秋の京都（８）定期観光バスで明智光秀ゆかりのお寺巡り（本能寺・西教寺・滋賀院門跡・廬山寺）

2020/10/11 - 2020/10/15

京都を訪れるたびに繰り返し利用している「京都定期観光バス」。
なかでも大河ドラマにちなんだ歴史めぐりは普段は足を向けない場所に手軽に行けるのでお気に入りです。
今年は大河ドラマ「麒麟がくる」にちなんだ特別コース「光秀ゆかりの坂本・西教寺と本能寺の変」に乗って滋賀県坂本や京都市内の本能寺などを訪れました。
「密」の心配とは程遠いガラガラの車内で過ごした一日。
見聞を広め、そしておいしいものを頂くことができました。

エリア 大津(滋賀)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 観光バス
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: 一休.com

１０月１４日午前７時。
ホテルグランヴィア京都での２回目の朝食は洋食。
今日も朝食券に数百円の差額を払ってルームサービスにしてもらいました。
コロナ禍で「密」を避けたかったこともありますが、元々朝からレストランで並ばされたり喧騒に包まれたりするのが大っ嫌いなので。。。

ホテルグランヴィア京都 宿・ホテル

午前９時過ぎ。ホテルを出て京都駅構内を歩いて京都駅烏丸口へ。
今日もいいお天気に恵まれて京都タワーの背後は真っ青な空！

京都駅 駅

京都駅烏丸口にある京都定期観光バス乗り場でチェックイン。
いつもの京都定期観光バスは人気なので「密」になるのが心配で前日電話ですいていることを確認してから予約しました。
定期観光バスなのにＧｏＴｏトラベルが適用され料金が３５％引きになった上、地域共通クーポンももらえました。
コロナ禍でかなりの減便があるみたいですが、この時間帯は定期観光バスの出発ラッシュなので３台のバスが相次いで入って来ました。

「光秀ゆかりの坂本・西教寺と本能寺の変」のコースはこのバス。
運行は京阪バス。
この日の乗客はたったの７人で、かわいそうなくらいにすいていました。
本当なら満席になるくらい人気だったはずなのに、かわいそう。
車内ではそれぞれ離れて座ることができ、換気もしっかり。これなら安心。

京阪バス 乗り物

滋賀県大津市の坂本にある西教寺、滋賀院門跡、芙蓉園（昼食）、京都市内に戻って廬山寺、本能寺と巡って京都駅に戻るおよそ７時間のコースでした。
料金は11,600円のところＧｏＴｏ割引で7,540円に。さらに地域共通クーポン2,000円分が付いたので実質5,540円！ランチも付くのでお得！

定刻９時３０分に京都駅烏丸口を出発。すぐに車窓には立派な東本願寺。
まだ訪れたことがないんです。

東本願寺(お東さん) 寺・神社・教会

五条通に入って牛若丸と弁慶が出会ったと伝わる五条大橋を渡ります。
でも、その当時の五条大橋は一本上流に架かる松原橋だったとガイドさんが案内。知らなかった。
京都のことって知らないことがまだまだたくさんあります。
だから何度も足を運びたくなる。

五条大橋 名所・史跡

京都駅から４０分ほどで滋賀県大津市坂本にある西教寺に着きました。
坂本といえば明智光秀公（以下「公」の継承は省略させて頂きます）ゆかりの坂本城があった土地で、いまでも地元の人から尊敬を集めているそうです。

緑の木立が美しい参道を上ります。

天台真盛宗総本山 西教寺は聖徳太子が創建したと伝えられる由緒あるお寺です。

西教寺庭園 寺・神社・教会

唐門から臨む琵琶湖。

ズームしてみます。

屋根にも猿。
猿にまつわる伝説がある西教寺です。

勅使門

お地蔵さん

本坊

明智光秀と正室煕子（ひろこ）のパネル。
西教寺には光秀・煕子の墓地があります。

本堂へ。
この先、本堂の建物内は撮影を控えます。

美しいお庭の写真だけ。

この奥に明智光秀公資料室（撮影はできません）

お寺の僧侶が内部を説明しながら案内してくれました。

小堀遠州作の客殿庭園。
中央の池が琵琶湖を表しており、西教寺は池の奥の崖の辺りと。

西教寺庭園 寺・神社・教会

明智光秀・煕子夫妻の墓所。
煕子夫人に先立たれた光秀は、当時夫人の葬儀には参列する習慣のなかった武家にありながら葬儀に参加したと言われてると説明がありました。
深く愛していた煕子夫人に先立たれたことが本能寺の変を起こすきかっけの一つにもなったと言う人もいるらしいです。

