2011/01/10 - 2011/01/12
77位(同エリア9件中)
まさとしさん
争乱の末独立した東ティモールを訪問。
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デンパサールから2時間弱のフライトの後、真っ青な海が広がる東ティモールに着陸態勢に入った。ただ市街地が広がる海辺は川から流れ出た泥で汚いのは上空からでもわかる。海はきれいだが少し市外から離れないと泳げるようなビーチはなさそうだ。
ディリ空港に到着。タラップを降りた。ディリ空港のターミナルは国連の専用機の格納庫が多く、最初どこにターミナルビルがあるのかわからないくらい小さい。 -
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駐機場にはデンパサール以外で唯一のダーウィンへ路線を持つオーストラリアのノース航空の姿があった。
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ターミナルビルへ向かう。
入国審査に向かう前、30ドルを払ってビザをパスポートに押してもらった。写真などはいっさい必要なく、そのまま入国審査を受けることになる。入国目的などは何も聞かれず滞在期間の確認だけされスタンプが押された。イミグレーションの係官にすべての渡航者を歓迎しているという雰囲気が感じられ、この国に対して好感が持て気分がいい。 -
ディリ国際空港のターミナルビル。
東ティモールは1975年までポルトガル領だった。そのため現在ポルトガル語が公用語として使われている。元々が現地のテトゥン語が公用語だが国際語としては今後もポルトガル語が使用される。ただ4半世紀にわたってインドネシアの教育は施されたため世代間で話す言語が違うのが社会問題化している。
タクシーの運転手はインドネシア教育を受けた一人でこれからポルトガル語を話すのが今後の課題だと話していた。
そのタクシーだが空港から乗ると10ドルだが、空港を出て少し歩いたところにある幹線道路に出れば3ドルで市内へ行くことがでる。
それにしても東ティモールの第一印象は人が多い。空港からの沿道が建物がそれほどないのに行き交う人や何かを待つ人が妙に多く感じる。
同じように人の多いインドネシアから来てそう思うのでなおさらだ。雰囲気は(ゴミの山はないが)ハイチのようなほこりっぽい街に頻繁に行き交う国連車両。この国はまだ自立していないが歴史が浅いのでハイチのように行き詰まることはないはずだと期待したい。
ただここまでの短い歴史ですでに暴動が常態化しているのは少し不安要素ではある。それもこれも失業など経済問題のストレスからだろう。まず経済の立て直しが急務だ。 -
東ティモールの通貨はUSドル。でもコインは独自のものが流通している。
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ディリでの宿泊先はイースト・ティモール・バックパッカーズだ。空港から市内へ向かう幹線道路沿いにある。町の中心部からは少し離れた大使館などが立ち並ぶ高級住宅街に位置する。中心部までは徒歩圏内だ。
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この宿はアフリカのバックパッカーズみたいな雰囲気でここだけ旅行者のオアシス空間といった感じだ。夜、外出できないので敷地内で楽しめるようバーなども併設されている。部屋はドミトリー(12ドル)もあるが、快適さを優先してシングル(25ドル)に滞在することにした。エアコン付きでシャワーは共同だがお湯が出る。
またキッチンは共同でコーヒーは飲み放題。ティモールはコーヒーが有名でコーヒーの輸出が現在唯一の外貨獲得手段となっている。 -
ディリの街に出た。海岸沿いに長く市街地は続いている。といっても中心部はごく限られた地域でそれ以外に幹線道路沿いに古ぼけたショッピングセンターが点在しているだけだ。
町中を行き交う乗り合いバス(ベモ)。 -
プリペイド携帯の通話料を売る人。
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ディリ中心部。
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昼食のため町中に駐車されている国連職員の車。
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ディリの市街地に面したビーチはあまりきれいではなく、放置されているのかよくわからない船が横たわる。
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海辺ではココナッツが売られる。
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果物市場。
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こぎれいなカトリック教会。
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時折暴動で廃墟になった建物を目にすることもある。
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廃墟に放置されたバス。
町を一周するともう行く場所はなくなってしまうくらいコンパクトな首都だ。
雨期にもかかわらず今日は雨に降られることもなく安定した天候だったが明日も天気が良ければいいのだが。 -
7時前には日が暮れ真っ暗になる。そうなると足がないので外出は不可能になる。街灯もなくホテル周辺を歩くのも難しい。
そんな中、すぐ近くにインド料理とタイ料理の店を発見した。インド料理は安くすむがタイ料理はそれなりに種類を注文すると結構値が張る。でもタイを離れてしばらく経ちタイ料理の味が恋しくなりかけているのでタイ料理の店に入ることにした。「タイ・ハーブ」という店でヘアサロンやマッサージの設備も併設されている。それにしてもディリ市内はタイ料理が多い。国連関係者やASEANの主要国であるタイ人はこの国に多くの職員を派遣しているのだろう。またタイ料理はいろいろな国の人に受け入れられるので需要は多いのかもしれない。
注文した料理は全体的に量が多めでシーフードサラダはエビがゴロゴロ入っていて大満足だ。 -
食事をしたものの、暗闇のディリは歩くのが大変だ。数百メート離れたホテルへ戻るのも野犬が多く危険を感じる。でも子供たちが暗闇の中を走り回っているので治安は問題なさそうだ。
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【1月11日(火)】
東ティモールの首都ディリに到着した翌日。今日は朝から自転車を借りて少し遠くまで行こうと思う。
午前中は宿周辺を走ってみた。ディリの海岸沿い。海はあまりきれいではない。 -
我が日本大使館も海辺沿いに建物を構えていた。日本家屋を意識した瓦屋根が印象的だ。そのすぐ近くには広大な庭を持つアメリカ大使館が陣取っている。それにしてもこのような小国に各国の立派な大使館が競うように立派な建物を建てている。それだけ東ティモールが国家として重視されているということだろうか。
