由布院でビール、ゆふいんの森でビール【みんなの九州きっぷで鉄旅再開！その5の2】

2021/11/20 - 2021/11/20

　2021年秋、JR九州から「あの」きっぷが帰ってきました。コロナ禍は異常な落ち着きを見せ、天気予報は秋晴れ。これは旅立つしかないでしょ！
　豊後森の機関庫ミュージアムを楽しんだ後、由布院にちょっとだけ「寄り道」。名だたる観光地へついで気分で行けるのも、フリーきっぷならではの楽しみです。

エリア 湯布院・由布院温泉(大分)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• グルメ: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: JR特急

　機関庫ミュージアムの前では、地元有志の手によるミニトレインも走っています。日曜日と第２・４土曜日の運行ということで、今日は運休日。残念！

旧豊後森機関庫 名所・史跡

　森のクレヨンに戻り、テイクアウトのソフトクリームを親子２組でペロペロ。標高の高い街とはいえ秋晴れのこの日、日差しは暑く、うまかったです。
　デッキからは機関庫と、久大本線を行く列車を見下ろせます。

森のクレヨン グルメ・レストラン

　同期曰く「カフェの店員さんが、もうすぐ『ある列車』が来るって。なにもったいぶってるんスかね」。数分後、金ピカの観光列車「或る列車」が通過していきました。
　先週11月13日、スイーツからコース料理を楽しむ列車に変わり、運行区間も博多～由布院に移ったばかり。沿線の注目度も高そうです。

JR久大本線 乗り物

　とことこ歩いて、豊後森駅に戻ってきました。駅の入り口に控えめな看板。なになに、伐株山ひとりじめどころ？ 跨線橋の上から、伐株山を見られるスポットがあるんだとか。

豊後森駅 駅

　跨線橋も駅舎と同様、最低限のお色直しです。

　シンプルな丸い照明もよく似合い、レトロないい雰囲気に。機関庫は怖がった我が子も、笑顔で登って行きました。

　跨線橋上のステップを登ると・・・

　なるほど、素朴ないい眺め。

伐株山 自然・景勝地

　伐株山の上からは、無数のパラグライダーが飛んでいました。山頂でキャンプした時にパイロットさんたちと仲良くなり、九州でも屈指の名所と絶賛してたのを思い出します。
　いい風が吹き出すと、「あ、ゴメン！」と話を絶ち、数秒後には大空へと飛び出して行ったっけ。

　由布院までは、特急「ゆふ」に乗ります。久大本線のローカル輸送を担う特急も、インバウンド華やかりしころは「ゆふ森」の補完列車になり、５両編成で行き交っていました。
　それが2021年の春からは、わずか２両の短編成に。車内販売どころか、車掌すら乗らないワンマン運行に落ちぶれてしまいました。

　行楽客が戻っているだけに座れるかやきもきしたけど、1両だけの自由席は、半分も埋まっていませんでした。
　標高が高い地域なので、木々はもう色づいています。空は秋晴れ、平和に旅できる世の中に感謝です。

　由布院駅では、階段の上り下りが必要な３番線に到着。ストレートに外に出られる１番線はというと、件の金ピカ列車が止まっていました。そりゃ、３万円以上の上客ですもんね。

由布院駅 駅

　駅前広場は車道を狭め、そのあとには広場ができていました。駅前の通りを一方通行にして、土地を生み出したようです。
　ゆふいんの森が到着すると一気に賑わう駅なので、人だまりは大事です。

　そして駅を出ると、真正面に由布岳が迎えてくれます。やはり何度来ても、心ときめく風景だよなぁ。
　まして麓の木々が色づき、背景の空も真っ青。恐ろしい感染症もひと時忘れられているし、ここまで来てよかったと思います。

由布岳(豊後富士) 自然・景勝地

　もっとも近年はインバウンドで賑わった街だけに、コロナ禍の影響は至る所で見られます。駅前一等地のテナントすら空き店舗。少し歩くだけで、不動産屋の名前を覚えてしまうほどです。
　由布院復活のためには、世界的な感染収束が不可欠。

　親父２人の目当ては、ゆふいん麦酒。醸造元のゆふいん山水館のカフェで以前飲んだことがあるので、歩くこと５分の旅館を訪ねてみました。
　フロントに聞いてみると、宿泊者向けに飲み比べイベントをやっていて、宿泊者以外も500円で参加できるのでどうぞとのこと。イベントなかったら、飲めなかったのね。

由布院温泉　ゆふいん山水館 宿・ホテル

　というわけで、ヴァイツェンとスタウトをカップ１杯ずつ試飲。初めて飲んだスタウト、ずっしり甘く飲みごたえがありました。
　少し飲み足りなかったけど、輪投げやくじ引きのイベントをやっていて、子どもたちも楽しんでくれたのはよかったかも。

　酔い覚ましに、大分川沿いをお散歩しました。この景色こそ由布院の原風景だと思うし、ぜひ足を運んでほしい極上の散歩道です。
　まして山の紅葉とコスモスのコントラストが美しく、今だけの風景を楽しめました。

大分川 自然・景勝地

　2018年、駅前にオープンしたツーリストインフォメーションセンター「YUFUiNFO」にも寄り道。ダイナミックな木構造は、大分県立美術館を設計した坂茂氏の設計です。
　子どもたちには、長くて下を見通せるスロープが楽しかったみたい。

　2階からは、由布岳をベストポジションで仰げます。
　お向かいの駐車場に高い建物が建ったら台無しだけど、何か防衛策は立てているのかな？

　１時間の由布院寄り道はあっという間。15時50分の「ゆふいんの森４号」で帰路につきます。往路とは違う、1989年デビューの「Ⅰ世」と呼ばれる車両です。

ゆふいんの森 乗り物

　帰路では、２組しかないボックスシートを取ることができました。３人以上なら追加料金なしで予約できるので、グループ客ならはやめに抑えるべし！
　個室ではないものの、壁で仕切られていて、プライベート感は高いです。大きなテーブルがあり・・・

　真横はビュッフェ。これは、飲み食いするっきゃないっしょ。
　ちなみに同期は、見事に息子からゆふいんの森のプラレールを買わされてました。

　というわけでパパたちは2次会のスタート！ 車内で飲む地ビールの味は格別です。１本650円。同じものを山水館の自販機で500円で売っていたことは、この際忘れましょう。
　以前は生ビールを扱っていて、400円～500円とかなり良心的な値段で気に入っていました。外出自粛に加え、長期に渡った酒類提供の規制も影響したんだと思います。

　豊後森駅では、由布院行きのⅢ世とすれ違い。夕方とあって、乗車率は半分に満たないものでした。

豊後森駅 駅

　夕方でも、慈恩の滝での徐行はしっかり行われました。

慈恩の滝(大分県日田市) 自然・景勝地

　秋の日は釣瓶落とし。日田を出る頃には、陽が落ち始めました。

　帰路では疲れたのか、我が子は席でのんびり過ごしてくれました。観光気分を満喫して、17時30分に久留米に到着。いつもの保育園の迎えの時間くらいだね。
　この日は我が子はもちろん、同期の子も、すぐに寝付いてくれたとか。しっかり休息して、明日に続く！

久留米駅 駅