明智光秀の辞世の句。
本能寺の変の心境の片鱗が垣間見られるようです。

比叡山延暦寺中興の祖ともいわれる元三大師。
疫病退散のためにも力を尽くしたと伝わります。
その護符をこちらで授与してもらい自宅玄関に貼りました。
「コロナウィルス退散」の願いを込めて。

境内ののぼり。

再びバスに乗り込んで次の目的地へ向かいます。

名勝庭園芙蓉園へ。

芙蓉園本館 グルメ・レストラン

このあたりに散見される穴太衆積みの石垣も。
坂本近辺の石工集団による石垣の積み方だそうです。

こちらで昼食です。

比叡ゆばかさね膳
コース料金に含まれています。
京都定期観光バスに付くお食事って内容がいいので毎回楽しみにしています。
withコロナでのお食事。他の人とは適度なディスタンスが保たれた席になっていました。
マスクを外さざるを得ないので、グループの方も大声でしゃべることなく。
普段は相席になった人とも気軽に話したりしますが、この日は自粛して終始無言で食べました。

池泉回遊式庭園を眺めながら。

国指定名勝。

芙蓉園の近くには日吉大社。

芙蓉園前の坂。
下に行くと京阪電車の比叡山坂本口駅。さらにその先にはＪＲ湖西線・比叡山坂本駅。
反対側に上って行くと比叡山ケーブル坂本乗り場。
この日は多くの団体客がこの坂を上って行きました。

芙蓉園から少し歩いて滋賀院門跡へやってきました。

滋賀院門跡 名所・史跡

天海大僧正が京都の法勝寺を移築したのが由来。
現建物は明治１３年に延暦寺の山上にあった建物を移築したもの、と書かれています。
豊臣秀吉に敗れた明智光秀が、その後生き延びて天海大僧正として徳川家康に仕えたとされる「光秀伝説」もあります。
坂本という土地柄かもしれません。

池泉鑑賞式庭園。
徳川三代将軍家光の命により作庭。

滋賀院門跡庭園 公園・植物園

勅使門。
滋賀院門跡の建物内は撮影禁止だったので写真はありませんが、内部は係員の人が詳しく案内してくれました。
また、「比叡山坂本と光秀展」の展示もありました。

バスに乗って京都市内へ戻ります。
道すがら京阪石山坂本線の線路沿いを走ります。
電車も見えたけど、写真は間に合いませんでした。

京都市内に戻って来ました。

河原町通の府立医大近くでバスを降りて、寺町通へ向かいます。

やって来たのは廬山寺。

廬山寺 寺・神社・教会

特別展「明智光秀の念持仏と廬山寺」開催中でした。
２０２０年１１月３０日まで。

美しいお庭の前で僧侶の案内でお話しを聞きます。

明智光秀の念持仏（中央）
織田信長の比叡山焼き討ちの後、延暦寺の末寺として廬山寺を攻めようとした光秀に時の正親町天皇が焼き討ちしないよう求めた書状「正親町天皇女房奉書（重文）」を授け焼き討ちを免れたと伝えられているそうです。
そのご縁で光秀が自らの念持仏を預けられたと伝えられています。
（撮影禁止だったので画像はパンフレット写真より）

