2021/07/29 - 2021/07/29
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kojikojiさん
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ツアーの2日目は大型バスではなくJamJamツアーの中型バスで黒部を目指します。午前8時にホテルを出て何とか午前9時前に扇沢に到着しました。白馬を出る時は晴れていましたが、途中から雨模様に変わりました。扇沢駅からは東京電力のトロリーバスに乗れると思っていたのですが、数年前に電気バスに変わってたのが残念です。午前9時発のバスに間に合ったのはラッキーでした。ここでも3時間の自由時間なので黒部ダム駅を午前11時35分の電気バスに乗るように念を押されます。ツアーは格安ですが往復のバス以外に黒部ダム湖の遊覧船ガルベの乗船券も含まれています。この日のバスの運転手さんは地元の方のようで、いろいろなことを詳しく教えてくれるので楽しかったです。扇沢からのバスは乗車時間は19分ほどですが、ほぼトンネルの中を走ります。このトンネルは黒部ダムを建設する時に造られたもので、その難工事は石原裕次郎主演の「黒部の太陽」のように詳しく描かれているとおりだったようです。バスで走っていても所々に見える青いライトがあり、このトンネルを掘削する際に最大の難所であった破砕帯を示していました。そして茶色い看板は双方から掘削したトンネルが貫通した地点です。50年前にこのトンネルを家族で通過したのだなとしみじみ思い出しながら通過しました。バスを降りてさらにトンネルを抜けると目の前に黒部ダム湖が見え、右手に巨大なダムも視界に入ります。ここでもかなり強い雨だったので、まずは午前9時40分に出るガルベ船の船着き場に向かいます。舟に乗ってしまえば雨も関係ないと思ったのですが、速足で歩いてもダムの先まで20分以上かかり、ぎりぎり間に合いました。同じツアーの方でも乗船したのは我々を含めて5人だけでした。他の方は乗らなかったようであとでチケットを返していました。遊覧船の後方で立山の雰囲気だけでも写真が撮れればと思っていたのですが、出港すると青空が開けて周囲の山々が全部見渡せました。そして立大観峰などが見渡せます。クルーズは約30分ですが、戻るころにはダムの先に白馬岳まで見えました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 観光バス 船 タクシー 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行なし)
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朝になって表が明るくなり、カーテンを開けてみると朝日の当たった鹿島槍の姿が見えました。
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この日も天候は悪い予報だったのでこんな景色が見えるとは思いもしませんでした。
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大浴場は午前6時から利用できますが、少し前に行っても大丈夫でした。今朝も誰も入っていませんでした。
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露天風呂も気持ちよいです。7月は支笏湖の丸駒温泉と支笏湖温泉に続き信州でも温泉に入れました。
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ホテルの廊下の奥からせせらぎの音がするので見に行くとこんな風景でした。ホテルの周囲はナラや樫の木の森のようです。ホテルの名前がオークフォレストなのが理解できました。
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午前7時の開場を待って朝ご飯です。クラツーの団体さんは出発が遅いようです。
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元々はビュッフェスタイルの朝食のようですが、コロナ禍なのでセットの朝食でした。この方が煩わしくなくてありがたいです。
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今日も1日元気に歩けますように。そして天気がこのままで崩れませんように。
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御前8時になって迎えに来たのはJamJamツアーの中型のバスでした。栂池のホテルは午前7時30分に出発なので、朝の出発が30分遅いのは助かります。
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バスの運転手さんからこの日の簡単なレクチャーがあり、ガルベ船のチケット引換券が配られました。
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ホテルは白馬の別荘地の一番奥にあるので、付近にはお店も何もありません。歩いてどこかに出掛けられる場所でもありません。
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この辺りを走っていて若い頃に友人の会社の別荘を借りて、スキーに来たことがあったのを思い出しました。周辺に温泉施設があったなんてことも思い出してきました。
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小型のバスなので今日の車内はほぼ満席の状態です。
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まずは大糸線に沿った国道148号線を南下します。右手には北アルプスの山々が見えました。
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手前の山並みの奥に3000メートルに近い高い峰々があるのですが、そこまでは見えません。色の変わったところは冬はスキー場になるところです。20代の頃に仕事関係の友人たちと一緒にスキーに来て、大糸線に乗ったのがこの辺りを旅した最後だった気がします。
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青木湖の湖面は静まり返り、湖面に山並みが映り込んでいます。地元のバスの運転手さんなので、バスの転落事故のことや有名芸能人がバス釣りに来たとかそんな話もしてくれました。
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最後に大糸線に乗ったのは晴れた日で、青木湖がきれいに見えたのと周辺の山々が雪を頂いて美しかったのを思い出しました。
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白馬を出て50分ほどで扇沢駅に到着しました。
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ここでは小雨が降っていましたので、黒部ダムに行っても景色は期待できないのが分かりました。
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安曇野方面も雲の中になってしまいました。運転手さんは走って、午前9時の電気バスのチケットを買いに行きました。正午までにここへ各自で戻るように言われています。
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午前9時のバスに乗り遅れると滞在時間が30分短くなるのでやきもきしながら運転手さんを待ちます。
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地図を見ていて子供の頃の家族旅行は富山側から入って扇沢に抜けたのだと分かりました。紅葉の美しい秋の旅でした。
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バスのチケットが配られたので改札に向かいます。チケットはQRコードの読み込みですが、年配の方は読み取り方が分からなくてなかなか進みません。我々ももう年配者でした。
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何とか間に合いましたが掲示板に並んだ×××が気になります。
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トロバスと呼ばれて54年間親しまれてきた関電トンネルトロリーバスが2018年で運行を終了していたのは残念でした。2019年からは電気バスは、トロリーバスと同様にCO2を排出しない環境に優しい乗り物です。
