄の駐車場のおじさんは
「伊賀から来てるんだったら大丈夫だよ。伊賀の道みたいなもんだよ。」と言うので、伊勢に戻りたくない私は相差町から47号線、
志摩に向かう線路沿いの167号線を走って、南伊勢町に続く、
260号線で紀伊長島に合流するルートを選択した。
母と別れてから天気はかんかん照りとなり、志摩手前の
志摩磯部駅近くから北から南に走っていたのが、
東から西へ走ることとなり、午後の太陽を正面から浴びることとなった。
目がくらむので、サングラスをすると、今度はトンネルの中がほぼ闇。
260号線の道は伊賀から津へ向かう163号線の大山田村あたりの
整備レベルで悪くはなかった。
ただしトンネルの数が多く、トンネルによっては古く、照明が暗いところがあり、そこが非常に恐ろしい。
　左側にはチラチラと波が穏やかで水鏡のような漁村の湾岸風景が広がるが見とれている暇はない。
少なくとも紀伊長島の道の駅が営業している時間帯にたどり着きたいし、
そのあとは国宝級の天井絵がある大昌寺も見たい。
そして、なるべく明るいうちに尾鷲のホテルまで到着したい。
　この日の走行距離は約１５０km。三重県の中央の飛び出ている幅って
こんなにも長かったなんて。。。
　それから紀伊長島まで来るとレギラーのガソリンは一気にリッター１７４円に跳ね上がる。伊賀より高い。。。

エリア 紀北(三重)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.5
• ホテル: 3.5
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: 徒歩 バイク
• 旅行の手配内容: 個別手配

志摩磯部駅から、東へ伸びる16号線に入り、少し進んだところにあった会社の前で
荷物を積んでいるおじさんに260号線ってこんな道ですか？と
２時間前に歩いてきた伊射波神社の参道の苔まみれの狭い山道の画像を見せたら
普通の道ですよ！どこですかここは？と反応が返ってきたので、やっぱりチャラそうに見えたけど、石神さんの駐車場にいたおじさんの言葉の方が正解だったらしい。
　なので、安心して260号線へ進む。南伊勢町の海岸線はリアス式で入り組んでいるせいか、波が穏やかで、そして静か。
しかし、景色に見とれていてはきっと日が暮れる。。。
　結局、260号線のトンネルは緊張の連続で、この一枚しか写メってなかった。

事故とバイクの故障、ガス欠の心配をし続けながら多分100kmくらいは走り続けて
15時40分にやっと紀伊長島の道の駅マンボウに到着。
ここではマンボウの料理が食べられる！私はマンボウ食べたことない！
食べたい！と駆け込んだら15時で終了。田舎だった、忘れていた。。。

道の駅 紀伊長島マンボウ 道の駅

がっくりと肩を落とす私を見て、おじさんが「マンボウの加工品売ってるよ」と
教えてくれるが、私はバイクで来たのよ。。。しかも、旅は始まったばかりで、
まだ３日くらいは帰らないのよ。
　冷凍食品は泣く泣く諦める。

それでも執念深く、日持ちしそうなマンボウ加工品を探していたら、
レトルトカレーを見つける。マンボウカレー！
なんか松阪牛カレーと同じくらいの値段がするが、ここでしか買えないんだから
お買い上げ！
＊後日、旅から帰って食す。甘口でがっかり！（舌がタイ化してます）
マンボウの肉はポソポソの安物のシーチキンみたいで、噛めば噛むほど
ポソポソと口の中に繊維が残っていく感じ。

どのみちカレーをGETしても今食べられない。
日焼けしてしまったし、心身ともに疲れているので、少しやっぱり胃に入れたい。
マンボウダメなら、ここの美味しいものを。。。とさらに店内を物色。

おっ！この町では有名な寿司屋がここにも出店してたか！
マンボウの寿司はやっぱりないのね。。。
筋肉に良さそうなカツオをチョイス。

与太呂 グルメ・レストラン

こちらはキスとサンマとめはり寿司の６カン入り。
これを一番奥のテレビが設置してあるイートインコーナーで食べました。
時刻は16時過ぎ、イートインコーナーは誰もいない。

イートインコーナーで家から持ってきたゆで卵も食べようと出してみたら腐ってる。。。
　道の駅の外にある片上池の魚にあげよう、と持って行ったら、
カニがうじゃうじゃ出てきてゆで卵をつかんで次々巣穴に引きずり込んでいく。
意外な自然の光景にびっくり。

片上池 自然・景勝地

紀伊長島の道の駅には観光案内所も併設されていて、大昌寺の生き方も教えてもらう。
42号線を進んでトンネル２つくらい過ぎたあたりの、ファミマが東側にある加田西の
交差点を山側へ進め、と教えてもらった。15分くらいですんなり行けた。
時刻は17時前

大昌寺 寺・神社・教会

大昌寺、国宝級の天井絵があるのに、寺が無人である。
行く前に誰かに連絡したくても、グーグルマップには載っていなかった。
とりあえず本堂の引き戸に手をかけると、すっと開いた！
中にも人の気配なし。怒られても構いません。私は伊賀からバイクで来ました。
このまま引き下がれません！で上がらせていただきます。

