熊本・長崎9日間の旅　③　あまくさ号に乗って世界遺産「三角西港」

2021/11/04 - 2021/11/04

三角・・さんかくと書いてみすみと読むこの街は、40年前の旅でも熊本から三角駅まで列車で移動して、フェリーで島原に渡った記憶がありました。

そして、その三角の西港が今は「世界遺産」として美しく保存されていることを旅行計画中に知りました。福岡の三池炭鉱で採れた石炭を上海など海外に輸出するために造られた港です。オランダ人技師ムルドルが設計し、大浦天主堂などを作った小山秀が地元の石工職人と力を合わせて造り、今も美しい風景が広がります。

熊本から産交バス『あまくさ号』で天草に移動する予定だったので、途中下車して散策するのも良さそうです。　幸い、バスの本数もそれなりにありますから、次のバスまでの間、ちょっと街歩きを楽しむことにしました。

エリア 宇土・三角(熊本)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• 交通: 3.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 10万円 - 15万円
• 交通手段: 高速・路線バス 観光バス 船 レンタカー JALグループ 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

おはようございます。

早朝6時30分のバスに乗るため、4時30分起床、5時朝食。
というわけで、昨夜サクラマチで仕入れたパンなどいただきまーす。

早朝の熊本桜町バスターミナル。(旧　熊本交通センター）

熊本交通センター 乗り物

昨日、ここに到着した時に乗り場は確認済。

赤ホーム　5番乗り場。

先客のおばさまに話しかけられました。

同じバスに乗るのかなと思ったら、鹿児島に行くそうです。
九州内、バス網が発達しています。

わたくしの乗るバスの路線図。

途中、三角西港で下車します。

6時30分、定刻通り熊本桜町バスターミナル出発。
なんとほぼ貸し切り。ほかに乗客は1名だけ。

桜町バスターミナルを出発した後、JRの熊本駅を通ります。

駅にはスクールバスを待つ中学生、高校生の列。

今日は平日でした。

熊本駅 駅

熊本市街。

JR宇土駅通過。午前7時10分。

宇土駅 駅

宇土を過ぎると、海岸線に沿ってバスは進みます。

対岸は島原半島？

7時50分、三角西港前到着。

熊本桜町バスターミナル⇒三角西港前、1120円。
Suicaが使えました。

三角西港 名所・史跡

バスを降りると、道路の反対側に趣のある建物群が・・。

早く見たい見たい！

井戸！

昔の三角西港の写真がありました。
かなりにぎわっていたようです。

三池炭鉱から掘り出された石炭が、ここから海外へと輸出されていたのです。

8時前だとまだ開館していないかなと思ったら、管理人さんが早々鍵を開けていました。

心配していたキャリーも、預かって頂くことができました。

身軽になり、パンフレットを頂き、さあ世界遺産巡り。

浦島屋 名所・史跡

パンフレットの表紙になっているこの排水路は後程見てみましょう。

簡単な地図も、頂きました。

今は、休憩所になっている建物内も、見せていただきます。

おばあちゃんの家にあった古時計だ！

この建物は、元旅館。

ホールが広々しています。

先ほどの洋館は、この三角西港にあった旅館浦島屋を復元したもの。

小泉八雲の小説にも出てくるそう。

これはまたレトロな建物。

あのマークがあるということは・・・。

公衆電話でした。

中には現役の電話がありました。

橋を横目にちょっと歩いてみます。

遊歩道に設けられているあずまや。

山と橋の織り成す風景。

龍驤館。

今は、三角西港と産業遺産についての展示館になっているようですが、まだ開館前なので入れません。

龍驤館 名所・史跡

高田回漕店のすぐ横、バスの通る道路に面して建っていた塔。

よく見ると、塔の上部の黄色い棒状のものは、人が手をつないでいる姿なのです。

しゃれた洋館はムルドルハウス。
設計したムルドルさんから名前を頂いています。

今はお土産物屋さんの三角物産館。

ムルドルハウス お土産屋・直売所・特産品

三角物産館は「三角カバン」が売りのようですが、まだ開店前。

白い壁が映える建物は何だろう。

三角築港記念館

旧三角海運倉庫。

旧三角海運倉庫(三角築港記念館、西港明治館) 名所・史跡

この和風建築は・・？

雨戸が開いているので、そっと覗くと、こちらも管理人さんが、窓を開けている真っ最中。

旧高田回漕店。

旧高田回漕店 名所・史跡

2階まで上がってみて行きなさいと言われたので、上がらせてもらいます。

1階は回漕店の事務所として、この2階は旅館として使われていたとのことです。

高田回漕店の管理人さんが、時間があれば、裏山も少し見てくるといいよと教えてくださいました。

展望所までは無理だけれど、ちょっとくらいなら行かれそう。

では、裏山へと歩き始めると、先ほどのパンフレットの表紙で見た排水路。

排水路にかかる三之橋。

排水路 (三角西港) 名所・史跡

この石貼りの用水路も国の重要文化財に指定されています。

画面右の階段をゆっくりゆっくり上がっていきます。

階段を上がりきったところにこの案内表示。

見晴も良好。

坂道を車が何台か上がっていきました。

どうやらこの旧宇土郡役所の方へ行くようです。

旧宇土郡役所。

今は海技学院となっていて、海事資格を取るための学校です。

宇土郡役所跡(九州海技学院) 名所・史跡

そして、先ほど階段を上がりきったところにあったレトロな建物。

昔の小学校の木造校舎を思い出します。

旧三角裁判所。

現在は司法の仕組みを紹介する「法の館」となって公開されているようですが、開館は9時から。

旧三角簡易裁判所(法の館、伝統工芸館) 名所・史跡

登録有形文化財。

また、石段を下り、海辺に出てきました。

最盛期には200戸ほどの建物があったこの港も、鉄道の開通や三角東港の開港でだんだん使われなくなり、ところがそれがかえって幸いし、明治時代に造られた風景が現代にも残ったようです。

価値ある途中下車でした。
9時9分三角西港発の『あまくさ号』で、天草へと向かいます。