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魚が水揚げされていた。
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そしてその場で市が開かれていた。
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ディリの町中ではこのような屋台をおくみ枯れる。
水を買うには便利だ。 -
それにしても埃っぽい街である。
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町の中心部では未だ信号が復旧していない。
自転車で北を目指すことにした。向かう場所はディリで最も有名な場所といってもいいキリスト像が立つ丘だ。ディリの海岸からも遙か向こうの岩山に立つキリスト像は確認することができる。
しかしあそこまでは歩いていくとなるとかなり大変だ。かといってバイクをレンタルするほどでもなく自転車が値段的にも手頃でベストだと思う。 -
海岸沿いでは小さなロブスターが売られていた。
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これ全部で20ドルらしい。
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中心部の海岸線でパームワインを売る屋台があったので立ち寄った。英語ではパームワインだが現地ではトゥアと呼ばれサトウヤシの樹液からできた炭酸の入った発酵酒だ。糖分が発酵して白くなっているのが特徴だ。ボトルでも50セントだがそんなに飲みきれないのでコップ一杯だけ飲ましてもらった。
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周辺ではおじさんたちが朝っぱらからたしなんでいる。
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そのまま市街地をはずれ、キリスト像へ向け海岸線を走った。ディリに面した砂浜は汚く泳ぐ気にはなれないが、キリスト像に近づくにつれ、砂浜はきれいになってきた。途中で子供たちが僕の自転車を追いかけてきたりする。
子供たちは元気だ。
それにしても独立から8年。子供たちはポルトガル語を理解するので全くわからないインドネシア語よりは意思の疎通がしやすい。 -
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幹線道路からはずれたところにキリスト像はある。
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ここまで来ると海も浜辺もきれいになってきた。
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子供たちが浜辺でロブスターを売っていた。これは10ドルらしい。調理されているならわかるがそんなに安くはない。
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浜辺の向こうの岩山に見えるのがキリスト像だ。
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そのままキリスト像に到着。観光客はいないが銅像が立つ丘まではきれいな遊歩道が整備されている。
土台部分は東ティモールを中心とした地球だ。 -
キリストの見つめる先はディリ中心部。
しかし建物より緑の方が多く、どこが中心部かわからない。 -
こちらは自転車で走ってきた海岸線だ。
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キリスト像の丘の向こうにはさらに美しいビーチが広がっていた。
ビーチへは未舗装の一本道はあるが、ほとんど手つかずの状態だ。
丘を越えると手つかずのビーチが広がるというまさに幻想の中のビーチがここディリでは首都から自転車で30分くらいのところに存在する。その幻想が現実となる環境がディリには存在する。東ティモールはまだ国家建設の段階で観光客を受け入れ、リゾート開発をするような段階にはない。なのでまだまだこのようなビーチが都市近郊にもたくさん存在するはずだ。
帰り道海辺のレストランで食事をとり、ビーチのベンチで昼寝をしたりして午後には宿に戻ってきた。今日も天気は安定して雨に降られないので良かった。 -
こちらはディリのカテドラル。
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市内を装甲車が走り回る。
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この建物は事実上この国を支配しているオーストラリアの大使館だ。
この国の経済はANZ(オーストラリア・ニュージーランド銀行)が支配し、国連軍にはオーストラリアが一番多く派兵されている。 -
空港への幹線道路。インドネシア軍との争乱時はこの橋は落とされたのだろうか。
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ディリの街角にて。
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夕方、海辺で鶏肉を焼く屋台が多く見られる。魚も売られている。
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木陰では男たちが酒盛りをしていた。彼らは漁師のようだ。ここでもサトウヤシのパームワインが飲まれていた。こちらは今朝飲んだ白く濁ったものではなく、ソピと呼ばれるワインのような蒸留酒だ。度数は25パーセントとのこと。
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【1月12日(水)】
つかの間の滞在だったディリ。2泊3日だったがもう1日いても良かった気もするが予約を入れているのでしかたない。 -
空港のロータリーに到着した。
空港前のロータリーから歩いてターミナルへ向かった。
しかし一時間時差があるとは思わなかった。でもディリの空港が空いていたからいいようなもののかなり危なかった。
妙に飛行機の出発が早いなと思ったら時差のせいだった。それにしても東ティモール滞在中に時差があった事にまったく気づかなかった。それだけ時間を気にせずに過ごしていたということだ。
言われてみれば東ティモールはインドネシアではかなり東にあり、ジャカルタの時間では不自然だ。独立と共に
自分の時間も手に入れたということか。
そんなわけで手続きから搭乗まであっという間だった。 -
ディリ空港の出発待合室がWi-Fi無料だったが使う時間もなかった。
そんな感じで無事バタビア航空でデンパサールへ戻ることになる。
デンパサールまでは1時間半。
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