本当に天井にびっしり百人一首の板絵が貼られていました。
江戸時代ごろに書かれたものらしいですが、色鮮やかで、迫力があります。
こんな国宝を無人で大丈夫なの？

凄く圧巻ですが、実は達筆すぎて、殆ど書いてある字が読めません。
しかも天井の板絵を数えると１３X１１＝１４３枚？
ん？100枚じゃないの？

大昌寺 寺・神社・教会

それにしても江戸時代にしては色がやっぱり鮮やか過ぎませんか？
若干、色継ぎ足ししてません？

とじろじろ見ていると紫式部発見！

そこから５歩くらい移動したところで、紫式部のライバル的存在の
清少納言発見。
世に逢坂の関はゆるさじ、だったが、私はバイク旅なので
足止め食らうわけにはいきません。

最後に小野小町と目があって、５０歳になった私には
小野小町の句は刺さります。
　私も若い時は、バイクを自分で運転、じゃなくて、男にアッシー君させてたなー。

大昌寺の小野小町に別れを告げて、私はまた42号線をひたすら尾鷲に向けて
走り続ける。
　この辺りに来ると、海の景色より、山郷の景色、川の水も抜群にキレイである。
この山の向こうがすぐ海って、信じられないなー。

銚子川 自然・景勝地

川の流れは緩やかで、夕焼けの山郷の風景が水鏡のように川面に浮かびます。
ちょっとたそがれていたら、秋田犬サイズの犬が、、、と思ったら、子供
抱いた猿！
　猿＝強盗、の認識がある私は即バイクで逃亡します。

昨日、伊勢で満タン入れて来たガソリンが残り2リットルくらいしかない。
高いがガソリンを入れよう。。。紀北町の外れで入れるとリッター174円。
伊賀より高くなったなー。
　日没となり、徐々に辺りが暗くなる。
でもこんなに大きくアピールされるとつい寄ってしまう。。

世界遺産熊野古道 馬越峠 名所・史跡

今の天皇陛下もいらっしゃったようだが、さっきの猿の親子を思い出し、
深入りするのはやめよう、と誓う。
私の本来の目的地は尾鷲のホテル、、、ブツブツ、、、

途中に突き上げるような高い山があり、それを超えると一気に坂道で
尾鷲神社の裏に出る。熊野古道の中では比較的短いコースだが、
日暮れに歩くのはやめます。

そしてごんべが種蒔きゃ、カラスがほじくる、の里もこの近く。
42号線は誘惑が多いなー。

種まき権兵衛の里 公園・植物園

260号線が緊張しすぎて、多分もう気が緩んでいる。

尾鷲の町の4km手前で一気の下り坂！
そして市街地に入った瞬間に、左手に今夜泊まるホテルの電飾が見える。
無事に１５０km走破しました！チェックイン！

シティホテル　望月 宿・ホテル

部屋に入ったら速攻でシャワーを浴びたい私。が、実はもう汗だくの服ばかり。。。
この辺にしまむら、みたいな安い服屋か、コインランドリー知りませんか？で
聞けば、ホテルから徒歩30秒のところにしまむら的な店「ナカミチ」が。

うおおー！安い！しかもペイペイ払いも出来る！
ここで私は２２0円と4４0円の服を2枚買いました。
100円の服はさすがに汗をかいた時にあせもができそうな素材だったのでパス。
旅行中、着替えに困ったら絶対このお店です！
さすがに尾鷲は田舎なのか、19時になったら閉まっていました。
　シティホテル望月の入り口を背を向けて立ったら、左側、海方向に７０m
くらい行ったところです。

部屋は古いなーと感じさせられましたが、無料の水が一本サービスされてたり、
ティーバッグはガバッと置いてあったり、エアコンはしっかりしてるし
椅子のカバーに誰かの毛さえ付いてなかったら星４です。
トイレは残念ながらウォシュレットではありません。
660円で服を2枚買えたと小躍りして戻ってきた私に拍手してくれたりと
スタッフの人は親切です。

シャワーを浴びて、この日は２２０円の方の服に袖を通します。
そろそろ日没なので、夕食にしましょう。

って、あんまり食用がありません。
実は260号線を東から西へ午後に走ってきたせいで、日光を体の前面で
浴び続けていて、お腹すいたより、喉が渇いて、脱水症状気味でした。
なので、近くのイオンでちょっとお買い物。
尾鷲のお寿司は「こけら寿司」と言うのですね。
鳥羽の手こね寿司の文化圏から出てしまったようです。

はちびき？何の魚？半額だしつい買ってしまいました。
後で調べるとスズキ目で、なかなか遠方には出回らない地魚。
赤身で、カツオみたい、と思いましたが、生臭さがなくて
水分が少ない締まった身でした。
熱を通すと白身に変わるらしいです。へー。
こけら寿司もしいたけとかニンジンや干瓢をプレスしてある胃に優しい田舎の
味でホッとしました。
　この日はどっと疲れて23時就寝。