廬山寺は源氏物語を書いた紫式部の邸宅跡にあるそうです。
お庭にある紫式部顕彰碑。

１０月中旬なのにまだ桔梗の花が咲くのは珍しいと。

疫病退散を祈って授与していただきました。

源氏物語ゆかりの廬山寺。

源氏物語ゆかりの廬山寺。

紫式部歌碑。

廬山寺本堂。

本堂。

廬山寺拝観を終えて。

寺町通を少しだけ歩いてバスへ戻ります。
右側の木々の先には京都御所。

これから向かう本能寺は廬山寺から寺町通を南へ１．５Ｋｍほど下った場所にあるのですが、
バスはぐるっと大回りして鴨川の対岸に出てまた戻って来ます。
今出川通の賀茂大橋。
ここで賀茂川と高野川が合流して鴨川と名を変える、とガイドさんの案内で知りました。
やっぱ知らないことだらけの京都だわ。

賀茂大橋 名所・史跡

御池通に入って
「ホテル本能寺」！

ホテル本能寺 宿・ホテル

バスはホテル本能寺のすぐ近く、京都市役所から御池通を挟んだ場所に停まりました。

バスの前まで本能寺の僧侶が出迎えに来てくれていました。

寺町通アーケードへ。

寺町通 名所・史跡

アーケードの入り口にある和菓子屋「亀屋良永」の前でその僧侶が立ち止まって。
本能寺羊羹「時の流れ」を紹介してくれました。
帰りに買って帰ろうと思ったのに忘れちゃいました。残念！
また機会があったらと。

亀屋良永 グルメ・レストラン

アーケード商店街を入ってすぐに本能寺があります。

本能寺の「能」の字の右側の「つくり」が「ヒ」２つではなく「去」になっています。
これは度重なる火災に見舞われて本能寺が「火」を嫌ったものだという通説がありますが、
諸説あるみたいで真偽のほどは定かではないみたい？

本能寺 寺・神社・教会

特別展「本能寺の変と天下人」開催中。（２０２１年１月３１日まで）

あまりに有名な本能寺。もっと大きいお寺だと勝手に思っていましたが。
本能寺の変があった当時は現在地より南西に１．２Ｋｍほどの現在の堀川高校のあたりにある今よりも広いお寺だったそうです。
本能寺の変で焼けた後、秀吉の命によって現在地へ移転。その際に境内もかなり狭くなってしまったそうです。
案内の僧侶の方がそんなお話をユーモアたっぷりに面白くお話ししてくれました。

こじんまりとした都会の街中のお寺になっています。

本堂へ。
内部は撮影できませんが、通常は入ることのできないエリアで僧侶がお経を唱える中で信長公と光秀公の供養のご焼香を行う機会がありました。
その後、信長が本能寺を定宿に選んだのは、その広さと種子島に信徒を持つ本能寺が鉄砲とつながりがあったことなど興味深いことを聞くことができました。
一人一人が鉄砲をかまえる機会にも恵まれました。
案内してくださった僧侶はユーモアにあふれる方で、とっても楽しくお話を聞くことができました。
テレビなどのメディアにもたびたび出演して解説をなさっているそうで、
直近ではＮＨＫの「歴史秘話ヒストリア：国友鉄砲編」や
ＢＳ１１、ＫＢＳ京都の京都浪漫[「明智光秀最期の１７日間」
に出演なさっていました。

境内には塔頭寺院がいくつかありました。

そのうちの一つ「源妙院」。
光の加減？

信長公御廟所へ。

信長公御廟所。
ここでも織田家の末裔？ともいわれるあの有名スケーターのお話しをユーモアたっぷりに（スピンの動作まで付けて）お話ししてくれました。

特別展が行われている「大賓殿宝物館」へ。

内部の展示物は撮影不可でしたが、こちらは記念撮影可能。
古文書に押されている信長の花押（サインみたいなもの）が「麒麟」の模様だったなど、
興味深いお話をユーモアを交えて楽しくお聞きすることができました。
帰る時もバスの前までお見送りしてくださって
「ホテル本能寺もよろしくお願いします」
と最後までユーモアたっぷり。
本能寺、訪ねてみてよかった！

午後４時半前にバスは京都駅烏丸口へ帰って来ました。
今回は明智光秀ゆかりの地のほんの一部を巡りましたが、実際にその場所に行って見て話しを聞くことで「歴史のパズル」が埋まった（ほんの１ピースかもしれませんが）ような気がしていい一日を過ごすことができました。
やっぱり旅ってすてき♪
京都定期観光バス、また利用したいな。

（つづく）

京都駅 駅