年末の静寂…活気づく年始を歩く寒々冬旅 in 京都★2021-2022　02　2日目【京都】

2021/12/29 - 2022/01/04

旅行2日目。
晴れているけど風が強めで底冷えが身にしみるなか、最初に向かったのはNHK 岩合光昭の世界ネコ歩きで登場した猫神社こと“梅宮大社”。
社務所の小さな窓口前を占領しているサバトラ猫に気を使いながら御朱印帳を差し出す参拝客がいたり、常連らしき猫好きの人の膝の上でウットリした表情をしながら撫でてもらっているふわふわの三毛猫がいたり…期待を裏切らない姿にうれしくなったけど、奥からも数匹姿を現してくれて久しぶりに猫を撫でさせてもらった。
再びバスで嵐山・嵯峨野方面を目指して私が京都で1番好きな“祇王寺”へ…夏の太陽にきらめく苔も美しかったけど、冬でも青々としっとり艶やかな苔庭を鑑賞でき至福の時間を過ごせた。
初めて訪れる“二尊院”では、釈迦如来と阿弥陀如来の二尊が祀られている珍しい姿を拝観し、2021年を無事乗り切れたことと2022年への思いを託した。

エリア 嵐山・嵯峨野・太秦・桂(京都)

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 高速・路線バス JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

京都駅のバス乗り場から10：40発の28号系統バスに乗車して40分、梅宮大社前のバス停で下車したけど、降りたのは私たちだけだった。
鳥居奥の随身門2階部分には酒樽が並んでいる。

梅宮大社 寺・神社・教会

NHK 岩合光昭の世界ネコ歩きを視聴してから気になっていて、ずっと訪ねてみたかった場所の1つ。
創建は平安遷都以前と非常に古い歴史があり、当時は現在の場所ではなくて京都府南部に位置していたものの、平安時代になり嵯峨天皇の皇后だった檀林皇后の手によって、現在の場所に遷座したそう。

梅宮大社 寺・神社・教会

子授け・安産の神と、酒造の神を祀っている梅宮大社では酒樽が並んでいる。

梅宮大社 寺・神社・教会

社務所の小さな窓口前をサバトラ猫が占領してるため、御朱印帳をお願いしようとしている人は、猫の邪魔をしないように猫の身体の上から、御朱印帳を滑り込ませるように手渡していた。

梅宮大社 寺・神社・教会

社務所横には猫たちの寝床が用意されていて、底冷えが厳しい京都の冬を乗り切れるよう、毛布などがたくさん用意して整えられていた。

梅宮大社 寺・神社・教会

猫たちのために、人間が守るルール。

梅宮大社 寺・神社・教会

常連らしき猫好きの人のヒザで沢山撫でてもらったあと、身体をピタッと寄せながらウトウトするふわふわの三毛猫。
眠いのにもっと撫でてもらいたいようで、しっぽで撫でるよう催促する姿が可愛い。

梅宮大社 寺・神社・教会

本殿は横に長いのが特徴の三間社流造で、江戸時代中期に再建されたものだそう。

梅宮大社 寺・神社・教会

本殿横の狛犬。

梅宮大社 寺・神社・教会

奥からトコトコ歩いてきた黒猫はとても人懐っこく、ベンチの隣にちょこんと乗って、私たちをジー…と見上げるので沢山撫でさせてもらった。
どの猫も撫でられるのが大好きなようで、猫好きを魅了する。

梅宮大社 寺・神社・教会

白猫は2匹いたけど猫マッサージが上手な男性を取り合っていて、こちらの猫は追い立てられたせいか渋い顔をしていた。
猫を撫でていると時間を忘れてしまいそうだけど、嵐山・嵯峨野方面行きバスの本数が少ないので、後ろ髪惹かれつつ梅宮大社を後にした。

梅宮大社 寺・神社・教会

嵯峨釈迦堂前のバス停で下車して歩くこと10分、私が京都で1番好きな“祇王寺”に到着した。
嵯峨野だから嵐山ほど人がおらず、他の観光客とも時折すれ違うだけの静けさが心地いい。

祇王寺 寺・神社・教会

拝観料は大人1人：300円。

祇王寺 寺・神社・教会

冬の寒さで苔の色がくすんでいるかも…なんて心配は杞憂で、プロの手で手厚く管理された美しい苔庭園は冬でも青々と美しかった。

祇王寺 寺・神社・教会

ふわふわ・モコモコの苔に望遠レンズで近づくと…

祇王寺 寺・神社・教会

しっとり艶やかで、水滴が玉のように表面に残っていた。

祇王寺 寺・神社・教会

祇王寺は、平清盛に寵愛された白拍子の祇王が、母の刀自・妹の祇女と一緒に出家して入った尼寺で、悲恋の物語として平家物語に納められている。
萱葺き屋根の門と潜って反対側へ。