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中国の雲南省や四川省を旅していると、ほとんどの自然を楽しむ観光地は電気バスに置き換わっていて、日本より進んでいることに驚くことがあります。
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午前9時のバスは人数が多いようで、3台のバスが連なって出発します。
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富山県黒部市の黒部トンネルは黒部ダムと黒部川第四発電所(くろよん)を結ぶ全長10.3キロ、内径は幅4.5メートル、高さ4.5メートルの関西電力専用の道路トンネルでです。黒部トンネルは佐藤工業が下流側の作廊谷と熊谷組が上流側の関電トンネルから掘削して貫通させる両押方式で掘削されました。
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また掘削した岩石の排出(ズリ出し)と自然換気のため、本坑側からカヤ沢とタル沢、棒小屋沢と赤沢の4カ所に横坑が掘削されています。昭和34年4月19日に黒部トンネル内の自動車通行が可能になり、同年11月のインクライン開通で黒部ルートは全線開通しました。
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トロリーバスは廃止になっていますが、よく見るとトンネルの天井部分にはトロリーの電線がそのまま残されているのが分かります。バスの中にはモニターがあり、いろいろな説明があるのでなるほどなと思います。
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青いライトはこのトンネルを掘削する際に最大の難所であった破砕帯を示しています。水温4度という冷たい地下水と土砂が毎秒660リットルも噴き出したとされる破砕帯です。
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トンネル全長5.4キロのうち破砕帯の長さは80メートルですが、この80メートルを工事するのに、約7か月もの時間を要したということからもその過酷さは想像を絶します。
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トンネルは幅5.4メートルなのでバス1台が通過する幅しかありません。バスは往復するので、中間地点にはすれ違うためのスペースがあります。茶色い看板は長野側の扇沢と富山県の黒部ダム側から掘り進めて、トンネルが貫通した地点を表しています。
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先行するバスが2台ありますが、トンネルの先は冷気が漂っています。
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黒部ダム駅に到着しました。あっという間でしたが、いろいろ勉強になりました。
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ここまではツアーの方全員が一緒でしたが、ここからは皆さん別々です。
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表は雨だけではなく雷のために展望台も閉鎖されているようです。
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遊覧船ガルベには乗れそうなのでそれを目指すことにします。
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分かりやすい地図もありました。
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7月下旬の夏休みだというのに観光客の姿はあまりにも少ないです。
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さあ時間は限られていますが、頑張って観光しましょう。バスの中で薄いジャンバーを着ておいてよかったです。トンネルの中は冷たい風が通り抜けます。
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長い階段を降りた先にもまた階段があります。
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トンネルを抜けた正面に黒部湖が広がり、対岸に小さく白い船が見えます。あそこまで20分で行ければ午前9時40分のガルベ船に乗ることが出来ます。
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時間はないのですが、ダムを覗いてみると観光放流は行われていました。
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すごい迫力です。妻は初めて来たので大喜びです。
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すぐに中間地点まで来ました。正面に白馬岳が見えるのですが、真っ白な雲の中です。
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真上から放水を見るとすごい迫力です。毎秒10トン以上の放水は霧状にされているので雲のように見えます。霧状にするのはダムの直下が水で掘られないようにするためです。
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ダムの上を歩いている人の姿はほとんどなく、雨も結構降っています。
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最初は元気だった妻もあっという間に弱ってしまっています。
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ガルベ船乗り場はあのトンネルの先です。残りは10分ほどしかありません。
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一緒のツアーの方の姿も無いので心配になりますが、年配の方が多いので乗らないのかもしれません。
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トンネルの中は2つに分かれるのでケーブルカー乗り場の方へ向かいます。
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ここからはケーブルカーとロープウェイを乗り継いで大観峰まで簡単に上がれます。舟にならずにこちらに乗ることも考えたのですが、天気が良くないのと別料金がかかるので止めておきます。
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更に左側のトンネルを進みます。この辺りで間に合うか心配になってきます。
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ようやくトンネルを抜けました。どのトンネルも冬場のことを考えてか鉄扉で閉鎖できるようになっています。
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目の前に滝が見えました。
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何とか時間までに船着き場に到着しました。遊覧船の中の案内で知りましたが、この日の船着き場までは220段の階段を降りましたが、例年は440段下がるそうです。今年は1月に大雪が降ったせいで水量が多いそうです。
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気のせいか周囲の山々の姿が見えてきました。
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妻はふうふう言いながら階段を降りていますが、さすがに涼しいのであまり疲れませんでした。
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遊覧船はほぼ満席になって出航しました。
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ここから220段下がったところが例年と考えると水位は数十メートル下ということになります。その水量は一体何トンになるのか想像もつきません。
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出港するとすぐに黒部ダムの姿が見えてきます。このタイミングでダムが決壊したらお陀仏ですね。出港してすぐに後方のデッキへ出ても良いと言われます。
