疫病退散27　(もう無くなってしまった人形道祖神)

2021/09/24 - 2021/09/24

最近　人形道祖神に、はまっている。

Google earthを眺めては、映像に映った道祖神を見に行くのだ。

ただ、Google earthのストリートビューでは　見れない道祖神もある。
いや　ストリートビューでしか　見れない道祖神もある。

見れない理由は
1)ストリートビューの撮影車が走っていないから。
2)もう作っていないから。

こんな理由だ。
訪問しても、コロナ感染の影響で作ってないとか、藁がないとか、作る人がいないとか　いろいろだった。

エリア 八峰・藤里(秋田)

• 旅行の満足度: 3.5

八峰町に来た。

このエリアは、人形道祖神の空白域だ。

稲わらが道祖神のように　立っている。

八峰町大信田は白神山地の山間にある集落で、菅江真澄の紀行記にも登場する場所。
ここではかつて村の三カ所の入口にショウキサマ（ソキサマとも）という木とワラで作られた道祖神が一体ずつ立てられ、近年では一カ所にだけ立てられていた。
村から約3.5キロ南にある塙川小学校の前にも大信田の老人会と小学生達が毎年6月にショウキサマを作っていたが、平成28年に廃校となり、数年前から作られなくなった。

Google earthでは、まだ、子供達の安全を守っている。

行ってみると、立っているのは　共産党の看板だけで

木も切られていた。

廃校となった小学校は、そのままあり、

窓ガラスに貼られた文字もそのままだ。

エアー　となった　しょうきさまが　子供たちをどこかで見ている。

人形道祖神が、無くなったのは、見守る人がいなくなったというのもある。
ダムに沈んだ部落も　そのひとつ。

北秋田市にある森吉山ダム

ここには、十四の部落の住民が　別の場所へ移転した。

桐内集落も　そのひとつ

丸太を　人の顔の形に　削ったお面が　ダムを見下ろす神社に残されている。
人々を守っていたのが、今は、ダムの安全を守っている。

桐内では、鍾馗様となり、体もあっただろう。

桐内は、交通の要所だったようだ。

その昔、1802年12月、森吉山を訪ねた紀行家の菅江真澄は山麓の桐内村で二体の泥塑天子が雪の中に埋もれているのを見て驚いていたと紀行に記している。
誰もいない集落で、雪の中から、道祖神が二体顔出ししているのは、驚くのも当然だ。