いつもと違う冬の海の公園(横浜市金沢区)と横浜八景島を散策

2020/12/13 - 2020/12/13

寒波が到来した海の公園、今年はいつもと様子が違う。といってもコロナ禍対策によるものではない。密を避けるため、むしろ広い公園を散歩する人出は多めでありマスク姿も今となってはもう違和感は少ない。
という訳で、これまでと様子の異なる海の公園、異変の核心に迫るべき八景島への散策をレポートする。年末のバタバタなどで思うように時間を十分割けず、いつもに増して雑で恐縮。

エリア 八景島(神奈川)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• グルメ: 4.0
• 交通: 4.5

横浜シーサイドラインの八景島駅、および付近の駐車場から八景島までは結構な距離があるので、駅を出てすぐにある食べ歩きしたくなるスイーツ、ドリンクのショップは気分を盛り上げるためにありがたい。
クリスマスシーズンなのでサンタクロースが踊って歓迎していた。

リトルダーリン グルメ・レストラン

八景島駅を出た正面に周辺の地図と散歩コースの案内があるので、時間があれば先を急がず、当地を良くご存じでない方だけでなく、相当詳しい方もおさらいして、新たな発見につなげるなど活用することをお薦めしたい。

八景島駅 駅

とりわけこのコース案内の左下の写真と案内はとても良く出来ている。時間を作って新しいうちにコース全ての写真を撮ってコレクションしたいのだが、なかなか実現できない。原稿をもとに冊子体で公開していただけると良いのだが。
埋め立て工事の歴史もさることながら、八景島に植えられた「あじさい」の歴史も開花の時期以外はあまり着目されていない印象だ。

八景島あじさい祭 祭り・イベント

曇天の冬の砂浜はいかにも寒そうだが、風がないのでそれほどでもない。
コロナ禍で出控えが続く状況で閑散としているが、思っていたより人の姿が見られる。公園では３密を避けて過ごせる状況なのでリフレッシュなどに上手く利用できそうだ。
海の公園には、シーサイドラインの八景島駅、海の公園柴口駅、海の公園南口を３つの駅があり、片道2km程度の道のりの散策で十分であれば、帰りは高架の電車からの眺めを楽しむのも良い。

海の公園 公園・植物園

海の公園から金沢湾越しの金沢八景大橋やアクアミュージアム上部の眺めを楽しめる。
海岸の看板のとおり上空のトンビに注意する必要がある。用心せずにハンバーガーなど食べていると、かなりの確率で背後から音もなく猛スピードで近寄り奪われることになる。タイミングが悪く掴み損ねて砂浜に散らばるのもむなしいが、滑空してきた猛禽類の爪が手指や頭部等に当たれば相応な怪我は必須で、想像するのも恐ろしい。

海の公園 公園・植物園

アクアミュージアムのピラミッドの左手に目を移すとこれまでと違う風景である。八景島のシンボル的存在であったブルーフォールの鉄塔に足場が掛けられ、傍らに巨大なクレーンが立っている。

海の公園 公園・植物園

海の公園の南側のBBQサイト付近、砂浜の反対側からも、いつもと違うクレーンの立つ風景が良く見える。クレーンや足場等のマニアでなくたって近くに行って良く観察したくなる状況だ。

海の公園 公園・植物園

柴漁港の入口をまたぐ、八景島駅の歩道橋から望むと、シーサイドラインの向こうにの約100mの高さがある塔が高く見えるとともに、足場で一回り太くなっているのに対比してラッフィングジグクレーンの細さが際立って見える。

金沢シーサイドライン (横浜シーサイドライン) 乗り物

比較参考のため半年前の6月の状況を示す。中央がブルーフォールであり、足場がないと細く、上部の青白の縞模様のペイントが美しかった。
八景島に上陸して消滅が近づくブルーフォールの最後の雄姿を観察することにした。

横浜八景島シーパラダイス (遊園地) テーマパーク

ウィンターシーズンの八景島は、白クマやペンギンのオブジャが観られて楽しい。夕刻の光の演出も良いが、昼間も見映えする。
当然お気づきだろうが、奥にクレーンと足場が映っているように、島内からもブルーフォールの解体工事の状況が伺えるがその前に、

横浜八景島シーパラダイス (遊園地) テーマパーク

シーパラのメインエリアを散策してみよう。
リニューアルした手ぶらBBQ場はコロナ禍でも健在である。BBQセットの内容も進化しているが、とっておきの日に使うようなゴージャスなコースやスペシャルシート等はなく、比較的シンプルな構成でそれはそれで良い。
寒いときにBBQグリルで暖をとりながら食事という需要は少なくないと思いきや、寒いので閑散としていた。
広いので団体利用には便利そうで、貸切イベントでも使われているようだ。

横浜八景島シーパラダイス (遊園地) テーマパーク

アクアミュージアム正面の広場にケーブルカーを模したテイクアウトのコーヒーショップがあり一服にちょうど良い。

ケーブルカーコーヒー 八景島 グルメ・レストラン

広場の水際のウッドデッキは閉鎖されていてベンチも使えないが、コンパクトな半円状の渚線は人工的であるのだが、直線的の組み合わせのアクアミュージアムの屋根との対比やアクアミュージアム右手の大きく育った樹木街路樹の借景等々も含めて見ていてホッとする造形である。

