目指せ五街道制覇！！　中山道ウォーク　13回目　藪原宿～福島宿

2020/12/26 - 2020/12/27

五街道制覇を目指してここ数年歩いていますが、東海道と日光街道は既に完歩したものの、甲州街道は甲府の先で、中山道は木曽路に入って藪原宿で停まったまま、1年半以上さぼっていました。
理由はのひとつは、既に日帰りウォークできる距離を超えてしまったこと。
つまり、泊まらないと歩けないところまで進んでしまったこと。
二つ目は、基本お金をかけずに歩いていることから、お得切符の青春18きっぷの利用できる時期に集中して歩いてきたのですが、ここ数年その時期もＪＡＬのどこかにマイルを使った旅が主流になってしまったこと。
そんなことで、コロナで移動の制限のかかった12月に入って3密を避けて何とか旅ができないものかといろいろ考えた中で、街道歩きを久しぶりに再開しました。
本来であれば12月26日からの冬季休暇は、久しぶりに京都に行こうと予約していたのですが、コロナの感染再拡大によりＧｏＴｏトラベルが休止してしまい、急遽街道歩きが再開しました。
そんなことで、中山道を歩くのも1年半ぶり
今回は日帰りで福島宿まで歩くつもりでしたが、帰りの電車の中で何気に見た宿の予約サイトで、27日まではＧｏＴｏトラベルが利用できることを知って、急遽松本に泊まって2日連続で中山道を歩くことになりました。

エリア 木曽・塩尻(長野)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.0
• グルメ: 3.5
• 交通: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

2020年も押し迫った12月26日
本当なら7久し振りの京都に行く予定でしたがコロナでGoToトラベルが休止となり急遽キャンセルしました。
代替えに三密を避けて旅することができる中山道ウォークに変更しました。

藪原駅 駅

街道ウォークはずっとさぼっていて、なんと1年半ぶりの再開です。

街道歩きは原則特急や急行電車を利用せず、もっぱら各駅停車を乗り継いで毎回スタート地点まで移動しています。
今回は久しぶりに青春18きっぷを利用しての電車旅。
始発電車に乗っても木曽路は遠いので、藪原駅へたどり着いたのは、家を出てから6時間半後。
駅に着いたときはどんより曇り空で、雪がぱらついていましたが青空が見えてきました。

五街道を歩いていて、苦痛を感じないコースは、適度に景勝地や観光できるスポットがある事。
木曽路は宿場町で昔ながらの街並みが残っている場所が多いので、今日のコースも楽しめそうです。

ちょうどお昼時に見つけたこちらの焼肉権兵衛でランチ

焼肉 権兵衛 グルメ・レストラン

焼肉屋さんですが何故かマグロのブツの刺身定食を食べました。
マグロとは名ばかりでびんちょう鮪でした
旧街道ウォークそしていて困るのが食事処やコンビニがめったにないこと。
贅沢を言ってお店を選んだ日にはランチ難民になってしまいます。

木曽路はすべて山の中なのでトンネルもいくつか超えましたが、ここは歩車道が分離していて、中も明るかったので安心して歩けました。

旧道はここで右に入ります。

中山道の宮ノ越宿の手前の山吹山のふもとにある巴淵は、木曽川が巴状に渦を巻く淵。

巴淵(巴ヶ淵) 自然・景勝地

木曽義仲に尽くしたといわれる「巴御前」にちなんで名付けられたそうで、ここに住む竜神が化身して巴御前になったという伝承もあるそうです。

この辺りから宮ノ越宿に入ります。

こちらは宮ノ越宿の徳音寺は木曽義仲が母親の小枝御前を葬った寺で、一族の菩提寺。

桜の名所としても人気のお寺で、木曽八景の一つ「徳音寺の晩鐘」にも数えられています。

境内には木曽義仲・巴御前、小枝御膳らの墓がありました。

中山道の宮ノ越宿は日本橋から数えて36番目の宿場町。
宿場町の関連する建物よりもどちらかといえば木曽義仲と巴御前に関する史跡が多いようです。

宮ノ越本陣 名所・史跡

こちらの宮ノ越本陣は明治の大火で主屋部分を焼失してしまい焼失を免れた客殿部分を再生して公開しているすそうです。
12月上旬から3月中旬までは冬季休館中で中を見学することができませんでした。

ところどころいこんな街道の名残を感じさせる建物が点在しています。

江戸から64里目の宮ノ越の一里塚　256キロ地点を通過です。

旧道は中央線の線路を横切って進んでいきます。

日本橋と京都の三条大橋を日本列島の山の中を結ぶ中山道は、江戸時代に整備された五街道の中では一番長い道のりになりますが、その中間地点は江戸から進んでいくと木曽路の宮ノ越宿の先のこの場所になります。
ここが江戸からも京都からも六十七里二十八町（約２６６キロ地点）になり、畑の中にぽつんと１本の石柱とその説明看板が立っていました。