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そして対岸の建物が良く見えます。手前の建物は黒部ダム管理所で、その奥の小さく見える建物がレストハウスで、コンクリートの壁の上に展望台が見えます。
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遊覧船は結構なスピードを出しますが、周りの景色が大きいので遠くを見ていると動きはゆっくりです。
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雲の動きは速く、どんどん周囲の山並みが見えてきます。
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遊覧船の航跡以外に湖面を揺らすものはありません。大きな波でダムが決壊しないかちょっと心配です。
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しばらくして遊覧船はスピードを落とし、右舷側を見上げると立山連峰が姿を現していました。ほんの10分前には真っ白だったのでこれには驚きです。
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右側に富士ノ折立2990メートル、その横に大汝山3015メートル、雄山3003メートルがギリギリ見えます。
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山の天気は刻一刻と変わりますが、ダムの上では雨と風がすごかったのにこの変わりようには驚きます。
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針ノ木岳2821メートルもきれいに姿を現してくれました。舟が進む崎ノ山がどんどん現れてくるのでびっくりです。
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左舷から前方を眺めてみますが、赤牛岳2864メートルは雲がかかって姿を現しませんでした。
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上流に向かって15分進んで、15分かけて戻ってくるルートのようです。
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船の航跡は左右対称にできるのだなと感心して写真に撮ってみたり。同じことを先月末は松島遊覧船でやっていました。
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苫小牧から乗った大平洋フェリーが名古屋港に入るときにも見た航跡波を思い出しました。6月末からどれだけ船に乗ったでしょうか。長瀞で川下りが出来なかったことが悔やまれます。
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上流に船が見えてきました。これは「平の渡し」と言って、平ノ小屋のある対岸までの渡し船だそうです。
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遊覧船が進むのはこの辺りまでなので、上流の湖面は鏡のようです。東山魁夷の絵画を思い出すようね景色です。
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晴天の景色もきれいですが霧が立ち込める森林の姿も幻想的です。
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遊覧船のスピードが落ちました。奥に見えるのは不動岳でしょうか。
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赤牛岳が見えてきたところで、ここが遊覧船の折り返し地点のようです。
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渡し船で行く平ノ小屋がかすかに見えました。
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遊覧船はUターンして船着き場に向かいます。
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南峰の先に白馬岳がうっすら見えてきました。
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先ほどは全部見えた立山もその10分後には雲がかかってきました。
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今年は残雪が多いそうです。
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黒部平の立山ロープウェイの建物もよく見えました。
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立山の山並みを湖面から見上げるのもこれが見納めです。
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黒部ダムが見えてきました。先ほど歩いた時とは全く違う天候になりました。
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妻はコンクリートの壁に張り付いた階段を見て登る気が無くなったようです。
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白馬岳の姿も見えてきました。
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丸山2048メートルの岸壁をバックに黒部ダムを撮ってみました。岩山の迫力に負けない人工物だと思います。
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50年前によくあんなところまで登ったなと思います。というか何の疑問も持たずによく父について行ったと思います。1年中毎月2回は奥多摩や関東近隣の山々を登り、夏には北アルプスや南アルプスに登るというルーティーンは小学校の3年から高校2年くらいまで続きました。この当時の山登りをする人と同じく冬はスキーがメインでした。
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船着き場の先には「かんば谷橋」のつり橋が見えました。
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「地下鉄の電車はどこから入れたの? それを考えてると一晩中寝られないの。」のフレーズで有名な地下鉄漫才で1970年代後半に一世を風靡した春日三球・照代という夫婦漫才師がいましたが、このガルベ船はどうやってここに運んだか。答えは幅5.4メートル、高さ5.4メートルの電気バスのトンネルの中を通して運んだそうです。
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ガルベとは「黒部」の語源といわれるアイヌ語を元にした名前で、黒部湖での安全運航を願って平成12年に竣工したこの船に名付けられたそうです。今月は北海道の白老町のアイヌ文化を復興・発展させる拠点「ウポポイ」にも行っているので興味深く思いました。
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妻にとっては水位の高い今年はありがたかったようです。
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それでもだいぶお疲れのようです。
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「かんば谷橋」へはもちろん1人で行きました。すぐ近くなのですが。
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本当は渡ってみたかったのですが諦めます。
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ガルベ船の乗り場の売店には工事用のヘルメットを模した毛糸の帽子が売っていました。これは一周欲しいなと思いましたが、思いとどまりました。
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現在のガルベ船の前の遊覧船「黒部丸」を記念するものも展示してありました。ここで絵葉書を1枚買って、黒部の思い出を書き留めました。もう両親はいませんが絵葉書は出し続けています。この後は展望台で黒部の絶景を楽しみ、安曇野のそばと信州の地酒を楽しんでという楽しみが待っています。
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