横浜 八景島シーパラダイス アクアリゾーツ 動物園・水族館

ブルーフォールに接近するとクレーンの雄姿が目を引く。巨大なカウンターウェイトを背負った、550t仕様の太いブームの先のラフィングジブがはるか高さにそびえている。営業中の園内で工事施行中のクレーンを近くで見られるのはメッセージが分かりにくいが気の利いたサービスなのだろう。

横浜八景島シーパラダイス (遊園地) テーマパーク

そしていよいよ解体中のブルーフォールの状況。すさまじい足場の仮設タワーである。足場1段の高さが2mとすると、50段以上。仮設のエレベータは設置されて無く、狭い階段を昇り降り、頭の下がる作業状況である。

横浜八景島シーパラダイス (遊園地) テーマパーク

半年前のブルフォールを見上げた状況と見比べてみよう。熱烈な愛好者が居たのか知らないが、推定数十万人以上の利用者にはもちろん、怖くて体験できなかった同等以上数の方々にも想い出深く感慨深いことだろう。

横浜八景島シーパラダイス (遊園地) テーマパーク

解体で輪切りにされたブルフォール最上部付近の白い部分が地上に仮置きされていてかなり衝撃を受けた。
ラフィングジブで高さ100m超となると、このくらいの大きさに分割して吊り下ろすことになるようだ。といっても3～4mの高さがあり、10ｔ近い重量が記載されている。締結部分を分解するのではなく溶断で輪切りされていて、不要となった足場の分解、吊り下ろしや仮置き場所からの搬出が交互に繰り返されているようだ。現状の高い塔として見える期間はあと僅か。最後の雄姿を拝みたい方は八景島へ急げ！とレポートしたかったのだが、公開が遅れてすでに塔はなくなってしまった。

横浜八景島シーパラダイス (遊園地) テーマパーク

現場周辺をもう少し観て頂きたい。駐車場からのアクセス路であるマリンゲートからのこの眺めは、八景島のエキスパートでなくても、足場と輪切りされた残骸がなければ、おなじみの光景だろう。さすがに営業中の園内の工事で目を引くこともあり、素人には良く整理整頓されているように見える。

横浜八景島シーパラダイス (遊園地) テーマパーク

八景島シーパラダイスの営業中のアトラクション等々について知りたかった方で、営業が終了したアトラクションや工事に興味が無い方には価値がなく、同じような写真でうんざりかもしれないが、異なる位置からのショットをお届けしたい。
すっかり変わってしまった青色の一段高い乗り場やスロープ状の入口がまだ残っているのも切ないが、何よりレールが付いたまま無残に輪切りされた状態は衝撃的である。営業終了して何年も最低限の保守で放置されるのも好ましくなく、復活の期待も無かったが、意外に早く姿を消して行くのは寂しい限り。横倒しされたり、さらに細かく切断されてゆく状況を目撃せずにすんで良かったかもしれない。

横浜八景島シーパラダイス (遊園地) テーマパーク

最後に足場とクレーンのツーショットをもう一度。
背景の構造物は柴航路橋の主塔(ケーブル1面の多段ハープ型)。

横浜八景島シーパラダイス (遊園地) テーマパーク

帰る前にBay Marketに寄ってみた。残念ながら店舗がまた閉店していて開きスペースとなっていたが、活用できるよう配慮されていた。外出自粛が長く続くと契約更新されないケースが続出する可能性がありそうだが、せっかくコンパクトに集約されたインフラが維持されてきたのだからアイデアを絞って発展させたい。

横浜八景島シーパラダイス (遊園地) テーマパーク

マイナスイメージを増長させてしまうようで心苦しいが、ジェットコースター側からセンターエリアに入ると最初に現れるレストランが閉店放置されて久しい。立派な独立した入口があるが、廃墟と化して気味が悪い。
学校が長期休みの期間以外の平日の利用者が極端に少なく、駅からの距離も離れているので一般向けのレストランとしての経営も困難なのだろうが早く再起、利用できるようにして欲しい。

横浜八景島シーパラダイス (遊園地) テーマパーク

八景島駅方向へのアクセス路の金沢八景大橋のほぼ正面にある大きなメリーゴーランドは健在で明るい。
背景遠くに足場で囲われた解体中のブルーフォールとクレーンが見える。

横浜八景島シーパラダイス (遊園地) テーマパーク

メリーゴーランドを囲んでドーナツ状に店舗等があるが、営業継続は1店舗になってしまった。入園者数が減っても利用が集中すれば収支は改善するだろう。がんばれシーパラ！

横浜八景島シーパラダイス (遊園地) テーマパーク

もう観ることができなくなったブルーフォールとシーパラダイスタワーのツインタワーの懐かしいショットをもう一度。
シンボル的なブルーフォールの解体は衰退のイメージが強いのだが、撤去して更新するのは前向きな取り組みであり、令和の世代や新しい生活様式に合わせて発展するための一歩として今後の躍進に期待したく。
年末バタバタの投稿でしたが、最後まで読んで頂きありがとうございます。

横浜八景島シーパラダイス (遊園地) テーマパーク