のどかな田園風景が続きます

このあたりの旧中山道はほとんど獣道のような細い山の中の道でした。

しばらくこんな道が続きます。

人だけが渡れる橋を渡って旧道は先に進みます。

根もあたりも出桁づくりの風情ある建物が残っています。

福島関の門が見えてきました

中山道の福島宿の北の入り口にある福島関所は、江戸幕府が江戸防衛のため五街道の要衝に作った関所の中でも、東海道の箱根、新居や中山道の碓氷とともに日本四大関所のひとつに数えられています。
中山道のほぼ中間に位置し、中山道の要衝として「入鉄砲」「出女」を取り締まった重要な関所です。

福島関所跡 名所・史跡

福島関所資料館は、上番所、下番所、勝手を復元した建物の中に関所に関連する資料を展示公開しています。

福島関所資料館 美術館・博物館

入館料は300円でした。

先ほど福島関所から見えていた洋館がこちらの旧帝室林野局木曽支局庁舎。
普段は公開されてるそうですが、年末だったため閉まっていて表から眺めただけ。

旧帝室林野局木曽支局庁舎 美術館・博物館

宮内省内匠寮による設計で、当時流行していたアール・デコ様式の建築意匠が随所に見られる素敵な建物でした。
もともと木曽の森林は皇室財産の御料林だったそうでその管理をしていたのがこの旧帝室林野局木曽支局庁舎だったそうです。
だから皇居内の建物同様の宮内省匠寮が設計しているのですね。

そして同じく福島関所から見えていたお寺がこちらの興禅寺

木曽三大寺の一つに数えられている古刹。
庫裏の前には日本一広い石庭、枯山水庭園「看雲庭」があり、ここは有料になっていました。

興禅寺 寺・神社・教会

福島関所代官山村家代々の菩提所になっていてこちらの木曽義仲の墓所もありました。

帰りの電車の時間までまだ1時間ほどあるので、福島宿の街並みを駅に向かって散策します。

杉玉のかかるこちらのお店は七笑酒造

七笑酒造 グルメ・レストラン

明治２５年創業の七笑酒造は、仕込み水に木曽駒ケ岳の伏流水を使った老舗の造り酒屋。
木曽路の自然が造り出す清らかな水と澄んだ空気、身を切るほどの極寒の中で醸される七笑の酒は、淡麗でありながらふくよかな喉ごしを持つ豊かなお酒と評判です。

昔の宿場町の風情を一番残しているのが「上の段」の街並み

電線が地中埋設されているので、電柱や電線がなく、すっきりした昔ながらの宿場町を彷彿させる街並みです。

福島宿 上の段の町並み 名所・史跡

年末でコロナの影響もあってか、お店や見学施設はほとんど閉まっていました。

昔ながらの古民家をリノベーションしたレストランやカフェも軒を連ねています。

なまこ壁や板塀の狭い路地の奥にはお寺があり、この路地はお寺の参道になっていました。

風情ある古い町並みは100ｍほどのこの一角だけでした。

この土蔵の前は水場になっています。

上の段の街並みは中山道の風情と現代の雰囲気が同居する福島宿で一番の人気のエリア。
本陣を守るために作られた直角に曲がる街道や、千本格子、なまこ壁の土蔵、水場などが残り、江戸情緒を感じることができました。

帰りの電車の時間までまだ30分以上あるのですが、駅前にはこじゃれたお店が一軒もなく、電車に乗ってしまうと家に帰るまで食事ができないので、夕食にはまだ全然早いのですが腹ごしらえを

かわい グルメ・レストラン

簡単な蕎麦やどんぶりものやカレーしかなく、注文したのはかつ丼。

食べ終えたのは電車の発車時間10分前。

木曽福島駅 駅

ここから自宅までは、約7時間かかります。
次に中山道を歩けるのがいつになるかわからないので、なにげにホテルの予約サイトを見ていたら東京発着が休止されたと思っていた、ＧｏＴｏトラベルが明日まで使えることがわかって、急遽この電車の終点の松本駅前のスーパーホテルを予約。
今晩停まって明日も中山道の続きを歩くことにしました。

松本駅に到着したのは5時半過ぎ

松本駅 駅

駅から歩いて3分ほどのスーパーホテル松本駅前にチェックイン

スーパーホテル松本駅前 宿・ホテル

当日の直前予約でしたがＧｏＴｏで2400円、これに地域共通クーポンが1000円付いたので実質1400円で泊まれました。
駅から歩いてすぐの立地で部屋も快適でした。

木曽福島で早めの食事をしてしまったので、寝るにはまだ全然早いので夜の松本の街を散歩しました。

松本上の近くにあったこちらの建物、前回松本に来た時にとても気になっていた銀行だった歴史的建造物をコンバージョンしたレストラン。

歩いて15分ほどで国宝の松本城に到着

お堀の水面に映る逆さ松本城が幻想的でした。

国宝松本城 名所・史跡

今夜の部屋呑みは麹レモンサワー
日帰りのつもりが泊まれたので、明日は9時前に木曽福島へ行って歩き始めれば、いろいろ寄り道しても野尻宿までは行けそうです。