祇王寺 寺・神社・教会

散策していくと傾斜や光の角度によって随分表情が異なり、それぞれ趣があった。
毛足の長い絨毯のように滑らかな苔がキレイだけど、2017年夏に訪れたときは葉が生い茂った木立が鬱蒼とした雰囲気を醸し出していたような…季節柄落葉しているせいか、太陽の光が苔を照らしていて一部くすんだところもあった。

祇王寺 寺・神社・教会

祇王寺内で生息している苔と植物。

祇王寺 寺・神社・教会

形・色・大きさが異なる様々な苔が生息しているので、多彩な表情を魅せてくれる。

祇王寺 寺・神社・教会

時刻は14：00前…周囲は民家が多く、嵐山方面まで飲食店を探しに行くとランチ難民になってしまうので、祇王寺に行く途中に見かけた“奥嵯峨野 あだしの”へ。

あだし野 グルメ・レストラン

Menu。
すっかり冷え切った身体を暖めてくれる物を気になるけど、この先食べる機会が無いかもしれないので、珍しく2人とも同じものを注文。

あだし野 グルメ・レストラン

【京茶漬】900円
漬物5種（大根・山椒昆布・大根さくら漬け・柴漬け・赤かぶ）がメインで、オクラとふわふわの海老すり身・根菜と蒟蒻の昆布紫蘇和え・湯葉が入った味噌汁のセット。
美味しくて箸が進むけど、ランチピークを過ぎていたお陰で先客は1組だけだったのに、20分くらい待たされてお腹ペコペコだった。

あだし野 グルメ・レストラン

あだしのの隣は、まだ訪れたことが無い“小倉山 二尊院”だったので訪ねてみることに。
拝観料は大人1人：500円。

二尊院 寺・神社・教会

総門から伸びる長い参道はモミジと桜の木が交互に植えられており、紅葉の馬場と呼ばれる紅葉の名所として知られているけど、年末は冬の寂しさが拭えない。

二尊院 寺・神社・教会

パンフレットの境内図を見ると参道の長さがよく分かる。

二尊院 寺・神社・教会

石段横は苔むしていて、埋もれるような朽ちた切り株に哀愁を感じた。

二尊院 寺・神社・教会

弓を寝かせたような中央が高い唐破風形屋根をしているのは、かつて天皇の使いだけが通れたという勅使門で、現在は誰でも通ることが可能。

二尊院 寺・神社・教会

2016年に約350年ぶりとなる平成の大改修が完了した本堂は、気高く凛とした雰囲気が漂っていた。

二尊院 寺・神社・教会

本堂の五色幕がはためくと、山風の冷たさが身に凍みる。
本堂左手側から靴を脱いで上がれるようになっていた。

二尊院 寺・神社・教会

二尊院の正式名称は小倉山二尊教院華臺寺だそうで、春日仏師作の釈迦如来・阿弥陀如来の二尊が祀られていることに由来する。
距離があるため肉眼だと見えづらかったけど、本尊の写真撮影可能だったのでレンズの望遠側で御尊顔を拝することが出来た。

二尊院 寺・神社・教会

本堂通路に沿って裏手に周ると六道六地蔵の庭がある。

二尊院 寺・神社・教会

天道を救う日光地蔵
人間道を救う除蓋障地蔵
修羅道を救う持地地蔵
畜生道を救う宝印地蔵
餓鬼道を救う宝珠地蔵
地獄道を救う壇陀地蔵

二尊院 寺・神社・教会

手水舎には南天やススキが飾られていて、華やかだった。

二尊院 寺・神社・教会

弁財天の化身である九頭龍大神・宇賀神を祀る弁財堂。

二尊院 寺・神社・教会

山の日暮れは早く感じる。
嵐山方面に向かうには微妙な時間だったので徒歩でJR：嵯峨嵐山駅へ向かおうとしたら、今日はシリコンパッドのお陰で左足裏モートン病が落ち着いていたのに、流石に距離を歩いたせいかタクシーやバスも通らない住宅街を歩いている途中で強い痺れが出始めてしまい、駅までの20分が倍以上の距離に感じた。
明日は大晦日…だけど、朝から晩まで断続的に雪が舞ったため、予定が大幅に狂ってしまった。
続きは03へ。

二尊院 寺・神社・教会